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後編①
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ポリュデウケース王は高まる呼吸を懸命に抑えながら、ギチギチに膨らんだ下履きをゆっくりと脱いだ。
布張りに引っ掛かっていた塔が枷を無くす。その瞬間、ブルン! と音を立てながら、立派な精留塔が勢いよく飛び出してきた。
その雄々しい塔は太い血管を何本もまとわせて天にそそり立ち、雄の力強さを物語っている。
(あぁ……なんて立派な精留塔。こんな大きな賜物がボクのお腹の中に入るの……)
ジシュイは睦み合う事はもちろん、胎内に誰かの塔を挿入した事もない。
怖さ半分、先程の指姦よりももっと凄まじい快感を与えられそうで、淫らな期待がキュンキュンと媚肉を切なくさせるのだった。
「あぁ、やっと一つになれるな」
「はい……」
そして、長く骨張った王の指先がジシュイの尻たぶを開いた。
――クパァァ。
「あ……♡」
熱を持った蕾に冷気が当たり、それだけでジシュイは淡い刺激に声が漏れてしまった。
その谷底には紅く熟れる蕾が鈴孔の口付けを待ち、ジシュイの鼓動も緊張と興奮で大きく打ち鳴らし始める。
――クチュ……。
「はっ、はん……♡」
そして王は暴れる自身の塔を捕え、はち切れそうな鈴孔と蕾を口付けさせた。腰にグッと力を込め、蕾の中に喰ませてゆく。
「ジシュイ……行くぞ」
「はい……っっ!」
――ヌチュ、ヌチュゥゥゥ……グッ……。
「あっ……あぁ……っっ!」
「力を入れるな、粘膜が切れてしまう。ゆっくり息を吐いて……そう、身体の力を抜くんだ……」
自分の胎内にずっと憧れていた、雲の上だと思っていた人の兜が入ろうとしてくる。
ジシュイと王の視線が合い、呼吸の速度を確かめ合って、一緒に深く息を吐く。その間にも、大きく張り詰めた兜が少しずつ蕾の中へと喰まれようとした。
――ヌジュゥゥ、グッグッ……ニジュゥゥゥ……。
「ハァハァ、す、ごい……です! あぁ……蕾が広がって……ハァハァ、大きい……大きいです……!」
「兜の縁が全部入れば後は楽になる。あと少し、頑張るんだ!」
「はいっ……あぁぁっ♡」
――グチュチュチュ、ズププ……。
こんなに蕾が広げられ、本当に窄まりが裂けてしまわないか心配が募った。
指でよく解してもらったおかげで痛みは無いが、それでも自分の許容範囲以上の兜が入り込もうとして、既に粘膜はキチキチと悲鳴をあげている。
(ハァハァ、お願い……ここで切れたらポリュデウケース様もがっかりしてしまう……! 早く、挿入って……!!)
――ヌプゥゥゥ……ズニュウゥゥゥ…………グポッ!!
「――はぅっ♡!?」
とうとう一番太い処を蕾が受け入れた。ジジュイも内心胸を撫で下ろし、広げられたままの蕾に兜の太さを実感した――と、その矢先だった。
――ズリュリュリュルッ!! グニュニュニュ、ズリュゥゥゥッ!!
