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◆◇第一幕◇◆ 時空の監視者の愛情は伝わらない
あなたと私の関係性②
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元の世界で施設にいた頃、職員の人達は事あるごとに私に言った。『お母さんを許してあげなさい』と。
今にして思えば、その言葉は慰めや励ましの一種だったのだろう。でも、言われた側の私としては、なぜそんなことを言われるのか意味がわからず、首を捻る事しかできなかった。
私は自分を捨てた母親を恨んでいた。けれど、それはされたことに対してではなく、いつまで経っても迎えに来てくれない事に対しての気持ちだった。
だから私にとって許すというのは諦めると同義語のように思えてしまうのだ。
本来優しい響きを持つはずのその言葉を歪んだ形で受け止めている私が間違っているのはわかっている。でもそのことを踏まえて、今の私の考えを上手にルークに伝える事ができるだろうか。いや、上手にいかなくても伝えるべきなのだろう。
ということで、どう説明するか頭の中で整理して、緊張のせいで乾いてしまった唇を舌先で湿らせてから、私は口を開いた。
「まず、許すっていう言葉は、誰でも知っているものではありますが、その意味は人によって.........というか、状況によって、意味がその都度変わるものだと思うんです。で、しつこいけれど、これはあくまでも私とバルドゥールさんの過去の一件においてのことです」
「うん、大丈夫。わかってるよ」
結局ぐだぐだと長い前置きをしてしまった私に、ルークは穏やかに目を細めてくれた。それに背を押され、私はやっと本題を語り出す。
「それで、私がバルドゥールさんを許すと言ってしまうと、彼にされたこれまでのことを全部無かったことにしてしまうような気がするんです。穿った言い方をしてしまうと、また同じことを繰り返しても良いよって言ってるような気がするんです」
「なるほどねー」
軽い返事というか合いの手を入れたルークだけれど、すぐに視線だけで続きを促す。私も軽く頷いてから再び口を開いた。
「もちろんバルドゥールさんは、同じ過ちを2度と繰り返さないと約束してくれました。それを疑うつもりはないです。私も過去の事をほじくり返して彼を責めるつもりはありません。でも、私は過去のことを帳消しにないで、やり直しを始めたからこそ、今の関係があると思っているんです」
やり直しを始めた当初は、残忍だったバルドゥールを二度と見ないで済むことに内心ほっとしていた。でも、時間を置いて気付く事があった。
あの頃、バルドゥールが私に対して酷い態度を取っていたのは自分の分身だと思っていたから。それは言い換えると、彼は恐ろしいまでに自分に厳しいという事なのだ。その事実を、私は忘れずにずっと胸に刻んでおきたいと思う。
いつかバルドゥールが自分を追い詰め過ぎた時、『頑張れ』とは反対の言葉を掛けれるように。
そんな思いも込めて一気に言い切った私はルークをちらりと盗み見た。
目の前の彼はテーブルに両手を乗せ、指を組んだままじっとしている。その表情はとても真剣なものだった。私の説明が彼の理解の範疇を超えてしまっている事は、微かに刻んでいる眉間の皺が物語っていた。
「...........................そっかぁ。そういう考えもあるんだね」
絞り出すように呟いたルークの言葉は、私にではなく自分に言い聞かせているものに聞こえた。
数拍遅れて、もしかしてリンさんとの関係について悩んでいるルークには、ちょっとキツイ内容だったのかもしれないことに気付く。
「あの………これは、あくまで私の持論です。別にルークさんに押し付けるつもりはないですよ」
慌てて補足をした私に、ルークはにこりと笑みを浮かべた。でも、その笑みは少しぎこちないもの。これは更なる補足が必要のようだ。
