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一章

2日目ーー出発でありますゞ

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「さてと、よーし!
出発するか!!」

はぁ、やっと出発か…。
なんか色々ありすぎてまだ1日も経ってないとは思えないな。
まるで、2、3ヶ月くらい経ったみたいだ。
…言い過ぎか☆
(何故か誰かに謝らなければいけない気がするのはなんでだ?)

出発してしばらく経って、もう目と鼻の先に山がある所まで来たところで、女神が口を開いた。

「そういや、山の主討伐とか言ったが、私、奴と友達だったわ!!」

…えーーーーーー…(゚ロ゚) 
なにそれーーーーー…。

「…えと、つまりは、気付かぬうちに友達を討伐しようとしてた、ということですかね?」

「そういう事だな!!
まあいい!とりあえず会いに行こうじゃないか!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

山に入ると、何故かすぐ目の前に山の主がいらっしゃる。
普通山頂にいるよね?

「おお!ジュピト!久しぶりだな!」

女神が声をかけると、彼は振り返り、女神に抱きついた。
…何故に…。

「おおおおおーー!アレシアーー!!会いたかったよおおお!!
助けてくれえ!!」

そいつは女神の胸元で泣きじゃくっている。
顔を胸に擦り付けて。
というかよく見るとにやけてないか?

「鬱陶しい!やめろ!!」

女神は彼の股間を蹴り飛ばした。
ちょっと砕けたかもしれない。

「ーーーーーー!!!!!!


言葉にならない叫びを放ちながら、のたうち回っている。
ざまぁみやがれ。

「…全く、お前は昔から全然変わらんな!もういい歳なんだから恥を知ったらどうなんだ!
お前の息子は衰えを知らんのか!
…で、一応聞くが、助けて欲しいってなんなんだ?」

いい歳か…。
見た目は若いんだけどな。
まあ、東〇PROJECTみたいなものか。

「ーーーー!!!!!」

まだ転がってるし…。

「うざい!!」

女神が蹴りを入れ、彼の動きを止めた。
生きているか危うい。

「くぅー、いってえ!!さすが女神様だぜ、俺のM心が疼いてしかたないよ!」

(女神が笑みをうかべながら杖を彼に向けようとしている)

「うわあああすまんすまんすまん!
森が無くなるからやめろ!」

「分かればよろしい。」

うわぁぁぁ、女神こわぁぁぁ。
この人怒らせたら多分死ぬ。
いや、絶対。

「で?
助けてくれって、なんなんだ!?」

「そ、そうだったそうだった。
わしさ、追い出されちゃったんだよね、山頂から。」

まあ、こんな変態クソジジィだったら追い出されて当然だろ。
いやでも、こんなんでも山の主やってるんだから、森のザコモンスターじゃ追い出せないか…。

「さすがのお前でも、森の奴らに追い出されることはないだろ。
…まさか、最近噂で聞く"破滅の呪術師"か?」

「そう、そのまさかだ。
わしはあいつとたたかって、五秒で負けた。」

いや、破滅のジュリアンだか破滅のJUJUだか何だか知らないけど、あんた山で1番強いんだろしっかりしろよ。
…というか、この流れだと…

「お願いだ!奴を倒してくれ!
わしの山を取り返してくれ!」

「私、いや、私たちに頼むってことは、それ相応の対価は払ってくれるんだよな?」

「当然さ…って、ん、私たち?(チラッ)
わっ!!
お前達、いつからいたんだ?
わしはてっきりアレシアだけかと…」

「いつからって、最初からいましたけど…」

「…」

いやラトさんなんか喋ってーーー…。
それにしても気づかないって、この人絶対胸しか見てなかっただろ。

「ラトは分かるが、こっちのは誰なんだ?」

こっちって、なんか虚しい。

「ああ、こいつはな、勇者だ!」

「えへへへ…」

「えぇぇーー???
こんな弱そうなやつがァ?
全然勇者の力を感じないんですけどぉぉ?」

いやうざ!
事実だけどもうざ!
つか十分あんたも弱いだろ!
人の事言えねえだろ!

「アレシアさん、こんな人ほっといて次の町行きましょうよ。」

「…そうだな。」

「すみませんでした勇者様!!
どうか私の御無礼を許してくださいい!!
そして、私をお救い下さい!!」

調子のいい生き物め。
後でたっぷり報酬貰ってやる。
結果的に丁度いい敵も出来たことだし。

「…アレシアさん、やってあげましょうか。」

「おう!…よし!早速出発だ!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

「次回!破滅の呪術師vs勇者一行、あつき熱戦を見逃すな!!!」

「アレシアさん…誰に言ってるんですか?」
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