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第11話 お菓子はいかが

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「ところでお前、さっきからお茶ばっかり飲んで、

なにも食べてないけど大丈夫なのか?」

シャルロットはさっきからお茶ばっかり飲んで、

たくさん並んでいるお菓子にはほとんど手をつけておらず、

お菓子は専らアーノルドのお腹の中に消えていた。

言い方は雑だが、

アーノルドは自分ばかりお菓子を食べているので、

シャルロットを気遣って聞いてみた。






「……お気遣いありがとうございます(-_-)」

シャルロットはアーノルドが自分を心配してくれたので、

ほんわか感動した。





「私は食べることにあまり興味がなくて(-_-)」




「食べることに興味がない!?

お前あたまおかしいんじゃないか!?」



「…申し訳ありません(-_-)

作るのは好きなのですが(-_-)」



「作るって、

さっきもそんなこと言ってたけど、

お前料理なんかできるのか?」



通常は公爵令嬢は料理なんかしない。

しかしシャルロットの母は貴族にしては珍しく無類の料理好きで、

シャルロットは母によく料理を習っていた。

だから大体のものは作れると、

シャルロットは無表情のまま言った。




「ふーん!

お前すごいな!

僕は料理なんか作れないぞ!」




アーノルドは二カッと笑って素直な感想を口にした。


『!!!!(-_-)!!!!』

シャルロットはアーノルドに誉められてとてもビックリしたが、

周りから見たシャルロットは無表情のままだった。
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