「きっと、同じ過ちを繰り返さないと約束してくれた言葉を信じて、過去の事を責めずに、やり直しを始めた時点で許すという定義に当てはまっているんだと思います。なのに、それを頑なに認めない私が、相当な頑固者なだけなんです」
「頑固者かぁ。ごめん、それは本当の事だから否定できないよ」
「えー」
私が不満の声を上げれば、ルークはぷっと吹き出して、ちょっと意地の悪い笑みを浮かべた。ちなみにこの笑みは、ぎこちなさは皆無だった。そして表情はそのままで、ルークは私に新たに質問を投げた。
「じゃあ、バルドゥールは、今の君にとってどんな存在?あっさっきの時空の監視者云々は無しにして、純粋にアイツのことをどう思っている?」
「どう思っているって言われても………………」
自分の気持ちなのに、ずばり聞かれてもじもじとしてしまう。ぶっちゃけ、バルドゥールに向かうこの気持ちが何なのかわからない私に、逆に誰か教えてっというのが本音だ。
そんなふうに思うのに、なぜか頬が熱くなってしまう私に、ルークはにやにやと意地の悪い笑みを深くする。そして、さあさあと私を追い込んでいく。
どうやら、ルークはリンさんとの関係性について悩んでもいたけれど、下世話な感情で私とバルドゥールのことをあれこれ聞きたいようでもあった。
敢えて言わせてもらおう。私とルークは似た者同士だけれど、こういうゲスいところは、断じて似ていない。
そしてまごついたまま答えることができない私に、ルークはどストレートな質問をぶっ込んできた。
「好きなの?」
「は?」
まごつきも頬の熱さも忘れて思わず間の抜けた声を出してしまった。
そして瞬きを繰り返しながらルークを見つめれば、にやにや笑いに意味ありげな視線が追加され、私の思考を更に鈍らせる。
「アカリ、どうなの?」
「…………考え中です」
真面目かっというルークの突っ込みがうざいので、ちょっと横を向いて考える。
バルドゥールに向かう気持ちで、一番大きいのは尊敬と憧れだ。その気持ちを大まかに分類したら、好きという気持ちになるだろう。嫌いではないのだから。
「好き…………ですね」
消え入りそうな声でぽつりとそう答えたら、ルークから満面の笑みが返ってきた。
「そっかぁ。アカリはバルドゥールのことが好きなんだぁー」
背もたれに体重をかけて、ぶらぶらと足を揺らしながらそう言うルークは、まるで小学5年生の男子ようだった。
無邪気を卒業しかけた、でも、まだまだ子供の男子に冷やかされたような感じで、だから何?と言い返したくなる。
でもここでムキになってしまえば、また口喧嘩に発展してしまうだろう。それは、駄目だ。今日はストップをかけてくれるアシュレイさんが居ないのだから、私が大人にならなくては。
「ルークさんの言ってる好きと私の伝えたい好きは違いますよ」
小さく咳ばらいをして、感情を抑えた口調でそう言えば、ルークは今度はずいっと前のめりになって私の顔を覗き込む。どうでもいいけれど、さっきからルークは落ち着きがない。
「へぇー、俺の好きと違うなら、どんなふうか教えてよ、アカリ」
「どんなふうって………それは…………」
「それは?」
「……………………………」
さあ吐けと迫るルークはまるで、取り調べ中の刑事のようだ。そうなると私は被疑者なのか。罪を犯したつもりはないけれど。あと、この世界に黙秘権というのは存在するのだろうか。
「ねえアカリ、ここまで喋って、だんまりは無いよね?」
頬杖を付いてにこりと笑みを向けたルークの目は笑っていなかった。そして、私はこの追及から逃れることはできないことを悟った。
そしてしばらく考える。バルドゥールに向かう私の気持ちは何なのだろうと。でも、ここ最近ずっと考えているけれどわからないのに、今、ここで見つかるなんていうミラクルは起こるはずはない。
でも、ルークの追及を適当な言葉で誤魔化したところで、彼はきっと地の果てまで追いかけてくるだろう。なら一先ず、今一番近い感情を彼に伝えるのが最善だ。
「私がバルドゥールさんに好って思う気持ちは…………お、お父さん…………のように思う気持ちです」
瞬間、ルークは固まった。
「お、お父さん?」
「はい」
「バルドゥールが?」
「はい」
「………………なんで?」
