創造少女は異世界で創造する ~チート級の少女が異世界で自由を探す旅~

砂糖漬け

文字の大きさ
7 / 13
1章

5話 キャラと現実の崩壊の1歩手前

しおりを挟む
「…ぶ…さん」

(う~ん…今日だけでこんなに現実離れしたことが起こるなんて…)

「…い…さ…」

(はぁ~どうなっちゃうんだろう…私…)

「依舞さん~?」

「っは、はい…!」

突然近くから聞き覚えのある声が聞こえた。
そちらを見ると担任の佐々木先生が心配そうな顔をしていた。
彼は佐々木 悠ささき ゆう、この学校の人気教師である。私もこの先生はあまり嫌いではない。
でもどこか掴めないところがあるので不思議な先生という印象だ。

「授業、終わりましたよ…どうしたんですか?授業中、ずっとそんな調子で…もしかして悩み事ですか…?聞きますよ」

「あ…いえ、心配かけてごめんなさい…大丈夫です」

「…………そう、ですか。何かあれば言ってくださいね…ああ、あと……」

「…………」

そう言って先生はどこかへ行ってしまった。
先生は完璧な人だと言われているが…結局のところどうなのだろうか…変な事言っていたし…
先生のことは未だによく分からない。

刹那と零那はまた2人で話してるみたいだ…
いいですよ~別に~寂しくはないですから~………

「…お集まりの皆様。和気あいあいとして楽しそうなところ失礼致します」

突如放送から千都世君の声が聞こえてきた。周りがどよめく。
そこら辺にいた他の先生が声を荒げる。

「誰だ!こんな真似している奴は!」

そして放送室に行こうと走り出すと

「ああ、お待ちください。全員その場にいてくださいね…僕が何をするかわからないですよ…?」

彼はこの場にいて見たかのようにそう言い放った。

(なにか…?これからするためにこうしてるんじゃないの…?)

「それでは…唐突ですみませんが…これからを開始します」

(本当に唐突だな…何を考えているの…あの人…)

刹那達の方をちらっと見た。どうやら2人もこの状況に混乱している様だった。

「まず最初に…これからあなたがたは校内の教室の何処かに転送されます。人数はこれでは余りますので限られた人のみこのゲームに参加して頂きますが…」

と、さらに続けて言葉を紡ぐ。

「転送後に教室内にもう一人、あなた方のペアとなる方もいらっしゃいますので、2人で頑張ってこのゲームをクリアしてください。
そしてルール説明に移ります。このゲームは2人1組の宝探しゲームのようなもの、と捉えて頂ければいいです。ヒントがこの校舎に沢山あるのでそれらを使い、あるものを見つけていただきます。
なお、他の人に出会って情報交換はありですが、悪意のある暴行行為など、ゲームの妨げになるようであれば即刻ご退場願いますのでご了承くださいね…
あと、誰かがこのゲームをクリアしない限り、参加していない方は全員その場で死ぬことになります。そうなりたくなければ…努力して下さいませ…?
では、まず参加しない方々を…」

言い終わったあと、この場にいたほとんどの生徒が消えた。突然。…という事は他のところもこうなっている可能性が高いな。だいぶ人数が絞り込められたのではないだろうか。
…というかこのゲーム…なんの意味があるのだろう。もし先程のように私が狙いであるならば私だけに仕掛ければいい。嫌だけど。
こんなに大掛かりなものにしなくとも…ん?転送…とか言っていたし…生徒が消え…え…?

(はあぁーーー!?なんで!?一気にファンタジーになっちゃったよ!?もう少しゆっくりやってく感じにしようと思ってたんじゃないの!?…ん?…誰に向かって言ってんの私は!?ってゆうかこれどうなっているの…)

「はい、それでは参加者の皆様…頑張って下さい」

(ちょっと、待ってよぉー!……)

どこかへ落ちていく感覚がした。これで2度目か。
そう思いながら目を開けると教室だったが、先程いた自分の教室ではなかった…



ーーーーーーーーーーーーーーー

ふぅん…ここは、1年下の…2年生の教室か。
懐かしい…って、思っている場合じゃないこともわかっておりますよーだ。
じゃ…私のペアはっと…?

「依舞…だよね?よろしく」

「うん。よろしく…大賀たいが…大賀かぁ…」

「なんだよ…依舞と話したのは久しぶりだな…」

「ほんとだ……あ…あれ?あんまり混乱してない…?へぇ…すげー…」

「それは自分でもすごいなと思ったんだけど…依舞もでしょ」

「私は…そうだね…なんか大丈夫だったよ」

(この人は私のクラスの、中心的な人物の中の1人なんだけど…特徴と言ったら…運動能力がずば抜けて高いこと…か。)

部活では自分の部活以外の助っ人にも頼まれているらしい。
私は人よりはできるが彼ほどではない。
彼が運動している姿を見たら、誰が見たとしてもすごいと言うだろう。
私もそうだった。

(まあ、彼は人もいいから…モテてるかどうかは微妙だけど…友だち程度にはちょうどいい…嫌いではないからね…)

