歌舞伎町のかさぶたホームレス
「僕が持っているものは全部あげます。だからもう何処にも行かないで、『カツキさん』───」
歌舞伎町の路地裏で暮らす中年のホームレス、仁己(ひとみ)はある日、酔っ払った若手サラリーマンの三木藤次郎(みき とうじろう)に五万円でお持ち帰りされる。
現金を手に喜ぶ仁己だったが、藤次郎は長年の片想い相手である『カツキさん』が結婚したことで精神が壊れてしまい、彼とよく似た仁己を想い人に見立てて軟禁することが目的だった。
妄想と現実の区別がつかなくなった藤次郎と、突如他人のふりを強いられることになった仁己。ちぐはぐな二人による、偽りの同棲生活が始まる。
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