JOB CHANGE

サクタマ

文字の大きさ
7 / 44
第1章 目覚め

7☆

しおりを挟む


「いやいや、早すぎだから。普通、数回素振りしただけでスキルなんて取得できないからな!?」

「そう言われても、取得できてるのだから、嘘言っても意味がないだろ?」

そう言ってエヴァンにステータスプレートを見せる。

ーーー
[名前] 国城 護 [年齢] 29
[職業] 荷物持ちポーターLv3 UP
[スキル] 剣術Lv1 NEW
      格闘術Lv6 UP
      生活魔法Lv1
      身体強化Lv5
      状態異常耐性Lv5
      気配察知Lv3 NEW
      危険察知Lv1 NEW
      鑑定Lv3 UP
      解体術Lv1 NEW
[固有スキル] 言語理解
        収納空間
        転職
[加護] 創造神の加護
[称号] 異世界人
ーーー

ホーンラビットと戦闘したお陰で職業Lvと格闘術Lvが上がり、ホーンラビットと出会った事や周囲の警戒により新たなスキルを得たようだ。

鑑定は使っている内にLvが上がっているし、解体術はたぶん解体を習ったから取得したのだろう。

「マジであり得ねぇ……。こんなに早くLvだって上がらないからな!?」

「そうなのか? ただ、実際にLvが上がってるし、スキルだって取得してるだろ?」

そう言って振るう剣の速度は上がり、鋭さも増す。

「……マモル、お前、何かしらの加護持ちだろ?」

「え? ステータスプレートに書いてるだろ? 創造神の加護って」


「は?」
「ん?」


暫しの沈黙のあと、エヴァンがやれやれといった感じに両手を上げて首を振る。

「……加護の事は黙っとけ。話す場合には相手が信用できる奴か確信を持ってからにしろ」

「あ、ああ」

加護というのは本人にしか見えないらしい。

その上、創造神の加護というのは与えられている者が限られており、所持している者はすべてユースティリア教お抱えのSランクであり、王よりも地位が上だそうだ。

「……厄介でしかないな」

「そう言うことだ。……しかし、それなら成長速度が早いことに納得がいくな」

創造神の加護というのは世界に危機が訪れているときに与えられる加護で、所持している者を中心に困難に立ち向かう使命が与えられているとの事。

そんな指示は受けてはいないが、そういうことなのだろう。

早めに力をつけなくてはいけなくなったわけか……。



その後の訓練は訓練所にある武器を片っ端から握り、基本動作を習い、スキルを取得していく作業とかした。

槍術に短剣術、斧術、弓術、棍術、投擲術の武器スキルを取得していき、今日の訓練が終わった。

基本動作だけではLv1以上になることはなかったが、剣と斧のスキルが統合されて近距離武器Lv1に、槍と棍で中距離武器Lv1に統合された。

統合されたことにより統合元の武器を両手に持っても無理なく扱うことができるようになった。

「……今まで居なかったあり得ないポーターだな」

訓練してくれたエヴァンがひきつった笑顔でこぼしていた。



訓練を終えた俺は1階に上がり、ルフルさんに声をかける。

「薬草の納入で40G、ホーンラビットは素材のおまけをつけて20Gとさせていただきました。明日からは魔獣の討伐依頼を用意しておきますので、声をかけてください」

ギルドカードを取り出し、入金してもらう。

明日からは魔獣の討伐がメインになるそうだ。

薬草は群生地でなければ採取して納入してもいいそうなので見かけたら採取するようにしよう。



宿に戻り、汗を拭き着替えてから、夕食を食べる。

夕食は昨日と同じメニューにホーンラビットのソテーが加わっていた。

ギルドから届けられたのだそうで、俺が狩ったホーンラビットなんだそうだ。

鶏肉のような味わいで美味しい。


部屋に戻った俺は、魔法の教本を読む。


魔力を使いすぎると気絶してしまう。

これを魔力枯渇といい、魔力枯渇を起こすと魔力を使う容量が増える。

ただし、魔力枯渇が原因で死に至る場合もあるため、魔力感知に優れた監督者が必要である。


「……生活魔法は消費魔力が少ないから死にはしないんじゃないか?」

後は寝るだけだし、気絶するまで電灯ライトを使えばいいか。

「電灯」

右手のガントレットだけを填め、電灯を唱える。

何かが体から抜ける感触があった後に、手のひらから直径10センチほどの光の球体が現れる。

眩しいと感じるほどではないが、夜に本を読むにはちょうど良さそうだ。

1分ほどで電灯が消えたので、再度出現させる。

手のひらの上から動かすことはできないが、手を移動させるとくっついたように動く。

消えては出現させてを繰り返すこと10回目。

吐き気と徐々に激しくなる頭痛に襲われ、電灯が消えると同時に俺の視界は暗転した。

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

冷遇された聖女の結末

菜花
恋愛
異世界を救う聖女だと冷遇された毛利ラナ。けれど魔力慣らしの旅に出た途端に豹変する同行者達。彼らは同行者の一人のセレスティアを称えラナを貶める。知り合いもいない世界で心がすり減っていくラナ。彼女の迎える結末は――。 本編にプラスしていくつかのifルートがある長編。 カクヨムにも同じ作品を投稿しています。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

はじめまして、私の知らない婚約者様

有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。 見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。 けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。 ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。 けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。 この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。 悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに? ※他サイトにも掲載しています。

道化たちの末路

希臘楽園
ファンタジー
母亡き後、継承権もない父と愛人母娘が公爵家を狙い始めた。でも私には王太子という切り札がいる。半年間、道化たちが踊るのを、私たちは静かに楽しんで見ていた。AIに書かせてみた第3弾。今回も3000文字程度のお気楽な作品です。

【完結】精霊に選ばれなかった私は…

まりぃべる
ファンタジー
ここダロックフェイ国では、5歳になると精霊の森へ行く。精霊に選んでもらえれば、将来有望だ。 しかし、キャロル=マフェソン辺境伯爵令嬢は、精霊に選んでもらえなかった。 選ばれた者は、王立学院で将来国の為になるべく通う。 選ばれなかった者は、教会の学校で一般教養を学ぶ。 貴族なら、より高い地位を狙うのがステータスであるが…? ☆世界観は、緩いですのでそこのところご理解のうえ、お読み下さるとありがたいです。

〈完結〉遅効性の毒

ごろごろみかん。
ファンタジー
「結婚されても、私は傍にいます。彼が、望むなら」 悲恋に酔う彼女に私は笑った。 そんなに私の立場が欲しいなら譲ってあげる。

処理中です...