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11. リニューアル成功
しおりを挟む店に帰ってから早速ザディヌをイリコにするため、塩水で茹でて乾燥させた。
スキプジャクは鰹節にしようと思ったけど、鰹節の作り方がよく分からないことに気づき、前世で観たうろ覚えのドキュメンタリーを参考に、煮て骨取りと皮取りをして、庭で火を使って燻した。
確か休憩を挟みながら何度も燻さないといけなかった気がして、なんだかんだと十日以上かけて真っ黒の物ができた。
これ以上は記憶が曖昧で、カビを生やすとか言ってた気がするけど覚えてないので省略した。
黒くなった鰹節?を削ってみたらそれっぽくなったので、成功ということにした。
「やっとこの世界でもイリコと鰹節ができた!」
これで上手くダシが取れたらまたイリコと鰹節を多めに作って、これからフォンドールの讃岐うどんに使おうと思う。
初めてイリコと鰹節を使った讃岐うどんは、今までの『何ちゃって讃岐うどん』がなんだったのかと思うほどに本物に近くて、自分でもすごく感激してしまった。
「ソフィア、これすごく美味しいわ。これから讃岐うどんはこれにするのね?」
「うん、材料を変えてみて本場の味に近くしてみたんだ。」
お母さんも目を丸くして驚くほどの美味しさだったから、自信をもって新たな『讃岐うどん』として酒場フォンドールのメニューに加えた。
「ソフィア、どうだった?上手くいったか?」
「ロルフ船長のおかげでとっても美味しい讃岐うどんができましたよ。食べて見てください。」
「そうか。じゃ、お前らも今日はまず讃岐うどんだぞ。」
「うっす!ソフィアさん、こないだ船長とデートしてたらしいっすねー?」
「港で噂になってましたよー!」
乗組員方々に囃し立てられて、どうしたら良いか困っていると、ロルフ船長が助けてくれた。
「お前ら、今日飯抜きにするぞ。ソフィアが困ってんだろーが。」
「すみません、つい……。」
「すんません。」
ロルフ船長に怒られて乗組員の方々は口々に謝ってきて、私はいつもの笑顔で返した。
「この讃岐うどん、前のよりすごくいい匂いするっすね!」
「風味も変わってまろやかになった感じだ。」
「ソフィア、これがこないだのザディヌとスキプジャクを使ったやつか?随分と味が変わるもんだな。」
ロルフ船長はじめ乗組員の方々も褒めてくれたので、安心した。
ロルフ船長は、自分が探した魚でこの讃岐うどんができたことを特に喜んでいる感じだった。
「ロルフ船長のおかげです。今日は内緒で皆さんに麦酒サービスしますね。」
「すまねぇな。」
「また食べに来てくださいね!」
漁師の方々のテーブルと離れたところに、今日はアントン騎士団長さんが一人で来店していた。
「アントン騎士団長さん、お疲れ様です。今日は何にしますか?」
「そうだなぁ、麦酒と貝とエビのフリッターにしようかな。ソフィア、讃岐うどんが変わったんだって?」
「そうなんです。騎士団長さんもよかったらまた食べてみてくださいね。」
「うん、あとでいただくことにするよ。楽しみにしてる。」
「はい。ではお待ちくださいね!」
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