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足音
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これは、昔僕が清掃会社で働いてた時の話だ。
その日、同僚と2人で病院名は詳しく言えないが広島市内の西区観音のバイパス下にある土本〇内科という病院に定期清掃に入った。
この日は土曜日で診察は午前中だけで看護師のおばちゃんから鍵を預かり僕達二人だけになった。
ここで同僚の紹介を済ませておこうと思う。
ニックネームだが金ポンという僕と同級生だ。
彼は霊感とかそういった不思議な力が全くない僕と違い、寺の血筋というのも手伝って見たくないのにこの世のものでないものを昔から見てきたらしい。
18歳からの腐れ縁だ。
(´A’) ワックスも乾いたし...物も元に戻したし......確認OK!
道具片付けよーでー
( ゚∀゚) うぃー
(´A’) おい、早ぅ済んだし今日こそは3階から上に行こうで!
この病院は、古い6階建ての鉄筋コンクリートビルだ。
元々は入院も受け付けてたらしく3階から上はベッドルームになっていた。
今では2階までしか使われてなく外来のみになっていた。
( ゚∀゚) しかしまぁ...ボロボロじゃな...
4階まで上がってきた僕達は各部屋を見渡した。老朽化と手入れをしていないせいもあって内装は悲惨なものだった。
それでも3階は、看護師や先生の休憩室として使われている部屋もあった。
しかし、4階の部屋は壁は崩れ、床も剥がれ、ベッドや棚は無造作に散乱していた。
その光景に僕達は、
( ゚∀゚) 廃墟キターーーーーーー!!!!!
(´A’) ひゃっはぁぁぁぁぁぁ!!!
ドキドキワクワクしながら次の階を目指した。
......と、5階につこうかという時、ふと金ポンが
( ゚∀゚) なぁ
ここって昼から誰か来る時あるんか?
(´A’) は?
いや、もうこんな時間に先生とか戻ってくることはまず無いで?
( ゚∀゚) そうかぁ......
(´A’) どしたん?
( ゚∀゚) ...いや、誰か上がってきよる
(´A’)
( ゚∀゚) スリッパ履いたお年寄が、歩く感じ
(´A’) 俺なんも聞こえん
( ゚∀゚) ほんまぁ?
わかるやろ?足が悪くて、一歩一歩一生懸命歩く感じ
(´A’) ......うん
(´A’) それって...現在進行形?
( ゚∀゚) 現在進行形
今は4階に来たくらい
その瞬間僕達は何の合図もアイコンタクトすらなく、同時にその階段を駆け下りた。
その足音の主とすれ違う形になるのだが、僕は「見えない人」だから関係ないが、金ポンはおそらく目でもつぶってたのだろう。
凄まじいスピードで駆け下りた僕達は手早く戸締りをして鍵を所定の位置に置き、車に駆け込みその病院から逃げ出した。
( ゚∀゚) 次ん時はなにか準備してこーぜ
(´A’) 俺自分家の神棚の御神酒持ってくわ
けど、僕達がその病院に入ることは2度となかった。
その月を最後に土本〇病院は理由はわからなかったが閉鎖したのだ。
その日、同僚と2人で病院名は詳しく言えないが広島市内の西区観音のバイパス下にある土本〇内科という病院に定期清掃に入った。
この日は土曜日で診察は午前中だけで看護師のおばちゃんから鍵を預かり僕達二人だけになった。
ここで同僚の紹介を済ませておこうと思う。
ニックネームだが金ポンという僕と同級生だ。
彼は霊感とかそういった不思議な力が全くない僕と違い、寺の血筋というのも手伝って見たくないのにこの世のものでないものを昔から見てきたらしい。
18歳からの腐れ縁だ。
(´A’) ワックスも乾いたし...物も元に戻したし......確認OK!
道具片付けよーでー
( ゚∀゚) うぃー
(´A’) おい、早ぅ済んだし今日こそは3階から上に行こうで!
この病院は、古い6階建ての鉄筋コンクリートビルだ。
元々は入院も受け付けてたらしく3階から上はベッドルームになっていた。
今では2階までしか使われてなく外来のみになっていた。
( ゚∀゚) しかしまぁ...ボロボロじゃな...
4階まで上がってきた僕達は各部屋を見渡した。老朽化と手入れをしていないせいもあって内装は悲惨なものだった。
それでも3階は、看護師や先生の休憩室として使われている部屋もあった。
しかし、4階の部屋は壁は崩れ、床も剥がれ、ベッドや棚は無造作に散乱していた。
その光景に僕達は、
( ゚∀゚) 廃墟キターーーーーーー!!!!!
(´A’) ひゃっはぁぁぁぁぁぁ!!!
ドキドキワクワクしながら次の階を目指した。
......と、5階につこうかという時、ふと金ポンが
( ゚∀゚) なぁ
ここって昼から誰か来る時あるんか?
(´A’) は?
いや、もうこんな時間に先生とか戻ってくることはまず無いで?
( ゚∀゚) そうかぁ......
(´A’) どしたん?
( ゚∀゚) ...いや、誰か上がってきよる
(´A’)
( ゚∀゚) スリッパ履いたお年寄が、歩く感じ
(´A’) 俺なんも聞こえん
( ゚∀゚) ほんまぁ?
わかるやろ?足が悪くて、一歩一歩一生懸命歩く感じ
(´A’) ......うん
(´A’) それって...現在進行形?
( ゚∀゚) 現在進行形
今は4階に来たくらい
その瞬間僕達は何の合図もアイコンタクトすらなく、同時にその階段を駆け下りた。
その足音の主とすれ違う形になるのだが、僕は「見えない人」だから関係ないが、金ポンはおそらく目でもつぶってたのだろう。
凄まじいスピードで駆け下りた僕達は手早く戸締りをして鍵を所定の位置に置き、車に駆け込みその病院から逃げ出した。
( ゚∀゚) 次ん時はなにか準備してこーぜ
(´A’) 俺自分家の神棚の御神酒持ってくわ
けど、僕達がその病院に入ることは2度となかった。
その月を最後に土本〇病院は理由はわからなかったが閉鎖したのだ。
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