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第1章 目覚め
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しおりを挟む「マモル! 魔物の倒しかたを教えてやるよ」
食堂のテーブルについた俺にエヴァンが声をかけてきた。
「た、助かった。誰かに刺されんじゃないかとヒヤヒヤしてたところだよ」
実際にエヴァンの登場により周りの男たちが逃げるように距離を置いてくれた。
頭を捻るエヴァンに何でもないと苦笑いをして応える。
「でも、オウグさんから魔物の倒しかたは聞きましたよ」
「あぁ、そうなのか? なら、大丈夫か」
オウグさんから教わった倒しかたを言うと、それであってると答えられ、もしかして出来るのかと聞かれたので頷いた。
「ほんと、規格外だな」
苦笑いをするエヴァンは今回の魔物について教えてくれた。
小鬼。
人間の5歳児位の体格で緑色の皮膚に尖った耳の魔物。
同種族では繁殖しづらいため人間種を積極的に襲うという。
知識の中のゴブリンと認識の違いはなさそうだ。
戦闘力は繁殖期のブレードディアに劣るそうで、今の俺なら余裕だろうとの事。
「準備ができましたので参りましょうか」
エヴァンと話しているうちにルフルさんが迎えにやって来た。
「行ってきます」
「おう! 気ぃつけてな!!」
「マスターは仕事をサボらないようにおねがいしますね」
ルフルさんが笑顔でエヴァンを睨む。
目が笑ってないよ……。
森の浅瀬は危なげなく順調に進み、中腹手前まで進んだ。
ルフルさんは軽装でスピード重視の装いだ。
これまで魔獣との戦闘には参加せず、注意がいかない位置にうまいこと逃れていた。
「ルフルさんも昔は冒険者だったんですか?」
「いえ、これぐらいギルド職員なら当たり前ですよ。それに私はギルマスの補佐ですし」
流石は王都のギルド職員といったことらだろうか。
腕に覚えのある冒険者達を相手にするのだから、これぐらいできて当たり前なのだろう。
「……ちょっと待ってください。正体不明の敵を見つけました」
今の俺は5m程のマッピングを行っている。
視界のレーダーの端に正体不明の敵がいる。
「……もしかして広範囲の感知領域を展開しているんですか?」
驚いた様子のルフルさんの言葉に頭を傾げたが、曖昧に返事を返して、ルフルさんには静かについてきてもらう事にした。
「あれがゴブリンですか……」
身を屈め、気配を殺した俺は目視できたゴブリンを観察する。
情報通りの緑色の皮膚に尖った耳、手にはこん棒のような粗末な武器を持っている。
1体だけで辺りをキョロキョロと伺いながら歩いている。
牽制するために弓を取り出し、矢をつがえる。
ヘッドショットはまだ無理だから胴体を狙う。
ーーーシュッ
「グゲッ!?」
矢に魔力を込めていたお陰で脇腹に矢が刺さる。
弓をすぐに収納して剣を抜き、魔力を込めて距離を積める。
未だに刺さった矢に驚いているゴブリンは動かない。
あと1歩で間合いに入るといった時に気づいたゴブリンはこん棒を振り上げる。
左にフェイントをいれて、首もと目掛けて流れるように剣を振るい右側に抜ける。
ゴトッ……
振り向いたときにはゴブリンの頭は地面に落ちていた。
「……お見事です。文句なしにEランクに昇格です」
身を隠していた位置で拍手をするルフルさんの表情はひきつっていた。
ゴブリンは素材として使えるところが少ないので、討伐証明部位の耳と魔物特有の魔石を剥ぎ取るだけで良いそうだ。
右耳と胸の中にある小さなビー玉程の魔石を剥ぎ取り、その場から離れた。
「試験は合格です。後はどうしますか?」
「そうですねぇ、……適当に魔獣を狩って帰ります」
「では、私は先に戻って昇格の手続きをしておきますね」
ルフルさんと別れて、ある程度魔獣を狩って王都に帰った。
「あの後、ホーンラビットを10体、ブレードディアを3体、ゴブリンを5体ですか……」
「ははは、ちょっと頑張りすぎました」
最初のゴブリンに会うまでにホーンラビットを5体とブレードディアを2体狩っていたので、ホーンラビットが15体で依頼として処理した分と素材買い取りで375G、ブレードディア5体の買い取りで400G、ゴブリン1体は昇格試験用で処理され100G、ゴブリンの依頼は5体1セットとのことでもう1体狩った際に提出することとなり、ゴブリンの魔石5個を買い取りで250Gの合計1125Gの儲けとなった。
ギルドカードの貯金額が1455Gとなり(屋台で買った串肉は3本で10G)、手持ちの40Gを合わせて所持金は1495Gとなった。
ギルドカードもFだったランクがEになり、はれて駆け出し冒険者となった。
ギルドの支援が無くなるとの事なので、明日からは依頼を掲示板からランクに合うものを選ぶこととなった。
エヴァンに最初に貰った550Gと宿代の210Gを渡すために貯金から出し、貯金額は735Gとなった。
昼食は依頼を達成すると10G分食堂で食べれるとのことだった。
ただし、エヴァンが食べていたのは20Gかかるランチだったようで、残り50G分食べれるとの事。
宿屋に戻り、マルサさんに1週間分の420G先払いして、貯金額は315Gとなった。
これからは1000G稼げるように依頼をしていくと決め、魔法の練習をして眠った。
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