何でと言われても、そう思うのだから仕方ない。
あと、何だそれと、がっかり感を全面に出すルークに、ちょっと………いや、かなりイラッとしてしまった。
今にして思えば、その言葉は慰めや励ましの一種だったのだろう。でも、言われた側の私としては、なぜそんなことを言われるのか意味がわからず、首を捻る事しかできなかった。
私は自分を捨てた母親を恨んでいた。けれど、それはされたことに対してではなく、いつまで経っても迎えに来てくれない事に対しての気持ちだった。
だから私にとって許すというのは諦めると同義語のように思えてしまうのだ。
本来優しい響きを持つはずのその言葉を歪んだ形で受け止めている私が間違っているのはわかっている。でもそのことを踏まえて、今の私の考えを上手にルークに伝える事ができるだろうか。いや、上手にいかなくても伝えるべきなのだろう。
ということで、どう説明するか頭の中で整理して、緊張のせいで乾いてしまった唇を舌先で湿らせてから、私は口を開いた。
「まず、許すっていう言葉は、誰でも知っているものではありますが、その意味は人によって.........というか、状況によって、意味がその都度変わるものだと思うんです。で、しつこいけれど、これはあくまでも私とバルドゥールさんの過去の一件においてのことです」
「うん、大丈夫。わかってるよ」
結局ぐだぐだと長い前置きをしてしまった私に、ルークは穏やかに目を細めてくれた。それに背を押され、私はやっと本題を語り出す。
「それで、私がバルドゥールさんを許すと言ってしまうと、彼にされたこれまでのことを全部無かったことにしてしまうような気がするんです。穿った言い方をしてしまうと、また同じことを繰り返しても良いよって言ってるような気がするんです」
「なるほどねー」
軽い返事というか合いの手を入れたルークだけれど、すぐに視線だけで続きを促す。私も軽く頷いてから再び口を開いた。
「もちろんバルドゥールさんは、同じ過ちを2度と繰り返さないと約束してくれました。それを疑うつもりはないです。私も過去の事をほじくり返して彼を責めるつもりはありません。でも、私は過去のことを帳消しにないで、やり直しを始めたからこそ、今の関係があると思っているんです」
やり直しを始めた当初は、残忍だったバルドゥールを二度と見ないで済むことに内心ほっとしていた。でも、時間を置いて気付く事があった。
あの頃、バルドゥールが私に対して酷い態度を取っていたのは自分の分身だと思っていたから。それは言い換えると、彼は恐ろしいまでに自分に厳しいという事なのだ。その事実を、私は忘れずにずっと胸に刻んでおきたいと思う。
いつかバルドゥールが自分を追い詰め過ぎた時、『頑張れ』とは反対の言葉を掛けれるように。
そんな思いも込めて一気に言い切った私はルークをちらりと盗み見た。
目の前の彼はテーブルに両手を乗せ、指を組んだままじっとしている。その表情はとても真剣なものだった。私の説明が彼の理解の範疇を超えてしまっている事は、微かに刻んでいる眉間の皺が物語っていた。
「...........................そっかぁ。そういう考えもあるんだね」
絞り出すように呟いたルークの言葉は、私にではなく自分に言い聞かせているものに聞こえた。
数拍遅れて、もしかしてリンさんとの関係について悩んでいるルークには、ちょっとキツイ内容だったのかもしれないことに気付く。
「あの………これは、あくまで私の持論です。別にルークさんに押し付けるつもりはないですよ」
慌てて補足をした私に、ルークはにこりと笑みを浮かべた。でも、その笑みは少しぎこちないもの。これは更なる補足が必要のようだ。
「きっと、同じ過ちを繰り返さないと約束してくれた言葉を信じて、過去の事を責めずに、やり直しを始めた時点で許すという定義に当てはまっているんだと思います。なのに、それを頑なに認めない私が、相当な頑固者なだけなんです」
「頑固者かぁ。ごめん、それは本当の事だから否定できないよ」
「えー」
