異世界召喚に巻き込まれたのにいきなり魔族に間違われましたが!?

怠惰猫

文字の大きさ
8 / 30
勇者召喚に巻き込まれたらしい

7▽喧嘩(仮)と神具△

しおりを挟む
ソックリさん、お前も俺を女だと思ってるのか!お前はソックリさんから降格(?)して偽者ドッペルだ!
おいドッペル、今思ってる事言ったらシメルぞ?多少強そうな感じはするが絶対言ったことを後悔させてやる!と思ってドッペルを睨んでたら案の定ドッペルが

「お前がドレスを着ることの何がおかしいんだ?」

と言った。

「よっしゃドッペル、てめぇ表出やがれ。シバキ倒す」

考えるより先に言葉が出た。いや、違うな。今怒りすぎて考えてる余裕無いわ。たとえ今、能面みたいに無表情で凄く冷静な声をしていようがな。
ドッペルは言われた事の意味をまだ理解してないのか突っ立ったままだ

「ちょ、落ち着けシキ。ドレスはたぶんメイドが間違えたんだろう。ちゃんと男性用の衣装を持ってくから」

俺の言葉から本気だと分かったのか、慌てたポルフィが宥めてきたが

「衣装とかもうどうでもいい。とりあえずコイツをシバいてストレスを解消する」

まずはドッペルを外に出す事から始めないとだが、こう一瞬でパッと移動できねえのか?瞬間移動みたいに。
と思ったら出来た。驚いたが都合がいい、これでドッペルも外に出すことが出来たからな。手違いでポルフィも一緒に来ちゃったけど…まあそこはしょうがないということで
場所が変わった事で少し驚いた様子のドッペルが

「お前転移が使えるのか。面白そうだな。よし、その喧嘩買ってやろう!」

と言った。喧嘩のつもりは無いがヤル気になってくれたならいい。存分に楽しませてもらうぜ

「ルールは簡単。刃物でも飛び道具でも何でもありだ。相手が降参するまで待った無し。
これでいいよな?」

「ああ」

「そんじゃポルフィ、開始の合図頼んでもいいか?」

側にいたポルフィに頼んだら

「いやいや、ちょっと待てシキ。刃物でも何でもありって危ない、シキは武器を持っていないだろ!しかもアイツは一応騎士団の副団長をしている。多少武術が出来るくらいでは到底敵う相手では無い」

と言われた。でも問題無い。武器ならずっと身に付けている・・・・・・・

「良いんだよ別に。それに武器なら俺も持ってるから」

「どういう、事だ?」

「始まりゃ分かるさ。それよりアイツそろそろ準備出来たみたいだから合図よろしく」

ドッペルは俺とポルフィが話している間に準備運動を済ませたようで、剣を片手に待っていた。その様子にポルフィは諦めたのか

「分かった。そのかわり危なくなったら止めるからな」

と言って、俺とドッペルの真ん中くらいの所に移動していった。それは止める自信ねえなと思ったが言わない方がいいと判断したので、頷くだけにしておいた
ちなみに騒ぎを聞きつけたのか周りには野次馬が大勢いて、その中には王様もいた。王様もしかして暇人なのか?

「両者、準備はいいな?それでは

Come to blows over喧嘩を始める!」

というポルフィの合図で野次馬から歓声が上がった。マジで暇人だな野次馬ども

「武器、借りなくてもよかったのか?」

とドッペルが言ってきたので、俺は付けていた十字架のネックレスを服の中から出し

「コレが俺の武器だよ」

と言った。ネックレスは十字架が10cmくらいの長さで、クロスしている部分に赤い石がはまっている。本体が白いので俺と同じような色合いとなっている。先端は尖っていてナイフとしても使えそうな物だ。なのでドッペルはこれをこのまま・・・・使うと思ったようだ。早速馬鹿にしてくれたよ

「そのネックレスが武器だと?何を馬鹿な事を言ってんだお前。壊される前に締まっとけ」

ご忠告どうも。だがその心配は要らない。鑑定した結果が正しければ、これは絶対に壊れないのだから

「いやー俺もな?さっき知ったんだがコレ、ただのネックレスじゃねえんだよ」


このネックレスは、今耳につけているピアスと一緒に俺が物心つく前からずっと・・・・・・・・・・付けていた。だが不思議な事に、サイズは常にちょうど良くて、他の奴らにはネックレスとイヤリングが見えていなかったらしい。学校では、他の付けている奴はどんな奴だろうと注意されていたのに俺だけ注意されなかった。
見えていないと分かったのは兄貴に聞いてからだった。小4でピアスの穴を開けた時、兄貴に自慢したくて見せたら「何も無い」と言われたんだ。だからさっき風呂に入れられた時に鑑定してみたら、なんか凄い結果だった。

神具[          ]
───────────
名称未定
創造神達が死鬼のために作り出した神具。死鬼以外には装備不能。どれだけ離れていようと呼べば一瞬で死鬼の元にやって来る。
この世界〔シンクレア〕では本来の力を発揮し、他人も認識する事が出来る。
本来の力とは、普段はネックレスだが死鬼が望むことによって武器に形を変え、武器の形状や大きさが変わり、数は無限に増やすことが出来る
しかし武器以外には変えられない
壊れたり破損したりする事は無い
───────────
これがネックレスで

神具[          ]
───────────
名称未定
創造神達が死鬼のために作り出した神具。死鬼以外には装備不能。どれだけ離れていようと呼べば一瞬で死鬼の元にやって来る。
この世界〔シンクレア〕では本来の力を発揮し、他人も認識する事が出来る。
本来の力とは、普段はイヤリングだが死鬼が望むことによって自在に形と大きさを変える。
ネックレスとは違いイヤリングには変える形に縛りは無いが、数は最大で2つまでしか増やせない
壊れたり破損したりする事は無い
───────────
こっちがイヤリングの鑑定結果。
2つとも神具って…と思ったが今は好都合だ。早速使うとは思わなかったがな
ちなみに名称未定だったからネックレスにdetruoデトルーオで、イヤリングにekscitoエクスシートと名付け(?)たらそれで登録されてた。意味はdetruoが破壊で、ekscitoが覚醒、どっちもエスペラント語っていう言語から持ってきた。まだ勉強途中だったから正確な読み方とかはこれで合ってるかは知らん。

話が脱線したな。まぁドッペル達も全然待たせていないわけだし良いだろ。
武器はそうだな、双剣で右手に持つ方を長めにって感じかな。それをイメージしながら

「デトルーオ、頼んだぞ」

と言ったらネックレスが輝きだして、どんどん形が変わっていく。光が収まる頃には俺の両手にイメージ通りの双剣が握られていた。
それを見たドッペルは

「お前それ魔導具マジックアイテムか?良い物持ってんな。んじゃ、さんざん待ったんだ。こっちから行かせてもらうぜ!」

と俺に向かって猛スピードで近づいてきた
しおりを挟む
感想 29

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

処理中です...