群青の夏、僕らは明日を願った。

青葉はな

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150.

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「え?うん」


「お前、碧音との関係も現状維持でいいのかよ」


「ちょっ、今それ言う?今言う雰囲気だった!?」


なんてこった。まさかの恋愛事情持ち出してきちゃうなんて予想外だった。


「そ、そりゃあ今日だって緩い薄手のニット着てて綺麗な鎖骨チラ見せしてくれたし袖をまくって露わになった色白の筋肉質すぎない腕に萌えたよ?時折見せる気の抜けた微笑は鼻血もんだったからばっちり写メ撮ったよ?あ、あとで皐月にも送るね」


「いらねぇよ」


「碧音君にはキュンキュンさせられっぱなしだよね」


「無視か」


「碧音君の傍にいると心臓がいくつあっても足りない」


心臓1つじゃ彼が無自覚に振りまく大人に成りきれていない少年特有の色気に殺されかけてしまうよね。


「…お前はつくづく変態だよな」


「そうさせる碧音君が悪い」


抗えないのだ、あれには。それについて力説すると皐月がドン引きな顔をするから一旦話を元に戻す。


「まあ碧音君の色っぽさについては置いといて。……碧音君って、危ういところがあるから。自分が無理しててもそれに気づかないんだよね。皐月も、分かるでしょう?」


「昔からずっとやってきたことは簡単には直らねぇからな。自分で立たないと、頑張らないとって自己暗示みたいに身体に刷り込んできた」


「だから、誰かが大丈夫だよって言ってあげないと。立ち止まらせてあげないとなって思って。私が、そうしてあげたいんだ」


碧音君、本当は色んなことを頑張ってるし、こんな私にも優しくしてくれる。でも自分は頑張ってるって態度に出したりアピールしたりはしないから、きっと他人からすれば分かりにくいだろうな。


「もう。碧音君に対しての気持ち、再確認させないでよね」


皐月は聞き上手だからついつい喋ってしまったじゃないか。


「私と碧音君の関係が気になるなんて、もしや皐月私に惚れてるな?」


冗談でウィンクしてさらっと髪を手で払いイイ女を気取ってみた。


「そうだって、言ったら?」


「――……ん?」


パチパチ、瞬きを繰り返す。あれ?ここはいつもの皐月なら罵声を浴びせてくるところじゃ……。


全く見当違いだった台詞に驚きを隠せない。


「さ、皐月さん?」


「明日歌と碧音に嫉妬してたって言ったら?」


う、わ。お前とか変態じゃなくて名前呼びとか、そんな。皐月の真剣味を帯びてギラリと光る双眸が見つめてくる。え、えっと。


「嫉妬したと言われましても話題を振ってきたのは皐月さんですし、あ、そっか。私が碧音君に想いを寄せてることに対して嫉妬してたんじゃなくて碧音君が私と仲良くなってることにジェラシーを感じてたんですねなるほど!皐月って何だかんだ碧音君のこと大切にしてるし――」


「…………っく」


皐月が顔を下に向け拳をぎゅっと握る。嘘、図星!?


「皐月、ごめんってそんな悲しんでたなんて知らな、」


「っく、ははは!!」


ぎゃはははっと腹を抱え笑い出した皐月に私はぽかん、間抜けな顔しか出来ない。


てっきり泣くのを堪えているんだとばかり思っていたのに、笑うのを我慢していたのかこいつは!


「っははは!!おま、ほんとに面白いな」


「信じらんない、驚かさないでよ!本気で心配しちゃったじゃん!」


「いやー、笑った笑った。冗談で言ったつもりだったのに、お前真剣に受け止めるからさぁ」


「誰だってあんな真面目な表情で言われたら本当なのかなって騙されるよ!!あーもう、質悪すぎ」

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