私が聖女とかって笑うしかないんですけど!

Erie

文字の大きさ
10 / 11
第2章:いきなり魔王討伐ですか?

魔王の誘惑に負けました

しおりを挟む
気がついたら、朝が明けていたってどーゆーこと?

食べられる!と思っていたのは「間違い」で別の意味で美味しく頂かれてしまった。

王太子妃になるのに(魔王とはいえ)王太子以外の男に処女を奪われてしまった私は、魔王のたくましい腕の中で、一晩中愛された後、目覚めたらしい。

顎クイをされて、口づけを受けた私は、魔王の唾液の影響でものすごい催淫薬を飲まされたのと同じ状態になってしまい、エロエロの夜を魔王様に提供したとかで、顔を合わせられないぐらい恥ずかしかったわ。

「大変、気に入った。そなたは閨の才もあるな。全く全てにおいて好みだ」

「はあ」

「お前のような極上の花嫁が手に入った以上、世界制覇など面倒なことは、休止することにしよう。退屈しのぎに始めたことだったが、やはり、預言の通り宝を手に入れることもできたしな」

「えっ?では我が国に手を出さないということですか?」

「自分の花嫁の故郷を血の海の染めたいと思う男がどこにいる?」

普通はそうかもしれないけれど、魔王ならお祝いに血の祭宴とかしそうと思ったのは間違いだったみたい。

「で、花嫁っていうのは?」

「お前の他に誰がいる?」

「そーですよね。でも、私、我が国の王太子様と婚約してるんです」

魔王様は私の言葉を聞くと、少し顔を顰めたが、

「わかった」

といった後、寝室を出て行った。

その後、侍女らしい魔族の女の子達が湯浴みをして、体を洗ってもらい、綺麗な衣装に包まれて身支度が終わった頃にはお昼になっていた。

「これから魔王様の昼食会に出席していただきます」

という言葉を残して侍女達は去って行ったけれど、迎えに来た執事らしい人に着いて行くと、魔王城は思ったより広く、日当たりの良い庭園などもあって、思った程おどろおどろしい所ではなかった。

「ライラ様、皆様がお待ちです」

執事さんに昼食会の場所であろう王宮と同じぐらい豪華なダイニングルーム連れて行かれて、ドアが開いた。

「ライラ、待ちかねたぞ」

私は魔王様の言葉と共にお膝の上に瞬間移動させられてしまい、その姿勢で王太子様一行をお迎え羽目になった。

「ライラ、無事で良かった」

魔王様の膝の上に乗る私に声をかけたのは私の婚約者で王太子であるカイル様。

「カ、カイル様」

「先ほどから魔王殿と話をしたいたのだが、どうやら王家は聖女の役目を勘違いしていたようです」

「えっ?」

「王家と王国を守るということから私の未来の王妃の立場がふさわしいと思っていましたが、聖女の役割は魔王殿に全てを捧げて王国を守る存在。あなたを魔王殿に捧げる代わりに王国の安泰だけでなく世界平和を保証してくれるという制約を先程結んだ所です。なので、ただ今から婚約は解消、王国と王家の為にその身を捧げてくれますよね?」

「私が、拒否した場合は?」

「男爵家も取り潰し、一家郎党極刑ということになるでしょうね?王国を破滅に導いた罪で。まああなたがそんなことを望む筈はないですから、こちらで先に決めさせていただきましたが、これで良かったですよね、ライラ?」

カイル様は魔王様もびっくりの腹黒い微笑を浮かべた。

良いも何も「是」しか選択肢は残されていない。

「はい。王国のため聖女としての役目を果たさせたいただきます」

「家の事なら心配するな。王太子妃になったのと同じぐらい取り立ててやる」

「ありがとうございます」

「話は、まとまったようだな。では我と我の美しい花嫁の為に乾杯!」

魔王の音頭で王太子様ご一行は祝杯の盃を上げて、魔王城に一泊してから、帰路の旅に出た。









しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

存在感のない聖女が姿を消した後 [完]

風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは 永く仕えた国を捨てた。 何故って? それは新たに現れた聖女が ヒロインだったから。 ディアターナは いつの日からか新聖女と比べられ 人々の心が離れていった事を悟った。 もう私の役目は終わったわ… 神託を受けたディアターナは 手紙を残して消えた。 残された国は天災に見舞われ てしまった。 しかし聖女は戻る事はなかった。 ディアターナは西帝国にて 初代聖女のコリーアンナに出会い 運命を切り開いて 自分自身の幸せをみつけるのだった。

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

乙女ゲーの世界に聖女様として召喚されたけど興味がないので妹に譲ります

ゆずぽんず
恋愛
ある日、ユウとチカの姉妹が乙女ゲームの世界に聖女様として召喚された。 好きなゲームの世界に入れたと喜ぶ妹のチカ。 本来、聖女様として召喚されるのだったの一人。どちらかが死に、召喚された。 妹のことが大切な姉のユウは、妹がこの世界にいたいのならば私が偽物となってこの世界から消えようと決意する。 *乙女ゲーマーによる小説です。乙女ゲーになろう設定混ぜ込んでみました。 *乙女ゲーによくある設定(共通ルートやバッドエンドなどのよくある設定)の説明があります。分かりにくかったらすみません。

【完結】番としか子供が産まれない世界で

さくらもち
恋愛
番との間にしか子供が産まれない世界に産まれたニーナ。 何故か親から要らない子扱いされる不遇な子供時代に番と言う概念すら知らないまま育った。 そんなニーナが番に出会うまで 4話完結 出会えたところで話は終わってます。

聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい

金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。 私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。 勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。 なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。 ※小説家になろうさんにも投稿しています。

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。

嫌われ公女に転生したけど、愛されたい願望を捨てたら全員がデレてきた

桃瀬さら
恋愛
嫌われ公女ナディアは、婚約破棄され学園で孤立し、家族からも見放されていた。 どれほど努力しようが周囲からは「嫌われ公女」と蔑まれ、誰も味方なんていない。 「もういい。愛されたいなんて、くだらない」 そう心に誓った瞬間から、状況が一変した。 第二王子が婚約破棄を撤回し跪き、寡黙な騎士団長が「君を守りたい」と熱く迫ってくる。 そして、冷ややかな兄まで「婚約など認めない。家を出ることは許さない」と……。 愛されることを諦めた途端、なぜか執着される。

花嫁召喚 〜異世界で始まる一妻多夫の婚活記〜

文月・F・アキオ
恋愛
婚活に行き詰まっていた桜井美琴(23)は、ある日突然異世界へ召喚される。そこは女性が複数の夫を迎える“一妻多夫制”の国。 花嫁として召喚された美琴は、生きるために結婚しなければならなかった。 堅実な兵士、まとめ上手な書記官、温和な医師、おしゃべりな商人、寡黙な狩人、心優しい吟遊詩人、几帳面な官僚――多彩な男性たちとの出会いが、美琴の未来を大きく動かしていく。 帰れない現実と新たな絆の狭間で、彼女が選ぶ道とは? 異世界婚活ファンタジー、開幕。

処理中です...