私が不満の声を上げれば、ルークはぷっと吹き出して、ちょっと意地の悪い笑みを浮かべた。ちなみにこの笑みは、ぎこちなさは皆無だった。そして表情はそのままで、ルークは私に新たに質問を投げた。
「じゃあ、バルドゥールは、今の君にとってどんな存在?あっさっきの時空の監視者云々は無しにして、純粋にアイツのことをどう思っている?」
「どう思っているって言われても………………」
自分の気持ちなのに、ずばり聞かれてもじもじとしてしまう。ぶっちゃけ、バルドゥールに向かうこの気持ちが何なのかわからない私に、逆に誰か教えてっというのが本音だ。
そんなふうに思うのに、なぜか頬が熱くなってしまう私に、ルークはにやにやと意地の悪い笑みを深くする。そして、さあさあと私を追い込んでいく。
どうやら、ルークはリンさんとの関係性について悩んでもいたけれど、下世話な感情で私とバルドゥールのことをあれこれ聞きたいようでもあった。
敢えて言わせてもらおう。私とルークは似た者同士だけれど、こういうゲスいところは、断じて似ていない。
そしてまごついたまま答えることができない私に、ルークはどストレートな質問をぶっ込んできた。
「好きなの?」
「は?」
まごつきも頬の熱さも忘れて思わず間の抜けた声を出してしまった。
そして瞬きを繰り返しながらルークを見つめれば、にやにや笑いに意味ありげな視線が追加され、私の思考を更に鈍らせる。
「アカリ、どうなの?」
「…………考え中です」
真面目かっというルークの突っ込みがうざいので、ちょっと横を向いて考える。
バルドゥールに向かう気持ちで、一番大きいのは尊敬と憧れだ。その気持ちを大まかに分類したら、好きという気持ちになるだろう。嫌いではないのだから。
「好き…………ですね」
消え入りそうな声でぽつりとそう答えたら、ルークから満面の笑みが返ってきた。
「そっかぁ。アカリはバルドゥールのことが好きなんだぁー」
背もたれに体重をかけて、ぶらぶらと足を揺らしながらそう言うルークは、まるで小学5年生の男子ようだった。
無邪気を卒業しかけた、でも、まだまだ子供の男子に冷やかされたような感じで、だから何?と言い返したくなる。
でもここでムキになってしまえば、また口喧嘩に発展してしまうだろう。それは、駄目だ。今日はストップをかけてくれるアシュレイさんが居ないのだから、私が大人にならなくては。
「ルークさんの言ってる好きと私の伝えたい好きは違いますよ」
小さく咳ばらいをして、感情を抑えた口調でそう言えば、ルークは今度はずいっと前のめりになって私の顔を覗き込む。どうでもいいけれど、さっきからルークは落ち着きがない。
「へぇー、俺の好きと違うなら、どんなふうか教えてよ、アカリ」
「どんなふうって………それは…………」
「それは?」
「……………………………」
さあ吐けと迫るルークはまるで、取り調べ中の刑事のようだ。そうなると私は被疑者なのか。罪を犯したつもりはないけれど。あと、この世界に黙秘権というのは存在するのだろうか。
「ねえアカリ、ここまで喋って、だんまりは無いよね?」
頬杖を付いてにこりと笑みを向けたルークの目は笑っていなかった。そして、私はこの追及から逃れることはできないことを悟った。
そしてしばらく考える。バルドゥールに向かう私の気持ちは何なのだろうと。でも、ここ最近ずっと考えているけれどわからないのに、今、ここで見つかるなんていうミラクルは起こるはずはない。
でも、ルークの追及を適当な言葉で誤魔化したところで、彼はきっと地の果てまで追いかけてくるだろう。なら一先ず、今一番近い感情を彼に伝えるのが最善だ。
「私がバルドゥールさんに好って思う気持ちは…………お、お父さん…………のように思う気持ちです」
瞬間、ルークは固まった。
「お、お父さん?」
「はい」
「バルドゥールが?」
「はい」
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何でと言われても、そう思うのだから仕方ない。
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