もしも人狼が皮モノ世界だったら

ドライパイン

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エピソード0 『キル』

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※初めに役職説明

 ・村人

 善良無垢無力。武器は知力体力時の運な女の子。

 ・人狼

 女の子の皮を被った隣村から来ている男たち。家系を残すため、好きな子が居るため、とにかく女の子とにゃんにゃんしたい、そもそも女の子に成りたいなど侵入する理由は様々。
 皮を作る方法についても村による。ファスナー仕様、空気穴を作りぺちゃんこにする(可逆)、内側から喰らった(大元の設定風)、憑依乗っ取りによる支配など。
 アソコは出し入れ自由。夜時間中に誰かを(性的な意味で)襲う。襲われた子はなんやかんやあって隣村へ引っ越すことに決めるなどしてゲームから離脱。

 ・共有者

 事件前夜から一緒に寝ている百合カップルだったのでお互い男じゃないと認識。もちろん事件後も同じ部屋で百合っている。片方だけ襲撃されたときは、もう片方が眠りについた合間の事件に起こったため。

 ・占い師

 ①他人の夜の情事を見張っているストーカー。見張っていた相手が男だった場合アレを取り出している瞬間を目撃する。
 ②妖狐の項にて。

 ・霊能者

 その日の夜最も怪しいと思われ、一時的に別部屋収監された子の家へ行き勝手に調査する。
 人狼だった場合、匂いで分かる。元からの女の子の匂いと違うからとか、男の匂いがするとかで判別。
 ・狩人

 誰かの家の前でじっと待って居る。侵入者が居たら追い返す。立派なストーカーです本当にありがとうございました
 自分が襲われるとあっさりやられるという誘い受け。
 (留意点)護衛対象を変えると、浮気症なストーカーというトンデモなキャラ付けになる。

 ・狂人

 女の子でありながらも、皮モノTSFなどに理解を示してくれる協力者。
 仲良くなれそう。

 ・妖狐

 村人とも人狼とも異なる、異形の存在や怪異の類。スライム体や憑依霊として村人(女の子)の内1人に取り憑く。あるいは吸収して乗っ取る、本人が旅行中に化けて出てくるなど。
 取り憑いた事で力を一時的に使いきった。村人と人狼との争いの間に駆逐しておかないと、今度は村全体の女の子を乗っ取るつもりでいるためどちらの勢力にとっても危険。

 占い師が夜の営みをストーキングしているのには妖狐への警戒が理由としてある、占い師は巫女とも兼業中。妖狐を見つけた占い師は、見つけたらすぐに封印を実行する。この場合、封印された妖狐は完全に巫女の言いなり。

(特殊役)
 ・恋人
 村人同士の場合は通常の共有者として扱い、片方が脱落した場合もう片方も自ら脱落。(村を同時に去って駆け落ちなど)

敵対役職の場合は、互いに生き残るのが目的。

パターン0
【人狼】皮を着る

 「こ、来ないで下さい!」
 少女は何者かに追われ、叫び声とともに必死に逃げていた。しかし夜闇の中、彼女が必死に助けを求める声は吸い込まれてゆく。
 遂に彼女は袋小路に追いつめられた。その時、少女は初めて追手達の姿を見た。暗くて彼女からはよく見えなかったものの、頭から足元まですっぽりと覆うローブのようなものを被っている3人ほどの影。身長も体格も、少女のそれとは比べようもなく大きい。それだけで、彼女にとっては恐怖を感じるものだった。なにせ、この村にそんなに大きい人間は居ない。
「この子で良いか。もう1人は用意しているだろう」
 少女が予期していたとおり、ローブの内側からは低くてくぐもった声が聞こえた。――この村には居ない、男の声。
 そうだなぁ、と別のローブが言う。こちらの声は少し高く少年のように響く。
「僕はパス。もう決まっているから」
 最後の1人はそれらと異なり、しわがれ年老いた声だった。
「そうじゃな、ワシが『キル』としようかのう。正直なかなか好みじゃ」
 しかしその声色には、歳相応さというものがどこか無かった。隠し切れない欲望が渦巻いている。そう少女には感じられた。
「――『キル』、キルって何ですか!? あなたたちは一体」
「知られちゃ困る、だから教えるつもりはない」
 ツカツカと今度はゆっくりとローブの男が歩み寄る。僅かに少女が後ずさりするも、そこには無慈悲にもレンガ造りの壁があるのみだった。男の片手には、暗闇に光る銀色のナイフ。ギラリと光が反射し、その刃が少女に振りかかる。思わず、少女は斬撃から逃れるように振り向く。だが、そこには行き止まりがあるだけ。
 そこで彼女の意識は無くなった。


