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第35話 従者の次兄

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次兄のニールは幼い頃に肺を患い、

部屋で過ごすことが多かったので、

ニールは本の虫になった。

肺の病が落ち着いてからは、

本から得た知識を試すために、

実験して、小屋をひとつ爆発させたり、

領内で温泉を発掘したり、

フィーに負けず劣らずの問題児だった。

ニールは領地で、

フィーは王都で過ごしていたので、

一緒の家に住んでいた期間はほとんどないが、

フィーとニールは問題児同士気があい、

とても仲が良かった。

フィーはジュリアを守りたい気持ちはあるが、

自分には武術の才能がなく、

どうすればよいかわからないと手紙に書いて、

ニールに送った。

とある日の昼前、

ニールからの返事は結構大きめの重たい木箱と一緒に返ってきた。

『フィーへ

守り方は人それぞれ。

結果よければすべてよし。』

ニールからの返事の本文はそれだけで、

本文より長い追伸が書いてあったが、

フィーはとりあえず木箱を開けてみた。

木箱の中にはパチンコ、爆竹、目潰し、花火、煙幕etc

が大量に入っていた。









「さすがあにうえ!( ´_ゝ`)!」

ニールはフィーの得意なものをよく理解していた。












フィーは武術の才能はなかったが、

イタズラだけは得意だった。
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