転生王女は隣国の冷酷皇太子から逃れて美形騎士と結ばれたい!

Erie

文字の大きさ
78 / 78
SSの置き場&番外編

エリアスの過去3

しおりを挟む
気持ち的にもかなり面白くない夜会がおひらきになる頃、商談を終えたエリアスが、わたくしを迎えに来た。

「セシリア?気分でも悪いのですか?」

「身体的には大丈夫よ。さっき面白い話を耳にしたんだけれど…お仕事のお話はどうでしたの?」

「君のおかげで上手くまとまった」

「わたくしの?」

「私がセシリアの側にいなくても、僕の奥さんは社交界の渦に巻き込まれないすべを知っているからね」

エリアスの言葉に、先程の出来事を言おうかどうか迷ったけれど、公爵邸へ向かう馬車の中で、セシリアは
全てを打ち明けた。

「ああ、あの姫様ですか。あれはあちらの国がすごく乗り気で、私とくっつけようとしてたんですけれどね、どうもあのタイプが苦手で。それよりもあの頃は剣の腕を磨く事に夢中でしたし」

「あなたの王家の方でもまんざらでもなく有利な外交政策だといってたわよ?」

「第一王子でもない私と婚姻を結んだところで影響力はたかがしてています」

「では、エリアスの方からも、王家の方からも望んでない申し込みだったって事なの?」

「まあ、手短に言えばそうなりますね。あなたの騎士になってから、私は一生かけて守る姫君を見つけましたから。あなたへ騎士の誓いをした頃から、私の心はセシリア様だけのものですよ?」

「えっ?」

「確かにあの頃ははっきりと自分の気持ちを自覚していませんでした。セシリア様の婚約の話が持ち上がらなければ、はっきりと意識していなかったと思います」

「でも、わたくし、エリアスの気持ちを知らなかったわ」

「それは、そうでしょう。私自身も自覚するのに時間がかかりましたから」

「夫婦の間に隠し事はなしだと決めたのに、彼女の事、知らなかったわ」

「記憶にも残っていない女の話なんて、するだけ時間の無駄でしょう?」

「覚えてないの?」

「全然。セシリアが話してくれてやっと名前は思いましましたけれど、どんな顔だったかも思い出せません。私の記憶のほとんどはあなたのことで占めていますからね」

「え、そうなの?そんなこと一度も聞いてない」

「こんな恥ずかしい話、こういう機会でもないとするわけないでしょう?」

エリアスは、機嫌が直ったセシリアの唇にキスをしながら、囁いた。

「私の全てを熱くするのは、昔も、現在も、そして今もセシリア、あなただけですよ?」

「エリアス…」

「あなたは、どうですか?」

「わたくし?」

「子供達よりも私が1番大事ですか?」

エリアスの言葉にセシリアはすぐに言葉を返すことができなかった。

エリアスも子供達も同じぐらい愛しているから。

彼女の顔を見て、クスッと笑ったエリアスは、さらに言葉を続けた。

「私が、あなたの最愛である事を自覚するように、今夜はじっくりベットで教えてあげなければいけませんね?」

真っ赤な顔で見上げたセシリアにエリアスは妖しい微笑みを浮かべた。


しおりを挟む
感想 15

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(15件)

夜桜
2019.03.26 夜桜

ティールザードの戦いのところのセリフが
「リーラの矢、シルフィールドの刃、集い、交じりて、県に宿れ」になってます!

とても面白い作品です。いつも
楽しく読ませていただいています!

2019.03.27 Erie

楽しんでいただいてとても嬉しいです。
ありがとうございます。助かります。訂正しておきます。

解除
yumeji
2018.11.12 yumeji
ネタバレ含む
2018.11.12 Erie

家族抜きでは結婚式はできませんしね!

解除
ぷにぷに0147

楽しみに読ませていただいてます

ssの番外編、章を解除し、上にもっていってから、上に章を設定、下に本編ってすると良いですよ

2018.11.01 Erie

ありがとうございます。どうしたらいいのかわからなくて困っていました。早速トライしてみます!

