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「はぁ……妹とか居たらさぁ。家に帰ったら『おかえり、お兄ちゃん!』ってキラキラ笑顔で言ってくれるんだろ? 羨ましいぜ、一人っ子の俺からしたらさぁ」
「お前それは幻想を見すぎ。リアルの妹なんて『リモコン取ってこいクソ兄貴』とか『靴下くせーんだよクソ兄貴』とかばっかだぜ? やっぱり欲しいってなったら姉だよなぁ? 帰ったら甘やかしてくれる、包容力のあるお姉ちゃんが──居るんだろ、清春?」
クラスメイトの雑談に巻き込まれるように、僕の名前が呼ばれる。神島清春、高校1年。大抵僕の名前が呼ばれるときは、僕の話が主題ではない。僕の『姉』の事が話題に上がるときの場合だ。
「……別段。他の姉弟とそんなに変わりないよ。別に家に帰ったからって、普通にご飯食べて、別々の部屋で過ごして寝るだけ」
「またまたぁ~! っていうか、同じ家にあの『永帝』先輩が居るってだけで、俺たちからしたら羨ましいったらありゃしないぜ、眼福だろぉ!」
神島永帝、同じ高校の3年生で、僕の姉。この学校の生徒会長であり、女子バスケットボール部の部長にして、弱小だった部活を3年間で全国大会ベスト8まで引き上げた立役者。文武両道を体現したかのような僕の姉は、その上校内の男女からの人気も厚かった。ある者はその夏服越しからも分かるプロポーションに魅入られて。普段女の子から話しかけられない男子は、彼女に優しくされただけで惚れ込む。だというのに、女子からは不思議に嫉妬の感情を浴びることなく、清楚で可愛く、そして活発な印象を周囲に与える。まるで太陽のような存在。
「仮に僕が姉ちゃんの着替えを見たとしても、だ。家族なんだから特に感情を抱くことも無いから」
「お、お前……永帝先輩の下着姿を見たことがあるのか!?」
「例えだって言ってるだろ、わざわざ直視しないって」
「チラ見は! チラ見はしたんだなッ!?」
永帝姉ちゃんが太陽ならば。僕はその光を反射して朧げに輝くことしかできない月だろう。勉強も部活も平々凡々。異性を惹きつけるような何かがある訳ではなく。現にこうして同級生と会話しているときも、『神島永帝の弟』として扱われているからだ。そうこうしているうちに、教室のチャイムが鳴る。ホームルームの時間だ。退屈な部活が始まる。
「ただいま」
「おかえり、ハルくん! ぎゅーっ♡」
「ちょっ……いきなり玄関先でくっつかないでよ、部活で汗臭いんだからさ……」
「どうして? いい匂いだよ?」
ドアは閉まっているので、この濃密なスキンシップが外にバレる事は無いだろう。いつもこうだ。永帝姉ちゃんは、昔っから僕の事を子供扱いして可愛がる。お姉ちゃんの胸がぎゅう、と僕の胸元に押し付けられるが、もう慣れたもので興奮はしない。
「姉ちゃんはこんなに早く帰って大丈夫なのかよ」
「だってー。部活もこの前の大会が最後だったじゃん? 変に部活に顔出すOGって鬱陶しいじゃん?」
「……姉ちゃんの場合は結構後輩からも慕われてたから、練習方法指導とかすればよかったじゃん」
「えー。でも、それだとハルくんとの時間が減っちゃうからやだ~」
「……部活帰りだからシャワー浴びてくる」
姉ちゃんの冗談は真に受けない。きっとあの姉のことだから、部活の事は切り替えて、上位の大学を目指して自室で勉強しているのだろう。2学期になったこともあり、3年生は全員受験ムードに切り替わっている。我が家に両親は居ない──海外に2人して赴任中だ。だから、勉強を頑張る姉の助けになろうと、せめて僕が夕食を作っている。きっと完璧な姉なら、もっと効率よく美味しく作るのだろうが、僕はしょっちゅう手間取ったり、時間がかかったりする。
「姉ちゃん、出来たよ~! そろそろ勉強休憩したら?」
「本当? じゃ、すぐ降りるね!」
いただきます、と卓を囲む。だし巻き卵に味噌汁、鯖の塩焼き、小松菜のおひたし。高校に上がってから両親が赴任、永帝姉ちゃんと2人きりになるのは半年ぐらいだろうか。小さい頃から、お姉ちゃんは僕にべったりくっつく。そして、甘やかしてくる。そんな姉ちゃんに──────僕は、酷く嫉妬していた。
「ん~♪ ハルくんの料理はいっつも美味しいなぁ♪ シェフとしてもやっていけるんじゃない?」
「シェフ、ねぇ……高校2年とかなったら進路を聞かれるだろうけど、そこで『シェフ』って書くのは場違いすぎない?」
平静を装って、そう返答する。何でもできる永帝姉ちゃんは、何にだってなれるだろう。そして、何かになりたいからこそ、勉強も部活も頑張っているのだろう。──僕には、何もない。『神島永帝』の付属品であり、何処へ行くこともできない。自力で輝けない、月なのだから。そんな言葉は、口に出さなかったが。永帝姉ちゃんは、僕の事を直視して言う。
「ハルくん。キミは気づいてないかもしれないけど──キミには何にでもなれる『素質』がある。お姉ちゃんが保証するよ?」
「……何を、無根拠に」
「だって、私の大切な弟だから♪」
にっこりと、満面の笑みで永帝姉ちゃんはそう語る。
その言葉を額面通り信じれるほど、僕は素直でも愚直でも居られなかった。
「────ご馳走様、皿洗いは明日にするから、今日はもう寝る」
そんな慰めの言葉は、僕には要らなかった。
寝れない夜は、ネットサーフィンをする。最近は安眠グッズや安眠音声、ASMR、様々なものが出揃っていて、多少の心の揺らぎでもゆっくりと安心して眠る事が出来る。それに今日も頼ろうと、動画サイトで睡眠導入音声を再生しようとしたのだが。
「……あ」
タップ位置がズレて、変な広告を踏んでしまった。新しいタブが開く、面倒だと思いすぐに消そうとするが。
『【深層精神操作・洗脳.app】をダウンロードしますか?』
そんなポップアップメッセージが表示される。変なページを踏んで、唐突に表れたこの異様なアプリ名。いつもの僕なら、ノータイムでキャンセルボタンを押すところ、だった。
「……………………」
何の、気まぐれだろうか。『脱獄』としてroot権限を既に改変している僕のスマホであれば、正式なアプリストア以外のアプリでもダウンロード、起動が出来る。何故か、目が離せなくなって。ほとんど導かれるように、僕はダウンロードのボタンを押していた。
「なんだろ、これ」
ホーム画面に新しく出てきたアイコンは、エジプト神話に描かれているような瞳らしきマーク。起動すると、チュートリアルが始まる。
【『催眠開始』ボタンを押すと、5秒後に催眠動画"Hypnos Agent Memes"が再生されます。使用者はスマホの画面を見ない状態で、催眠を行う対象に催眠動画を見せてください。】
……『催眠開始』ボタンを押し、5秒待つ。
【エラー:アプリ所有者本人に催眠を掛ける事は出来ません。自動的にミーム催眠エージェントを終了します】
「インカメラか何かで見てるのかな……いや、完全にジョークグッズの類だとは思うんだけど……」
今まで、普通の人生を送ってきた僕。そんな直感なんて働くはずもないのに──なぜだか、『このアプリは本当に効くんじゃないか』と妙な自身が湧いてしまう。
「使ってみる、かなぁ……」
結論、効果あり。今ボクは、誰も来ない旧校舎の空き部屋に女子生徒を招いて、自分の肉棒をフェラチオさせている。もちろん、そんな親密な関係ではない。彼女は──谷宮真紀は、クラスの女子グループの中でも小動物的な可愛さのある活発な少女。部活はバレー部。僕とは授業で時折必要な会話をする程度で、関係は薄い。
そんな彼女が。サイドテールに結った髪を振り乱すように激しく。そしていつも朗らかで、感情豊かな彼女が。精神を何処かに落としてきたかのように、全くの無表情でボクの肉棒をチロチロと舐めとり、喉奥で扱き上げる。
「うぁ゛っ……ちょっと真紀さん、勢い弱めてっ……!」
「じゅるっ、ぢゅぅう♡ ──はい」
思わず彼女の頭を乱暴に掴んで引きはがす。普通なら怒るような行為ですら、彼女は受け入れてくれた。移動教室で偶然教室に2人きりになったとき、彼女に『催眠アプリ』の動画を発動させて。放課後になるまで自然な彼女として振る舞い、部活を休んで旧校舎に来るよう思考を誘導した。その上で。
「こんな──AVみたいなアプリが、まさか存在するなんて、ねっ……!」
「ぢゅぼっ♡♡ ずぞぞっ♡♡♡」
自分がこんなにも横暴に振る舞えるなんて、思わなかった。彼女の思考を容易に捻じ曲げる事が出来ると分かってしまったボクは──真紀さんを、性欲の捌け口にしてしまった。真紀さんがフェラするたびに身体が前後に揺れ、制服のワイシャツ越しに揺れるおっぱいが、またエロくて。ボクはそれを乱暴に揉みしだく。痛いと叫んだりとか、抵抗の動きもなく彼女は受け入れて。
「ご、ごめっ……! 真紀さん、もう射精るっ……!」
「ん、ぐっ……♡♡」
火照り切ったボクの身体の芯から、勢いよく飛び出た精液。一瞬本能的にえずいてしまった真紀さんだったが、「そうするのが当たり前」という風に、ごく、ごきゅ、とボクから放たれたモノを飲み込んで。
「ちゅぅぅっ……♡♡♡ ずぞっ……♡♡」
「か、あ゛ぁっ……バキュームフェラ、までっ……!」
ここまでやってしまって。ボクは引き返せないと悟ると同時に──『催眠アプリ』は本物だと、理解してしまった。ここまで扱ってしまって失礼極まりないが、真紀さんはあくまで『実験対象』でしかない。
「はぁ、はぁ……こう、なったら……これを……使うしかないよね……」
清春の憧れで。清春の大切な人で。清春が嫉妬していて。
清春が一番穢してやりたい、そう内に秘めていた、永帝姉ちゃんに。
この、催眠アプリを使って。永帝姉ちゃんを、ボクだけのモノにするんだ。
「……ただいま」
「おかえり、ハルくん! ぎゅ~♡」
「わ、わわっ! ちょっと今は待って……!」
永帝姉ちゃんに近づかれて、今のボクの匂いを嗅がれてしまって変に勘ぐられては困る。そう思って慌てて引くと、姉ちゃんは寂しそうな顔をした。
「……しないの?」
「ま、毎日帰ったら汗臭いって言ってるじゃん!」
「でもいい匂いだよ、ハルくん?」
「ボクが困るんだって!」
慌てて玄関からシャワールームに駆け込んで、下着を脱いで水で雑に洗ってから洗濯機に入れる。そのまま、シャワーを浴びて。
(ばれて、ないよね……)
自分の匂いに、自分自身は気が付かない。もしもさっきまで催眠アプリで、下劣な事をしていたことを姉に悟られてしまったら。これからする事に、警戒されてしまうかもしれない。念入りに身体中をボディーソープで洗って、シャンプーとリンスも確実に。ドライヤーでしっかり乾かして、タオルで拭いた後にシトラス入りの保湿剤。
