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ハリスン公爵令嬢の企み 2
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結局夜会の日にダンスを踊ることはできなかったけれど、お父様のおかげでギリアン伯爵を我が家へお招きすることができた。
そこから私はそれはもう沢山働いたわ。王都にある超有名スイーツ店からお茶会用のケーキを厳選したし、ティーセットもギリアン卿の瞳に合わせた綺麗なグリーンのものを新しく購入した。屋敷の一番見晴らしの良い部屋を塵一つないように掃除させたし、お茶会用のドレスも仕立て屋を急がせて新しいものを用意したわ。
毎日全身にマッサージや美容液を塗り込んで、髪の手入れもいつもより入念に。常に私は美しいと思っていたけど、まだまだ伸びしろがあったのね。手入れの数を増やせばより輝くような肌と髪の艶を手に入れたわ!
そしてもう一つ、とても大事なこと。
ヴィンセント・ナサニエル・レッドメインの悪事の情報を集めたのよ!
彼は殿下と仲の良いご友人であるエイマーズさんを嫉妬に駆られて虐めている。これは学院内でまことしやかに囁かれている噂。
でもあの方は大層外面がいいものだから、ギリアン伯爵には知られていないのかもしれない。だって知っていたなら伯爵が放っておくはずないもの。だからこの私が真実を突き止めてあの方の非道を教えて差し上げるの。そうすればきっとあの方が殿下にも伯爵にも相応しくない方だと気付いていただけるはず。
もちろん知り得た情報はいろんなお茶会でどんどん発信していくわ。彼の信用が落ちればこっちのもの。我が公爵家がエイマーズさんを擁護し、ご実家を支援すると言えば周りの貴族たちは掌を返してエイマーズさんを殿下の婚約者にと望むでしょう。何せ我が家は国に三家しかない建国当時から公爵位を持つ家ですからね!
うまくいけば殿下に恩も売れる。我が家にとってもいい話だわ。
そして、あの方が殿下の婚約者から外れればギリアン伯爵との接点はなくなる。伯爵個人も卑怯な手を使う人間と友人付き合いを続けていくとは思えない。
お邪魔虫は排除して、晴れて私がギリアン伯爵の婚約者になるって寸法よ!
そう思って迎えたギリアン伯爵とのお茶会の日。
我が家にお慕いする方がいらっしゃるという状況はとんでもなくドキドキした。初めて二人きりになれたことが嬉しくて、聞きたかったことを沢山聞いたし、聞いてほしかったことも沢山話した。伯爵も穏やかに微笑んで相槌を打ったり質問に答えたりしてくれていたの。
「そうだわ、私学院で少し困ったことを小耳に挟んだのですけど」
「はい?」
お互いのことが少しわかった後で切り出したのはレッドメインさんとエイマーズさんのこと。
この話題になった途端、伯爵は表情を一変させた。伯爵は今日一番の真剣な表情で私の言葉に聞き入り、何かを考えているようだった。殿下をお守りするのが役目の方だもの、身近に良くない考えや行いをする者がいたら大変だものね。私はその表情を好意的に受け取り今まで集めた話を得意げに話した。
まあ、多少は盛ったわ。でもそんな自覚はあまりなかった。多分事実と大きく異なることはないから問題ないでしょう。
「貴女はその状況を見たことがおありか?」
「直接見たことはないけれど、声を聴いたことはありますわ」
「ほう、それはどのような?」
「空き教室の前を通ったら、エイマーズさんの『痛い』『ごめんなさい』と涙声で訴える声を聴きました。レッドメインさんは『このくらい大したことない』『お前が悪い』とおっしゃっていたかと。ああ!あと大きな物音も!」
物音はそんなに大きな音じゃなかったかもしれないけど、確かにあったわ。きっとあの時レッドメインさんはエイマーズさんに何か暴力のようなものを振るっていたんじゃないかと思うの。だって次の日彼の様子を見たら手に大きな絆創膏を貼っていたのよ。間違いないわ。
「あまり人の事を悪く言うものではないとは思っていますけど、レッドメインさんは殿下と仲の良いエイマーズさんに嫉妬し心無い行為を繰り返しているご様子。しかも人目につかないようにコソコソと。殿下共々少しあの方と距離を置かれた方が良いのではないでしょうか。私、心配ですわ」
頬に手を当て、物憂げなため息を一つ。伏し目がちにすると色っぽく見えるってメイドから習ったわ。
私の言葉に何かを考えておられるのか黙り込んだギリアン伯爵。私は彼がなんと答えるのか期待しながら待った。
そして伯爵はテーブルの上で手を組み、私と視線を合わせてゆっくりと口を開いた。
「私は殿下をお守りする騎士ですので、噂に惑わされずこの目でしかと確認した事柄のみを信ずることとしております。貴女のお言葉、情報の一つとして受け取っておきましょう」
「そ、そうですか……」
思ってた反応とは違っていたわ。もっと驚いたり、憤慨したりするものだと思ってた。
でもでも!レッドメインさんに疑問を抱くきっかけにはなったわよね。多分悪くない反応だわ。これで伯爵ご自身が調査に乗り出して、彼の非道を糾弾するのね。
なにそれ絶対素敵。その時は是非近くで拝見させていただきましょう。
「さて、時間も良い頃合いのようですので私はお暇いたします。本日はお招きくださりありがとうございました」
「もうそんな時間……?!ギリアン伯爵、今日はとても楽しかったです。またお茶をご一緒してもよろしいかしら?」
夢中になりすぎていたのか気付けばもう随分経っていて、お開きの時間が近づいていた。別れの挨拶を始めた伯爵に、私は次を取り付けようと慌てて腰を浮かせた。
だってこんな話しで終わりは嫌だわ。もっと建設的な、そう、結婚の話とかもしたいのに!
