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ヤンデレ幼馴染のことは大好きなのですが小学校の時のトラウマは消えません。
友人A子の証言 (※モブ視点)
しおりを挟む※モブ視点です。
英明小学校、5年2組には王子様がいる。
ちなみに5年2組はうちのクラス、この王子様というのはクラスの男の子、佐藤渚くんのことだ。
1年生の頃から頭が良くて優しくて、天使のように可愛かったのに、5年生からは少し大人っぽくなってクラスのみんなから「王子様」とか言われている。
みんなの憧れの的。
私だって憧れてる。だって他の男子と大違いなんだもん。
こないだ落としちゃったハンカチを拾ってもらったとき、あんまり緊張しすぎて「ありがとう」すらうまく言えなかった私に、渚くんは「どういたしまして。気をつけてね、宮下さん、いつも放課後残って掃除してくれてるよね。ありがとう。」と笑顔で言ってくれた。ちなみに宮下は私の苗字だ。あんまり話したこともないのに名前を覚えててくれていた…そのうえに気遣いもできるなんてやっぱり王子様だ!
神崎さんや他の女の子と違って目立つわけでもないのに…
渚くんは本当に王子様だ。
ハンカチは大事に使っている。
たまに眺めているとおかあさんに
「なにしてるの…ハンカチばっかり眺めて」
と言われるけどそんなの気にしない。
渚くんが拾ってくれたハンカチ。
そう思うだけで自然と笑みが浮かぶ。
でも、渚くんには「特別な子」がいる。幼馴染の堺莉子ちゃんだ。王子様みたいな渚くんをあんなに扱き使えるのは莉子ちゃんしかいない。渚くん以外と話しているところを見たことないけどめちゃくちゃ性格悪いという噂だ。
クラスのみんなは「渚くんが可哀想」とか
「莉子ちゃんって性格悪いよね」という。
そうだ。
私なんかが渚くんに近づくのはダメだとわかっている。けれど、幼馴染なだけで渚くんに優遇されてる莉子ちゃんはちょっとずるい。
でも、自分から莉子ちゃんに注意するのは怖い。渚くんにいつも命令してる莉子ちゃんは私にとってはすっごい怖くて悪魔のような存在だったから。
私はそんな莉子ちゃんが苦手だった。
なのに5年生になって、学期初めに決める係でお掃除係に莉子ちゃんとなってしまったのだ。
新しく作られた係らしいし、私はお掃除が好きだから立候補してみたけど、まさか莉子ちゃんも立候補するなんて…。莉子ちゃんは渚くん以外と喋っているのをみたことがなかったのでお掃除が好きなのか、嫌いなのかもわからなかったしなぜ立候補したのかもわからなかった。
そして放課後。みんなが帰った後、
掃除をしようと用具入れから箒を出してると
「み、宮下さん…」と莉子ちゃんが声をかけてきたのだ。
私はびっくりして
「な…なに…?」としか答えられなかったけれど莉子ちゃんは遠慮気味に近づいて、
「いつも放課後掃除してるよね。違うクラスだったけどよく見かけたんだ…!私、それ見てすごいなって思ってこっそり先生に頼んで係作ってもらったんだよ!」と言って微笑んだ。
あれ…?
少し緊張してるのかほっぺが赤い。
あまりにも私が想像していた「莉子ちゃん」と違いすぎて
「そ、そ、そうなの?!」としか返せなかった。
莉子ちゃんは思ったより柔らかい笑顔をする子だった。
「そう!な、渚くんにも伝えたんだよ!私、渚くん以外の人と話すの苦手だから、みんなとあんまり話せないんだ…」
本当は仲良くしたいんだけどね…。と寂しそうに話す莉子ちゃんに私は終始びっくりしていた。
その日以来、放課後のたびに一緒に掃除をしながら他愛のない話をした。
「今日の給食美味しかった!」
とか
「学芸会の役、いじわるなお姉ちゃん役になっちゃった。」
とか
莉子ちゃんはよく笑う子だった。
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