(いつも通り、いつも通りに夕食を作って、自然な風にして……)
シャワー室から出る。流石に永帝姉ちゃんも部屋に戻ったみたいで。料理を作り始めた。玉ねぎと人参を刻んで、コンソメでスープ。昨日2器目の炊飯器で作っておいたサラダチキンを刻んで、トマトとサラダ菜の上に乗せてドレッシングを掛ける。
「……ふぅ」
味は、問題ない。本命の炊飯器がご飯を炊く匂いが鼻に伝わる。ルーティンのようなもので、毎日作れば苦痛と感じる事は無い。──自分一人なら、ダラズになっていたかもしれないが。なにより、食べてくれる人が居る。
(…………「その人」を、今から、ボクは……)
一度、唾を伸び込んで。
「ご飯できたよ~!」
「はーい! ハルくんのごっはん、ごっはん~♪」
ウキウキの満面の笑みで、永帝姉ちゃんは階段から降りてくる。部屋着なのでラフなピンクのTシャツに、ハーフパンツ。────学校の連中には、姉に対して特別な感情を抱いたことは無い、と言ったけど。あれは、嘘だ。
地毛が茶色で、簡素なポニーテールに結っているだけなのに。それがふわりと揺れるだけで、心がときめく。ラフなTシャツの下から明らかに分かる、Eカップのたわわなおっぱい。洗濯カゴに、ボクのと一緒に無造作に入れているピンク色のブラを何度も見たことがある。何度も、ドキリとした。ハーフパンツからすらっと伸びる脚も。姉ちゃんのプロポーションを際立たせる。175cmのモデル体型。
「ん? どうしたのハルくん? 私のこと、じ~っと見つめて」
「い、いや……なんでも、ないよ……今日はあっさり目で作ったから」
何度も、自分の本心を誤魔化そうとした。エッチな雑誌だったり、コミックの際どいグラビアアイドルの写真だったり、友人から秘密裏に借りたAVだったりで、こっそりと姉にバレない様に性欲を発散させてきた。だけど。どうしても、その度に。永帝姉ちゃんの顔が、おっぱいが、綺麗な脚先が脳裏にちらつく。そんな事を考えてはいけないと思うと、余計に姉ちゃんの事が心の奥で引っ掛かってしまう。
「わーい、いただきまーす! ……う~ん。やっぱりカワイイ弟くんの作ってくれる料理はいつでも美味しいなぁ」
「────永帝姉ちゃんは、いいよね。勉強も部活も、何でもできて。おまけに学校全体の誰もが、姉ちゃんの事を認めて、凄いって思ってる」
「勉強は……そりゃぁ、大事な弟くんがお膳立てしてくれるから頑張ってるだけで。部活も偶然よ、本気でみんなが付いてきたからこそチーム全体が強くなれたんだし。色んな人から慕われてるのは……ちょっと私も予想外だけどね?」
ぐちゃぐちゃになっていたボクの心持ちが、少し分かったような気がした。ボクは──神島清春は。永帝姉ちゃんに嫉妬していながら、欲情している。絶対に超えられない姉として君臨していて、何一つ勝てるものがない。そのくせ、ボクの事をバカにしたりせずに甘やかして。他の男子と同じように、ボク自身も姉ちゃんに対して好意を抱いてしまっている。──実の弟だというのに。それは、絶対にいけない事だと分かっているのに。
【神島永帝は、神島清春の事が好きでたまらなくなる、清春の支配下に置かれる】
そう、催眠アプリに打ち込んで。画面を彼女に見せた。────もう、後戻りはできない。
「姉ちゃん────これを見て」
「何これ、スマホの画面がどうかしたの? あ──」
だけど。人を従わせ、意のままに操れるものが──【催眠アプリ】が手に入ってしまったら。ボクは既に、『やってはいけないこと』を犯してしまった。ならば。実の姉を性欲の捌け口にしてしまう事だって、出来るはずだ。姉ちゃんが悪いんだ。こんなにも美人で、愛嬌があって。誰からも人気があって、人間として優れているのに、ボクの事をいつまでも子供と思って甘やかしてくるんだから。
「………………ふふ、ふっ♡」
アプリの画面を見て、呆けたような表情をしていた永帝姉ちゃんが、急ににっこりと笑う。冷や汗がどっと溢れる。まさか、効果が無かったのか。でも、今日クラスメイトで実験した時はちゃんと効いたのに。姉ちゃんの煌めく瞳がボクの事を捉えて──瞬間、それが妖しく紫色に輝いたかのように錯覚する。
「ハルくんったら、そんな風に私の事を見てたんだ……♡♡」
「ご…………ごめっ…………!」
喉から声を出そうとして、立ち上がろうとしたけど。身体が金縛りにあったかのように、動かない。食卓の反対側に座っていた永帝姉ちゃんは、ゆっくりと立ち上がって。ボクの座っている側まで回り込む。耳元で囁くように。
「こんな弱っちい魔術式で私の事をどうこうしようとしたんだ──うふっ、ハルくんのえっち♡♡♡」
その言葉に、嫌悪や軽蔑の色が混じっていない事にボクは余計に動揺する。つまり、永帝姉ちゃんはボクの企みを理解したうえで、ボクの事を……どうするつもりなのだ? ボクの座っている椅子をゆっくりと引いて、姉ちゃんはボクの穿いていた部屋着のジーンズのチャックを、おろして。
「私は知ってるよ? ハルくんが催眠アプリを使って、クラスの誰かに性欲処理をお願いしたんでしょ? 直接は見れなかったけど、さっき玄関で『嗅いだ』ときにすぐに分かったもん」
一体、何が起こっている。憧れの、嫉妬の対象、そして情欲の対象になっている永帝姉ちゃんが、ボクの下着を脱がして。勃ちあがった肉棒をゆっくりと、すべすべして温かい手のひらでゆっくりと揉みしだいてくれている。
「ハルくんの事は何だってわかるよ? 家族だから──だけじゃないけどね。勉強もずっと学年トップ、部活だってチームのリーダーとして引っ張って、学内でも大人気の私に……嫉妬してたんだよね? それでも、私の事を想ってシコる手が、止められなかった。そうでしょ? ──ずっと私ばっかりが秘密を知っているのもズルいから、私の秘密をハルくんに明かさなきゃね」
そう言うと。姉ちゃんは、ポニテに結っていた髪を解いて。その髪留めを右手に握りしめる。小さなロザリアがくっついているヘアゴム。それを、彼女は胸元に当てて────ロザリアが、彼女の身体の内側に溶け込むように沈んでいった。
「え……あ…………?」
ぶわり、と永帝姉ちゃんの足元から。強烈な風が吹き込む。見ると、妖しげな桃色の魔法陣が彼女を中心に描かれていて。キラキラと、そこから吹き上がる、白く輝く粒子。それが姉ちゃんの身体を包み込んで、彼女の姿を視認できなくする。
「──擬態解除」
彼女に集まっていた白い輝きが、爆発したかのように部屋に四散して、消える。あまりの眩しさに目をつぶってしまい、再び目を開けた時。そこには。
金色のロングヘアをゆらりと靡かせ、その頭頂部には二本の角が生えていて。何も纏わぬ彼女の裸体。乳房は、姉ちゃんのモノよりもさらに大きく、しゅっと伸びた足は、地面についてはいない。彼女の背中から生える、天使のような白色の羽がゆらめき、彼女を宙に浮かばせているかのようだった。
彼女の赤色の瞳が、ボクを射抜く。顔だけは、永帝姉ちゃんと同じだった。彼女の顔を、赤い瞳を見ていると、何故だか心臓のドキドキが止まらない。この異常な状況に対して、ではない。まるで、いつもお姉ちゃんの事を見ているときに抱いている、劣情が。本能が。性欲が、無理やり引き上げられているみたいで。
「ふふ、流石はハルくん。私の弟だけあって、魅了魔術にもある程度耐性があるみたいね」
「あなたは……え、えいみ、姉ちゃん……?」
「隠しててゴメンね? これが私の本当の姿──サキュバスの中でも最強の魔力を誇る『女帝』。人間の姿のままでも、他の人の心理を操作したり、誘導するのはお手の物なの。もちろんサキュバスだから、他の男の精を頂くのは普段から隠れてヤってるんだけど……」
女帝は。勃起した肉棒をさらけ出したままの、情けないボクの姿を見て。
「でも……魅了の魔術も使ってないのに、ハルくんの方から惚れてくれていたなんて……ちょっと嬉しいな♡♡ くふふっ♡」
痛いほどに勃ちあがったペニスを、目の前のサキュバスはゆっくりと右手で包んで。しゅ、しゅっと扱き始める。ぐつぐつと自分の身体が煮えたぎる様に熱く、睾丸が精子をどんどんと作り出していくのが自分でもわかってしまう。こんなの、耐えられるはずもない。
「……良いんだよ、おねーちゃんのおっぱい、触っても♡♡」
その言葉を聞いて。自分の腕が動かせることに気が付く。跳ねのけるべきなのに──ボクは、その綺麗なお椀状のふくらみに、手が伸びてしまって。もにゅ、と柔らかくあたたかい感触が伝わると同時に、姉ちゃんは甘く蕩けるような喘ぎ声をあげる。
「ん、うぅっ♡♡ ハルくんなら、いいよっ♡♡♡ いっしょに、気持ちよくなろっ♡♡♡」
感じている風な演技だとしても。永帝姉ちゃんが自分の手で蕩けた目をしているという事実に、ボクは昂る。ボクの恥ずかしいとこも全て受け入れてくれる姉ちゃんの事がまた好きになってしまって──ボクは。
「──あぐ、ぁ、ぁああ゛っ♡♡」
「ん~……♡♡ ちょっと早漏気味だけど、勢いは凄いねぇ♡♡ ──ハルくん? 自分の身体が変わっていく感覚が、分かる?」
よく分からない、姉の言葉。精を放ったというのに、一気に冷静に戻るような賢者タイムではなくて。ずっと、身体が射精を続けているかのような、ふわふわして、きゅぅぅと身体が脱力する感覚が長く続く。自分のチンポを見て──驚く。手コキで射精したばかりですぐに小さくなったと思ったら、普段の勃起していないペニスよりも小さく。どんどんと、自分のモノが縮小してゆく。
「永帝の──女帝のサキュバスの血は遺伝に依るものなの。だから、ね。ハルくん、キミにもその素質はあるの♡♡」
ボクの精液なんかでぐちゃどろになった手のひらを気にすることなく。永帝姉ちゃんは、縮んでゆくボクのチンポをクリクリと弄る様に触れる。ソレはどんどんとしぼんでいって、やがてボクの股間にほんのちょっと、豆のような突起として残るだけ。
「──こ、これじゃ、まるで……クリトリス……あ゛っぐ♡♡」
「うふふ、始まったようね♡♡」
カラダが、熱い。今度は身体の内側からじゃなく、外側から熱されているかのように。ロウソクが溶けるかのように、自分の身体がぐにゅり、と変わってゆく。自分が床に沈んでいるかのように錯覚し──胸が熱い。空気を入れられた風船のように、身体の一部が膨張して。
「っはぁあ゛っ……けほ、はぁっ……」
