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8.「格好いいよ」
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色んな意味で全身ツルピカになりようやく湯船につかると、自然と「あ゛~~~」という汚い声が出た。久々の風呂気持ちいい~!
俺の丸洗いを済ませた兄ちゃんは、ようやく自分の身体を洗い始めた。
俺の髪はあんなに丁寧に洗ったくせに、自分の髪はガシガシ擦っててなんだか勿体ない。折角のリンスも泡で出るボディソープも、ちゃちゃっと適当に使っておしまい。そりゃ汚いホームレスと違ってガッツリ洗わずとも清潔なんだろうけど、折角綺麗な顔と身体してるんだしもっと自分を大事にしてもいいんでないの。
「そうだ、兄ちゃんも湯船浸かる?おじさんの後に入るなんて嫌だろうけど」
「いつもはシャワーで済ませるんですけど……折角だし今日は浸ろうかな」
「うんうん、それがいいよ。じゃあ俺は出るね」
「え?駄目ですよ、まだ全然身体暖まってないでしょう」
「え?」
そう言うなり兄ちゃんは、あろうことか湯船にまで侵入してきた。いくら大きいとはいえ成人男性二人が入ることを想定していない浴槽からは、当然ざばざばとお湯が溢れ出していく。
「ちょちょ、二人は無理でしょ!」
「ふふ……二人でお風呂、楽しいですね」
「楽しい?これ楽しい!?」
みっちみちで身動き取れないこの状況が?ある意味愉快ではあるけどね!
窮屈すぎて足伸ばせないし腰痛いしお湯減っちゃってちょっと寒いし正直辛いんだけど。
「ねぇカツキさん、覚えていますか?以前仕事終わりにサウナに誘われてお供したことがありましたよね」
みちみちの浴槽で長い脚を折り畳みながら、兄ちゃんは思い立ったように話し始めた。俺に向かって問いかけているが口から出たのは俺の知らない記憶、イコール本物のカツキさんとの思い出だろう。
「貴方、僕の身体を見て貧弱だなんて笑ってくれましたよね。あれから悔しくて、毎日ジムに通って筋肉付けたんですよ!どうですか、結構見せられる身体になったでしょう?」
どや顔で胸を張る兄ちゃんの身体は、確かに細マッチョでモデルのようだ。人前で堂々と全裸になれるのも自信の表れだったりして。
うんうん格好いいよと適当に返すと、兄ちゃんは満足そうに笑った。
「でも貴方は……筋肉なんて無い、柔らかい身体が好きだったんですね」
一瞬にして自信に満ちた表情が崩れ、声が詰まる。
ここに並ぶ高そうなシャンプーも、立派な筋肉も何もかも彼がカツキさんの為だけに作り上げたものだ。
だけど本物のカツキさんは女性が好きで、女性と結婚しちゃったから、俺がどうこう言った所で何も変わらない。
それでも兄ちゃんのこれまでの努力を全て無駄な行為だったと一蹴してしまうのは、あまりにも残酷な気がした。
「兄ちゃん格好いいよ」
今度は適当じゃなく、真っ直ぐ目を合わせて本心から誉めてあげた。
俺は彼の初恋の相手じゃないし、ただのホームレスだから慰めることしか出来ない。
だけど少しくらい、兄ちゃんの努力が報われたっていいんじゃないの。
「……ありがとうございます、カツキさん」
◇◇◇
小汚ないホームレスを丸洗いしたらあら不思議、絶世の美青年が現れましたとさ。
なーんて、ドラマの中だけの話。小汚いおじさんにお高いシャンプーやらボディソープやらを注ぎ込んで、新品の下着とスウェットを着せてマイナスイオンドライヤーとやらで丁寧に髪を乾かしてブラシでとかされたところで、出来上がるのはちょっと清潔になったおじさんだ。
結局清潔感ってのはただ身体を洗うだけじゃ駄目なんだよね。
やっぱ伸びっぱなしのヒゲが小汚なさを倍増させてるのかな。イケてる芸能人がやってる無造作ヘアとか無精髭とか、あれ文字通りの意味じゃなくてものすごい手間暇かけて作り上げてるって言うし。
なんて考えながら洗面台の鏡とにらめっこしていると、遠くの方でレンジの音がした。
「用意できましたよ、カツキさん」
ジューシーな肉の匂いと共に卵のふわっと優しい匂いが立ち込める。この匂いは多分……カツ丼だ。
殺風景なダイニングに向かうと、ミネラルウォーターとプラスチックの容器に入ったカツ丼が配膳されていた。ビンゴだ。
そういやなんでカツ丼にしたんだろう。
まさか……カツキさんだから、カツ丼?何そのギャグ。
まぁなんでもいいか、飯にありつけるなら。
「あれ?兄ちゃん、ご飯は?」
「僕はこれでいいです」
机に置かれたカツ丼は一つだけだ。
兄ちゃんはというと、パキッと音を立ててゼリー飲料の蓋を開けていた。
出た、冷蔵庫を占領してたゼリー。この子はどこまで食に無頓着なんだ。
