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勇者召喚に巻き込まれたらしい

6▽恐怖のメイドさん達と迷惑なブラコン△

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パーティーの準備をするとか言われて俺と勇者方は召使いらしき人達に連行・・された。
うん、あれは絶対連行だ。そうとしか言えない。王様が合図した瞬間に召使いの方々がなだれ込んできて、あっという間に担がれて連れてかれた。これを連行って言わなかったら何を連行と言うのか、と思うな。
それからは豪華な部屋に連れてかれて風呂に入れられる事となり、風呂ではメイドさん達が一緒に入ってこようとしたのを必死で阻止した。それはマズイだろう、色々と。
風呂から上がったら黒いズボンと白いシャツが置いてあったからそれと、元から着てた黒のパーカーを着ている。勿論パーカーの前は開けてるぞ。風呂上がりは暑いからな。風呂から上がったらメイドさんが「コッチコッチ」という感じで呼んできたからメイドさんについて行ったら鏡と化粧道具が置いてある部屋に連れてかれた。そこに違うメイドさんが手に服装らしき物を持って部屋に入って来た。
で、今俺の目の前に広げられた服はパーティーに参加する時の服だそうだが、俺はその服を見た瞬間固まってしまった。そこには黒が基調のドレスが・・・・置いてあったのだ。
何の冗談だと思って1番近くにいたメイドさんに確認したら

「勿論、シキ様のパーティー用のドレスでございます。きっとよくお似合いになられますわ!」

と笑顔で返された。
おい、ちょっと待て。俺は男だぞ?これ用意した奴誰だ?今からシバく!今すぐ出てこれば半殺しくらいにしといてやるから出てきやがれ!って心中荒れている俺とは対照的にすっげえニコニコしてる5人のメイドさん。
俺は即、逃げだすことをポルフィを探す事をを選択した。善は急げ、だ。俺は飛行魔法で体を浮かせると、猛スピードでドアから飛び出した。

「あっシキ様がお逃げになられましたわ!」

「お待ち下さいませシキ様~」

と後ろから穏やかな声が聞こえてくるが、俺は何も聞いてない。でも気になっちゃうのは仕方ないよな、と思ってちょっと振り返ってみたら…5mくらい後ろにメイドさん達がいた。
嘘だろ!これ結構スピード出してるぞ!?しかも穏やかな声出しながら笑顔で追っかけてくるとかホラーか!てか、え?え?普通の・・・メイドさん…だよな?
よし、作戦変更だ。高い所から全体を把握して、そっからポルフィがいそうな所を探そう。
と開いていた窓から外へ飛び出し、なるべく高く、城全体が見える安全な所へ飛んでった。俺が外にでた窓からメイドさん達が残念そうな顔をのぞかせている。ここならもうメイドさん達は来れないみたいだ。良かった良かった。
さて、ポルフィ探すか。たぶんパーティーの準備とかしてるだろうから、大広間とか言う所か?うーん、とりあえず広そうで人が多い所だな。誰かしら準備してるはずだし。
めぼしい所は3つ。その中で執事さんやメイドさん達が行き交っている所は1つ。本館みたいで、城の中心にある所だ。
そこの窓からそ~っと中を覗くと…
いた!ポルフィだ!なんか服装変わってて、騎士みたいな格好してるけどポルフィだよな?たぶん
ポルフィかどうか半信半疑だったけどとりあえず近くまで行って声をかけてみることにした
そしてあと3mくらいってところで声をかけた

「ポルフィ!」

そしたらポルフィだと思われる奴が顔を上げて

「ん?誰だお前」

と言った。うん、声かける直前にそんな気がしたけどやっぱポルフィじゃなかったか

「あ~ごめん。人違いだったわ」

俺はそう言ってポルフィ探しを再開しよう回れ右して飛んでいこうとしたら、すっげえ俺を睨んでいるポルフィのソックリさんにいつの間にか腕を掴まれてた

「今お前、ポルフィって言ったよな?俺と間違えたって事はポルフィリオの事だろう?お前ポルフィリオの何だ?恋人か?」

そして真顔でそんな事を聞かれた。
…はい?ナニイッテンノコトヒト
脳がフリーズしてしまい片言になってしまっている俺をよそにソックリさんは続けて

「ポルフィリオは俺のもんだ。生まれた時から、いや生まれる前からの付き合いだ。もし本当にポルフィリオの恋人だとしたら…」

なんか殺気を放ってくるソックリさん。
対して俺はと言うと…
エートえーとコイツハコイツはポルフィノフタゴナノカの双子なのかナラソウトウナなら相当なブラコン。シカモオレノアニキニヒッテキスルクライノしかも俺の兄貴に匹敵するくらいのデモオナジカオデスヨネでも同じ顔ですよね
と、いまだに片言が戻ってなかった。
唖然呆然としている俺をよそにポルフィの可愛い(?)という所を次々と言っているソックリさん。
延々と続いているソックリさんの話に、どんどん俺の目が死んでいっている時に救世主が現れた。

「シキ?こんな所で、しかもコイツと何してんだ?」

そう、ソックリさんがずっと語っていた、ポルフィだ。俺はポルフィ(本物)に声をかけられたことでハッと混乱が収まり、こうなった理由を話すことにした。のだが、ソックリさんは愛しのポルフィ?が来たのに話すことにすっかり夢中で本人の目の前で本人の事を話すという、なんの罰ゲームですか状態だ。なのにポルフィはソックリさんを完全スルー。慣れてんのかな
まあソックリさんは放っといて説明するか

「いや、ちょっと用事があってポルフィ探してたらソックリなコイツがいてさ。なんか違うな~って思ったけど声かけちゃったわけ。そしたらコイツがお前はポルフィの恋人か、とかなんとか言ってきて、その後に訳の分からんことを言い始めてこの状況に至るわけなんだけど…」

「訳の分からんこととはなんだ!ポルフィリオの可愛いところ自慢をしていただけだろ!」

ポルフィが来たことに気づいて俺が話してる途中から静かになってたソックリさん。だが俺はそんな事よりも重要な事がある

「あっそう。そんな事より手、離してくんないか?いつまで掴んでる気だよ」

ソックリさん、まだ俺の腕は掴まれたままなんだよ。だからギロリと睨んだらすぐに離してくれた。で、俺から手を離した瞬間ポルフィに抱きつこうとしていた。勿論ポルフィは避けてたけどな

「なるほど、コイツが迷惑をかけた事は分かった。悪かったな、シキ。
で、用事とは何だ?」

あ、ソックリさんのインパクトが強過ぎて忘れてた。こっちも大事、てかこっちのが大事なんだよ

「俺のパーティー用の服装だよ!なんかドレスが用意されててメイドさん達から全力で逃げてきたんだった!」

って言ったらポルフィはあちゃーと、ソックリさんは俺がドレスで何がおかしいんだ?と言いたそうな顔をしていた
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