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第1章:私が聖女って冗談ですか?
王家のびっくり呼び出しを受けました!
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私の誕生日に聖女宣言がされてしまった為、国中の貴族だけでなく、王族までもが知ることになって、誕生パーティーの数日後に王城に上がるように王命が上がった。
「ライラ、準備はいいな?」
男爵家の侍女のマリアが私が持っている中でも最高のドレスと身なりを整えてくれて、王様への謁見に恥ずかしくないように身支度を整えた私を待っていたお父様がいう。
レナード男爵として領民にも慕われているお父様は娘の私にも優しくて「政略結婚よりも好きな殿方と結婚しなさい」といってくれるような貴族としては変わった方だ。
「はい。お父様」
「聖女だということが知れての謁見だと思うが、お前はお前のままでいいのだよ?胸を張って謁見しなさい」
「私、不安です。聖女なんて、思ってもいなかったし、何かの間違いだと思うんだけど」
「教会の神官様と預言者のお告げは確かだから、聖女なのだろう。お前にも私たちにも予想外の出来事だったけれど、なんとかなる。私も、エレナもお前の味方だから」
「ありがとうございます。お父様」
「では行こうか?」
「はい」
男爵家の馬車に乗って王城に向かった。
*********
「レナード男爵と、男爵令嬢、面を上げよ」
淑女のカーテシーをしている私と、騎士の礼を取っているお父様にダイダード王国の国王様がおっしゃった。ダイダードの国王、オーランド様は銀髪で騎士団で鍛え上げて、戦争になりそうな火種を起こりそうな場所から次々と片付けていった頭脳派でもある。少しふくよかな茶色の髪と茶色の瞳の人の良さそうなお父様とは同年代だけれど、どう考えても同じ人間と思えないぐらいイケオジの美形の王様だった。
男爵家の者が王族の方々と直接話をしたり、間近で謁見をしたりとかはなかったので、話に聞いただけだったけれど。
その王様の隣には肩にかかる金髪で青い瞳で長身のものすごい美形の王子様が座ってらっしゃった。私と目があうと、ふっと笑われた?ような気がしたけれど、とりあえず王子様そのもので緊張がさらに加速してしまう。
「この度、その方たちを呼び出したのは、聖女の話を聞いたからだ」
「預言者の予言でございますか?」
「うむ。それとそなたの娘をテストした教会の神官と神官長からも話を聞いた。で、話によれば、それもただの聖女ではなく数千年に1度しか現れない稀代の聖女ということだそうだが」
今までお父様が私に変わって答えてくれていたけれど、私の方に王様の視線が向けられる。
「このような預言を聞いて、正直戸惑っております。特に魔力もなく、聖なる力とは無縁だと思っていたのですが」
「ダイダード1番の預言者と神官が認めたのだ。まだ力が覚醒していないだけなのではないか?」
「そうでございますでしょうか?」
「うむ。我が王家としても、放っておけぬ。なので、この場に呼び出したのだ。我が息子、第一王子のカイルと婚約してもらおうと思ってな」
はあああああああああ?
ここで思わずそういってしまわなかったのは淑女教育の成果だと思うわ。
びっくりしている私より早く立ち直ったお父様が口を開いた。
「我が娘は男爵令嬢、でございます」
「うむ。慣例によれば、王族の婚約者として選ばれるのは伯爵以上の家柄と決まっておる。だが、数千年に1度しか現れない稀代の聖女と、例えば公爵家の令嬢としてはどちらが王家にとって必要であろう?聖なる光と魔力を持つ娘を手にした者は栄光と安泰を約束される。それに歴代の聖女も類いまれなる能力を持って生まれた者は王族と婚姻を結んできた」
「左様でございましたか」
「聖女といってもただ病人を直したりするだけの普通の聖女よりもさらなる存在もいたのだ。その力は膨大な魔力を持って生まれてくる王族を凌ぐ程。その力を利用しようとする輩も出てくるし、他国の者もその魔力を欲しがる。それによって、戦争が起きたこともある。数百年前には教会に取り込まれて王政を転覆しようとした教皇もいた。ただの男爵令嬢としてはいられない。男爵令嬢である前に奇跡の聖女なのだ。王族よりも希少で、その存在は王家にとって諸刃の剣にもなり得る。臣下としても、レナード男爵令嬢を王家の者とし、守っていくことが1番の方法だと思うのだが?」
諸刃の剣ということは王族の敵に回れば始末されるということとも同様で、危険もつきまとうらしい。
お父様は異議を唱えることなく、うん、うんと頷いている。
「私ではあなたの相手としては不足かな?」
と超絶美形スマイルをカイル王子から浴びせられてしまい、
「めっ、滅相もございませんわ!」
と思わず返事してしまった。
「うむ。男爵と私はこれからのことで色々話があるので、カイル、レナード男爵令嬢に王宮の庭でも見せてあげて来なさい」