「っひ!? んあぁぁ!!」
「あぁぁぁっ……くぅっ!」
窄まりを超えた塔は、障壁が無くなって一気に根元まで挿入りこんでいった。その瞬間、ジシュイの視界には小さな閃光が飛び散った。
「あっ……あぁぁ……んぁぁぁ……♡」
腹奥をゴリュゴリュと突き抜ける感触。最初は気持ち悪く感じた異物感が、奥に深まるにつれて下腹部が痺れて気持ち良くなってくる。
「大丈夫か?」
「はい……ちょっとお腹の中苦しいですけど……お尻の中に硬い棒のような感触があって……」
自分を貫く異物感をふぅと一呼吸して深く噛み締めた。腹の中で愛している人の塔を包み込んでいる。その事実が、ジシュイにとって感動すら憶えた。
そしてジシュイはにっこりと、王に笑顔を向けたのだった。
「一つになるって、こんな感じなんですね。凄く、嬉しいです……ぐすっ」
これは辛さの涙ではなく、一人では抱えきれない幸せから出る涙である。
「ジシュイ……ジシュイ!」
王も感極まってジシュイを抱き締めた。肌からも伝わる温かい想い。火照った胸元や両腕がとても心地良くて、ジシュイは瞳を閉じて抱擁に包まれた。そして中も外も抱きしめ合うように、そっと広い背中を抱き返す。
「ジシュイよ、お前の心と同じように、身体の中も想像以上に温かい。いや、ヌルヌルして熱くて、本当に気持ちいいぞ……受け入れてくれてありがとうな」
「そう言って下さると、ボクも凄く嬉しいです……」
するとジシュイを見つめる王は、苦しそうな顔で自身の唇をグッと噛み締めた。
「だがな、お前はこういう事が初めてだろう? 本当は今すぐ腰を振り乱して何度も高みへ登らせたいが……もう少し互いを馴染ませなくてはいけないよな」
「……ポリュデウケース様?」
「少し……少しだけ、動かしていいか? どうしてもお前の粘膜を感じていたい。それで辛くなったり苦しくなったら直ぐ止めるから……」
こんな風に必死に耐える王の顔を見たのは初めてかもしれない。
いつも快活で明るく、悩みすらそのハツラツさで吹き飛ばしてしまいそうな王なのに、ジシュイの事を思って必死に欲望に耐えている。
この苦しそうな王の表情を見てしまったら、ジシュイの心も甘く溶かされてしまう。
「ボクは大丈夫です……ポリュデウケース様の良いようにして頂ければ……」
「いや、俺はジシュイを絶対に傷つけたくないんだ。情事の作法を教えてくれたレダやザスティアスも、こういうデリケートな事は最初が肝心だと言っていた。お前に苦痛や恐怖を植え付けたくない。これからも深く深く愛し続けていきたいんだ……」
「あぁ、我が陛下……なんという有り難いお言葉を……」
心の底から溢れんばかりの優しさを汲み取ろうとする王の言葉に、ジシュイの心が泣きそうになった。この健気な思いを言葉にしてくれただけでも、自分の全てを王に捧げたくなる。
――クチュ……チュク、チュク……ヌチュ……。
「あ……はっ……♡」
「あぁ、はっ……く……ジシュイ……」
激しく攻め入るのではなく、二人の境界をなくす為に兜の反りで粘膜を舐められている。
ジシュイの首元に王の熱い吐息が吹きかけられ、ジシュイの身体がもう一段階熱を帯びた。それと同時に、尻奥の中で微かなむず痒さが生まれはじめる。
(お、お尻の中、グジュグジュ言ってる♡ なんだろ……お尻の中から、なんかむず痒い変な痺れが出てくる……)
ジシュイは王の抱擁の中で大きく両腿を開き、腹奥に神経を研ぎ澄ませた。
奥まで挿入った塔の切先が、最奥で最上の性感帯『奥唇』と口付けをした。そして何度も甘い口付けを与えられて、媚肉や腰に切ない気持ち良さがさざめき始める。
――ヌチュッ、チュポッチュポッ、ニチュニチュ。
「あっ♡……あっ♡……あぁっ♡」
「……声が色付いてきた。気持ちいいか?」
「はいっ……お、奥に塔の先が当たると、なんか変な感じが込み上げてしまって……」
「奥……そうか……」
王は何か閃いて押しつける腰の力が増した。
――ヌチュゥゥゥゥ!