「しんどかったね、でも──これで、ハルくんは『生まれ変わった』んだよ♡♡」
リビングに置いてある姿見。ソコを指さす、ハダカで浮いている永帝姉ちゃん。恐る恐るそこを覗くと。
「え……ぁ……これ、ボク……?」
喉から出る声も。変声期で低くなったものではなく、あどけない少女のような高い声になっていて。そして、鏡の向こうに居る自分は。ピンク色の髪をツインテールに結った、青色の瞳をした少女になっていた。胸元に自然に目が行ってしまう。姉ちゃんほどではないが、そこには間違いなく女の子特有の膨らみがあった。
「ハルくんの内にあったサキュバスとしての因子──それを私が覚醒させたの。そしたら、こんなにぷにぷにして、可愛くて、愛くるしい『妹』が出来ちゃった♡♡」
「い……妹……!?」
当惑するボクを他所に。女帝がぎゅっと身体を寄せて。
「ねえ、ハルくん。私はお姉ちゃんとして、キミと『家族』で居られて、本当に楽しかったと思ってるよ。サキュバスの転生体として命を追われる状態じゃなくて、心を預けられる存在が居ることがこんなに温かいなんて知らなかった」
そう言って、姉ちゃんはボクにキスをする。甘く、蕩けるような。くちびるだけの、ふれあいなのに。
「でも──私はサキュバス。男女としてキミとまぐわってしまったら、そこにはサキュバスが人間を支配してしまう関係でしか成り立たない。だから、さ」
耳元で。
「ハルくん──いいえ、『ハルちゃん』。私が、夜な夜なえっちな事、教えてあげる。キミは知らないだろうけど、サキュバスとして男の精を食べるときって物凄く病みつきになるんだ~♡♡」
淫魔が、囁く。堕落への言葉を。
「……だから、ねえ。こんなアプリ頼りじゃなくてさ。もっと他の人間を洗脳して、操って、私たちの手玉に取って。私たち姉妹が君臨する、エッチで完璧な世界を作ってしまわない?」
────ボクは。少女の身体に、サキュバスの身体に変貌してしまったボクは。
「……ふむ。本日の放課後に1回使用、夕刻に1回使用、と。しかし神島一家もこれで滅茶苦茶だねぇ。きっと今頃は弟クンはあの『永帝__えいみ__#』先輩をオナホ代わりにでもしてよがっているんだろうか」
カーテンが閉め切られた部屋では、ブルーライトだけが家具を照らしている。この部屋の主──内田紫隠は、『【深層精神操作・洗脳.app】』の使用履歴が示されているモニターを眺め、次の手を考えていた。神島清春のスマホにDLさせた催眠アプリの制作主であり、彼はそのテスターとして清春を選んだ。
「ふくく……将を射んとせばまず馬を。身近な所にバックドアを仕掛け、本命である永帝先輩を狙う。──なにせ、アプリの制作者は俺だ。権限を書き換えれば、すぐにでも『神島永帝は神島清春のモノ』という条件付けは覆せる」
彼がこのプログラムを完成させたのは偶然であった──あるいは、悪魔にでも導かれたのだろうか。人間の認知・精神に関わる分野に興味を持っていた彼は、おんぼろの古書店にてある本を見つける。『催眠療法の歴史』と題字された本は、人間を如何にして催眠状態に、そして洗脳状態に落とし込むかについて歴史的観点から筆された本だった。カビの生えたような本が何の役に立つのか、そう考えたが。志隠は、ほんのわずかな好奇心からその本を購入する。
「まさか、あんな古本に書かれた術式を映像化するだけで『ニンゲンを本当に催眠状態にできる』なんてね……」
本来は嗅覚、視覚、聴覚、触覚や味覚など様々な感覚を操り、催眠状態を再現させるのだが。現代になり、スマホという電子機器の情報だけでほとんどが成り立っている現代社会の人間では、スマホから特定パターンの映像と音声を発生させることだけで催眠状態を引き起こす事が可能である。そのプログラミングには苦戦したが──結果として、志隠も『催眠アプリ』の恩恵に預かっている。今や、彼のクラスメイトの目ぼしい女子生徒は既に紫隠の奴隷と化している。
──しかし。彼の標的である神島永帝先輩を催眠奴隷に落とし込むには、リスクが高すぎた。何しろ催眠の発動方法が、直接スマホを見せる事だ。彼女とは学年も違えば性別も違う。部活や生徒会での接点もない彼女をピンポイントで狙うのは困難極まる話だった。だが、高嶺の花をそこで諦めたくはない。別の方法として──彼女の弟。同級生で、あの永帝さんの弟とは思えないほど冴えない男。アレを利用してやればいい。催眠アプリには、それを使用してみたいと思考を誘導する効果も仕込んである。彼が姉を狙えば、最短経路で辿り着く。
「……さて。夢なら十分見ただろう、清春くん。コマンドの実行、【深層精神操作・洗脳.app】の権限を全て俺のモノにする。神島清春は家で待機、神島永帝は俺の家に──内田紫隠の家に来い」
命令コードをキーボードに打ち込み、エンターキー。一拍置いた後、モニターが表示を返した。
<エラー:【深層精神操作・洗脳.app】は神島清春の端末に存在しません。バックドア攻撃...... 失敗。端末からシャットアウトされました>
「何……?」
目を疑う表記。それと同時にカチャリ、と窓の鍵が開く音。内鍵なのに? ガラリ、と窓が開いて──
「キミかい。私の可愛い弟を騙して、操ろうとした輩は」
──2人の天使が、そこに浮いていた。長身で金髪、大きく実ったおっぱいが、白無垢のドレスで隠しきれないほどわかる。そして彼女の背中には、白い羽が。彼女の赤目からは、隠しようのない敵意を感じる。
もう片方の少女は、やや伏し目がちな碧眼でこちらをチラリと時折見つめている。彼女は白色の天使よりも格段に背が小さく、ちょうど肩の部分までだろうか。パステルブルーの水着を着て、少し恥ずかしそうにしている彼女は、ピンク色の髪をツインテに結って、彼女にも灰色の羽が生えている。
「なんだ、アンタら──」
「『口を閉ざせ、私の質問にだけ答えなさい。逃げる事は許さない』」
白色金髪の天使がそう冷徹な声で告げた瞬間、紫隠のカラダが急に金縛りにあったように動かなくなる。パニック状態になりかけ──天使の一人が、神島永帝先輩に似ている、というよりそっくりな顔つきである事に紫隠は気が付く。しかし、それを問いかけようにも声を出す事が出来ない。
「『催眠アプリはどうやって手に入れたの?』」
「……古書店で見つけた本。それをプログラム化した。上手くいくなんて思ってもみなかったけど、何故かそうしてみたらいいんじゃないか、って思ってしまって」
「ふん。どっかの悪魔が仕掛けた罠か何かでしょうね。アンタも所詮その操り人形に過ぎないわけだけど。『どうして神島清春にそのアプリを与えて、使用するように暗示をかけたの?』」
「……神島清春が、永帝先輩に催眠を掛けるだろう事は予測できた。後はその権限を奪還すれば、俺が永帝先輩を支配できると考えた、から」
言いたくないはずの情報すら、何故か口走ってしまう。この金縛りと何か関係があるのか、と紫隠は自分の体温が冷えてゆくのを感じる。目の前の永帝先輩、らしき天使は。その答えに対して舌打ちを隠さなかった。険悪な雰囲気。
「ふんっ……雑魚悪魔とその手下に、多少この街を荒らされるぐらいなら別に関係ない話だったけど。よりにもよって私の大切な『弟』を。──それも、ただの手段として使おうとしたなんて。アンタのデータは完璧に壊させてもらうよ、バックアップも全て」
一瞬、永帝の身体が白く輝き。バチン、と嫌な音を立てて部屋の全部の電子機器が止まる。そして、彼女は紫隠を圧倒しながら。
「癪だけど。アンタを私の奴隷に堕としてやって、ズタボロにするのもありかと考えたけど。今日は、『ハルちゃんの誕生日』だから許してあげる。だから──」
そう言って、永帝の表情は激怒のソレから一変して。にっこりと、愛しの『妹』に語り掛ける。
「ハジメテがこんな野暮ったいオスじゃ、やっぱりハルちゃんは嫌かな? 無理やりコイツの身体を作り変えて、イケメンだったり、男とスるのに忌避感があるなら男の娘みたいに『変化』させちゃっても良いかも!」
「だ、大丈夫……! この姿に成ったばっかりで、感覚も良く掴めてないけど──男の精が欲しくなる感覚が、今なら分かる気がする……!」
元の自分の姿より小さく、おっぱいの大きいロリっ娘。そんな風に変わってしまった清春。姿だけではなく、新しく自分に生えた羽や尻尾の感覚にまだ慣れてはいない。そして、サキュバスとしての本能──精液を奪いたい、身体に取り込みたい、絞りたい。そんな本能が、三大欲求と同じように生じる。どうすればいいのか、鳥が飛び方を自然に覚えるように、やり方も分かった気がした。
「ぐ……ぁ、が……」
「そっか、姉ちゃんが声出せないようにしちゃったんだっけ……でも、こうやってベッドに無理やり押し倒すことはできるよね……えいっ」
部屋でPC作業に勤しんでいた紫隠。パジャマの代わりの黒ジャージの下を脱がされ、トランクス姿に。身体が動かせず、抵抗もできないため、そのまま清春にトランクスを脱がされて。
「うっわ……♡♡ 人のをまじまじと見た事あんまりないけど、こんな風なんだ……サキュバスに成ってるからだろうけど、見てるだけでドキドキしてくる……♡♡♡」
「うんうん、ハルくんも順調にサキュバスとして自覚が出てきたようで結構! ん~……私が女帝なんて異名だから、ハルくんは『ヨハンナ』ちゃんとでも呼んじゃおうかな?」
「ヨハンナ……それがボクの──アタシの、名前……♡♡」
そっと清春が小さな手のひらで、まだ勃起していない、ふにゃふにゃな紫隠のペニスを包む。触った指先から、血流が激しくなり海綿体が肥大してくるのが──勃起してくる肉棒の昂ぶりが直接伝わってくる。
「がっ……くっ、うぅっ……」
「呻き声は出るんだね……いや、喘ぎ声?」
「問題ないわ。周囲に防音魔法と人除けの結界を貼ってる。だれもヨハンナちゃんの事を邪魔したりなんかしないわ♡♡」
「そっか……自分の手で自分のを扱いている時は何とも思わなかったけど、自分の手で別の男を扱いているのって……なんか面白いかも♡♡ これはサキュバスとしての感情、なのかな?」
あどけない顔つきの少女が、慣れない手つきで自分の竿を扱いている。憧れの永帝先輩の目の前で。紫隠にとっては、もどかしく思いつつも、酷く興奮するシチュエーションで。できる事なら彼女を組み伏せ犯してやりたいと思いつつも、そうはできない。彼女に、彼女たちにされるがままで。
「さっき私がハルくんにやった手コキでも問題ないけど……ハジメテなんだから、もっと積極的にイっていいと思うよ♡♡」
「それ、って……」
