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ガラガラガラ…
ざっと20人ほどが乗っている乗合馬車が、エルディア王国に向かっていた。
新年を迎えた今日、四季のあるエルディア王国の周辺地域でもちらほらと新雪が空から舞っていた。
砂利道の多い道に差し掛かり、車体が少し音を立て揺れる。
ガタッ!
「ーーっ!いてて、ん…もう朝か。」
揺れた拍子に後ろの壁に頭を打った僕はゆっくりと目を覚ます。
頭を擦りながら、ぼんやりと馬車の後ろの開いたところから外を見る。
遠くの山では冠雪しているところもみられ、少し懐かしく思えた。少しの肌寒さと寝起きのせいでぼうっとした頭で、僕は生まれ育った村に思いを馳せる。
「僕は…」
僕、フレイ・ベレットーニはこのエルディア王国からずうっと東の獣人の国、ネピアという国の国境沿いの村で産まれた獣人だ。
ちなみに種族はネコ科で、マンチカンとメインクーンの雑種だ。アンバー色の目と黒色の毛並みは父さん譲り、小型体型なのと性格は母さん譲りだ。
僕も父さんみたいに大きかったらなぁ。
まぁ獣人の国と言っても、もうそれは昔の話で、今は世界の人口の約半分は獣人だ。
身体的特徴も、耳やしっぽ、特性や能力が残っているくらいで、見た目は人種と何ら変わりは無い。他種族だって同じだ。
僕の生まれた村は標高の高い山々に囲まれており、湖や樹林などの資源が豊富で、隣国との堺にも高い山脈があるため、一言で言ってしまえば平和ボケした村だった。
その土地の伯爵だって、跡継ぎがおらず婿養子をこれから取ろうとしているようなおじいちゃん伯爵だったし、傭兵団だって村のおじちゃん達で結成されているような感じだ。
でも僕はその生活が大好きだった。
学校が終われば友達と一緒に湖で魚をとったり、畑にいる兄ちゃん達にイタズラしたりして遊んでいた。
16歳の冬。
僕は村を囲んでいる山の麓に来ていた。特に意味なんて無い、いっつもそんな感じでどこかにでかけているのだ。
「はぁ…さっ、寒いぃ、、」
防寒対策だってばっちりしてきたはずなのに。
やっぱり冬は寒いなぁ。早く帰ろう。
フードに積もった雪を払うと、雪の上に自分の足跡が付いた道を振り返る。
「意外とここから遠いんだよなぁ。…あっそうだ、丘にでも寄っていこう。ついでに川で魚を捕ってったら母さん喜ぶかも…」
また少し村からは離れるけれど、丘は村がいちばん綺麗に見渡せる場所だ。
少し斜面になっている山道を歩く。たいした距離では無いけど、冬のキリッとした空気を前に、息が少し上がる。
鼻先が冷たく感じ、赤くなってきた。
「…はっ、はっ。見えた、丘だ。」
誰も来ていないんだろう。丘には降り積もった雪が空との境界線を感じさせないほど真っ白に、真っ直ぐ広がっていた。
「はぁ、着いた。久しぶりだなぁここ、いつ見ても綺麗だよな。」
村でも見て帰ろうか。そんなことを考えながら先の方まで歩いていく。
「ーーーーーーえ?」
目を見張った。
なんで?どうして?よく分からなかった。
村が、燃えている。
「…なっ、なん」
ドオォォォォォン!!!!!
突然、爆撃の音が鳴り響き、間髪入れず爆風がフレイを襲う。状況が理解出来ぬまま、フレイはその衝撃を真正面で受けてしまった。
「うわぁぁぁっ!」
ビリビリビリッと空気が揺れるような感覚がし、体が宙に浮いたような感覚がした。
「っうあ゛、っうう゛」
幸い雪の上に着地したフレイはゴロゴロと転がる。
「はぁっ、はぁっ、はっ…」
肺が、痛い。強く打ったかも。やばい、視界が、ぐるぐるする。
痛い、痛いよ、助けて、誰か!
