マシュマロ王子と無愛想な婚約者の前途多難な婚約破棄(-_-)

第56話 過去

『シャルロット様！

そんな地味なドレスをよく着れますね！

曲がりなりにも、

貴女はジョージア殿下の婚約者候補なんですよ？

婚約者候補としてもう少し華やかな格好をしていただかないと……

でもシャルロット様には華やかなドレスなんて似合わないですわね………

困ったわ……

シャルロット様が着れるドレスなんてあるのかしら？』


クスクス

クスクス















シャルロットは子供の頃から派手な色を好まず、

地味な色が好きだった。

自然とドレスの色も地味でシンプルなものが多くなった。

ジョージア殿下の婚約者候補だった頃、

他の婚約者候補三人とお茶会をすることが時々あった。

ジョージア殿下の婚約者候補四人はライバル同士とも言えたが、

一夫多妻が認められているこの国では、

国王が複数の妻をとることもあるので、

四人は将来『正妃』と『側妃』という関係になる可能性もあった。

そんな四人のお茶会は本当に幼い頃は楽しいものだったが、

本人達が自分達の立場を理解していくにつれて、

人間関係は複雑になっていった。