ガルシア戦記

千山一

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第4巻 放浪の亡命者

第4章 ルジアム騒動No.3

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ーーー
数分後……。

俺は何故だがゴツゴツした石ころの上に正座をしている。そして何故だが分からないが“レッド”がいる……話を要約するとシルバードラゴンの怒りのリミッターが外れた時、有無を言わさずシルバードラゴンの元に召喚するらしい…。
“じゃあ、何故滝に落ちた時に助けに来ないのか?”と疑問になって聞いてみたところ、
“崇高なシルバードラゴンがこれぐらいの滝ごときで命にかかわるものか!”
と怒られてしまった……。
“じゃあ、あれだけ必死こいて助けに行ったのに…無駄足だった訳?”

「この処分はどうするかのう…」
「◯しましょう」

レッドは即座に最終処分を提案したが、シルバードラゴンはすぐには応じなかった。何故ならシルバードラゴンは腹を立てて分かるのだが、中には“デーモンキング”という恐ろしい悪魔が住んでいる訳だ。
それも悩みどころだが、もう一つの悩みは“ベル”の存在であると俺は推測している。シルバードラゴンは勢い余って“正座”という根本的な行為に収めているが、冷静になってガルシアの親友?しかも初対面という状況で“やはりやり過ぎではないかのう…”というシルバードラゴンは表情に語っていると俺は予想していた。

「……まぁ、いいじゃろう。次は確実に処分するからな」

俺は“ホッ”胸を撫で下ろした。だが、ここで空気を読まないのが“ベル”である。
ベルは“ボケーッ”としつつ、鼻をホジホジしてシルバードラゴンの方へゆっくりと歩いていた。要は“シルバードラゴンなんてどんなもんじゃい!”という態度である。

「……おまえ、ビビらんのか?」

俺は一瞬、嫌な予感が脳裏に浮かんでしまった。
“まさかな…最強の称号を持つ『シルバードラゴン』を知らないなんてなぁ……”

「ん?ドラゴンってどれも同じ色だろう?“黒だろうが、シルバーだろうがドントこい!”ってもんよ」

“ダァ~!!!コイツは絶対しらん!!”
俺は頭を抱えてしまった。それを見たベルが焦ってバタバタを右往左往している。
レッドもベルの姿を見たのか“ジーーーーッ”とこちらを凝視している。

「イヤイヤ!!かの有名な最強の『シルバードラゴン』だぞ!!」
「いや~そんな訳が……」

“ドゴーーーン”
俺は初めて大きな岩が跡形も無く砕け散るのを間近に見たような気がした。そして、俺とベルの2人は呆然と硬直をする。

「まだ、言いたいことはあるかのう?」
「全然ないです……」

流石に空気を読むことを知ったのか、ベルは急に無口になった。それどころか軍で鍛えられた礼儀作法をキッチリと実践したようだ。

「ところで他のドラゴンはここには来ないのう…」
「イエッサー!とある事情で今はドラゴンが不在です!」

“どうやら、ドラゴンの件でビビっても『ある事情』には死んでも言わないらしい…”ベルはビビってしまったのか、キビキビ動く……怖いのは、シルバードラゴンでは無く、レッドの方なのか?

「ドラゴン不在!?……となると、徒歩で行かないといけないのう……おい、ベルとやら仮にドラゴンが不在となると、どのくらいで首都:ゴルクアに着くんじゃ?」
「えーと、ドラゴンが不在なら歩いて2日ぐらいには着くと思いますよ」

ベルはそれを察したのか“サーっ”と血の気が引いた。

「いやいや、まさかね……ゴメンなさい!!」
「そう慌てるでない。どうやってここまできたのじゃ?」

シルバードラゴンは淡々と喋りながら、且つ冷淡に口をしゃべらせた。

「……えーと、侵入してきたので一方的な召喚を使ってきたんですけど……やらないですよね?」
「そのまさかじゃ!」

シルバーは“ニヤッ”と満面の笑みを浮かべながら、シルバードラゴンを抱えてながらレッドも宙を浮かんでいた。俺もシルバードラゴンに対して半泣きながら呆然としている。

「フン!…バツじゃ!ベルの舐めた態度、ガルシアの行き過ぎた対応など…これで水に流しちゃる…2日と言わず1日に首都:ゴルクアに来い!」

レッド、シルバードラゴン共々宙に浮いて走り去ってしまった。そして、ガルシアとベルの両方は思考停止をする……。

「どうすんの?コレ?……」
「行くしかねーだろ!!」

俺は絶叫の中叫んてしまった!今日も森は穏やかだった……。
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