――刃物で掻っ捌いたのにも関わらず、ローブの男には返り血の一滴も付かなかった。それどころか、少女は全く血を流していない。だが刃が通った跡には、人間が持つには不自然な『穴』が出来上がっていた。ピンと張り詰めた布を誤って破いてしまった時のような穴。少女は体に不自然な傷跡をつけられ、背後の壁に倒れかかる。
 すると、少女の体に異変が起きた。
 傷跡部分の穴から、空気の抜ける音。そうしてしばらくすると壁に接している部分から、まるで壁にくっ付くかのように体が縮んでゆく。明らかに彼女の生命を保てない程に少女の体はへこんでいた。その異変はやがて上の方へと進んでゆく。村の人々よりも小振りな事を少女が悩んでいた乳房も、幼げな体ゆえに未発達だった尻も、しかしどこかスラリとしていた脚も。また、首もそして頭さえも。ジワジワと気を抜かれた風船人形のように、少女の肢体は潰れてゆく。僅かに原型を残していたのは、金髪のショートカットのみ。
 結局最後に残ったのは、平らな一枚の『皮』。それをローブの男が片手で持つ。普通の人間なら、たとえ少女でも片手で持ち上げることは不可能に近い。しかし今の少女の体は重みを全く持たないかのようであった。軽く数回、地面に触れた時の砂利を振るうかのように『元』少女をパサリと揺らした。