「――ひっ!? あっあぁぁぁっ♡!?」
蕾と塔の愛合部が強く押し入れられた。すると奥唇も鈴孔に強く口付けされ、ジシュイの髄奥から淫らな気持ち良さが湧き出てきた。
「はぁぁんっ♡! あぁん♡ あぁぁっ♡ な、なにこれ!?」
「それが感じている証だ。よし、たっっっっぷり最奥を愛してやるぞ♡」
――グリュゥゥゥ、クリュックリュッ、ヌジュッ、ヌチュヌチュ、ヌチョヌチョ。
「あっあっあっ♡! お、おくッ! いいですっ♡! すっごい……あぁぁ♡ あぁんあぁぁんっ♡ あんっあんっあんっあんっ♡♡」
「んんー、まだ敬語だから余裕がありそうだな」
「えっ? そんなっ! ――あっ!?」
――ニチュニチュニチュ、ニチュゥゥゥッ! グニュゥゥゥ! ヌチョッヌチョッ!
「あ、あぁぁぁん♡! あぁぁ♡ あぁぁん♡ あんっ♡あんっ♡」
王が最奥の一番気持ち良い処ばかりを攻めてくる。
強く押し付けられてキュゥゥゥと腹奥が締め付けたかと思えば、鈴孔の割れ目でクリュクリュ奥唇を舐め取られて、下腹部のむず痒さが弾けるように広がる。
「あぁぁっ♡ そんなにされたら……っっ!!」
とてもとても気持ち良い。王の前だというのに、失礼も気に出来ないほど自我を曝け出してしまう。
ジシュイの淫らな熱は、王の愛撫によって身体の髄奥からみるみる噴き出していった。
王の逞しい肩越しから見る赤紫色の天蓋と金色の刺繍は、白いモヤが掛かってぼんやりぼやけ、喘ぐ声も潤んだ瞳も、奥の良い処を突かれる度にトロトロに蕩けていった。
――ズニュッズニュッ、ニジュニジュニジュ♡
「あんっ♡ あんっ♡ あんっ♡ ぁぁああっ♡ あっあっあっあっ♡」
もう何も考えられない。ただ気持ち良い。もっと、もっとその硬い物で突いて捏ねて、甘い刺激が欲しくなってしまう。
「……ジシュイ、エロいな……自分で腰を振り始めてるぞ」
「ふぇっ!?」
ジシュイが腹の方に目をやれば、王は気を遣って少ししか動いていないのに対し、ジシュイ自身はもっと気持ち良いのが欲しいと腰を振って胎内を掻き回そうとしていた。
「あ……」
無我夢中で王の塔を貪ろうとしていたと気付き、ジシュイの顔が一気に赤くなる。
「ふっ……俺の挿送じゃ物足りないか? なら俺だってもう遠慮はしないからな」
王はもう我慢出来ないとジュルリと自身の唇を舐め回した。その不敵な笑みに、ジシュイの喉元が「ゴクリ」と鳴る。
抱き締め合っていた身体から王は起き上がり、ジシュイの両腿を抱えて大きく開かせた。
そして蕾と塔の愛合部が露わになり、より深く一つになれるようジシュイの下肢と膝が折り畳まれる。
「……本気でイかせるからな」
(あぁ♡ 凄いのが来る、思いっきり気持ち良いのが……♡)
王の真剣な眼差しと低い声色に、ジシュイの心が跳ね上がった。――と、その直後、媚肉を一気に扱く力強い揺動と共に、髄奥から天に昇ってしまう様な快感が大波となって押し寄せてきたのである。
――ズリュッ! グチュッ、ズボッズボッッ!!
――パンッパンッパンッパンッ!!
「――ひっっ♡♡!?」
今までとは比べ物にならない力強い一突きで、兜は胎内の奥唇どころかその奥、『奥宮』の内部にまで挿入り込んでしまった。
――グポッ、グポッ♡ グプグプグプグプッッ!!
