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第34話 従者の悩み
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フィーは武術を教わるようになってしばらくして、
自分には武術の才能がないのではないかと思った。
一緒に習い始めたジュリアは覚えがよく、
ジュリアはめきめき上達していたが、
フィーはいまいちだった。
フィーは走るのも得意ではないし、
木登りも得意ではなかった。
要は身体能力はよくはなかった。
一応父親に自分は武術には向かないのではないかと相談したが、
父親は
『努力すればなんとかなる。』
というだけだった。
父親は脳筋だった。
フィーはこのままではジュリアを守るどころか、
ジュリアに守られてしまうのではないかと思った。
フィーはいい加減だが、
一応フィーなりに色々考えてはいたのだ。
父親のアドバイスはフィーが求めているものではなかった。
困ったフィーは領地に住んでいる次兄のニールに手紙で相談することにした。
ニールは幼い頃に肺を患ったため、
王都ではなく、
空気のよい、バジリスク家の領地にある家で幼い頃から暮らしていた。
バジリスク家の領地はフィーの父方の祖父母が管理しており、
ニールは肺の病が落ち着いてからも、
祖父母と暮らしながら領地経営を学んでいた。
ちなみにフィーと長兄のイーチェとは15歳、
次兄のニールとは12歳、
姉のミーナとは10歳年が離れていた。
長兄のイーチェは父親と同じ脳筋で、
早くから黒軍に騎士見習いとして入団し、
早々に軍の寮に入ってしまった。
将来的にイーチェは父親のように黒軍の将軍になることを希望していたので、
領地は次兄のニールが経営することになっていた。
姉のミーナはジュリアの世話で不在がちな母親のターニャに代わり、
王都の家を取り仕切っていた。
フィーは父に似て生真面目で寡黙な長兄も、
母に似て口うるさくて世話好きな姉も好きだったが、
次兄のニールと一番気があった。
ニールはフィーに負けず劣らず変り者だった。
自分には武術の才能がないのではないかと思った。
一緒に習い始めたジュリアは覚えがよく、
ジュリアはめきめき上達していたが、
フィーはいまいちだった。
フィーは走るのも得意ではないし、
木登りも得意ではなかった。
要は身体能力はよくはなかった。
一応父親に自分は武術には向かないのではないかと相談したが、
父親は
『努力すればなんとかなる。』
というだけだった。
父親は脳筋だった。
フィーはこのままではジュリアを守るどころか、
ジュリアに守られてしまうのではないかと思った。
フィーはいい加減だが、
一応フィーなりに色々考えてはいたのだ。
父親のアドバイスはフィーが求めているものではなかった。
困ったフィーは領地に住んでいる次兄のニールに手紙で相談することにした。
ニールは幼い頃に肺を患ったため、
王都ではなく、
空気のよい、バジリスク家の領地にある家で幼い頃から暮らしていた。
バジリスク家の領地はフィーの父方の祖父母が管理しており、
ニールは肺の病が落ち着いてからも、
祖父母と暮らしながら領地経営を学んでいた。
ちなみにフィーと長兄のイーチェとは15歳、
次兄のニールとは12歳、
姉のミーナとは10歳年が離れていた。
長兄のイーチェは父親と同じ脳筋で、
早くから黒軍に騎士見習いとして入団し、
早々に軍の寮に入ってしまった。
将来的にイーチェは父親のように黒軍の将軍になることを希望していたので、
領地は次兄のニールが経営することになっていた。
姉のミーナはジュリアの世話で不在がちな母親のターニャに代わり、
王都の家を取り仕切っていた。
フィーは父に似て生真面目で寡黙な長兄も、
母に似て口うるさくて世話好きな姉も好きだったが、
次兄のニールと一番気があった。
ニールはフィーに負けず劣らず変り者だった。
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