そして少し世間話をした後

「…で、ヒントがどこかに隠されているわけでしょ…ヒントってなに?紙?」

「あ…っていうか詳細詳しく言って欲しかったんだけど」

「ほんとそれ…で、どうすんの?」

「どうすんのって…大賀も考えてよ」

「ん~灯台下暗しって言うことでまずここ探せば?」

がないんだからそれしかないか~…」

私達は少し気だるげに教室内を探し始めた。
…見つからない。だるい。ってかヒントってなんだよ。
そう思い始めて休憩しようかと悩んだ時。

「お、これ…?」

「見つけたの…!?」

「いや、わかんない…紙切れ…?捨て忘れたやつかもだし…いや、大きさ的に違うのか…?」

「………」

「…依舞…?どうした?」

「…ここより上の位置に汝の希望があり…だが…行けば必……だ…」

「…は?」

「…え?」

「いやいや、なんで依舞が疑問形?」

「だって…ここに書いてあるじゃん…最後らへんは掠れてるけど…誰かが書いたのか…字からして…女子ではないな…」

「…???」

「なに…その目…こわっ」

「俺には…字なんて見えない…」

「…え、だって書いてあ…え?」

「………」

「………」

「す…すまん…俺は見えないから…もう一度読んでくれ…」

「うん…ここより上の位置に汝の希望があり、だが行けば必……だ」

「上の位置ってことは上の階の教室か…」

「そう、なんだけど…、気にならない?」

「ああ…だが行けば必…ここは必ずか…?」

「だが行けば必ず…ここからは当てずっぽうでしかわからないな」

「必ず…なんだよ…」

「……とりあえず行ってみよ~…赤信号みんなで渡れば怖くない~」

「それは2人じゃみんなとは言わないでしょ…ま、行かないと進まないからね…」

階段に行こうと教室を出る。
すると何メートルか先から聞き覚えのある声が聞こえた。

「…あ!依舞…!」

「その声は…零那…!」

零那が走ってきて私に飛びついた。

(…っぶな…!押し倒されるところだった…)

勢いが素晴らしい。素晴らしいよ…零那。

「もー!心配したー!心臓がもたないよ…依舞~!」

「っはは…そっちも無事でよかったよ…ほんとうに…」

零那の顔を見ているとホッとした。
暖かい…。無意識に私は我慢していたのかもしれない。
肩の力が抜けていく。…柄にもないことを言った…忘れよ…

「…あー…コホンっ!」

「あ、ごめんね…存在忘れてたよ…私のなんだよ」

「百合は終わった…?…で、依舞のペアって…」

「俺は大賀…白井しらい 大賀たいがだよ」

「んー…簡単に言うと運動が得意なやつ」

「うぇー…ひどいなー…」

「……」

「……」

刹那と零那は黙っている。

「え…?2人はなんで何も言わないの…?」

「これが平常運転だけど…なあ?」

「うん。いつも通りだよ。なんだかこれすらも楽しく感じるね…」

「…?2人共楽しそうだね…?………あ、情報交換ありって言うんなら最大限利用してやろうか…?」

ニヤリと笑ってみる。

「…わぁ…はらぐ…ん゛ん゛っ……なにか情報、掴んだの?…こっちは今まで探しても何もなかったけど…」

「…?…ああ…これ、なんだが…」

大賀は先程見ていた紙を取り出した。

「…なんか書いてあるな…」

「…でも、読めないね…」

「2人はこれどう見える?」

「どうって…なんかあるなぐらいにしか…」

「右に同じく…」

「俺だけか…全く見えないの…」

「…?依舞はどうなの…?」

「私は…はっきり見えるよ…?何故かはしんないけど…」

「…依舞が見える…?」

「今のところは依舞しか見えない…?」

2人が考え事をしている。

「…あ、2人共自分の世界に入っちゃった…」

「…これ…どうすんの…?まだ内容言ってないじゃん…」

「もうちょっと…待ってみようか…」

2人が満足するまで待つことにした私達だった…
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

やさしい異世界転移

みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公 神洞 優斗。 彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった! 元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……? この時の優斗は気付いていなかったのだ。 己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。 この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました

まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。 その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。 理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。 ……笑えない。 人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。 だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!? 気づけば―― 記憶喪失の魔王の娘 迫害された獣人一家 古代魔法を使うエルフの美少女 天然ドジな女神 理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕! ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに…… 魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。 「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」 これは、追放された“地味なおっさん”が、 異種族たちとスローライフしながら、 世界を救ってしまう(予定)のお話である。

異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~

松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。 異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。 「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。 だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。 牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。 やがて彼は知らされる。 その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。 金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、 戦闘より掃除が多い異世界ライフ。 ──これは、汚れと戦いながら世界を救う、 笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~

甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって? そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。

あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜
ファンタジー
13人の神がいる異世界《アタラクシア》にこの世界を治癒する為の魔術、異界人召喚によって呼ばれた主人公 じゃ、この世界を治せばいいの?そうじゃない、この魔法そのものが治療なので後は好きに生きていって下さい …この世界でも生きていける術は用意している 責任はとります、《アタラクシア》に来てくれてありがとう という訳で異世界暮らし始めちゃいます? ※誤字 脱字 矛盾 作者承知の上です 寛容な心で読んで頂けると幸いです ※表紙イラストはAIイラスト自動作成で作っています

「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~

あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。 彼は気づいたら異世界にいた。 その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。 科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。

処理中です...