「あぁぁっ、ジシュイの腹奥で良い音が鳴るっ!!」
「ひやァァァッ♡ あ、あぁぁんっ♡ んやぁぁぁぁっっ♡!!」
ジシュイの視界に再び閃光が瞬く。
奥唇に咥え込まれた兜は、何度も奥唇から吐き出させては突っ込み、最上の性感帯を激しく揺さぶった。
ここを攻められたら、ジシュイにはどうにも出来ない。身体の奥深くから強烈な気持ち良さに飲み込まれた。
「すごいっ♡ すごいのぐるぅっ♡♡ ぎもじぃぃ♡♡ イぐっ、イぐぅぅぅっ♡♡!」
全身が切ない痺れに染まり、背中が反って硬直し始める。
それでも最奥を愛する王の腰突きは止まない。そのせいでジシュイを飲み込む絶頂の波がみるみる大きくなっていった。
――ゴリュッ♡ ゴチュゴチュッ♡♡ グポグポグポグポッ!!
「ひぅぅっ♡ らめぇぇっ! イぐイぐイぐぅぅ♡♡ あんっあんっあんっ♡♡ もう……イぐっ! イぐゥゥゥッッ♡♡!!」
指先、足の先までもピンと張らせ、弓なりに背をしならせた。
込み上げる切なさ、むず痒さ、甘い痺れ、全てがジシュイの全身に行き渡り、堪えていた理性を一気に解き放つ。
「――んあ″あぁぁぁっっっ♡♡!! ――やぁぁぁぁんっっ♡♡!!」
――キュゥゥゥ♡♡ ビクッ♡ ビクンッ♡ ビクンッビクンッ♡♡
「はぁぁっ、ジシュイの中、ギュウギュウ締め付けてきて気持ちいい……っっ!!」
王は頬を紅く染めて感嘆の声を漏らすと、引き締まった腰が更に速度を増した。
胎内では酷く痙攣する媚肉や奥唇に、まだまだ足りない愛撫を与える。
――パンパンパンパンパンッ!! ズリュッゴリュッ! グリュグリュグリュグリュッ♡♡!!
「ひうぅぅぅっっ♡ イっでるぅぅっ、ずっとイっでるがらぁぁっっ!! らめぇっ♡ らめぇぇぇっ♡♡!」
「ジシュイの本気啼きは最っ高の媚薬だな♡ っく、俺ももうイきそうだっ。奥宮に注ぐから全部飲み込めよ?」
「おぐぅぅっ♡♡ いっぱいほじぃっ♡♡ 王さまのセーえきぃぃっ♡♡」
「ハァハァ……そんな卑猥に言われたら……っぐ♡ 燃えるなっ♡♡」
ジシュイの腰を掴む王の両手に力が漲った。腕と下腹部には猛々しい太い血管を浮かばせ、ジシュイと更なる絶頂の高みへ飛べるように一心不乱に腰を振る。
――グチュグチュグチュグチュッ♡♡ グポグポグポグポッ、パンパンパンパンパンパンッッ♡♡!!
「――っっ♡♡ ひぁぁぁぁっっ♡♡ んあぁぁぁぁんっっ♡♡!」
「はぁはぁっっ! あぁっ、ジシュイッッ♡♡ 出るっっっ!!」
――ズボズボズボズボッッ♡♡ ブビュッ♡♡ ――ビュルルルルッ♡♡!