「ほら、ヨハンナちゃんのココ♡♡ 身体が精子を受け止めたい、って疼いてるんでしょ♡♡」
清春の下腹部。ちょうど子宮のある部分の体表には、紫に妖しく輝いた、歪なハート型を描いた淫紋が刻み付けられていた。そこが光るたびに、清春の心に浮かぶ単語が。「あの男の精液が欲しい。」「あの雄の精を奪いたい。」「オスのペニスを、ココに挿入れたい。」
「ぁ……あぁ……♡♡ ボク、は……ぁっ♡♡♡」
「大丈夫、不安にならないで。最初は怖いかもしれないけど──痛くもないし、凄く気持ちよくなれるから♡♡」
恐る恐る。仰向けに寝かされ、ペニスだけが勃ちあがった紫隠の身体に、小さな少女は跨って。愛液でダダ漏れになっているアソコを、ゆっくりと亀頭にあてがい。そっと、ゆっくりと、腰を降ろしてゆく。自分の身体の内側に異物が入り込み、ミチミチと裂いてゆく感覚。
「ゔっ──あぁああ゛っ♡♡♡ ひゃうん゛っ♡♡♡♡♡ く、ぁああ゛っ♡♡♡♡♡」
「ふふっ♡♡ その肉ディルドで、い~っぱい感じて良いからね♡♡」
一瞬、プツンと処女膜の破れた感覚が清春に伝わる。しかし、姉の言った通り痛みは無くて。腰を降ろして膣内にペニスをどんどんと受け入れると、快楽が波のように押し寄せてくる。きもちいい。男の時の自慰なんて比べ物にならない。身体中があったかいものに満ちて、幸せな気持ちがあふれてくる。
「さて──アンタ、紫隠だっけ。妹の処女を捧げるからには、ちゃんと彼女を感じさせてあげなさいな。今のアンタの精力じゃ足りないっていうのなら、無理やり引き上げさせてやるから」
永帝は、自らが纏っていたドレスを瞬時に分解させ、光の粒へと変換させる。胸を晒した彼女は、仰向けに動けない紫隠の顔におっぱいを近づけ、耳元で囁く。
「ほぉら……♡♡ これが欲しかったんでしょう、私のおっぱい♡♡♡ 一度母乳を吸ってしまえば、これから半年分は精液が出せなくなるまで、無理やり精子を生産させる興奮剤。飲ませてあげるから、ちゃーんと私の『ハルくん』に一杯射精しなさい♡♡♡」
紫隠の口が、自然と動く──あるいは、無理やり動かされる。永帝の左のおっぱいを口に含み、ちゅうと吸い込むと。彼の口の中に、甘く蕩けるような液が満たされる。淫毒。そうだとしても、彼の身体はそれを飲み干すことしかできない。
「あっははっ! 生まれたばかりの子供みたいにちゅうちゅう吸っちゃって♡♡♡ いいわよ、そんな情けない姿を晒しながら、全部射精しちゃいなさい♡♡♡」
清春の心の内に、嫉妬の感情が湧き上がる。何故? 一瞬考えて、すぐに分かった。あの男が、永帝姉ちゃんのおっぱいを好き勝手にしている。それで感じている。──許せなかった。ボクが欲しかったもの、それを奪っておいて。姉ちゃんの全部が欲しかったのは、ボクの方だったのに。
「そっち、でっ……♡♡ 姉ちゃんで感じるのは、許さない、ぞっ……♡♡♡♡♡ お前の相手は、ボクなんだからっ……♡♡♡」
「か、はぁっ……! ぐ、うぐぐ……!」
やり方が分かる。ぎゅぅぅと、膣内に力を込めて、オスのペニスを絞り上げる。急な攻めに、逆レイプしている相手も情けない喘ぎ声しか出せてない。サキュバスの感覚で分かる。アイツの精嚢から、どんどんと精子が作られて、満ち満ちている。あれをボクの身体に受け入れる事が出来れば。
「はや、く……♡♡ だせっ……♡♡♡ 情けなく射精しろっ♡♡♡ お前のせーし、全部無駄うちしろっ♡♡♡♡♡」
「う、あ、ああ゛っ──」
にちゅ、にちゅと腰を動かす。膣壁でペニスを刺激してやると。竿の先端までソレが来ているのが分かった。トドメの一撃とばかりに。清春は、ずん、と腰を降ろして。
「く、ああ゛っ──!」
「あ、ああ゛っ♡♡♡ き、たぁあ゛っ♡♡♡♡♡ せーえき、いっぱいどくどくきたぁぁっ♡♡♡♡♡♡」
身体の内側を穢される。白濁液で汚される。男の汚いもので塗りつぶされる──だけど、それが清春の脳髄を灼くようにきもちいい。違う。ボクは──私は。この男を、完全に屈服させたのだ。私が汚されたのではない。この雄を支配しているのは、私だ。
「っはぁっ……♡♡ かはっ……♡♡♡ ねぇ…………まだ、せーえき、出せるでしょ♡♡♡」
「そうそう、その調子よヨハンナちゃん♡♡♡ オスから搾り取れるだけ搾り取る、それがサキュバスの神髄! 私もきちんと、協力してあげるから、ね♡♡♡」
サキュバス姉妹による逆レイプは続く。紫隠のペニスは、これからしばらく勃つことも困難なほど、何度も何度も射精を繰り返されるのであった。その度に、清春の甘い喘ぎ声が、部屋を満たす。誰も、それに気が付くことは無かった。
──────────────────────────────────────────────────
「うんうん、ハジメテとしては上出来だよ! これからは、アイツは学校でもハルくんの言う事には逆らえないだろうし、なんなら彼が奴隷にしている娘たちも私たちの仲間に出来るよ! サキュバスとして射精させた男は、完全に私たちの虜になるから。これから私達姉妹で、色んな男たちの精を奪って、好き勝手にできるんだ、よ──」
帰り際。姿を隠す魔術の影響で、彼女たちが飛んでいる姿は誰にも視認できない。サキュバスとなった清春が浮かない顔をしている事に、女帝は気が付く。
「……やっぱり、男とスるのは嫌だったかな?」
「違うんだ、そうじゃ、なくって……」
清春は。激しいセックスの最中でも、紫隠に嫉妬していた。圧倒され、無理やりなぶられるような性交でも。姉のおっぱいを押し付けられ、乱暴なキスを迫られる、逆レイプされている彼に嫉妬していた。
「ボク、は……あんな奴とじゃなくて──」
「ふふっ。皆まで言わなくても分かってる、よ♡♡」
ウインクをする永帝姉ちゃん。サキュバスとしてではなく、いつもの明るい姉。
「だから──帰ったら、続きをシよっか」
「永帝姉ちゃん……ボクの尻尾、これで良いんだよ、ね?」
「うんうん、生えたばっかりで慣れないかもだけど、少しずつでいいからね♡♡」
家に帰ったボクたちは。いつぶりだろうか、一緒のベッドに寝ている。ボクの方から一人で寝るように小さい頃要求したというのに。お互い、裸で。お互いの羽は仕舞っているが、サキュバスとしての尻尾はそのまま残している。四肢とは別に動かせる身体の部位が増えた感覚は、流石に簡単には慣れそうにない。
「でも、尻尾を姉ちゃんの膣内に挿入れるんだよ、ね……」
「サキュバスの尻尾は敏感だからね。多分おちんちんを入れるよりも気持ちよくなれるんじゃないかなぁ?」
笑顔でボクの事を抱きしめてくれる永帝姉ちゃん。いつも玄関口でしてくれるハグとは、意味合いが違う。──ずっと、こうしたかった。こんな事をしちゃいけないのも、分かっていた。でも……永帝姉ちゃんは受け入れてくれた。
「──ダイスキだよ、ハルくん♡♡♡」
「……ボク、も……♡♡♡」
ゆっくりと尻尾を動かして。既に受け入れてくれるかのように濡れている、サキュバスのワレメに尻尾を挿入れてゆく。ずぶ、ずぶと彼女の膣奥まで尻尾を入れてゆくと、どんどんと身体が熱くなって。
「ぁ、ぁあ、ぁああ゛っ♡♡♡♡」
「んっ……くぅっ……♡♡♡ ハルくんの、私の膣内に入ってキてる、ねっ……♡♡♡」
ぎゅむ、とお互いを抱き枕のように抱きしめて。尻尾だけを彼女の膣内に入れてゆく。甘い声が、永帝姉ちゃんから上がって。
「ね、ハルちゃん。昔のハルくんも可愛いかったけど……いまのハルちゃんは、も~っとカワイイよ♡♡♡」
身体が重なり合う。お互いの息が混ざるような深いキスをして。おっぱい同士がつぶれるように、密着して。くり、くりと姉ちゃんがボクのクリトリスを弄ってくれる。股がきゅん、きゅんとして止まらない。
「私の目を見て──感覚を共有して。一緒に、イこう?」
「う、うん……♡♡♡」
ずん、と尻尾を姉ちゃんのオク深くまで突き入れると同時に。ボクのクリトリスがきゅ、と摘ままれる。絶頂の感覚が同調して、2人分の感覚が伝わってきて。
「ぁ、ああ˝っ♡♡♡♡ あぁあ˝っ──♡♡♡♡」
「んぅう˝っ♡♡♡♡ ふうぅう˝っ♡♡♡♡」
ぷしぃっ、と。どちらのものか分からない潮が吹き出して、互いの股を濡らし合う。一瞬脱力したボクに、永帝姉ちゃんは語り掛ける。
「女と男が交わると、どうしても支配関係になっちゃうの。だけど、今は女同士、姉妹だから──いっぱい、お姉ちゃんに甘えて、お姉ちゃんの事をぐちゃぐちゃに犯して良いんだよ♡♡♡♡♡」
「う……うん……っ♡♡♡♡」
少女の身体になったボクは。永帝姉ちゃんの身体を貪り、姉ちゃんに包まれて。幸せなまま、女として──サキュバスとして生きる事を決めた。ちゅ、と姉ちゃんのおっぱいを飲む。──とても、心が安らいだ。きっと他の誰と交わるよりも、幸せを、安心を感じられる。そんな味だった。
「……ハルくんのためだもん、しっかり私もおっぱい出せるよう頑張らなきゃね♡♡♡」
ある街では、奇妙な噂が蔓延っていた。2人組のサキュバスに襲われ、精魂果てるまで絞られる夢を見る男が居るとか。そしてそのどちらも美しく、可愛らしい容姿であるということ。
……彼女らの魔手は、その街をじわじわと、確実に魅了し堕としていった。
【備考】
・神島家は戸籍から出自まで、全て魔術によって偽装された家族である。
・神島姉弟の母親は異世界出身でサキュバスである。人と魔物の大戦の際、勇者と結ばれた。
・神島姉弟の父親は異世界転生した勇者である。反魔力の才覚が強く、魔族を討ち祓う力を転生時に手にした。
・人と魔物の大戦は和睦という形で終結し、役目を終えた勇者は妻を連れて元の世界に戻った。
・神島永帝は、魔力の濃い母親の血を強く受け継ぎ、異世界からのサキュバスの転生体として生まれついた。幼少期はその記憶が封じられていたが6歳の頃に覚醒。弟の事は『そういう目』で見ていたが、毒牙にかけたくはないと『人間』としての思いで封じていた。弟からの同意が得られたのでノリノリでヤった。
・神島清春は、勇者の血とサキュバスの血が相殺しあった結果魔力の才能を一時的に封じ込めてしまった。しかしサキュバス化に当たって、人間の肉体を変化・強化させる魔術については姉をも凌ぐ才能を今後発揮する──かもしれない。精神的に少し退行し、素直に姉に甘えるようになった。
・神島夫婦の海外出張も偽装であり、現在はお互いの種族を滅ぼそうと目論むタカ派の再来を防ぐ、あるいは必要に応じて戦っている。場合によっては、異世界から神島姉弟の居る世界に侵攻する悪魔が居るからだ。