「用意は出来たか」
 振りぬいたナイフを腰元に仕舞いながらローブの男は残りの2人に尋ねる。
「おお、もう待ちきれんわい」
 そう言いながら年老いた男が取り出したのは、橙色の皮。別の男に分け、自分はさきほど皮のようになった少女の体を手に持つ。今や彼女が来ていた服はどちらにも引っ掛かることなく、老人のやや制御の効かない手でも容易く脱がせることが出来た。
 少女の裸体が男たちのもとに顕になる。しかし、その体の何処にも膨らみや立体感は無い。まるでなめされた革のように伸びきっていた。
「……俺達の裸を見合う趣味は無いからな、俺は最後にする」
 刃を振るった男は、そう言いながら袋小路と反対側に歩みだした。
「そんなに恥ずかしがることないのにねぇ」
 少年のような声の男は、そう言いながらローブを脱ぎ去りいち早くその皮に手をかけ、既に開いている穴をグッと開いてみせた。少女のものと同様ならば、これもまた人間の体とは思えないほどに伸縮性のある皮である。もともと開いていた少年の手程の穴は、彼が腕を全面に開いても破けないほどに伸びていた。そのまま、『皮』の後背部分から足を入れ、さらにすばやく頭の部分を自分に合わせた。
ククク、とある種衝動的なまでの少年による行為をみて老人がローブを外しながら笑う。
「若いのは元気が有ってええのぉ。ワシはもう年じゃからゆっくりとしか出来ん」
「何言っているのさ、今から若くなるんだよ」
 落ち着いたような言動をしつつも、老人もそろそろ我慢の限界であった。
 ちょうど先ほど皮にしてしまった少女を手に取り、まじまじと見つめる。本当に先ほどまでヒトだったのだろうか、と老人自身も怪しむほど今の少女は軽く、歪な状態だった。その温かさだけがついさっきの逃走劇を思い起こさせる。
 やがて、老人も彼女に開いている穴にグイと力を込めた。老人の弱っている腕の力でも容易く開くほどである。よく中身を見ても、全くのがらんどう。表面部分と同じ色である。
 すぅ、と息を吸いゆっくりと老人は足を入れる。生暖かい間隔と、滑らかな肌の感触を同時に感じる。片足立ち出来る程度には老人の体もまだまだ機能していたが、ここ数年ほどヒザの痛みを隠し切れないでいた。しかし、一度脚を通してみればどうだろうか。
 今や、その少女の脚は自分のものと一体になっていると老人は感じた。包まれている柔らかな間隔は無くなったものの、自らの手で触れてみると手には少女の柔軟ですべすべした触り心地、脚からはザラザラして骨が浮き上がっている老人自身の手の感触が伝わってくる。
 老人は少年の方を見る。既に『皮』は着込んでいるものの、うずくまって何かを考え込んでいるかのようにしている。
「相変わらず調整が遅いのぉ」
 そう独り言をつぶやきながら、今度は手のひらから肩までを入れる。握った拳から、普段伝わる自分のゴツゴツした手の感触。今は違う。普段の自分よりはるかに小さな手。傷一つないまっさらの肌。それでいて、ぷにぷにとした弾力有る肉付き。腕も同時に、老人ながら他の同年代よりも持っていたはずの筋肉は既に無くなり、すらっとした二の腕が老人についていた。
 いよいよだ、と老人は身構えた。皮の首部分に更に力を込めて伸ばし、今しがた手に入れた『手』によって自分の頭部に少女の頭の部分を重ねる。やや面長な老人の頭が、その少女に入るはずがなかった。
――――『普通』であれば。しかし、少女の皮は老人の全てを飲み込む。全身をすっぽりと覆い。この瞬間、老人は少女の皮を全て着こみ、袋小路には少女が立つ形になった。明らかに体格が違い過ぎる。だが、現に皮を着た2人はその体格を無視していた。
 少女を着た老人。今彼は俯き目を閉じている。2人分の呼吸が、静かな夜に響く。
「――――っふぅ…………」
 先に長い溜息をついたのは、『元』老人の少女。自分の体を、初めて触るものかのようにペタペタとふれている。やがて、その幼気な顔つきに似合わない老獪な表情をして呟いた。
「ワシの体がこぉんなに軽くてキレイになるなんてのぉ」
 言葉にそぐわない、可憐な声。それがつい数分前には枯れた声をした老人から出ているものとは、誰にも分からないだろう。全身の衰えも、痛みも無い。老人は今の体がいかに素晴らしいかを実感していたのだった。
「――――ぅう、やっと終わった」
 やや遅れて、『元』少年もうめき声と共に立ち上がる。少年はというと、老人の着たものとは対照的に背も高く、グラマラスなものだった。肩まで届く、濃紺の長い髪を妖艶になびかせ、少女とは異なる「オトナ」の雰囲気を醸し出す。
 月が雲から少しだけ顔を出し、2人は照らされる。路地裏の袋小路に、何一つ身に着けていない少女と女性。これだけでも奇怪な風景である。しかしそれをより不可解にさせるのは2人のどちらとも、自らの興奮と欲望を表情に隠そうとしていないこと。両方共相手に、いやあるいは『自分自身』に興奮しているかのように。
「『クリスさん』、記憶の取り込みは終わりましたか?」
 少女の皮を着た老人は、少年のものでも老人のものでもない名前を『いつものように快活に』呼ぶ。答えるはずの人物は居ない。だが、女性の皮を着た少年はすぐさま答えてみせた。
「相変わらず『エリちゃん』は早いわね。羨ましいわ」