「あっ、あぁぁぁっっ♡ な、か……っ♡♡ 出てるぅぅ……ああっ♡ あぁぁぁん♡♡」
――キュゥゥゥゥ♡♡ ビクッ♡ ビクッ♡ ビックンッ♡♡ ……ゴプッ、ゴプッ。
ジシュイの腹奥に精液が吐射され、熱い液体が胎内で揺れているのが分かった。
確かに王の精液を貰ったのだ。愛する人が自分の媚肉で絶頂し、命の糧を入れてくれる。
なんて愛おしい精液だろう。そう感じて、ジシュイは腹の中の王の精液を大事そうに抱えた。
そして奥宮の中に出された精液は、程なくしてジシュイの全身や細胞に染み渡っていったのだった。
布張りに引っ掛かっていた塔が枷を無くす。その瞬間、ブルン! と音を立てながら、立派な精留塔が勢いよく飛び出してきた。
その雄々しい塔は太い血管を何本もまとわせて天にそそり立ち、雄の力強さを物語っている。
(あぁ……なんて立派な精留塔。こんな大きな賜物がボクのお腹の中に入るの……)
ジシュイは睦み合う事はもちろん、胎内に誰かの塔を挿入した事もない。
怖さ半分、先程の指姦よりももっと凄まじい快感を与えられそうで、淫らな期待がキュンキュンと媚肉を切なくさせるのだった。
「あぁ、やっと一つになれるな」
「はい……」
そして、長く骨張った王の指先がジシュイの尻たぶを開いた。
――クパァァ。
「あ……♡」
熱を持った蕾に冷気が当たり、それだけでジシュイは淡い刺激に声が漏れてしまった。
その谷底には紅く熟れる蕾が鈴孔の口付けを待ち、ジシュイの鼓動も緊張と興奮で大きく打ち鳴らし始める。
――クチュ……。
「はっ、はん……♡」
そして王は暴れる自身の塔を捕え、はち切れそうな鈴孔と蕾を口付けさせた。腰にグッと力を込め、蕾の中に喰ませてゆく。
「ジシュイ……行くぞ」
「はい……っっ!」
――ヌチュ、ヌチュゥゥゥ……グッ……。
「あっ……あぁ……っっ!」
「力を入れるな、粘膜が切れてしまう。ゆっくり息を吐いて……そう、身体の力を抜くんだ……」
自分の胎内にずっと憧れていた、雲の上だと思っていた人の兜が入ろうとしてくる。
ジシュイと王の視線が合い、呼吸の速度を確かめ合って、一緒に深く息を吐く。その間にも、大きく張り詰めた兜が少しずつ蕾の中へと喰まれようとした。
――ヌジュゥゥ、グッグッ……ニジュゥゥゥ……。
「ハァハァ、す、ごい……です! あぁ……蕾が広がって……ハァハァ、大きい……大きいです……!」
「兜の縁が全部入れば後は楽になる。あと少し、頑張るんだ!」
「はいっ……あぁぁっ♡」
――グチュチュチュ、ズププ……。
こんなに蕾が広げられ、本当に窄まりが裂けてしまわないか心配が募った。
指でよく解してもらったおかげで痛みは無いが、それでも自分の許容範囲以上の兜が入り込もうとして、既に粘膜はキチキチと悲鳴をあげている。
(ハァハァ、お願い……ここで切れたらポリュデウケース様もがっかりしてしまう……! 早く、挿入って……!!)
――ヌプゥゥゥ……ズニュウゥゥゥ…………グポッ!!
「――はぅっ♡!?」
とうとう一番太い処を蕾が受け入れた。ジジュイも内心胸を撫で下ろし、広げられたままの蕾に兜の太さを実感した――と、その矢先だった。
――ズリュリュリュルッ!! グニュニュニュ、ズリュゥゥゥッ!!