・なお、姉弟がヤることヤってるのは父も母も黙認している。「好きに生きて良いんじゃね」と。
「お前それは幻想を見すぎ。リアルの妹なんて『リモコン取ってこいクソ兄貴』とか『靴下くせーんだよクソ兄貴』とかばっかだぜ? やっぱり欲しいってなったら姉だよなぁ? 帰ったら甘やかしてくれる、包容力のあるお姉ちゃんが──居るんだろ、清春?」
クラスメイトの雑談に巻き込まれるように、僕の名前が呼ばれる。神島清春、高校1年。大抵僕の名前が呼ばれるときは、僕の話が主題ではない。僕の『姉』の事が話題に上がるときの場合だ。
「……別段。他の姉弟とそんなに変わりないよ。別に家に帰ったからって、普通にご飯食べて、別々の部屋で過ごして寝るだけ」
「またまたぁ~! っていうか、同じ家にあの『永帝』先輩が居るってだけで、俺たちからしたら羨ましいったらありゃしないぜ、眼福だろぉ!」
神島永帝、同じ高校の3年生で、僕の姉。この学校の生徒会長であり、女子バスケットボール部の部長にして、弱小だった部活を3年間で全国大会ベスト8まで引き上げた立役者。文武両道を体現したかのような僕の姉は、その上校内の男女からの人気も厚かった。ある者はその夏服越しからも分かるプロポーションに魅入られて。普段女の子から話しかけられない男子は、彼女に優しくされただけで惚れ込む。だというのに、女子からは不思議に嫉妬の感情を浴びることなく、清楚で可愛く、そして活発な印象を周囲に与える。まるで太陽のような存在。
「仮に僕が姉ちゃんの着替えを見たとしても、だ。家族なんだから特に感情を抱くことも無いから」
「お、お前……永帝先輩の下着姿を見たことがあるのか!?」
「例えだって言ってるだろ、わざわざ直視しないって」
「チラ見は! チラ見はしたんだなッ!?」
永帝姉ちゃんが太陽ならば。僕はその光を反射して朧げに輝くことしかできない月だろう。勉強も部活も平々凡々。異性を惹きつけるような何かがある訳ではなく。現にこうして同級生と会話しているときも、『神島永帝の弟』として扱われているからだ。そうこうしているうちに、教室のチャイムが鳴る。ホームルームの時間だ。退屈な部活が始まる。
「ただいま」
「おかえり、ハルくん! ぎゅーっ♡」
「ちょっ……いきなり玄関先でくっつかないでよ、部活で汗臭いんだからさ……」
「どうして? いい匂いだよ?」
ドアは閉まっているので、この濃密なスキンシップが外にバレる事は無いだろう。いつもこうだ。永帝姉ちゃんは、昔っから僕の事を子供扱いして可愛がる。お姉ちゃんの胸がぎゅう、と僕の胸元に押し付けられるが、もう慣れたもので興奮はしない。
「姉ちゃんはこんなに早く帰って大丈夫なのかよ」
「だってー。部活もこの前の大会が最後だったじゃん? 変に部活に顔出すOGって鬱陶しいじゃん?」
「……姉ちゃんの場合は結構後輩からも慕われてたから、練習方法指導とかすればよかったじゃん」
「えー。でも、それだとハルくんとの時間が減っちゃうからやだ~」
「……部活帰りだからシャワー浴びてくる」
姉ちゃんの冗談は真に受けない。きっとあの姉のことだから、部活の事は切り替えて、上位の大学を目指して自室で勉強しているのだろう。2学期になったこともあり、3年生は全員受験ムードに切り替わっている。我が家に両親は居ない──海外に2人して赴任中だ。だから、勉強を頑張る姉の助けになろうと、せめて僕が夕食を作っている。きっと完璧な姉なら、もっと効率よく美味しく作るのだろうが、僕はしょっちゅう手間取ったり、時間がかかったりする。
「姉ちゃん、出来たよ~! そろそろ勉強休憩したら?」
「本当? じゃ、すぐ降りるね!」
いただきます、と卓を囲む。だし巻き卵に味噌汁、鯖の塩焼き、小松菜のおひたし。高校に上がってから両親が赴任、永帝姉ちゃんと2人きりになるのは半年ぐらいだろうか。小さい頃から、お姉ちゃんは僕にべったりくっつく。そして、甘やかしてくる。そんな姉ちゃんに──────僕は、酷く嫉妬していた。
「ん~♪ ハルくんの料理はいっつも美味しいなぁ♪ シェフとしてもやっていけるんじゃない?」
「シェフ、ねぇ……高校2年とかなったら進路を聞かれるだろうけど、そこで『シェフ』って書くのは場違いすぎない?」
平静を装って、そう返答する。何でもできる永帝姉ちゃんは、何にだってなれるだろう。そして、何かになりたいからこそ、勉強も部活も頑張っているのだろう。──僕には、何もない。『神島永帝』の付属品であり、何処へ行くこともできない。自力で輝けない、月なのだから。そんな言葉は、口に出さなかったが。永帝姉ちゃんは、僕の事を直視して言う。
「ハルくん。キミは気づいてないかもしれないけど──キミには何にでもなれる『素質』がある。お姉ちゃんが保証するよ?」
「……何を、無根拠に」
「だって、私の大切な弟だから♪」
にっこりと、満面の笑みで永帝姉ちゃんはそう語る。
その言葉を額面通り信じれるほど、僕は素直でも愚直でも居られなかった。
「────ご馳走様、皿洗いは明日にするから、今日はもう寝る」
そんな慰めの言葉は、僕には要らなかった。
寝れない夜は、ネットサーフィンをする。最近は安眠グッズや安眠音声、ASMR、様々なものが出揃っていて、多少の心の揺らぎでもゆっくりと安心して眠る事が出来る。それに今日も頼ろうと、動画サイトで睡眠導入音声を再生しようとしたのだが。
「……あ」
タップ位置がズレて、変な広告を踏んでしまった。新しいタブが開く、面倒だと思いすぐに消そうとするが。
『【深層精神操作・洗脳.app】をダウンロードしますか?』
そんなポップアップメッセージが表示される。変なページを踏んで、唐突に表れたこの異様なアプリ名。いつもの僕なら、ノータイムでキャンセルボタンを押すところ、だった。
「……………………」
何の、気まぐれだろうか。『脱獄』としてroot権限を既に改変している僕のスマホであれば、正式なアプリストア以外のアプリでもダウンロード、起動が出来る。何故か、目が離せなくなって。ほとんど導かれるように、僕はダウンロードのボタンを押していた。
「なんだろ、これ」
ホーム画面に新しく出てきたアイコンは、エジプト神話に描かれているような瞳らしきマーク。起動すると、チュートリアルが始まる。
【『催眠開始』ボタンを押すと、5秒後に催眠動画"Hypnos Agent Memes"が再生されます。使用者はスマホの画面を見ない状態で、催眠を行う対象に催眠動画を見せてください。】
……『催眠開始』ボタンを押し、5秒待つ。
【エラー:アプリ所有者本人に催眠を掛ける事は出来ません。自動的にミーム催眠エージェントを終了します】
「インカメラか何かで見てるのかな……いや、完全にジョークグッズの類だとは思うんだけど……」
今まで、普通の人生を送ってきた僕。そんな直感なんて働くはずもないのに──なぜだか、『このアプリは本当に効くんじゃないか』と妙な自身が湧いてしまう。
「使ってみる、かなぁ……」
結論、効果あり。今ボクは、誰も来ない旧校舎の空き部屋に女子生徒を招いて、自分の肉棒をフェラチオさせている。もちろん、そんな親密な関係ではない。彼女は──谷宮真紀は、クラスの女子グループの中でも小動物的な可愛さのある活発な少女。部活はバレー部。僕とは授業で時折必要な会話をする程度で、関係は薄い。
そんな彼女が。サイドテールに結った髪を振り乱すように激しく。そしていつも朗らかで、感情豊かな彼女が。精神を何処かに落としてきたかのように、全くの無表情でボクの肉棒をチロチロと舐めとり、喉奥で扱き上げる。
「うぁ゛っ……ちょっと真紀さん、勢い弱めてっ……!」
「じゅるっ、ぢゅぅう♡ ──はい」
思わず彼女の頭を乱暴に掴んで引きはがす。普通なら怒るような行為ですら、彼女は受け入れてくれた。移動教室で偶然教室に2人きりになったとき、彼女に『催眠アプリ』の動画を発動させて。放課後になるまで自然な彼女として振る舞い、部活を休んで旧校舎に来るよう思考を誘導した。その上で。
「こんな──AVみたいなアプリが、まさか存在するなんて、ねっ……!」
「ぢゅぼっ♡♡ ずぞぞっ♡♡♡」
自分がこんなにも横暴に振る舞えるなんて、思わなかった。彼女の思考を容易に捻じ曲げる事が出来ると分かってしまったボクは──真紀さんを、性欲の捌け口にしてしまった。真紀さんがフェラするたびに身体が前後に揺れ、制服のワイシャツ越しに揺れるおっぱいが、またエロくて。ボクはそれを乱暴に揉みしだく。痛いと叫んだりとか、抵抗の動きもなく彼女は受け入れて。
「ご、ごめっ……! 真紀さん、もう射精るっ……!」
「ん、ぐっ……♡♡」
火照り切ったボクの身体の芯から、勢いよく飛び出た精液。一瞬本能的にえずいてしまった真紀さんだったが、「そうするのが当たり前」という風に、ごく、ごきゅ、とボクから放たれたモノを飲み込んで。
「ちゅぅぅっ……♡♡♡ ずぞっ……♡♡」
「か、あ゛ぁっ……バキュームフェラ、までっ……!」
ここまでやってしまって。ボクは引き返せないと悟ると同時に──『催眠アプリ』は本物だと、理解してしまった。ここまで扱ってしまって失礼極まりないが、真紀さんはあくまで『実験対象』でしかない。
「はぁ、はぁ……こう、なったら……これを……使うしかないよね……」
清春の憧れで。清春の大切な人で。清春が嫉妬していて。
清春が一番穢してやりたい、そう内に秘めていた、永帝姉ちゃんに。
この、催眠アプリを使って。永帝姉ちゃんを、ボクだけのモノにするんだ。
「……ただいま」
「おかえり、ハルくん! ぎゅ~♡」
「わ、わわっ! ちょっと今は待って……!」
永帝姉ちゃんに近づかれて、今のボクの匂いを嗅がれてしまって変に勘ぐられては困る。そう思って慌てて引くと、姉ちゃんは寂しそうな顔をした。
「……しないの?」
「ま、毎日帰ったら汗臭いって言ってるじゃん!」
「でもいい匂いだよ、ハルくん?」
「ボクが困るんだって!」
慌てて玄関からシャワールームに駆け込んで、下着を脱いで水で雑に洗ってから洗濯機に入れる。そのまま、シャワーを浴びて。
(ばれて、ないよね……)
自分の匂いに、自分自身は気が付かない。もしもさっきまで催眠アプリで、下劣な事をしていたことを姉に悟られてしまったら。これからする事に、警戒されてしまうかもしれない。念入りに身体中をボディーソープで洗って、シャンプーとリンスも確実に。ドライヤーでしっかり乾かして、タオルで拭いた後にシトラス入りの保湿剤。
