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第二章
落ち着いて
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「まあ、私の婚約のことは、どうでもいいわ。それより、お兄様。最後の質問をするわよ!」
アイシャがジョルジュさんの方をむいて言った。
え? また、あの面接のような質問に戻るの? なんで?
疑問に思う私の前で、
「ああ、なんだ?」
と、冷静に受けて立つジョルジュさん。
いやいや、変ですよね?
一体、なんのための質問?
「もしも、奇跡的に、万が一にも、人間になったお兄様がリリーに好かれ、リリーと結婚できたなら、自由に、私と会わせるつもりがありますか?」
「アイシャ、何を言ってる!? そんなこと、あってたまるかっ!」
すぐさま、吠えるように声をあげたラルフ。
「ラルフに聞いてない。お兄様に聞いてるの、お兄様、答えて」
「だから、聞いても無駄だ。そんなことありえないからな!」
再び吠える、ラルフ。
もう、ラルフが毛を逆立てているウルフに見える。
部屋のすみで控えているメイドさんたちが息をのんだのが伝わってきた。
このままでは、ラルフが危険人物に思われる! それは嫌だ。
私は、あわてて、ラルフを小声で注意した。
「ちょっと、落ち着いて! ラルフ」
が、ラルフは、何故か、私の腕をがっしりとつかんで言った。
「リリー、大丈夫だ。リリーは渡さない。俺にまかせろ!」
いやいや、大丈夫じゃないのはラルフだけど?
ちっとも、まかせられるような顔をしてないけど?
しかし、そんなラルフをジョルジュさんは全く見ることもなく、アイシャにむかって答えた。
「リリアンヌ嬢が会いたければ、もちろん、おまえと会うことは自由だ。もし、わたしと結婚したならば、リリアンヌ嬢はおまえの義理の姉になる。それならば、おまえが王子妃になった後も、会いやすくなるだろう。ロジャン国の王宮に泊まることも可能となるだろうしな。もし、リリアンヌ嬢が望むならば、このロジャン国に私の本邸を構えてもいい。仕事はどちらの国にいようが、できるからな」
アイシャが、はっとしたような顔をした。
「なるほどね……。お兄様が人間の心を持っていなかったから、リリーの相手としては、はなから諦めて、想像したこともなかったけれど……。お兄様と結婚すれば、リリーと本当の姉妹になれるのよね。それは、夢のよう……。それに、確かに姉妹なら王宮に泊まることは可能だわ……。いっそ、王宮内にリリー専用の部屋を作ってもらおうかしら……。そうなると、ジャンには悪いけれど、お兄様のほうが、私にとってはずっと都合がいいわね……」
そうつぶやいたあと、アイシャは悪役令嬢のような笑みをうかべた。
ちょっと、アイシャ、……かなり変だけど大丈夫?
と思ったら、アイシャが高らかに宣言した。
「お兄様、合格! 私は全面的に協力するから、今、言ったことを絶対に忘れないで!」
は、合格? え、面接だったの……!?
「おい、アイシャ! 寝返ったな!」
と、ラルフが憎々し気に言う。
「寝返るもなにも、私にとったら、もともと、ラルフはないから!」
アイシャの言葉にラルフが冷気を放つ。
なんかよくわからないけれど、殺伐とした空気になってきた!
ラルフが冷たい美貌を怒りで燃えたぎらせて、私に言った。
「やっぱり、リリー。留学は中止だ! すぐに帰るぞ。見知らぬ相手より、最大の敵は身近にいた。ここは敵陣だ! 危険すぎる!」
ラルフ、敵って……。
アイシャと例えが同じというか、ここは戦場じゃないよ?
アイシャがジョルジュさんの方をむいて言った。
え? また、あの面接のような質問に戻るの? なんで?
疑問に思う私の前で、
「ああ、なんだ?」
と、冷静に受けて立つジョルジュさん。
いやいや、変ですよね?
一体、なんのための質問?
「もしも、奇跡的に、万が一にも、人間になったお兄様がリリーに好かれ、リリーと結婚できたなら、自由に、私と会わせるつもりがありますか?」
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すぐさま、吠えるように声をあげたラルフ。
「ラルフに聞いてない。お兄様に聞いてるの、お兄様、答えて」
「だから、聞いても無駄だ。そんなことありえないからな!」
再び吠える、ラルフ。
もう、ラルフが毛を逆立てているウルフに見える。
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このままでは、ラルフが危険人物に思われる! それは嫌だ。
私は、あわてて、ラルフを小声で注意した。
「ちょっと、落ち着いて! ラルフ」
が、ラルフは、何故か、私の腕をがっしりとつかんで言った。
「リリー、大丈夫だ。リリーは渡さない。俺にまかせろ!」
いやいや、大丈夫じゃないのはラルフだけど?
ちっとも、まかせられるような顔をしてないけど?
しかし、そんなラルフをジョルジュさんは全く見ることもなく、アイシャにむかって答えた。
「リリアンヌ嬢が会いたければ、もちろん、おまえと会うことは自由だ。もし、わたしと結婚したならば、リリアンヌ嬢はおまえの義理の姉になる。それならば、おまえが王子妃になった後も、会いやすくなるだろう。ロジャン国の王宮に泊まることも可能となるだろうしな。もし、リリアンヌ嬢が望むならば、このロジャン国に私の本邸を構えてもいい。仕事はどちらの国にいようが、できるからな」
アイシャが、はっとしたような顔をした。
「なるほどね……。お兄様が人間の心を持っていなかったから、リリーの相手としては、はなから諦めて、想像したこともなかったけれど……。お兄様と結婚すれば、リリーと本当の姉妹になれるのよね。それは、夢のよう……。それに、確かに姉妹なら王宮に泊まることは可能だわ……。いっそ、王宮内にリリー専用の部屋を作ってもらおうかしら……。そうなると、ジャンには悪いけれど、お兄様のほうが、私にとってはずっと都合がいいわね……」
そうつぶやいたあと、アイシャは悪役令嬢のような笑みをうかべた。
ちょっと、アイシャ、……かなり変だけど大丈夫?
と思ったら、アイシャが高らかに宣言した。
「お兄様、合格! 私は全面的に協力するから、今、言ったことを絶対に忘れないで!」
は、合格? え、面接だったの……!?
「おい、アイシャ! 寝返ったな!」
と、ラルフが憎々し気に言う。
「寝返るもなにも、私にとったら、もともと、ラルフはないから!」
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なんかよくわからないけれど、殺伐とした空気になってきた!
ラルフが冷たい美貌を怒りで燃えたぎらせて、私に言った。
「やっぱり、リリー。留学は中止だ! すぐに帰るぞ。見知らぬ相手より、最大の敵は身近にいた。ここは敵陣だ! 危険すぎる!」
ラルフ、敵って……。
アイシャと例えが同じというか、ここは戦場じゃないよ?
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