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第119話:一方その頃…
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ユウ、シエラと別れたマゼンタ・グリ子ペア。歩きながらマゼンタは、グリ子が発するいかにもな不機嫌オーラを感じ取っていた。
「なんだよ、俺がユウとシエラを一緒にしたこと根に持ってんのか?お前だってわかったっつって納得してたじゃねぇか」
「わかってるっすぅ~、わかってるっすよ」
(わかってねぇ顔だな・・・)
見た目そのままに子供らしくすねるグリ子に、マゼンタはため息をつく。
「大体、マゼンタは私の味方じゃないんすか!長いこと一緒に旅した仲じゃないっすか!まさかそれを裏切られるなんて・・・」
よよよ・・・とわざとらしい泣き真似をするグリ子を、誰の味方でもねぇよとマゼンタは一刀両断する。
「それにしても珍しいじゃねぇか。根っからの商売人なお前が表面上だけの関係じゃなくすっかりお気に入りになるなんて」
照れ隠しなのか、頭を掻きながらそうっすねと言葉を続けるグリ子。
「ユウさんには、不思議な力があるようっすね。人を引き付けてしまう、魅了してしまう力とでも言いましょうか」
「確かにな。見た目は少年のようだが、いざという時の機転と行動力。それに実力もある。きっと彼はいろんな人から愛されることだろう。ただ気がかりがあるといえば・・・」
「突き抜けるほど、どこまでも純粋すぎる心、っすよね?」
その言葉にマゼンタはうなずいた。
「ユウは白すぎるんだ。なんにでも染まることができる、いや、染められてしまう。そこにつけいる輩は必ずいるだろう。何かの拍子に道を踏み外してはしまわないか、俺はそれが心配だよ」
「私もそう思ってたんすけどね、案外大丈夫かもしれないっすよ?」
くくくっと自嘲気味に笑うグリ子に、マゼンタは首を傾げた。
「私も最初はユウさんの純粋さに付け入って、カモにしてやるつもりだったんすけどね。どうやらユウさんの白さってやつは自分の内に留まらず、輝く光のように周りにまで影響するらしいっす。私もいつの間にやら、毒されていたみたいっすね」
そういいながらグリ子は懐から何かを取り出した。それを見た瞬間、マゼンタは目を丸くすると同時に呆れてしまった。
「はぁ、お前ってやつは全く・・・」
------------------------------------
一方その頃別れた僕らは・・・
「シエラ!起きてシエラ!っ!だめか、仕方ない・・・このままじゃ追いつかれる・・・」
いたって窮地に立たされていた。
「なんだよ、俺がユウとシエラを一緒にしたこと根に持ってんのか?お前だってわかったっつって納得してたじゃねぇか」
「わかってるっすぅ~、わかってるっすよ」
(わかってねぇ顔だな・・・)
見た目そのままに子供らしくすねるグリ子に、マゼンタはため息をつく。
「大体、マゼンタは私の味方じゃないんすか!長いこと一緒に旅した仲じゃないっすか!まさかそれを裏切られるなんて・・・」
よよよ・・・とわざとらしい泣き真似をするグリ子を、誰の味方でもねぇよとマゼンタは一刀両断する。
「それにしても珍しいじゃねぇか。根っからの商売人なお前が表面上だけの関係じゃなくすっかりお気に入りになるなんて」
照れ隠しなのか、頭を掻きながらそうっすねと言葉を続けるグリ子。
「ユウさんには、不思議な力があるようっすね。人を引き付けてしまう、魅了してしまう力とでも言いましょうか」
「確かにな。見た目は少年のようだが、いざという時の機転と行動力。それに実力もある。きっと彼はいろんな人から愛されることだろう。ただ気がかりがあるといえば・・・」
「突き抜けるほど、どこまでも純粋すぎる心、っすよね?」
その言葉にマゼンタはうなずいた。
「ユウは白すぎるんだ。なんにでも染まることができる、いや、染められてしまう。そこにつけいる輩は必ずいるだろう。何かの拍子に道を踏み外してはしまわないか、俺はそれが心配だよ」
「私もそう思ってたんすけどね、案外大丈夫かもしれないっすよ?」
くくくっと自嘲気味に笑うグリ子に、マゼンタは首を傾げた。
「私も最初はユウさんの純粋さに付け入って、カモにしてやるつもりだったんすけどね。どうやらユウさんの白さってやつは自分の内に留まらず、輝く光のように周りにまで影響するらしいっす。私もいつの間にやら、毒されていたみたいっすね」
そういいながらグリ子は懐から何かを取り出した。それを見た瞬間、マゼンタは目を丸くすると同時に呆れてしまった。
「はぁ、お前ってやつは全く・・・」
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一方その頃別れた僕らは・・・
「シエラ!起きてシエラ!っ!だめか、仕方ない・・・このままじゃ追いつかれる・・・」
いたって窮地に立たされていた。
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