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ヤンデレ幼馴染のことは大好きなのですが小学校の時のトラウマは消えません。
友人A子の証言 その②
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相変わらず莉子ちゃんは放課後以外では渚くんに命令ばかりしていた。
私はだんだんその行動を
莉子ちゃんは渚くんが大好きで、好きな表現の仕方がわからないんじゃないかと思いはじめた。
私のおとうさんとおかあさんは
小学校からの同級生で
おとうさんは昔、おかあさんにちょっかいをかけていたらしい。
けど、実はおかあさんが好きだから意地悪していたと聞いた。
莉子ちゃんもきっとそうなんじゃないか。
いつの間にか私の渚くんへの憧れは莉子ちゃんへの応援に代わっていった。
けれど、女の子達の不満は募るばかりで
ある日の放課後。ついに、神崎さんをはじめとする女の子が莉子ちゃんに文句を言ったのだ。
「渚くんはみんなの物だ。」
みんな口々にそう言っていた。
私は渚くんを「みんなのもの」として扱うその言葉に違和感を感じた。
けど、みんなの空気が怖かったし、莉子ちゃんは何も言わないまま逃げ出ししまった。
私は一人で責められてる莉子ちゃんを怖くて庇うこともできず、立っているだけだった。情けなさと後悔でいっぱいだ。どうしよう…
当の渚くん本人はどう思っているのだろう、女の子に囲まれて守られている渚くんをみるためにふと目線を動かす。
そのとき私は気づいてしまった。
莉子ちゃんが逃げ出すほんの少し前、
責められている莉子ちゃんとは対照的に心配されて、慰められている渚くんの顔が
一瞬、笑みに変わったのを。
私は背筋が凍るような感覚になった。
本当に悪魔だったのは渚くんなんじゃないか。
渚くんは莉子ちゃんからの気持ちに気付いていたのではないか。気づいていてわざと莉子ちゃんを悪者にしたんじゃないか。
いや、そんなはずはない。
だって渚くんは頭が良くて優しくて
「クラスの王子様」だから。
第一クラスの女子が勝手に言い始めたことだし、渚くんは何も悪くない。
…本当にそうだったとしたら、なんで?どうして?
あるわけないのにそんな思考がよぎる
みんなの言う通り、莉子ちゃんに扱き使われて本当は嫌だったのかもしれない。
でも、本当の莉子ちゃんを幼馴染の渚くんが知らないと言うことがあるんだろうか?莉子ちゃんは本当は優しくて周りを見ている子だ。
疑いの思いを取り払いたくて私は必死に頭をブンブン振った。
逃げ出した莉子ちゃんを追いかけることが
わたしには出来なかった。
あの日から、莉子ちゃんは渚くんとあまり話さなくなった。
なのに、神崎さんと仲良くしている。
多分、莉子ちゃんに神崎さんが圧力をかけるためだろう。
「渚くんに近づかないで」と。
だんだん私は、クラスの女の子達を狂わせる渚くんの存在が「王子様」ではなくて「悪魔」のようだと思い始めた。
放課後の掃除の時間も元気が無くなったような気がする。
莉子ちゃんの学芸会の役もいつのまにか「ネズミ」になっていた。きっと、他の女の子に渚くんと話す場面がある役だから取られたのだろう。
なんだか聞いてはいけない気がして、私は莉子ちゃんに役が変わった理由を聞くのをやめておいた。
いつも通り、私の前では他愛もない話をしてくれる莉子ちゃんとの時間が好きだったから、暗い雰囲気にしたくなかった。
学芸会の1日前の掃除時間、
莉子ちゃんは急に
「A子ちゃん、本当にありがとうね。」
と言ってきた。
「う、うん。どういたしまして?」
「私なんかと喋ってくれて嬉しかったよ。
私嫌われてるから…」という莉子ちゃんに
「けど、莉子ちゃんと喋るの楽しかったし、みんなのいる前ではなかなか喋れなかったから…っていうかなんでそんな別れの挨拶みたいに言うの?」
と心配になって聞くと、
「感謝の気持ちを伝えたくて!」と真面目な顔で笑顔で莉子ちゃんはいった。
「…ぷっ」あんまり莉子ちゃんが真面目な顔をして最後のお別れみたいに言うものだから笑ってしまった。
「な、なんで笑うの…!」顔を真っ赤にして聞いてくる莉子ちゃんに
「ごめん…あんまり真面目な顔でいうからちょっと面白くなっちゃって…」というと
「むぅ。」と膨れながら最後には莉子ちゃんも笑ってくれた。
ああ、みんながこの莉子ちゃんを見てくれたらきっとみんなが莉子ちゃんを好きになれるのにな。
私は怖くてみんなに莉子ちゃんと仲良くしていることを話すことができなかった。
勇気のない自分が嫌いだった。
私がもっと強くて、莉子ちゃんのいいところを伝えられればいいのにな。