(いつも通り、いつも通りに夕食を作って、自然な風にして……)
シャワー室から出る。流石に永帝姉ちゃんも部屋に戻ったみたいで。料理を作り始めた。玉ねぎと人参を刻んで、コンソメでスープ。昨日2器目の炊飯器で作っておいたサラダチキンを刻んで、トマトとサラダ菜の上に乗せてドレッシングを掛ける。
「……ふぅ」
味は、問題ない。本命の炊飯器がご飯を炊く匂いが鼻に伝わる。ルーティンのようなもので、毎日作れば苦痛と感じる事は無い。──自分一人なら、ダラズになっていたかもしれないが。なにより、食べてくれる人が居る。
(…………「その人」を、今から、ボクは……)
一度、唾を伸び込んで。
「ご飯できたよ~!」
「はーい! ハルくんのごっはん、ごっはん~♪」
ウキウキの満面の笑みで、永帝姉ちゃんは階段から降りてくる。部屋着なのでラフなピンクのTシャツに、ハーフパンツ。────学校の連中には、姉に対して特別な感情を抱いたことは無い、と言ったけど。あれは、嘘だ。
地毛が茶色で、簡素なポニーテールに結っているだけなのに。それがふわりと揺れるだけで、心がときめく。ラフなTシャツの下から明らかに分かる、Eカップのたわわなおっぱい。洗濯カゴに、ボクのと一緒に無造作に入れているピンク色のブラを何度も見たことがある。何度も、ドキリとした。ハーフパンツからすらっと伸びる脚も。姉ちゃんのプロポーションを際立たせる。175cmのモデル体型。
「ん? どうしたのハルくん? 私のこと、じ~っと見つめて」
「い、いや……なんでも、ないよ……今日はあっさり目で作ったから」
何度も、自分の本心を誤魔化そうとした。エッチな雑誌だったり、コミックの際どいグラビアアイドルの写真だったり、友人から秘密裏に借りたAVだったりで、こっそりと姉にバレない様に性欲を発散させてきた。だけど。どうしても、その度に。永帝姉ちゃんの顔が、おっぱいが、綺麗な脚先が脳裏にちらつく。そんな事を考えてはいけないと思うと、余計に姉ちゃんの事が心の奥で引っ掛かってしまう。
「わーい、いただきまーす! ……う~ん。やっぱりカワイイ弟くんの作ってくれる料理はいつでも美味しいなぁ」
「────永帝姉ちゃんは、いいよね。勉強も部活も、何でもできて。おまけに学校全体の誰もが、姉ちゃんの事を認めて、凄いって思ってる」
「勉強は……そりゃぁ、大事な弟くんがお膳立てしてくれるから頑張ってるだけで。部活も偶然よ、本気でみんなが付いてきたからこそチーム全体が強くなれたんだし。色んな人から慕われてるのは……ちょっと私も予想外だけどね?」
ぐちゃぐちゃになっていたボクの心持ちが、少し分かったような気がした。ボクは──神島清春は。永帝姉ちゃんに嫉妬していながら、欲情している。絶対に超えられない姉として君臨していて、何一つ勝てるものがない。そのくせ、ボクの事をバカにしたりせずに甘やかして。他の男子と同じように、ボク自身も姉ちゃんに対して好意を抱いてしまっている。──実の弟だというのに。それは、絶対にいけない事だと分かっているのに。
【神島永帝は、神島清春の事が好きでたまらなくなる、清春の支配下に置かれる】
そう、催眠アプリに打ち込んで。画面を彼女に見せた。────もう、後戻りはできない。
「姉ちゃん────これを見て」
「何これ、スマホの画面がどうかしたの? あ──」
だけど。人を従わせ、意のままに操れるものが──【催眠アプリ】が手に入ってしまったら。ボクは既に、『やってはいけないこと』を犯してしまった。ならば。実の姉を性欲の捌け口にしてしまう事だって、出来るはずだ。姉ちゃんが悪いんだ。こんなにも美人で、愛嬌があって。誰からも人気があって、人間として優れているのに、ボクの事をいつまでも子供と思って甘やかしてくるんだから。
「………………ふふ、ふっ♡」
アプリの画面を見て、呆けたような表情をしていた永帝姉ちゃんが、急ににっこりと笑う。冷や汗がどっと溢れる。まさか、効果が無かったのか。でも、今日クラスメイトで実験した時はちゃんと効いたのに。姉ちゃんの煌めく瞳がボクの事を捉えて──瞬間、それが妖しく紫色に輝いたかのように錯覚する。
「ハルくんったら、そんな風に私の事を見てたんだ……♡♡」
「ご…………ごめっ…………!」
喉から声を出そうとして、立ち上がろうとしたけど。身体が金縛りにあったかのように、動かない。食卓の反対側に座っていた永帝姉ちゃんは、ゆっくりと立ち上がって。ボクの座っている側まで回り込む。耳元で囁くように。
「こんな弱っちい魔術式で私の事をどうこうしようとしたんだ──うふっ、ハルくんのえっち♡♡♡」
その言葉に、嫌悪や軽蔑の色が混じっていない事にボクは余計に動揺する。つまり、永帝姉ちゃんはボクの企みを理解したうえで、ボクの事を……どうするつもりなのだ? ボクの座っている椅子をゆっくりと引いて、姉ちゃんはボクの穿いていた部屋着のジーンズのチャックを、おろして。
「私は知ってるよ? ハルくんが催眠アプリを使って、クラスの誰かに性欲処理をお願いしたんでしょ? 直接は見れなかったけど、さっき玄関で『嗅いだ』ときにすぐに分かったもん」
一体、何が起こっている。憧れの、嫉妬の対象、そして情欲の対象になっている永帝姉ちゃんが、ボクの下着を脱がして。勃ちあがった肉棒をゆっくりと、すべすべして温かい手のひらでゆっくりと揉みしだいてくれている。
「ハルくんの事は何だってわかるよ? 家族だから──だけじゃないけどね。勉強もずっと学年トップ、部活だってチームのリーダーとして引っ張って、学内でも大人気の私に……嫉妬してたんだよね? それでも、私の事を想ってシコる手が、止められなかった。そうでしょ? ──ずっと私ばっかりが秘密を知っているのもズルいから、私の秘密をハルくんに明かさなきゃね」
そう言うと。姉ちゃんは、ポニテに結っていた髪を解いて。その髪留めを右手に握りしめる。小さなロザリアがくっついているヘアゴム。それを、彼女は胸元に当てて────ロザリアが、彼女の身体の内側に溶け込むように沈んでいった。
「え……あ…………?」
ぶわり、と永帝姉ちゃんの足元から。強烈な風が吹き込む。見ると、妖しげな桃色の魔法陣が彼女を中心に描かれていて。キラキラと、そこから吹き上がる、白く輝く粒子。それが姉ちゃんの身体を包み込んで、彼女の姿を視認できなくする。
「──擬態解除」
彼女に集まっていた白い輝きが、爆発したかのように部屋に四散して、消える。あまりの眩しさに目をつぶってしまい、再び目を開けた時。そこには。
金色のロングヘアをゆらりと靡かせ、その頭頂部には二本の角が生えていて。何も纏わぬ彼女の裸体。乳房は、姉ちゃんのモノよりもさらに大きく、しゅっと伸びた足は、地面についてはいない。彼女の背中から生える、天使のような白色の羽がゆらめき、彼女を宙に浮かばせているかのようだった。
彼女の赤色の瞳が、ボクを射抜く。顔だけは、永帝姉ちゃんと同じだった。彼女の顔を、赤い瞳を見ていると、何故だか心臓のドキドキが止まらない。この異常な状況に対して、ではない。まるで、いつもお姉ちゃんの事を見ているときに抱いている、劣情が。本能が。性欲が、無理やり引き上げられているみたいで。
「ふふ、流石はハルくん。私の弟だけあって、魅了魔術にもある程度耐性があるみたいね」
「あなたは……え、えいみ、姉ちゃん……?」
「隠しててゴメンね? これが私の本当の姿──サキュバスの中でも最強の魔力を誇る『女帝』。人間の姿のままでも、他の人の心理を操作したり、誘導するのはお手の物なの。もちろんサキュバスだから、他の男の精を頂くのは普段から隠れてヤってるんだけど……」
女帝は。勃起した肉棒をさらけ出したままの、情けないボクの姿を見て。
「でも……魅了の魔術も使ってないのに、ハルくんの方から惚れてくれていたなんて……ちょっと嬉しいな♡♡ くふふっ♡」
痛いほどに勃ちあがったペニスを、目の前のサキュバスはゆっくりと右手で包んで。しゅ、しゅっと扱き始める。ぐつぐつと自分の身体が煮えたぎる様に熱く、睾丸が精子をどんどんと作り出していくのが自分でもわかってしまう。こんなの、耐えられるはずもない。
「……良いんだよ、おねーちゃんのおっぱい、触っても♡♡」
その言葉を聞いて。自分の腕が動かせることに気が付く。跳ねのけるべきなのに──ボクは、その綺麗なお椀状のふくらみに、手が伸びてしまって。もにゅ、と柔らかくあたたかい感触が伝わると同時に、姉ちゃんは甘く蕩けるような喘ぎ声をあげる。
「ん、うぅっ♡♡ ハルくんなら、いいよっ♡♡♡ いっしょに、気持ちよくなろっ♡♡♡」
感じている風な演技だとしても。永帝姉ちゃんが自分の手で蕩けた目をしているという事実に、ボクは昂る。ボクの恥ずかしいとこも全て受け入れてくれる姉ちゃんの事がまた好きになってしまって──ボクは。
「──あぐ、ぁ、ぁああ゛っ♡♡」
「ん~……♡♡ ちょっと早漏気味だけど、勢いは凄いねぇ♡♡ ──ハルくん? 自分の身体が変わっていく感覚が、分かる?」
よく分からない、姉の言葉。精を放ったというのに、一気に冷静に戻るような賢者タイムではなくて。ずっと、身体が射精を続けているかのような、ふわふわして、きゅぅぅと身体が脱力する感覚が長く続く。自分のチンポを見て──驚く。手コキで射精したばかりですぐに小さくなったと思ったら、普段の勃起していないペニスよりも小さく。どんどんと、自分のモノが縮小してゆく。
「永帝の──女帝のサキュバスの血は遺伝に依るものなの。だから、ね。ハルくん、キミにもその素質はあるの♡♡」
ボクの精液なんかでぐちゃどろになった手のひらを気にすることなく。永帝姉ちゃんは、縮んでゆくボクのチンポをクリクリと弄る様に触れる。ソレはどんどんとしぼんでいって、やがてボクの股間にほんのちょっと、豆のような突起として残るだけ。
「──こ、これじゃ、まるで……クリトリス……あ゛っぐ♡♡」
「うふふ、始まったようね♡♡」
カラダが、熱い。今度は身体の内側からじゃなく、外側から熱されているかのように。ロウソクが溶けるかのように、自分の身体がぐにゅり、と変わってゆく。自分が床に沈んでいるかのように錯覚し──胸が熱い。空気を入れられた風船のように、身体の一部が膨張して。
「っはぁあ゛っ……けほ、はぁっ……」
「しんどかったね、でも──これで、ハルくんは『生まれ変わった』んだよ♡♡」
リビングに置いてある姿見。ソコを指さす、ハダカで浮いている永帝姉ちゃん。恐る恐るそこを覗くと。
「え……ぁ……これ、ボク……?」