「っひ!? んあぁぁ!!」
「あぁぁぁっ……くぅっ!」
窄まりを超えた塔は、障壁が無くなって一気に根元まで挿入りこんでいった。その瞬間、ジシュイの視界には小さな閃光が飛び散った。
「あっ……あぁぁ……んぁぁぁ……♡」
腹奥をゴリュゴリュと突き抜ける感触。最初は気持ち悪く感じた異物感が、奥に深まるにつれて下腹部が痺れて気持ち良くなってくる。
「大丈夫か?」
「はい……ちょっとお腹の中苦しいですけど……お尻の中に硬い棒のような感触があって……」
自分を貫く異物感をふぅと一呼吸して深く噛み締めた。腹の中で愛している人の塔を包み込んでいる。その事実が、ジシュイにとって感動すら憶えた。
そしてジシュイはにっこりと、王に笑顔を向けたのだった。
「一つになるって、こんな感じなんですね。凄く、嬉しいです……ぐすっ」
これは辛さの涙ではなく、一人では抱えきれない幸せから出る涙である。
「ジシュイ……ジシュイ!」
王も感極まってジシュイを抱き締めた。肌からも伝わる温かい想い。火照った胸元や両腕がとても心地良くて、ジシュイは瞳を閉じて抱擁に包まれた。そして中も外も抱きしめ合うように、そっと広い背中を抱き返す。
「ジシュイよ、お前の心と同じように、身体の中も想像以上に温かい。いや、ヌルヌルして熱くて、本当に気持ちいいぞ……受け入れてくれてありがとうな」
「そう言って下さると、ボクも凄く嬉しいです……」
するとジシュイを見つめる王は、苦しそうな顔で自身の唇をグッと噛み締めた。
「だがな、お前はこういう事が初めてだろう? 本当は今すぐ腰を振り乱して何度も高みへ登らせたいが……もう少し互いを馴染ませなくてはいけないよな」
「……ポリュデウケース様?」
「少し……少しだけ、動かしていいか? どうしてもお前の粘膜を感じていたい。それで辛くなったり苦しくなったら直ぐ止めるから……」
こんな風に必死に耐える王の顔を見たのは初めてかもしれない。
いつも快活で明るく、悩みすらそのハツラツさで吹き飛ばしてしまいそうな王なのに、ジシュイの事を思って必死に欲望に耐えている。
この苦しそうな王の表情を見てしまったら、ジシュイの心も甘く溶かされてしまう。
「ボクは大丈夫です……ポリュデウケース様の良いようにして頂ければ……」
「いや、俺はジシュイを絶対に傷つけたくないんだ。情事の作法を教えてくれたレダやザスティアスも、こういうデリケートな事は最初が肝心だと言っていた。お前に苦痛や恐怖を植え付けたくない。これからも深く深く愛し続けていきたいんだ……」
「あぁ、我が陛下……なんという有り難いお言葉を……」
心の底から溢れんばかりの優しさを汲み取ろうとする王の言葉に、ジシュイの心が泣きそうになった。この健気な思いを言葉にしてくれただけでも、自分の全てを王に捧げたくなる。
――クチュ……チュク、チュク……ヌチュ……。
「あ……はっ……♡」
「あぁ、はっ……く……ジシュイ……」
激しく攻め入るのではなく、二人の境界をなくす為に兜の反りで粘膜を舐められている。
ジシュイの首元に王の熱い吐息が吹きかけられ、ジシュイの身体がもう一段階熱を帯びた。それと同時に、尻奥の中で微かなむず痒さが生まれはじめる。
(お、お尻の中、グジュグジュ言ってる♡ なんだろ……お尻の中から、なんかむず痒い変な痺れが出てくる……)
ジシュイは王の抱擁の中で大きく両腿を開き、腹奥に神経を研ぎ澄ませた。
奥まで挿入った塔の切先が、最奥で最上の性感帯『奥唇』と口付けをした。そして何度も甘い口付けを与えられて、媚肉や腰に切ない気持ち良さがさざめき始める。
――ヌチュッ、チュポッチュポッ、ニチュニチュ。
「あっ♡……あっ♡……あぁっ♡」
「……声が色付いてきた。気持ちいいか?」
「はいっ……お、奥に塔の先が当たると、なんか変な感じが込み上げてしまって……」
「奥……そうか……」
王は何か閃いて押しつける腰の力が増した。
――ヌチュゥゥゥゥ!
