転生王女は隣国の冷酷皇太子から逃れて美形騎士と結ばれたい!

Erie

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ドレスの試着とお義母様とのお茶会

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花嫁修行でバタバタしていたら、あっという間に挙式の1ヶ月前になった。招待状はエリアスと相談してすでに送ってあるし、領民にも挙式のお知らせも出しておいた。勉強も思ったより捗ったから先生たちも合格点をくれた。

あとは、式で踊るエリアスとのティールザードのダンスだけね。

ティールザードのタンスは足技をたくさん使うので私の祖国のものよりも技能が要求される。それを優雅に踊るのは
難しい。

たまに王宮にお呼ばれに招待される他はダンスの練習にエリアスと明け暮れていたけれど、ドレスがほぼ仕上がったという知らせを聞いて、王宮に向かうことになった。

「セシリア、お久しぶりね」

綺麗に着飾られた王妃様は若々しくセシリアの姉といっても差し支えはない。

「お義母様、お招き頂いてありがとうございました」

セシリアが淑女の礼を取ると、王妃は、もうすぐ家族になるのだから、リラックスするようにと付け加えた。

「あなたのお家でやるよりもここでなら、一緒に時間が過ごせるでしょう?」
王妃様はご機嫌でいった。

「そうですね」

「男の子を3人も産んで、やっと女の子ができたけれど、あの子はまだ小さいし、あなたのような娘がもう一人できて嬉しく思っているのよ?」

「私も、お義母様のような優しい方と家族になれることを幸運に思います」

ドアがノックされると侍女がデザイナーの来訪を告げる。

「王妃様、セシリア様、バルバラが参りました」

「時間通りね。通して頂戴」

バルバラは王家御用達のデザイナーで、王家以外にも公爵家のドレスもデザインしている。

「王妃様、セシリア様、結婚式のドレスが仕上がりました」

「思ったより早く出来上がったのね?」

「はい。王妃様。このバルバラ、王家の久しぶりのお祝い事ゆえ全力をかけて作り上げました」

「早くセシリアに試着させたいから、すぐに取り掛かって頂戴」

王妃の一声にバルバラと侍女たちがドレスを持って、別室に急ぐ。

「それではお義母様、着替えて参ります」

セシリアも礼をすると、侍女たちの後についていく。

王宮への訪問の服装は正装であるため、コルセットも装着しているセシリアはドレスを脱がせてもらって、ウエディングドレスに着替えるだけでいい。それでもドレスの下に履くボリュームを出すためのアンダースカートをつけて、後ろの真珠でできたポタンを留めるのに時間がかかり、着替えは30分を要した。

「セシリア様、できました」

ウエディングドレスは上は首筋のチョーカー型の装飾がつけられる範囲のみ肌が見えているが、襟ぐりは深くはない。腕も透けるレースの素材で手首まで覆われている。バレリーナのようなふんわりしたドレスのスカートはもちろん床まである。ウエストが細く作られているので、スカートのボリュームが余計あって、花が咲いたようだ。

「ぴったりですね。これなら調整も必要ないでしょう」

バルバラがセシリアの周りを回って、チェックをする。

「最高の出来です」

「良かったわ。ありがとう、バルバラ」

この日までにもう4回もいろいろ手直しを加えて、セシリアの魅力がふんだんに出るように作られたドレスはとても可憐で清楚な印象を与えた。

「さあ、王妃様にお見せしましょう」

「ええ」

王妃はお茶を飲みながら、待っていた。テーブルには色とりどりのお菓子やケーキがセッティングされてある。
セシリアのドレス姿を見ると立ち上がった。

「まあまあまあ!白薔薇の妖精のようだわ!」

「ありがとうございます。お義母様」

「とても綺麗よ。エリアスに当日まで見せられないのが残念なぐらい」

「ええ」

花嫁姿を式の当日まで見せてはいけないという決まりがあるのだ。そして、式の前日は別の家から出かけなければならない。よってセシリアは公爵家で支度を、エリアスはお城から出かけて教会に行くことになる。

ドレスはため息が出るぐらい豪華に可憐に市仕上がっていた。

「バルバラ、ご苦労様」

「ありがとうございます。王妃様。王妃様のお式でのご衣装ももうすぐ仕上がりますので、数日後にお持ちします」

「ええ。楽しみにしているわ」

王妃に会釈すると、王家のデザイナーは部屋を後にした。


 ◇ ◇ ◇

元の服に着替えて、王妃のお茶にジョインすることにしたセシリアにレティシア王妃は紫の瞳をキラキラ輝かせて、エリアスの子供の頃の話をしてくれた。

「こんなに可愛らしいと、感動してあの子は泣くかもしれないわね?」

「エリアス、がですか?」

「ええ。今は騎士だから男らしくしてるけれど、女の子と間違うぐらい可愛らしかったのよ?小さい頃はドレスを着せていたの」

「それは、王族の慣習…で、ですか?」

「ああ、そういった国もあるようだけど、うちはあくまで私が女の子に餓えていたからよ。あの子も嫌だといわなかったし。だから7歳までドレスとリボンをつけて育ったの。まあ、それからだんだん上の二人に影響されて、騎士になるっていいだしたんだけど。その頃までは本当に泣き虫で可愛らしかったのよ?」

いつもセシリアを守ってくれるエリアスが女の子の格好をして育ったなんて、信じられない。

「ほら、これ」

王妃が手のひらサイズの小さな絵画のポートレートを見せる。

「これは?」

「エリアスよ。ねっ可愛いいでしょう」

エリアスは王妃に似たのだろう。紫の大きな瞳に長くて黒い髪、白い肌のお人形のような子がラベンダーのドレスを着ている絵をセシリアは見つめる。

「ええ。可愛らしいですね」

「ふふふ。あの子には秘密よ。これ、あなたにあげるわ。もし、あの子が悪さをしたら、これをばら撒くといいわ」

「ええええ?」

「もしもの時のお守りよ」

王妃はセシリアの手を取って女装した息子のポートレートを手渡した。

そうして、エリアスの失敗談や小さな頃の話を王妃がしてくれたので、楽しいお茶の時間を過ごした。


















































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