喉から出る声も。変声期で低くなったものではなく、あどけない少女のような高い声になっていて。そして、鏡の向こうに居る自分は。ピンク色の髪をツインテールに結った、青色の瞳をした少女になっていた。胸元に自然に目が行ってしまう。姉ちゃんほどではないが、そこには間違いなく女の子特有の膨らみがあった。
「ハルくんの内にあったサキュバスとしての因子──それを私が覚醒させたの。そしたら、こんなにぷにぷにして、可愛くて、愛くるしい『妹』が出来ちゃった♡♡」
「い……妹……!?」
当惑するボクを他所に。女帝がぎゅっと身体を寄せて。
「ねえ、ハルくん。私はお姉ちゃんとして、キミと『家族』で居られて、本当に楽しかったと思ってるよ。サキュバスの転生体として命を追われる状態じゃなくて、心を預けられる存在が居ることがこんなに温かいなんて知らなかった」
そう言って、姉ちゃんはボクにキスをする。甘く、蕩けるような。くちびるだけの、ふれあいなのに。
「でも──私はサキュバス。男女としてキミとまぐわってしまったら、そこにはサキュバスが人間を支配してしまう関係でしか成り立たない。だから、さ」
耳元で。
「ハルくん──いいえ、『ハルちゃん』。私が、夜な夜なえっちな事、教えてあげる。キミは知らないだろうけど、サキュバスとして男の精を食べるときって物凄く病みつきになるんだ~♡♡」
淫魔が、囁く。堕落への言葉を。
「……だから、ねえ。こんなアプリ頼りじゃなくてさ。もっと他の人間を洗脳して、操って、私たちの手玉に取って。私たち姉妹が君臨する、エッチで完璧な世界を作ってしまわない?」
────ボクは。少女の身体に、サキュバスの身体に変貌してしまったボクは。
「……ふむ。本日の放課後に1回使用、夕刻に1回使用、と。しかし神島一家もこれで滅茶苦茶だねぇ。きっと今頃は弟クンはあの『永帝__えいみ__#』先輩をオナホ代わりにでもしてよがっているんだろうか」
カーテンが閉め切られた部屋では、ブルーライトだけが家具を照らしている。この部屋の主──内田紫隠は、『【深層精神操作・洗脳.app】』の使用履歴が示されているモニターを眺め、次の手を考えていた。神島清春のスマホにDLさせた催眠アプリの制作主であり、彼はそのテスターとして清春を選んだ。
「ふくく……将を射んとせばまず馬を。身近な所にバックドアを仕掛け、本命である永帝先輩を狙う。──なにせ、アプリの制作者は俺だ。権限を書き換えれば、すぐにでも『神島永帝は神島清春のモノ』という条件付けは覆せる」
彼がこのプログラムを完成させたのは偶然であった──あるいは、悪魔にでも導かれたのだろうか。人間の認知・精神に関わる分野に興味を持っていた彼は、おんぼろの古書店にてある本を見つける。『催眠療法の歴史』と題字された本は、人間を如何にして催眠状態に、そして洗脳状態に落とし込むかについて歴史的観点から筆された本だった。カビの生えたような本が何の役に立つのか、そう考えたが。志隠は、ほんのわずかな好奇心からその本を購入する。
「まさか、あんな古本に書かれた術式を映像化するだけで『ニンゲンを本当に催眠状態にできる』なんてね……」
本来は嗅覚、視覚、聴覚、触覚や味覚など様々な感覚を操り、催眠状態を再現させるのだが。現代になり、スマホという電子機器の情報だけでほとんどが成り立っている現代社会の人間では、スマホから特定パターンの映像と音声を発生させることだけで催眠状態を引き起こす事が可能である。そのプログラミングには苦戦したが──結果として、志隠も『催眠アプリ』の恩恵に預かっている。今や、彼のクラスメイトの目ぼしい女子生徒は既に紫隠の奴隷と化している。
──しかし。彼の標的である神島永帝先輩を催眠奴隷に落とし込むには、リスクが高すぎた。何しろ催眠の発動方法が、直接スマホを見せる事だ。彼女とは学年も違えば性別も違う。部活や生徒会での接点もない彼女をピンポイントで狙うのは困難極まる話だった。だが、高嶺の花をそこで諦めたくはない。別の方法として──彼女の弟。同級生で、あの永帝さんの弟とは思えないほど冴えない男。アレを利用してやればいい。催眠アプリには、それを使用してみたいと思考を誘導する効果も仕込んである。彼が姉を狙えば、最短経路で辿り着く。
「……さて。夢なら十分見ただろう、清春くん。コマンドの実行、【深層精神操作・洗脳.app】の権限を全て俺のモノにする。神島清春は家で待機、神島永帝は俺の家に──内田紫隠の家に来い」
命令コードをキーボードに打ち込み、エンターキー。一拍置いた後、モニターが表示を返した。
<エラー:【深層精神操作・洗脳.app】は神島清春の端末に存在しません。バックドア攻撃...... 失敗。端末からシャットアウトされました>
「何……?」
目を疑う表記。それと同時にカチャリ、と窓の鍵が開く音。内鍵なのに? ガラリ、と窓が開いて──
「キミかい。私の可愛い弟を騙して、操ろうとした輩は」
──2人の天使が、そこに浮いていた。長身で金髪、大きく実ったおっぱいが、白無垢のドレスで隠しきれないほどわかる。そして彼女の背中には、白い羽が。彼女の赤目からは、隠しようのない敵意を感じる。
もう片方の少女は、やや伏し目がちな碧眼でこちらをチラリと時折見つめている。彼女は白色の天使よりも格段に背が小さく、ちょうど肩の部分までだろうか。パステルブルーの水着を着て、少し恥ずかしそうにしている彼女は、ピンク色の髪をツインテに結って、彼女にも灰色の羽が生えている。
「なんだ、アンタら──」
「『口を閉ざせ、私の質問にだけ答えなさい。逃げる事は許さない』」
白色金髪の天使がそう冷徹な声で告げた瞬間、紫隠のカラダが急に金縛りにあったように動かなくなる。パニック状態になりかけ──天使の一人が、神島永帝先輩に似ている、というよりそっくりな顔つきである事に紫隠は気が付く。しかし、それを問いかけようにも声を出す事が出来ない。
「『催眠アプリはどうやって手に入れたの?』」
「……古書店で見つけた本。それをプログラム化した。上手くいくなんて思ってもみなかったけど、何故かそうしてみたらいいんじゃないか、って思ってしまって」
「ふん。どっかの悪魔が仕掛けた罠か何かでしょうね。アンタも所詮その操り人形に過ぎないわけだけど。『どうして神島清春にそのアプリを与えて、使用するように暗示をかけたの?』」
「……神島清春が、永帝先輩に催眠を掛けるだろう事は予測できた。後はその権限を奪還すれば、俺が永帝先輩を支配できると考えた、から」
言いたくないはずの情報すら、何故か口走ってしまう。この金縛りと何か関係があるのか、と紫隠は自分の体温が冷えてゆくのを感じる。目の前の永帝先輩、らしき天使は。その答えに対して舌打ちを隠さなかった。険悪な雰囲気。
「ふんっ……雑魚悪魔とその手下に、多少この街を荒らされるぐらいなら別に関係ない話だったけど。よりにもよって私の大切な『弟』を。──それも、ただの手段として使おうとしたなんて。アンタのデータは完璧に壊させてもらうよ、バックアップも全て」
一瞬、永帝の身体が白く輝き。バチン、と嫌な音を立てて部屋の全部の電子機器が止まる。そして、彼女は紫隠を圧倒しながら。
「癪だけど。アンタを私の奴隷に堕としてやって、ズタボロにするのもありかと考えたけど。今日は、『ハルちゃんの誕生日』だから許してあげる。だから──」
そう言って、永帝の表情は激怒のソレから一変して。にっこりと、愛しの『妹』に語り掛ける。
「ハジメテがこんな野暮ったいオスじゃ、やっぱりハルちゃんは嫌かな? 無理やりコイツの身体を作り変えて、イケメンだったり、男とスるのに忌避感があるなら男の娘みたいに『変化』させちゃっても良いかも!」
「だ、大丈夫……! この姿に成ったばっかりで、感覚も良く掴めてないけど──男の精が欲しくなる感覚が、今なら分かる気がする……!」
元の自分の姿より小さく、おっぱいの大きいロリっ娘。そんな風に変わってしまった清春。姿だけではなく、新しく自分に生えた羽や尻尾の感覚にまだ慣れてはいない。そして、サキュバスとしての本能──精液を奪いたい、身体に取り込みたい、絞りたい。そんな本能が、三大欲求と同じように生じる。どうすればいいのか、鳥が飛び方を自然に覚えるように、やり方も分かった気がした。
「ぐ……ぁ、が……」
「そっか、姉ちゃんが声出せないようにしちゃったんだっけ……でも、こうやってベッドに無理やり押し倒すことはできるよね……えいっ」
部屋でPC作業に勤しんでいた紫隠。パジャマの代わりの黒ジャージの下を脱がされ、トランクス姿に。身体が動かせず、抵抗もできないため、そのまま清春にトランクスを脱がされて。
「うっわ……♡♡ 人のをまじまじと見た事あんまりないけど、こんな風なんだ……サキュバスに成ってるからだろうけど、見てるだけでドキドキしてくる……♡♡♡」
「うんうん、ハルくんも順調にサキュバスとして自覚が出てきたようで結構! ん~……私が女帝なんて異名だから、ハルくんは『ヨハンナ』ちゃんとでも呼んじゃおうかな?」
「ヨハンナ……それがボクの──アタシの、名前……♡♡」
そっと清春が小さな手のひらで、まだ勃起していない、ふにゃふにゃな紫隠のペニスを包む。触った指先から、血流が激しくなり海綿体が肥大してくるのが──勃起してくる肉棒の昂ぶりが直接伝わってくる。
「がっ……くっ、うぅっ……」
「呻き声は出るんだね……いや、喘ぎ声?」
「問題ないわ。周囲に防音魔法と人除けの結界を貼ってる。だれもヨハンナちゃんの事を邪魔したりなんかしないわ♡♡」
「そっか……自分の手で自分のを扱いている時は何とも思わなかったけど、自分の手で別の男を扱いているのって……なんか面白いかも♡♡ これはサキュバスとしての感情、なのかな?」
あどけない顔つきの少女が、慣れない手つきで自分の竿を扱いている。憧れの永帝先輩の目の前で。紫隠にとっては、もどかしく思いつつも、酷く興奮するシチュエーションで。できる事なら彼女を組み伏せ犯してやりたいと思いつつも、そうはできない。彼女に、彼女たちにされるがままで。
「さっき私がハルくんにやった手コキでも問題ないけど……ハジメテなんだから、もっと積極的にイっていいと思うよ♡♡」
「それ、って……」
「ほら、ヨハンナちゃんのココ♡♡ 身体が精子を受け止めたい、って疼いてるんでしょ♡♡」