私はこれが莉子ちゃんからのお別れの言葉であって、この会話が最後になることに気づかないまま、こんなことを思っていたのだ。
私はだんだんその行動を
莉子ちゃんは渚くんが大好きで、好きな表現の仕方がわからないんじゃないかと思いはじめた。
私のおとうさんとおかあさんは
小学校からの同級生で
おとうさんは昔、おかあさんにちょっかいをかけていたらしい。
けど、実はおかあさんが好きだから意地悪していたと聞いた。
莉子ちゃんもきっとそうなんじゃないか。
いつの間にか私の渚くんへの憧れは莉子ちゃんへの応援に代わっていった。
けれど、女の子達の不満は募るばかりで
ある日の放課後。ついに、神崎さんをはじめとする女の子が莉子ちゃんに文句を言ったのだ。
「渚くんはみんなの物だ。」
みんな口々にそう言っていた。
私は渚くんを「みんなのもの」として扱うその言葉に違和感を感じた。
けど、みんなの空気が怖かったし、莉子ちゃんは何も言わないまま逃げ出ししまった。
私は一人で責められてる莉子ちゃんを怖くて庇うこともできず、立っているだけだった。情けなさと後悔でいっぱいだ。どうしよう…
当の渚くん本人はどう思っているのだろう、女の子に囲まれて守られている渚くんをみるためにふと目線を動かす。
そのとき私は気づいてしまった。
莉子ちゃんが逃げ出すほんの少し前、
責められている莉子ちゃんとは対照的に心配されて、慰められている渚くんの顔が
一瞬、笑みに変わったのを。
私は背筋が凍るような感覚になった。
本当に悪魔だったのは渚くんなんじゃないか。
渚くんは莉子ちゃんからの気持ちに気付いていたのではないか。気づいていてわざと莉子ちゃんを悪者にしたんじゃないか。
いや、そんなはずはない。
だって渚くんは頭が良くて優しくて
「クラスの王子様」だから。
第一クラスの女子が勝手に言い始めたことだし、渚くんは何も悪くない。
…本当にそうだったとしたら、なんで?どうして?
あるわけないのにそんな思考がよぎる
みんなの言う通り、莉子ちゃんに扱き使われて本当は嫌だったのかもしれない。
でも、本当の莉子ちゃんを幼馴染の渚くんが知らないと言うことがあるんだろうか?莉子ちゃんは本当は優しくて周りを見ている子だ。
疑いの思いを取り払いたくて私は必死に頭をブンブン振った。
逃げ出した莉子ちゃんを追いかけることが
わたしには出来なかった。
あの日から、莉子ちゃんは渚くんとあまり話さなくなった。
なのに、神崎さんと仲良くしている。
多分、莉子ちゃんに神崎さんが圧力をかけるためだろう。
「渚くんに近づかないで」と。
だんだん私は、クラスの女の子達を狂わせる渚くんの存在が「王子様」ではなくて「悪魔」のようだと思い始めた。
放課後の掃除の時間も元気が無くなったような気がする。
莉子ちゃんの学芸会の役もいつのまにか「ネズミ」になっていた。きっと、他の女の子に渚くんと話す場面がある役だから取られたのだろう。
なんだか聞いてはいけない気がして、私は莉子ちゃんに役が変わった理由を聞くのをやめておいた。
いつも通り、私の前では他愛もない話をしてくれる莉子ちゃんとの時間が好きだったから、暗い雰囲気にしたくなかった。
学芸会の1日前の掃除時間、
莉子ちゃんは急に
「A子ちゃん、本当にありがとうね。」
と言ってきた。
「う、うん。どういたしまして?」
「私なんかと喋ってくれて嬉しかったよ。
私嫌われてるから…」という莉子ちゃんに
「けど、莉子ちゃんと喋るの楽しかったし、みんなのいる前ではなかなか喋れなかったから…っていうかなんでそんな別れの挨拶みたいに言うの?」
と心配になって聞くと、
「感謝の気持ちを伝えたくて!」と真面目な顔で笑顔で莉子ちゃんはいった。
「…ぷっ」あんまり莉子ちゃんが真面目な顔をして最後のお別れみたいに言うものだから笑ってしまった。
「な、なんで笑うの…!」顔を真っ赤にして聞いてくる莉子ちゃんに
「ごめん…あんまり真面目な顔でいうからちょっと面白くなっちゃって…」というと
「むぅ。」と膨れながら最後には莉子ちゃんも笑ってくれた。
ああ、みんながこの莉子ちゃんを見てくれたらきっとみんなが莉子ちゃんを好きになれるのにな。
私は怖くてみんなに莉子ちゃんと仲良くしていることを話すことができなかった。
勇気のない自分が嫌いだった。
私がもっと強くて、莉子ちゃんのいいところを伝えられればいいのにな。
私はこれが莉子ちゃんからのお別れの言葉であって、この会話が最後になることに気づかないまま、こんなことを思っていたのだ。
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