あれ昨日飲んだから知ってるけど、効率的な栄養摂取に全振りし過ぎて味はイマイチだったんだよな。
「ダメダメ!若いんだからちゃんと食べなきゃ!」
いくら栄養があるとはいえゼリーだけで過ごすのは健康によろしくない。カブトムシじゃないんだし。
折角買ったんだからと容器の蓋に四分の一程度カツ丼をよそってあげた。今更だけど蓋じゃなくて小皿にでも入れてあげればよかったかな。
「ほら、お食べ!」
「はぁ……いただきます」
お金を払ったのは兄ちゃんの方なのに、俺の勢いに困惑しつつも深々と頭を下げられた。
なんというか、律儀な子だ。
俺の丸洗いを済ませた兄ちゃんは、ようやく自分の身体を洗い始めた。
俺の髪はあんなに丁寧に洗ったくせに、自分の髪はガシガシ擦っててなんだか勿体ない。折角のリンスも泡で出るボディソープも、ちゃちゃっと適当に使っておしまい。そりゃ汚いホームレスと違ってガッツリ洗わずとも清潔なんだろうけど、折角綺麗な顔と身体してるんだしもっと自分を大事にしてもいいんでないの。
「そうだ、兄ちゃんも湯船浸かる?おじさんの後に入るなんて嫌だろうけど」
「いつもはシャワーで済ませるんですけど……折角だし今日は浸ろうかな」
「うんうん、それがいいよ。じゃあ俺は出るね」
「え?駄目ですよ、まだ全然身体暖まってないでしょう」
「え?」
そう言うなり兄ちゃんは、あろうことか湯船にまで侵入してきた。いくら大きいとはいえ成人男性二人が入ることを想定していない浴槽からは、当然ざばざばとお湯が溢れ出していく。
「ちょちょ、二人は無理でしょ!」
「ふふ……二人でお風呂、楽しいですね」
「楽しい?これ楽しい!?」
みっちみちで身動き取れないこの状況が?ある意味愉快ではあるけどね!
窮屈すぎて足伸ばせないし腰痛いしお湯減っちゃってちょっと寒いし正直辛いんだけど。
「ねぇカツキさん、覚えていますか?以前仕事終わりにサウナに誘われてお供したことがありましたよね」
みちみちの浴槽で長い脚を折り畳みながら、兄ちゃんは思い立ったように話し始めた。俺に向かって問いかけているが口から出たのは俺の知らない記憶、イコール本物のカツキさんとの思い出だろう。
「貴方、僕の身体を見て貧弱だなんて笑ってくれましたよね。あれから悔しくて、毎日ジムに通って筋肉付けたんですよ!どうですか、結構見せられる身体になったでしょう?」
どや顔で胸を張る兄ちゃんの身体は、確かに細マッチョでモデルのようだ。人前で堂々と全裸になれるのも自信の表れだったりして。
うんうん格好いいよと適当に返すと、兄ちゃんは満足そうに笑った。
「でも貴方は……筋肉なんて無い、柔らかい身体が好きだったんですね」
一瞬にして自信に満ちた表情が崩れ、声が詰まる。
ここに並ぶ高そうなシャンプーも、立派な筋肉も何もかも彼がカツキさんの為だけに作り上げたものだ。
だけど本物のカツキさんは女性が好きで、女性と結婚しちゃったから、俺がどうこう言った所で何も変わらない。
それでも兄ちゃんのこれまでの努力を全て無駄な行為だったと一蹴してしまうのは、あまりにも残酷な気がした。
「兄ちゃん格好いいよ」
今度は適当じゃなく、真っ直ぐ目を合わせて本心から誉めてあげた。
俺は彼の初恋の相手じゃないし、ただのホームレスだから慰めることしか出来ない。
だけど少しくらい、兄ちゃんの努力が報われたっていいんじゃないの。
「……ありがとうございます、カツキさん」
◇◇◇
小汚ないホームレスを丸洗いしたらあら不思議、絶世の美青年が現れましたとさ。
なーんて、ドラマの中だけの話。小汚いおじさんにお高いシャンプーやらボディソープやらを注ぎ込んで、新品の下着とスウェットを着せてマイナスイオンドライヤーとやらで丁寧に髪を乾かしてブラシでとかされたところで、出来上がるのはちょっと清潔になったおじさんだ。
結局清潔感ってのはただ身体を洗うだけじゃ駄目なんだよね。
やっぱ伸びっぱなしのヒゲが小汚なさを倍増させてるのかな。イケてる芸能人がやってる無造作ヘアとか無精髭とか、あれ文字通りの意味じゃなくてものすごい手間暇かけて作り上げてるって言うし。
なんて考えながら洗面台の鏡とにらめっこしていると、遠くの方でレンジの音がした。
「用意できましたよ、カツキさん」
ジューシーな肉の匂いと共に卵のふわっと優しい匂いが立ち込める。この匂いは多分……カツ丼だ。
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折角買ったんだからと容器の蓋に四分の一程度カツ丼をよそってあげた。今更だけど蓋じゃなくて小皿にでも入れてあげればよかったかな。
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