父さん!母さん!死んじゃってたらどうしよう…
「…お゛ぇ」
気持ち悪くなった僕はそのまま吐いて、気絶してしまった。
ざっと20人ほどが乗っている乗合馬車が、エルディア王国に向かっていた。
新年を迎えた今日、四季のあるエルディア王国の周辺地域でもちらほらと新雪が空から舞っていた。
砂利道の多い道に差し掛かり、車体が少し音を立て揺れる。
ガタッ!
「ーーっ!いてて、ん…もう朝か。」
揺れた拍子に後ろの壁に頭を打った僕はゆっくりと目を覚ます。
頭を擦りながら、ぼんやりと馬車の後ろの開いたところから外を見る。
遠くの山では冠雪しているところもみられ、少し懐かしく思えた。少しの肌寒さと寝起きのせいでぼうっとした頭で、僕は生まれ育った村に思いを馳せる。
「僕は…」
僕、フレイ・ベレットーニはこのエルディア王国からずうっと東の獣人の国、ネピアという国の国境沿いの村で産まれた獣人だ。
ちなみに種族はネコ科で、マンチカンとメインクーンの雑種だ。アンバー色の目と黒色の毛並みは父さん譲り、小型体型なのと性格は母さん譲りだ。
僕も父さんみたいに大きかったらなぁ。
まぁ獣人の国と言っても、もうそれは昔の話で、今は世界の人口の約半分は獣人だ。
身体的特徴も、耳やしっぽ、特性や能力が残っているくらいで、見た目は人種と何ら変わりは無い。他種族だって同じだ。
僕の生まれた村は標高の高い山々に囲まれており、湖や樹林などの資源が豊富で、隣国との堺にも高い山脈があるため、一言で言ってしまえば平和ボケした村だった。
その土地の伯爵だって、跡継ぎがおらず婿養子をこれから取ろうとしているようなおじいちゃん伯爵だったし、傭兵団だって村のおじちゃん達で結成されているような感じだ。
でも僕はその生活が大好きだった。
学校が終われば友達と一緒に湖で魚をとったり、畑にいる兄ちゃん達にイタズラしたりして遊んでいた。
16歳の冬。
僕は村を囲んでいる山の麓に来ていた。特に意味なんて無い、いっつもそんな感じでどこかにでかけているのだ。
「はぁ…さっ、寒いぃ、、」
防寒対策だってばっちりしてきたはずなのに。
やっぱり冬は寒いなぁ。早く帰ろう。
フードに積もった雪を払うと、雪の上に自分の足跡が付いた道を振り返る。
「意外とここから遠いんだよなぁ。…あっそうだ、丘にでも寄っていこう。ついでに川で魚を捕ってったら母さん喜ぶかも…」
また少し村からは離れるけれど、丘は村がいちばん綺麗に見渡せる場所だ。
少し斜面になっている山道を歩く。たいした距離では無いけど、冬のキリッとした空気を前に、息が少し上がる。
鼻先が冷たく感じ、赤くなってきた。
「…はっ、はっ。見えた、丘だ。」
誰も来ていないんだろう。丘には降り積もった雪が空との境界線を感じさせないほど真っ白に、真っ直ぐ広がっていた。
「はぁ、着いた。久しぶりだなぁここ、いつ見ても綺麗だよな。」
村でも見て帰ろうか。そんなことを考えながら先の方まで歩いていく。
「ーーーーーーえ?」
目を見張った。
なんで?どうして?よく分からなかった。
村が、燃えている。
「…なっ、なん」
ドオォォォォォン!!!!!
突然、爆撃の音が鳴り響き、間髪入れず爆風がフレイを襲う。状況が理解出来ぬまま、フレイはその衝撃を真正面で受けてしまった。
「うわぁぁぁっ!」
ビリビリビリッと空気が揺れるような感覚がし、体が宙に浮いたような感覚がした。
「っうあ゛、っうう゛」
幸い雪の上に着地したフレイはゴロゴロと転がる。
「はぁっ、はぁっ、はっ…」
肺が、痛い。強く打ったかも。やばい、視界が、ぐるぐるする。
痛い、痛いよ、助けて、誰か!
父さん!母さん!死んじゃってたらどうしよう…
「…お゛ぇ」
気持ち悪くなった僕はそのまま吐いて、気絶してしまった。
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