しかし無常にも伯爵は困ったように眉を下げ、ゆっくりと首を横に振った。
「申し訳ない。婚約者もおられぬ未婚の女性と頻繁にお会いするのはあらぬ誤解を招きますゆえ、今回限りでお願いいたします」
「へっ……?」
何ですって?今なんて?
「婚約のことも、後程当家より正式に辞退のお返事を送らせていただきますので」
「えっ?」
「この先貴女に良きご縁があるようお祈り申し上げる。では、失礼」
目を白黒させる私に構うことなく爽やかな笑みで良縁を願うギリアン伯爵。私はそんな彼の態度に全く追いつくことができず、何も言えずにオロオロするばかりだった。
嘘、どうして?あんなに楽しそうにお話ししてくださったのに、何がダメだったの?この日のために色々準備したし彼にとって有意義な情報だってお伝えしたのに。
混乱して頭の中が何故で満たされる。そのうちにギリアン伯爵は部屋を出ていて、我に帰った時にはもうどこにも姿はなかった。
「な、なんでなのよ~!!!」
こんな予定じゃなかったのに!
そこから私はそれはもう沢山働いたわ。王都にある超有名スイーツ店からお茶会用のケーキを厳選したし、ティーセットもギリアン卿の瞳に合わせた綺麗なグリーンのものを新しく購入した。屋敷の一番見晴らしの良い部屋を塵一つないように掃除させたし、お茶会用のドレスも仕立て屋を急がせて新しいものを用意したわ。
毎日全身にマッサージや美容液を塗り込んで、髪の手入れもいつもより入念に。常に私は美しいと思っていたけど、まだまだ伸びしろがあったのね。手入れの数を増やせばより輝くような肌と髪の艶を手に入れたわ!
そしてもう一つ、とても大事なこと。
ヴィンセント・ナサニエル・レッドメインの悪事の情報を集めたのよ!
彼は殿下と仲の良いご友人であるエイマーズさんを嫉妬に駆られて虐めている。これは学院内でまことしやかに囁かれている噂。
でもあの方は大層外面がいいものだから、ギリアン伯爵には知られていないのかもしれない。だって知っていたなら伯爵が放っておくはずないもの。だからこの私が真実を突き止めてあの方の非道を教えて差し上げるの。そうすればきっとあの方が殿下にも伯爵にも相応しくない方だと気付いていただけるはず。
もちろん知り得た情報はいろんなお茶会でどんどん発信していくわ。彼の信用が落ちればこっちのもの。我が公爵家がエイマーズさんを擁護し、ご実家を支援すると言えば周りの貴族たちは掌を返してエイマーズさんを殿下の婚約者にと望むでしょう。何せ我が家は国に三家しかない建国当時から公爵位を持つ家ですからね!
うまくいけば殿下に恩も売れる。我が家にとってもいい話だわ。
そして、あの方が殿下の婚約者から外れればギリアン伯爵との接点はなくなる。伯爵個人も卑怯な手を使う人間と友人付き合いを続けていくとは思えない。
お邪魔虫は排除して、晴れて私がギリアン伯爵の婚約者になるって寸法よ!
