異世界召喚に巻き込まれたのにいきなり魔族に間違われましたが!?

怠惰猫

文字の大きさ
25 / 30
勇者召喚に巻き込まれたらしい

23▽ランクアップ試験その1△

しおりを挟む
「おいおい、本気で言ってんのか?」

とおじさんが呆れた顔をして聞いてきたけど

「ああ」

「もちろんです!」

と即答した。

「はぁ、今のどこにやりたくなる要素があったかな…」

おじさんが何か呟いた気がしたけど、よく聞こえなかったな。まあいっか。

「じゃあ早速試験をやるからこっち来てくれ」

と言っておじさんは席を立つとさっさと歩いていってしまったので僕らは急いでその後を追った。ちょっとくらい待ってくれてもいいと思うんだよ…

建物のさらに奥に進んで行くと外に出るためと思われるドアがあった。そしてそのドアを抜けると闘技場のような所に出た。そこでは他の冒険者と思われる人達が戦っていた。
ここでやるんだ…他に人がいるんじゃ零フード取れないな~

「さて、試験官呼ぶか…」

と言うとおじさんは
ピィーーーーーーー!
と笛のようなモノを吹いた。するとすぐに強そうな見た目の人が5人やって来た。おじさんは僕らがランクアップ試験を受けるという事を説明しているから、たぶんあの人達が試験官なんだろうな。

「よし、説明も終わったから…お前ら、えーっとシキとレイだったか?どっちから試験受けるんだ?」

と聞かれて、決めてなかったな~と思って零を見ると、俺がやるって感じのアイコンタクトが来たから先にやって貰うことにした。

「俺からだ」

「わかった。じゃあまずはFランクの試験だな。相手は…マイクだ」

と言うと名前を呼ばれたマイクって人が前に出てきて零と握手していた。優しそうな印象の男の人だ。そして若い。20代前半なんじゃないのかな?っていうのは僕の予想だけどね。瞳と髪の色は薄い水色。やっぱり背は高い。ローブを着てるし、剣を持ってないから魔導士なのかな?とりあえず零の応援しよ~必要ないと思うけどね。
なんて考えてると

「それじゃあ始めるぞー。スタート!」

と結構簡単に始まった。零はデトルーオを出してないし、今回は魔法で戦うのかな?

「おや?貴方の手には剣だこがあったのでてっきり剣士かと思ったのですが…」

とマイクさんが言った。まあ僕らは色々な武器を使えるからね~その時と気分だと思うよ

「今回は魔法で試してみようと思ってな」

と零がニヤリと笑いながら応えた。

「舐められている、と考えてよろしいのでしょうか?どちらにしても、手加減はしませんよ」

と言うとマイクさんは杖を取り出した。結構使い込まれているっぽい感じがする。

「まずは様子見です。『ファイアボール』」

と言ってマイクさんの杖から火の球が零に向かって飛んでいった。無詠唱だったからマイクさんは結構強いんだろうな~だってお城で教わった時にファイアボールの詠唱ですら中ニ病全開な呪文だったんだよね…勇者くん達は真面目にその呪文を叫んでたから勇気あるな~って思った。僕は絶対無理!
零は飛んできたファイアボールを手で握り潰した・・・・・。水のグローブみたいなのを使ったのかな?

「なかなかやりますね…では次です。『フレイムアロー』」

今度は火の矢が10個以上飛んでいく。零は水の壁みたいなのを作って防いでいた。声は一切出していないけどね。
まだ始まったばかりなのにマイクさんが

「合格です。レイさんはFランクになれますよ」

と言った。あれ?厳しいんじゃなかったのかな?と思っていると

「Fランクなら素材採取の依頼が多いんだよ。だから防御が強ければ何とかなる。マイクの魔法を簡単に防いでいるから合格なんだよ」

とおじさんが説明してくれた。じゃあ上になるほど厳しくなるのか…それにしても呆気ないな~
しおりを挟む
感想 29

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

処理中です...