「はい、父上。レナード男爵令嬢、我が王宮で1番の薔薇をお見せします」
とカイル様に手を取られて、王宮庭園に連行された。
「ライラ、準備はいいな?」
男爵家の侍女のマリアが私が持っている中でも最高のドレスと身なりを整えてくれて、王様への謁見に恥ずかしくないように身支度を整えた私を待っていたお父様がいう。
レナード男爵として領民にも慕われているお父様は娘の私にも優しくて「政略結婚よりも好きな殿方と結婚しなさい」といってくれるような貴族としては変わった方だ。
「はい。お父様」
「聖女だということが知れての謁見だと思うが、お前はお前のままでいいのだよ?胸を張って謁見しなさい」
「私、不安です。聖女なんて、思ってもいなかったし、何かの間違いだと思うんだけど」
「教会の神官様と預言者のお告げは確かだから、聖女なのだろう。お前にも私たちにも予想外の出来事だったけれど、なんとかなる。私も、エレナもお前の味方だから」
「ありがとうございます。お父様」
「では行こうか?」
「はい」
男爵家の馬車に乗って王城に向かった。
*********
「レナード男爵と、男爵令嬢、面を上げよ」
淑女のカーテシーをしている私と、騎士の礼を取っているお父様にダイダード王国の国王様がおっしゃった。ダイダードの国王、オーランド様は銀髪で騎士団で鍛え上げて、戦争になりそうな火種を起こりそうな場所から次々と片付けていった頭脳派でもある。少しふくよかな茶色の髪と茶色の瞳の人の良さそうなお父様とは同年代だけれど、どう考えても同じ人間と思えないぐらいイケオジの美形の王様だった。
男爵家の者が王族の方々と直接話をしたり、間近で謁見をしたりとかはなかったので、話に聞いただけだったけれど。
その王様の隣には肩にかかる金髪で青い瞳で長身のものすごい美形の王子様が座ってらっしゃった。私と目があうと、ふっと笑われた?ような気がしたけれど、とりあえず王子様そのもので緊張がさらに加速してしまう。
「この度、その方たちを呼び出したのは、聖女の話を聞いたからだ」
「預言者の予言でございますか?」
「うむ。それとそなたの娘をテストした教会の神官と神官長からも話を聞いた。で、話によれば、それもただの聖女ではなく数千年に1度しか現れない稀代の聖女ということだそうだが」
今までお父様が私に変わって答えてくれていたけれど、私の方に王様の視線が向けられる。
「このような預言を聞いて、正直戸惑っております。特に魔力もなく、聖なる力とは無縁だと思っていたのですが」
「ダイダード1番の預言者と神官が認めたのだ。まだ力が覚醒していないだけなのではないか?」
「そうでございますでしょうか?」
「うむ。我が王家としても、放っておけぬ。なので、この場に呼び出したのだ。我が息子、第一王子のカイルと婚約してもらおうと思ってな」
はあああああああああ?
ここで思わずそういってしまわなかったのは淑女教育の成果だと思うわ。
びっくりしている私より早く立ち直ったお父様が口を開いた。
「我が娘は男爵令嬢、でございます」
「うむ。慣例によれば、王族の婚約者として選ばれるのは伯爵以上の家柄と決まっておる。だが、数千年に1度しか現れない稀代の聖女と、例えば公爵家の令嬢としてはどちらが王家にとって必要であろう?聖なる光と魔力を持つ娘を手にした者は栄光と安泰を約束される。それに歴代の聖女も類いまれなる能力を持って生まれた者は王族と婚姻を結んできた」
「左様でございましたか」
「聖女といってもただ病人を直したりするだけの普通の聖女よりもさらなる存在もいたのだ。その力は膨大な魔力を持って生まれてくる王族を凌ぐ程。その力を利用しようとする輩も出てくるし、他国の者もその魔力を欲しがる。それによって、戦争が起きたこともある。数百年前には教会に取り込まれて王政を転覆しようとした教皇もいた。ただの男爵令嬢としてはいられない。男爵令嬢である前に奇跡の聖女なのだ。王族よりも希少で、その存在は王家にとって諸刃の剣にもなり得る。臣下としても、レナード男爵令嬢を王家の者とし、守っていくことが1番の方法だと思うのだが?」
諸刃の剣ということは王族の敵に回れば始末されるということとも同様で、危険もつきまとうらしい。
お父様は異議を唱えることなく、うん、うんと頷いている。
「私ではあなたの相手としては不足かな?」
と超絶美形スマイルをカイル王子から浴びせられてしまい、
「めっ、滅相もございませんわ!」
と思わず返事してしまった。
「うむ。男爵と私はこれからのことで色々話があるので、カイル、レナード男爵令嬢に王宮の庭でも見せてあげて来なさい」
「はい、父上。レナード男爵令嬢、我が王宮で1番の薔薇をお見せします」
とカイル様に手を取られて、王宮庭園に連行された。
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