「――ひっ!? あっあぁぁぁっ♡!?」
蕾と塔の愛合部が強く押し入れられた。すると奥唇も鈴孔に強く口付けされ、ジシュイの髄奥から淫らな気持ち良さが湧き出てきた。
「はぁぁんっ♡! あぁん♡ あぁぁっ♡ な、なにこれ!?」
「それが感じている証だ。よし、たっっっっぷり最奥を愛してやるぞ♡」
――グリュゥゥゥ、クリュックリュッ、ヌジュッ、ヌチュヌチュ、ヌチョヌチョ。
「あっあっあっ♡! お、おくッ! いいですっ♡! すっごい……あぁぁ♡ あぁんあぁぁんっ♡ あんっあんっあんっあんっ♡♡」
「んんー、まだ敬語だから余裕がありそうだな」
「えっ? そんなっ! ――あっ!?」
――ニチュニチュニチュ、ニチュゥゥゥッ! グニュゥゥゥ! ヌチョッヌチョッ!
「あ、あぁぁぁん♡! あぁぁ♡ あぁぁん♡ あんっ♡あんっ♡」
王が最奥の一番気持ち良い処ばかりを攻めてくる。
強く押し付けられてキュゥゥゥと腹奥が締め付けたかと思えば、鈴孔の割れ目でクリュクリュ奥唇を舐め取られて、下腹部のむず痒さが弾けるように広がる。
「あぁぁっ♡ そんなにされたら……っっ!!」
とてもとても気持ち良い。王の前だというのに、失礼も気に出来ないほど自我を曝け出してしまう。
ジシュイの淫らな熱は、王の愛撫によって身体の髄奥からみるみる噴き出していった。
王の逞しい肩越しから見る赤紫色の天蓋と金色の刺繍は、白いモヤが掛かってぼんやりぼやけ、喘ぐ声も潤んだ瞳も、奥の良い処を突かれる度にトロトロに蕩けていった。
――ズニュッズニュッ、ニジュニジュニジュ♡
「あんっ♡ あんっ♡ あんっ♡ ぁぁああっ♡ あっあっあっあっ♡」
もう何も考えられない。ただ気持ち良い。もっと、もっとその硬い物で突いて捏ねて、甘い刺激が欲しくなってしまう。
「……ジシュイ、エロいな……自分で腰を振り始めてるぞ」
「ふぇっ!?」
ジシュイが腹の方に目をやれば、王は気を遣って少ししか動いていないのに対し、ジシュイ自身はもっと気持ち良いのが欲しいと腰を振って胎内を掻き回そうとしていた。
「あ……」
無我夢中で王の塔を貪ろうとしていたと気付き、ジシュイの顔が一気に赤くなる。
「ふっ……俺の挿送じゃ物足りないか? なら俺だってもう遠慮はしないからな」
王はもう我慢出来ないとジュルリと自身の唇を舐め回した。その不敵な笑みに、ジシュイの喉元が「ゴクリ」と鳴る。
抱き締め合っていた身体から王は起き上がり、ジシュイの両腿を抱えて大きく開かせた。
そして蕾と塔の愛合部が露わになり、より深く一つになれるようジシュイの下肢と膝が折り畳まれる。
「……本気でイかせるからな」
(あぁ♡ 凄いのが来る、思いっきり気持ち良いのが……♡)
王の真剣な眼差しと低い声色に、ジシュイの心が跳ね上がった。――と、その直後、媚肉を一気に扱く力強い揺動と共に、髄奥から天に昇ってしまう様な快感が大波となって押し寄せてきたのである。
――ズリュッ! グチュッ、ズボッズボッッ!!
――パンッパンッパンッパンッ!!
「――ひっっ♡♡!?」
今までとは比べ物にならない力強い一突きで、兜は胎内の奥唇どころかその奥、『奥宮』の内部にまで挿入り込んでしまった。
――グポッ、グポッ♡ グプグプグプグプッッ!!