清春の下腹部。ちょうど子宮のある部分の体表には、紫に妖しく輝いた、歪なハート型を描いた淫紋が刻み付けられていた。そこが光るたびに、清春の心に浮かぶ単語が。「あの男の精液が欲しい。」「あの雄の精を奪いたい。」「オスのペニスを、ココに挿入れたい。」
「ぁ……あぁ……♡♡ ボク、は……ぁっ♡♡♡」
「大丈夫、不安にならないで。最初は怖いかもしれないけど──痛くもないし、凄く気持ちよくなれるから♡♡」
恐る恐る。仰向けに寝かされ、ペニスだけが勃ちあがった紫隠の身体に、小さな少女は跨って。愛液でダダ漏れになっているアソコを、ゆっくりと亀頭にあてがい。そっと、ゆっくりと、腰を降ろしてゆく。自分の身体の内側に異物が入り込み、ミチミチと裂いてゆく感覚。
「ゔっ──あぁああ゛っ♡♡♡ ひゃうん゛っ♡♡♡♡♡ く、ぁああ゛っ♡♡♡♡♡」
「ふふっ♡♡ その肉ディルドで、い~っぱい感じて良いからね♡♡」
一瞬、プツンと処女膜の破れた感覚が清春に伝わる。しかし、姉の言った通り痛みは無くて。腰を降ろして膣内にペニスをどんどんと受け入れると、快楽が波のように押し寄せてくる。きもちいい。男の時の自慰なんて比べ物にならない。身体中があったかいものに満ちて、幸せな気持ちがあふれてくる。
「さて──アンタ、紫隠だっけ。妹の処女を捧げるからには、ちゃんと彼女を感じさせてあげなさいな。今のアンタの精力じゃ足りないっていうのなら、無理やり引き上げさせてやるから」
永帝は、自らが纏っていたドレスを瞬時に分解させ、光の粒へと変換させる。胸を晒した彼女は、仰向けに動けない紫隠の顔におっぱいを近づけ、耳元で囁く。
「ほぉら……♡♡ これが欲しかったんでしょう、私のおっぱい♡♡♡ 一度母乳を吸ってしまえば、これから半年分は精液が出せなくなるまで、無理やり精子を生産させる興奮剤。飲ませてあげるから、ちゃーんと私の『ハルくん』に一杯射精しなさい♡♡♡」
紫隠の口が、自然と動く──あるいは、無理やり動かされる。永帝の左のおっぱいを口に含み、ちゅうと吸い込むと。彼の口の中に、甘く蕩けるような液が満たされる。淫毒。そうだとしても、彼の身体はそれを飲み干すことしかできない。
「あっははっ! 生まれたばかりの子供みたいにちゅうちゅう吸っちゃって♡♡♡ いいわよ、そんな情けない姿を晒しながら、全部射精しちゃいなさい♡♡♡」
清春の心の内に、嫉妬の感情が湧き上がる。何故? 一瞬考えて、すぐに分かった。あの男が、永帝姉ちゃんのおっぱいを好き勝手にしている。それで感じている。──許せなかった。ボクが欲しかったもの、それを奪っておいて。姉ちゃんの全部が欲しかったのは、ボクの方だったのに。
「そっち、でっ……♡♡ 姉ちゃんで感じるのは、許さない、ぞっ……♡♡♡♡♡ お前の相手は、ボクなんだからっ……♡♡♡」
「か、はぁっ……! ぐ、うぐぐ……!」
やり方が分かる。ぎゅぅぅと、膣内に力を込めて、オスのペニスを絞り上げる。急な攻めに、逆レイプしている相手も情けない喘ぎ声しか出せてない。サキュバスの感覚で分かる。アイツの精嚢から、どんどんと精子が作られて、満ち満ちている。あれをボクの身体に受け入れる事が出来れば。
「はや、く……♡♡ だせっ……♡♡♡ 情けなく射精しろっ♡♡♡ お前のせーし、全部無駄うちしろっ♡♡♡♡♡」
「う、あ、ああ゛っ──」
にちゅ、にちゅと腰を動かす。膣壁でペニスを刺激してやると。竿の先端までソレが来ているのが分かった。トドメの一撃とばかりに。清春は、ずん、と腰を降ろして。
「く、ああ゛っ──!」
「あ、ああ゛っ♡♡♡ き、たぁあ゛っ♡♡♡♡♡ せーえき、いっぱいどくどくきたぁぁっ♡♡♡♡♡♡」
身体の内側を穢される。白濁液で汚される。男の汚いもので塗りつぶされる──だけど、それが清春の脳髄を灼くようにきもちいい。違う。ボクは──私は。この男を、完全に屈服させたのだ。私が汚されたのではない。この雄を支配しているのは、私だ。
「っはぁっ……♡♡ かはっ……♡♡♡ ねぇ…………まだ、せーえき、出せるでしょ♡♡♡」
「そうそう、その調子よヨハンナちゃん♡♡♡ オスから搾り取れるだけ搾り取る、それがサキュバスの神髄! 私もきちんと、協力してあげるから、ね♡♡♡」
サキュバス姉妹による逆レイプは続く。紫隠のペニスは、これからしばらく勃つことも困難なほど、何度も何度も射精を繰り返されるのであった。その度に、清春の甘い喘ぎ声が、部屋を満たす。誰も、それに気が付くことは無かった。
──────────────────────────────────────────────────
「うんうん、ハジメテとしては上出来だよ! これからは、アイツは学校でもハルくんの言う事には逆らえないだろうし、なんなら彼が奴隷にしている娘たちも私たちの仲間に出来るよ! サキュバスとして射精させた男は、完全に私たちの虜になるから。これから私達姉妹で、色んな男たちの精を奪って、好き勝手にできるんだ、よ──」
帰り際。姿を隠す魔術の影響で、彼女たちが飛んでいる姿は誰にも視認できない。サキュバスとなった清春が浮かない顔をしている事に、女帝は気が付く。
「……やっぱり、男とスるのは嫌だったかな?」
「違うんだ、そうじゃ、なくって……」
清春は。激しいセックスの最中でも、紫隠に嫉妬していた。圧倒され、無理やりなぶられるような性交でも。姉のおっぱいを押し付けられ、乱暴なキスを迫られる、逆レイプされている彼に嫉妬していた。
「ボク、は……あんな奴とじゃなくて──」
「ふふっ。皆まで言わなくても分かってる、よ♡♡」
ウインクをする永帝姉ちゃん。サキュバスとしてではなく、いつもの明るい姉。
「だから──帰ったら、続きをシよっか」
「永帝姉ちゃん……ボクの尻尾、これで良いんだよ、ね?」
「うんうん、生えたばっかりで慣れないかもだけど、少しずつでいいからね♡♡」
家に帰ったボクたちは。いつぶりだろうか、一緒のベッドに寝ている。ボクの方から一人で寝るように小さい頃要求したというのに。お互い、裸で。お互いの羽は仕舞っているが、サキュバスとしての尻尾はそのまま残している。四肢とは別に動かせる身体の部位が増えた感覚は、流石に簡単には慣れそうにない。
「でも、尻尾を姉ちゃんの膣内に挿入れるんだよ、ね……」
「サキュバスの尻尾は敏感だからね。多分おちんちんを入れるよりも気持ちよくなれるんじゃないかなぁ?」
笑顔でボクの事を抱きしめてくれる永帝姉ちゃん。いつも玄関口でしてくれるハグとは、意味合いが違う。──ずっと、こうしたかった。こんな事をしちゃいけないのも、分かっていた。でも……永帝姉ちゃんは受け入れてくれた。
「──ダイスキだよ、ハルくん♡♡♡」
「……ボク、も……♡♡♡」
ゆっくりと尻尾を動かして。既に受け入れてくれるかのように濡れている、サキュバスのワレメに尻尾を挿入れてゆく。ずぶ、ずぶと彼女の膣奥まで尻尾を入れてゆくと、どんどんと身体が熱くなって。
「ぁ、ぁあ、ぁああ゛っ♡♡♡♡」
「んっ……くぅっ……♡♡♡ ハルくんの、私の膣内に入ってキてる、ねっ……♡♡♡」
ぎゅむ、とお互いを抱き枕のように抱きしめて。尻尾だけを彼女の膣内に入れてゆく。甘い声が、永帝姉ちゃんから上がって。
「ね、ハルちゃん。昔のハルくんも可愛いかったけど……いまのハルちゃんは、も~っとカワイイよ♡♡♡」
身体が重なり合う。お互いの息が混ざるような深いキスをして。おっぱい同士がつぶれるように、密着して。くり、くりと姉ちゃんがボクのクリトリスを弄ってくれる。股がきゅん、きゅんとして止まらない。
「私の目を見て──感覚を共有して。一緒に、イこう?」
「う、うん……♡♡♡」
ずん、と尻尾を姉ちゃんのオク深くまで突き入れると同時に。ボクのクリトリスがきゅ、と摘ままれる。絶頂の感覚が同調して、2人分の感覚が伝わってきて。
「ぁ、ああ˝っ♡♡♡♡ あぁあ˝っ──♡♡♡♡」
「んぅう˝っ♡♡♡♡ ふうぅう˝っ♡♡♡♡」
ぷしぃっ、と。どちらのものか分からない潮が吹き出して、互いの股を濡らし合う。一瞬脱力したボクに、永帝姉ちゃんは語り掛ける。
「女と男が交わると、どうしても支配関係になっちゃうの。だけど、今は女同士、姉妹だから──いっぱい、お姉ちゃんに甘えて、お姉ちゃんの事をぐちゃぐちゃに犯して良いんだよ♡♡♡♡♡」
「う……うん……っ♡♡♡♡」
少女の身体になったボクは。永帝姉ちゃんの身体を貪り、姉ちゃんに包まれて。幸せなまま、女として──サキュバスとして生きる事を決めた。ちゅ、と姉ちゃんのおっぱいを飲む。──とても、心が安らいだ。きっと他の誰と交わるよりも、幸せを、安心を感じられる。そんな味だった。
「……ハルくんのためだもん、しっかり私もおっぱい出せるよう頑張らなきゃね♡♡♡」
ある街では、奇妙な噂が蔓延っていた。2人組のサキュバスに襲われ、精魂果てるまで絞られる夢を見る男が居るとか。そしてそのどちらも美しく、可愛らしい容姿であるということ。
……彼女らの魔手は、その街をじわじわと、確実に魅了し堕としていった。
【備考】
・神島家は戸籍から出自まで、全て魔術によって偽装された家族である。
・神島姉弟の母親は異世界出身でサキュバスである。人と魔物の大戦の際、勇者と結ばれた。
・神島姉弟の父親は異世界転生した勇者である。反魔力の才覚が強く、魔族を討ち祓う力を転生時に手にした。
・人と魔物の大戦は和睦という形で終結し、役目を終えた勇者は妻を連れて元の世界に戻った。
・神島永帝は、魔力の濃い母親の血を強く受け継ぎ、異世界からのサキュバスの転生体として生まれついた。幼少期はその記憶が封じられていたが6歳の頃に覚醒。弟の事は『そういう目』で見ていたが、毒牙にかけたくはないと『人間』としての思いで封じていた。弟からの同意が得られたのでノリノリでヤった。
・神島清春は、勇者の血とサキュバスの血が相殺しあった結果魔力の才能を一時的に封じ込めてしまった。しかしサキュバス化に当たって、人間の肉体を変化・強化させる魔術については姉をも凌ぐ才能を今後発揮する──かもしれない。精神的に少し退行し、素直に姉に甘えるようになった。
・神島夫婦の海外出張も偽装であり、現在はお互いの種族を滅ぼそうと目論むタカ派の再来を防ぐ、あるいは必要に応じて戦っている。場合によっては、異世界から神島姉弟の居る世界に侵攻する悪魔が居るからだ。
・なお、姉弟がヤることヤってるのは父も母も黙認している。「好きに生きて良いんじゃね」と。
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