そう思って迎えたギリアン伯爵とのお茶会の日。
我が家にお慕いする方がいらっしゃるという状況はとんでもなくドキドキした。初めて二人きりになれたことが嬉しくて、聞きたかったことを沢山聞いたし、聞いてほしかったことも沢山話した。伯爵も穏やかに微笑んで相槌を打ったり質問に答えたりしてくれていたの。
「そうだわ、私学院で少し困ったことを小耳に挟んだのですけど」
「はい?」
お互いのことが少しわかった後で切り出したのはレッドメインさんとエイマーズさんのこと。
この話題になった途端、伯爵は表情を一変させた。伯爵は今日一番の真剣な表情で私の言葉に聞き入り、何かを考えているようだった。殿下をお守りするのが役目の方だもの、身近に良くない考えや行いをする者がいたら大変だものね。私はその表情を好意的に受け取り今まで集めた話を得意げに話した。
まあ、多少は盛ったわ。でもそんな自覚はあまりなかった。多分事実と大きく異なることはないから問題ないでしょう。
「貴女はその状況を見たことがおありか?」
「直接見たことはないけれど、声を聴いたことはありますわ」
「ほう、それはどのような?」
「空き教室の前を通ったら、エイマーズさんの『痛い』『ごめんなさい』と涙声で訴える声を聴きました。レッドメインさんは『このくらい大したことない』『お前が悪い』とおっしゃっていたかと。ああ!あと大きな物音も!」
物音はそんなに大きな音じゃなかったかもしれないけど、確かにあったわ。きっとあの時レッドメインさんはエイマーズさんに何か暴力のようなものを振るっていたんじゃないかと思うの。だって次の日彼の様子を見たら手に大きな絆創膏を貼っていたのよ。間違いないわ。
「あまり人の事を悪く言うものではないとは思っていますけど、レッドメインさんは殿下と仲の良いエイマーズさんに嫉妬し心無い行為を繰り返しているご様子。しかも人目につかないようにコソコソと。殿下共々少しあの方と距離を置かれた方が良いのではないでしょうか。私、心配ですわ」
頬に手を当て、物憂げなため息を一つ。伏し目がちにすると色っぽく見えるってメイドから習ったわ。
私の言葉に何かを考えておられるのか黙り込んだギリアン伯爵。私は彼がなんと答えるのか期待しながら待った。
そして伯爵はテーブルの上で手を組み、私と視線を合わせてゆっくりと口を開いた。
「私は殿下をお守りする騎士ですので、噂に惑わされずこの目でしかと確認した事柄のみを信ずることとしております。貴女のお言葉、情報の一つとして受け取っておきましょう」
「そ、そうですか……」
思ってた反応とは違っていたわ。もっと驚いたり、憤慨したりするものだと思ってた。
でもでも!レッドメインさんに疑問を抱くきっかけにはなったわよね。多分悪くない反応だわ。これで伯爵ご自身が調査に乗り出して、彼の非道を糾弾するのね。
なにそれ絶対素敵。その時は是非近くで拝見させていただきましょう。
「さて、時間も良い頃合いのようですので私はお暇いたします。本日はお招きくださりありがとうございました」
「もうそんな時間……?!ギリアン伯爵、今日はとても楽しかったです。またお茶をご一緒してもよろしいかしら?」
夢中になりすぎていたのか気付けばもう随分経っていて、お開きの時間が近づいていた。別れの挨拶を始めた伯爵に、私は次を取り付けようと慌てて腰を浮かせた。
だってこんな話しで終わりは嫌だわ。もっと建設的な、そう、結婚の話とかもしたいのに!
しかし無常にも伯爵は困ったように眉を下げ、ゆっくりと首を横に振った。
「申し訳ない。婚約者もおられぬ未婚の女性と頻繁にお会いするのはあらぬ誤解を招きますゆえ、今回限りでお願いいたします」
「へっ……?」
何ですって?今なんて?
「婚約のことも、後程当家より正式に辞退のお返事を送らせていただきますので」
「えっ?」
「この先貴女に良きご縁があるようお祈り申し上げる。では、失礼」
目を白黒させる私に構うことなく爽やかな笑みで良縁を願うギリアン伯爵。私はそんな彼の態度に全く追いつくことができず、何も言えずにオロオロするばかりだった。
嘘、どうして?あんなに楽しそうにお話ししてくださったのに、何がダメだったの?この日のために色々準備したし彼にとって有意義な情報だってお伝えしたのに。
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―――
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※別名義で連載していた作品になります。
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