「あぁぁっ、ジシュイの腹奥で良い音が鳴るっ!!」
「ひやァァァッ♡ あ、あぁぁんっ♡ んやぁぁぁぁっっ♡!!」
ジシュイの視界に再び閃光が瞬く。
奥唇に咥え込まれた兜は、何度も奥唇から吐き出させては突っ込み、最上の性感帯を激しく揺さぶった。
ここを攻められたら、ジシュイにはどうにも出来ない。身体の奥深くから強烈な気持ち良さに飲み込まれた。
「すごいっ♡ すごいのぐるぅっ♡♡ ぎもじぃぃ♡♡ イぐっ、イぐぅぅぅっ♡♡!」
全身が切ない痺れに染まり、背中が反って硬直し始める。
それでも最奥を愛する王の腰突きは止まない。そのせいでジシュイを飲み込む絶頂の波がみるみる大きくなっていった。
――ゴリュッ♡ ゴチュゴチュッ♡♡ グポグポグポグポッ!!
「ひぅぅっ♡ らめぇぇっ! イぐイぐイぐぅぅ♡♡ あんっあんっあんっ♡♡ もう……イぐっ! イぐゥゥゥッッ♡♡!!」
指先、足の先までもピンと張らせ、弓なりに背をしならせた。
込み上げる切なさ、むず痒さ、甘い痺れ、全てがジシュイの全身に行き渡り、堪えていた理性を一気に解き放つ。
「――んあ″あぁぁぁっっっ♡♡!! ――やぁぁぁぁんっっ♡♡!!」
――キュゥゥゥ♡♡ ビクッ♡ ビクンッ♡ ビクンッビクンッ♡♡
「はぁぁっ、ジシュイの中、ギュウギュウ締め付けてきて気持ちいい……っっ!!」
王は頬を紅く染めて感嘆の声を漏らすと、引き締まった腰が更に速度を増した。
胎内では酷く痙攣する媚肉や奥唇に、まだまだ足りない愛撫を与える。
――パンパンパンパンパンッ!! ズリュッゴリュッ! グリュグリュグリュグリュッ♡♡!!
「ひうぅぅぅっっ♡ イっでるぅぅっ、ずっとイっでるがらぁぁっっ!! らめぇっ♡ らめぇぇぇっ♡♡!」
「ジシュイの本気啼きは最っ高の媚薬だな♡ っく、俺ももうイきそうだっ。奥宮に注ぐから全部飲み込めよ?」
「おぐぅぅっ♡♡ いっぱいほじぃっ♡♡ 王さまのセーえきぃぃっ♡♡」
「ハァハァ……そんな卑猥に言われたら……っぐ♡ 燃えるなっ♡♡」
ジシュイの腰を掴む王の両手に力が漲った。腕と下腹部には猛々しい太い血管を浮かばせ、ジシュイと更なる絶頂の高みへ飛べるように一心不乱に腰を振る。
――グチュグチュグチュグチュッ♡♡ グポグポグポグポッ、パンパンパンパンパンパンッッ♡♡!!
「――っっ♡♡ ひぁぁぁぁっっ♡♡ んあぁぁぁぁんっっ♡♡!」
「はぁはぁっっ! あぁっ、ジシュイッッ♡♡ 出るっっっ!!」
――ズボズボズボズボッッ♡♡ ブビュッ♡♡ ――ビュルルルルッ♡♡!
「あっ、あぁぁぁっっ♡ な、か……っ♡♡ 出てるぅぅ……ああっ♡ あぁぁぁん♡♡」
――キュゥゥゥゥ♡♡ ビクッ♡ ビクッ♡ ビックンッ♡♡ ……ゴプッ、ゴプッ。
ジシュイの腹奥に精液が吐射され、熱い液体が胎内で揺れているのが分かった。
確かに王の精液を貰ったのだ。愛する人が自分の媚肉で絶頂し、命の糧を入れてくれる。
なんて愛おしい精液だろう。そう感じて、ジシュイは腹の中の王の精液を大事そうに抱えた。
そして奥宮の中に出された精液は、程なくしてジシュイの全身や細胞に染み渡っていったのだった。
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