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第四章
後始末
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2日後、アイシャから使者が来た。なんでも、盗まれた金貨の返還をするというのだった。
(嘘をついて多めに手に入れようとする者もいるだろうに。どうするんだろう)
その事をルパルナとベルに聞いてみた。
二人の見解は同じだった。
「神の祝福で、そういうのを判断できる人がいるんじゃないの?」
(そういえば、俺のような戦闘特化の祝福もあることだし、ありえないことではないのか)
「じゃ、受け取りに行ってくるよ。正確な金額なんて覚えてないんだけど金貨は100枚程度だったような」
「ラウル殿。アイシャ様から助力の報酬と一緒に預かっております」
兵士は金貨でいっぱいの袋を3つ渡してくれた。
「こんなに・・・いや、貰い過ぎじゃないか」
「アイシャ様は、今回ラウル様と街の苦難を救えたことを大変喜んでおられました。そのお骨折りも目の前でご覧になっていたので・・・これらは決して過分な報酬ではないと仰っておりました。」
「そうか。それなら貰うよ。ありがとうと伝えてくれ」
「はっ!お伝えします。それでは私はこれで」
兵士は出ていった。
「わあ・・・いっぱいだ」
ルパルナはテーブルに撒かれた金貨を見て目を丸くしている。
「じゃ、早速探すわよ」
ベルが早速一枚持ち上げて違うと言って避ける。
「やっぱりやるのか?ドリズルがうっかり見逃しているなんてことありえるのか」
「可能性はあるんだし、あれば嬉しいでしょ」
「まあ、そうなんだがなあ(面倒だなぁ)」
「同じもの同士で集めるのよね。任せて!手伝うから」
ルパルナは器用に手早く選り分ける。
「ありがとう、ルパルナ」
可愛い嫁の頬にキスをする。
嬉しそうにくっついて甘える嫁。
「私も手伝うんだけど?」
その様子を見てじとーッと見てくるベル。不満そうである。
「はいはい。ありがとな」
軽く感謝を伝えると
「適当すぎ―」
と言って金貨を一枚投げつけてきた。
そのあと、3人は金貨を一枚一枚確認してみたが、生憎アストラ金貨は無かった。
「まあ、こんなこともあるさ。明日は街を発とう」
「アイシャに挨拶してからいくのよね?」
「ああ、そのつもりだ」
翌日、3人は兵営に向かった。その途中で行列に出くわしたのだった。
これは金貨の返還を求める人々の列。兵営まで続いている。
「これはすごいな・・・」
「私、こんな行列初めて見たわ」
「後始末も大変だなあ」
人々は財産が戻ってくるということで、ほっとしているようだ。それと同時に、この行列にうんざりしている表情を浮かべている。
荷馬車を進ませながら、そんな様子の列を眺める3人。
「アイシャが届けてくれてよかった」
「そうよねー。こんなところ並んでたら私死んじゃう」
ルパルナの頭の上で溜息をつくベル。
やがて兵営に着いたのだが、一緒に水路に潜った兵士がいて、アイシャは王都に向かったと伝えられた。
「行違ったか・・・。仕方ない。王都に行くことにはなるし、その時にでもお礼を言おうか」
「うんっ」
「それじゃこのまま街を出よう」
「はーいっ」
二人そろっての返事が心地いい。
3人はラウルの故郷アルベルド伯領に向かって、ボウィックの街を後にした。
(嘘をついて多めに手に入れようとする者もいるだろうに。どうするんだろう)
その事をルパルナとベルに聞いてみた。
二人の見解は同じだった。
「神の祝福で、そういうのを判断できる人がいるんじゃないの?」
(そういえば、俺のような戦闘特化の祝福もあることだし、ありえないことではないのか)
「じゃ、受け取りに行ってくるよ。正確な金額なんて覚えてないんだけど金貨は100枚程度だったような」
「ラウル殿。アイシャ様から助力の報酬と一緒に預かっております」
兵士は金貨でいっぱいの袋を3つ渡してくれた。
「こんなに・・・いや、貰い過ぎじゃないか」
「アイシャ様は、今回ラウル様と街の苦難を救えたことを大変喜んでおられました。そのお骨折りも目の前でご覧になっていたので・・・これらは決して過分な報酬ではないと仰っておりました。」
「そうか。それなら貰うよ。ありがとうと伝えてくれ」
「はっ!お伝えします。それでは私はこれで」
兵士は出ていった。
「わあ・・・いっぱいだ」
ルパルナはテーブルに撒かれた金貨を見て目を丸くしている。
「じゃ、早速探すわよ」
ベルが早速一枚持ち上げて違うと言って避ける。
「やっぱりやるのか?ドリズルがうっかり見逃しているなんてことありえるのか」
「可能性はあるんだし、あれば嬉しいでしょ」
「まあ、そうなんだがなあ(面倒だなぁ)」
「同じもの同士で集めるのよね。任せて!手伝うから」
ルパルナは器用に手早く選り分ける。
「ありがとう、ルパルナ」
可愛い嫁の頬にキスをする。
嬉しそうにくっついて甘える嫁。
「私も手伝うんだけど?」
その様子を見てじとーッと見てくるベル。不満そうである。
「はいはい。ありがとな」
軽く感謝を伝えると
「適当すぎ―」
と言って金貨を一枚投げつけてきた。
そのあと、3人は金貨を一枚一枚確認してみたが、生憎アストラ金貨は無かった。
「まあ、こんなこともあるさ。明日は街を発とう」
「アイシャに挨拶してからいくのよね?」
「ああ、そのつもりだ」
翌日、3人は兵営に向かった。その途中で行列に出くわしたのだった。
これは金貨の返還を求める人々の列。兵営まで続いている。
「これはすごいな・・・」
「私、こんな行列初めて見たわ」
「後始末も大変だなあ」
人々は財産が戻ってくるということで、ほっとしているようだ。それと同時に、この行列にうんざりしている表情を浮かべている。
荷馬車を進ませながら、そんな様子の列を眺める3人。
「アイシャが届けてくれてよかった」
「そうよねー。こんなところ並んでたら私死んじゃう」
ルパルナの頭の上で溜息をつくベル。
やがて兵営に着いたのだが、一緒に水路に潜った兵士がいて、アイシャは王都に向かったと伝えられた。
「行違ったか・・・。仕方ない。王都に行くことにはなるし、その時にでもお礼を言おうか」
「うんっ」
「それじゃこのまま街を出よう」
「はーいっ」
二人そろっての返事が心地いい。
3人はラウルの故郷アルベルド伯領に向かって、ボウィックの街を後にした。
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