 互いに普段通りの会話。この状況でなければ、会話を聞いただけの村人はいつものことだと思うだろう。
 皮を着た後に、記憶を同調させる。これにより姿形を乗っ取るだけでなく記憶、それまでの立場、これからの人間関係それら全てをそっくり奪うことが出来る。この技術が失伝せずまた世にさほど出回ることが無いのが、救いとなるのかどうか。既に皮になり、『着られている』彼女たちにとっては最早どうにもならないのかもしれない。
 流石に夜のなか、裸のままは体が冷える。一旦脱ぎ捨てていたローブを着て、暖を取ろうと少女が提案する。しかし、皮を急いで着こむほど興奮していた女性にとってそれは無理というものだった。
少女がローブを着て、下着を身につけた瞬間に背後から胸を揉みしだく。
「ひぁっ……!」
 これには少女も驚き、思わずか細く高い声を上げる。
 フフッ、とクリスはいつもするようにエリに笑いかけながら少女を抱きしめる。
「カワイイわね、エリちゃんったらそんなにびっくりしちゃって」
 しかしクリスの、否。少年の行動は終わらない。そのままクリスの胸とエリの背中を密着させるようにしゃがみこみ、エリの成長しきっていない胸を弄り始める。当然クリスの大きな胸元から来る感触は、エリが振り返ることなく伝わった。
「クリスさん、胸があたって――あっ!」
 痛くならないようにクリスがエリの乳首を摘む。最初はそっと、だんだんと指先で回すかのように。当初こそ、こそばゆさと羞耻心で心臓がドクドクと鳴っていたエリ。だがやがてその火照りはエリ自身の興奮につながってゆく。
「これだけできもちよくなるなんて、エリちゃんって感じやすいのね」
 微笑を崩さずにクリスは攻め続ける。そうだ、と思いついたように唇をエリの耳たぶに近づけてペロリと舐める。
「ひぃッ……」
 恐怖の叫びとも、喜びの嬌声とも付かぬ声。だがエリの体は歓喜に震えていた。『元』のエリの体ではまっすぐと立っていることすら困難だった。今は自分の体からの肉欲と、背後からの愛撫に耐えようと懸命に立ち続けるしか無かった。
「もうエリちゃんったら、そんなに嬉しかったの? さっき着た下着がすっかり濡れてるじゃない」
 ふとエリが我に返って見ると、確かにエリ自身のワレメから愛液が溢れだしついさっき着たパンツはぐしょ濡れになっていた。淡いライムグリーン色のチェックパンツ。今はじっとりとした液が染み、彼女の真下に有る路地にちょっとした水たまりが出来るほどになっていた。
「嘘……こんなに……はうっ!」
 クリスが次に責めたのは、そこだった。しっかりと相手を受け入れる準備ができた、エリの大事な部分。もちろんクリスにはそこに突き立てる部位は無いので、手の指を挿しこんだ。
「私の細くて長い指、全部入っちゃった。こんなに咥え入れることが出来るなんて、エリちゃんのエッチ」
 指を突き入れた後で、クリスはどこかを探し当てるかのように指をいじる。当然それをエリは受け入れる度に、声を上げるのだった。誰にもバレないように堪えつつ、その昂ぶりを抑えられないでいる声。なんとか、手の平で声を抑えるようエリは試みる。
 何度か水音を立てたのち、ようやくクリスはその『場所』をとらえた。
「はぁンッ! ……ふぅ……はふぅ……」
 エリは思わずソプラノボイスを漏らし、同時に彼女の息が上がり切る。クリスも一旦責め手を止め、今度はエリに1つ要求をした。
「エリちゃん、お願いがあるの。聞いてくれるかしら?」
「な……何です……ふぅッ……」
 クリスはエリの肩に手を当て、エリをしゃがみこませるようにした。少女と女性が、ローブと下着のみを着て小さくまとまる。
「ねぇ、私のココも気持よくさせてくれないかしら?」
 クリスは、彼女自身のたわわな果実を指し示し言う。既に全身の血管がバクバクと脈打っているエリは耐え切れることもなく。クリスの豊かなそれにむしゃぶりついた。
「あンッ……! エリちゃん激しいのね……」
 エリは無心でクリスの胸元をしゃぶっている。同時にこらえつつ、クリスももう一度秘部の責めを加えだした。
ちゅぱっ……れろれろ……ふぅっ……クチュリ、ぷちゅ……ポタリ、ちゃぷん……
 1人の少女は、あふれる若さ全てを女性の両胸にぶつけて。
 1人の女性はなまめかしく、だが母性で少女を愛撫して。
 とうとう双方に限界が訪れた。
「もう……ダメぇ……」
「一緒にッ……イクわよ……」
 最後にクリトリスをギュッとつまみ、乳首をカリっと噛む。
「――――ッくぅぅん!」
「――――ふぅっ、あぁアン!」
 路地裏で、2人の雌が同時に絶頂へ達した瞬間であった。

「ハァッ、ハァッ……爺さん、ちょっとはしゃぎ過ぎ」
 クリスが今までとは違う口調で語り始める。互いの『中身』に話しかけているのだ。
「ふふっ、若いカラダはえぇの。つい盛り上がってしまったわい」
 エリも、幼い容貌に似合わない言葉使いをする。互いに不自然な笑みを浮かべ、もう一度楽しむため、互いの弱い部分を責めようとした。

 しかし、次の行為は突然の乱入者によって中断される。
「――――なにを、しているのですか!?」
 袋小路の反対側。酷く驚いた顔をして。
 ちらつく月の光に照らされ、もう1人の女子が現れた。
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