解除

あなたにおすすめの小説

ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました

大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――

喪女なのに狼さんたちに溺愛されています

和泉
恋愛
もふもふの狼がイケメンなんて反則です! 聖女召喚の儀で異世界に呼ばれたのはOL・大学生・高校生の3人。 ズボンを履いていた大学生のヒナは男だと勘違いされ、説明もないまま城を追い出された。 森で怪我をした子供の狼と出会ったヒナは狼族の国へ。私は喪女なのに狼族の王太子、No.1ホストのような武官、真面目な文官が近づいてくるのはなぜ? ヒナとつがいになりたい狼達の恋愛の行方は?聖女の力で国同士の争いは無くすことができるのか。

勘違い妻は騎士隊長に愛される。

更紗
恋愛
政略結婚後、退屈な毎日を送っていたレオノーラの前に現れた、旦那様の元カノ。 ああ なるほど、身分違いの恋で引き裂かれたから別れてくれと。よっしゃそんなら離婚して人生軌道修正いたしましょう!とばかりに勢い込んで旦那様に離縁を勧めてみたところ―― あれ?何か怒ってる? 私が一体何をした…っ!?なお話。 有り難い事に書籍化の運びとなりました。これもひとえに読んで下さった方々のお蔭です。本当に有難うございます。 ※本編完結後、脇役キャラの外伝を連載しています。本編自体は終わっているので、その都度完結表示になっております。ご了承下さい。

【完結済】隣国でひっそりと子育てしている私のことを、執着心むき出しの初恋が追いかけてきます

鳴宮野々花@書籍4作品発売中
恋愛
 一夜の過ちだなんて思いたくない。私にとって彼とのあの夜は、人生で唯一の、最良の思い出なのだから。彼のおかげで、この子に会えた────  私、この子と生きていきますっ!!  シアーズ男爵家の末娘ティナレインは、男爵が隣国出身のメイドに手をつけてできた娘だった。ティナレインは隣国の一部の者が持つ魔力(治癒術)を微力ながら持っており、そのため男爵夫人に一層疎まれ、男爵家後継ぎの兄と、世渡り上手で気の強い姉の下で、影薄く過ごしていた。  幼いティナレインは、優しい侯爵家の子息セシルと親しくなっていくが、息子がティナレインに入れ込みすぎていることを嫌う侯爵夫人は、シアーズ男爵夫人に苦言を呈す。侯爵夫人の機嫌を損ねることが怖い義母から強く叱られ、ティナレインはセシルとの接触を禁止されてしまう。  時を経て、貴族学園で再会する二人。忘れられなかったティナへの想いが燃え上がるセシルは猛アタックするが、ティナは自分の想いを封じ込めるように、セシルを避ける。  やがてティナレインは、とある商会の成金経営者と婚約させられることとなり、学園を中退。想い合いながらも会うことすら叶わなくなった二人だが、ある夜偶然の再会を果たす。  それから数ヶ月。結婚を目前に控えたティナレインは、隣国へと逃げる決意をした。自分のお腹に宿っていることに気付いた、大切な我が子を守るために。  けれど、名を偽り可愛い我が子の子育てをしながら懸命に生きていたティナレインと、彼女を諦めきれないセシルは、ある日運命的な再会を果たし────  生まれ育った屋敷で冷遇され続けた挙げ句、最低な成金ジジイと結婚させられそうになったヒロインが、我が子を守るために全てを捨てて新しい人生を切り拓いていこうと奮闘する物語です。 ※いつもの完全オリジナルファンタジー世界の物語です。全てがファンタジーです。 ※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。

バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました

美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?

記憶喪失の私はギルマス(強面)に拾われました【バレンタインSS投下】

かのこkanoko
恋愛
記憶喪失の私が強面のギルドマスターに拾われました。 名前も年齢も住んでた町も覚えてません。 ただ、ギルマスは何だか私のストライクゾーンな気がするんですが。 プロット無しで始める異世界ゆるゆるラブコメになる予定の話です。 小説家になろう様にも公開してます。

冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です

星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎ 王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。 ……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。 追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。 無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」 騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!

【完結】異世界召喚 (聖女)じゃない方でしたがなぜか溺愛されてます

七夜かなた
恋愛
仕事中に突然異世界に転移された、向先唯奈 29歳 どうやら聖女召喚に巻き込まれたらしい。 一緒に召喚されたのはお金持ち女子校の美少女、財前麗。当然誰もが彼女を聖女と認定する。 聖女じゃない方だと認定されたが、国として責任は取ると言われ、取り敢えず王族の家に居候して面倒見てもらうことになった。 居候先はアドルファス・レインズフォードの邸宅。 左顔面に大きな傷跡を持ち、片脚を少し引きずっている。 かつて優秀な騎士だった彼は魔獣討伐の折にその傷を負ったということだった。 今は現役を退き王立学園の教授を勤めているという。 彼の元で帰れる日が来ることを願い日々を過ごすことになった。 怪我のせいで今は女性から嫌厭されているが、元は女性との付き合いも派手な伊達男だったらしいアドルファスから恋人にならないかと迫られて ムーライトノベルでも先行掲載しています。 前半はあまりイチャイチャはありません。 イラストは青ちょびれさんに依頼しました 118話完結です。 ムーライトノベル、ベリーズカフェでも掲載しています。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。