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◆◇第一幕◇◆ 時空の監視者の愛情は伝わらない
あなたと私の関係性①
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リンさんが折り鶴で反応を示してくれたから、千羽鶴を折る。
よくよく考えたらそれは安直すぎる発想だ。これは、数を増やしたからといって、どうにかなる問題ではないのだ。…………でも、今はあまり深く考えないようにする。もちろん、千羽鶴を折りつつも、他に何かないかと、常に案をめぐらすことは忘れていないけれど。
人間というのは不思議なもので、一先ずの目標ができれば、前向きに物事を考えられるものなのだ。そして、ポジティブ思考になれば、良い案も浮かんでくる…………はず。多分、きっと。
とはいえ、千羽鶴を作り始めてまだ3日目。さすがにすぐには、パッとした閃きは無い。そんな私達はひたすら折り鶴を作成することに没頭している。
「アカリにさぁ、ずっと聞こうと思ってたんだけどさぁー」
「んー…………なんですか?」
ルークの屋敷に到着して、リンさんに挨拶を済ませた私はすぐにテーブルに着席した。そして、折り紙を手元に引き寄せた途端、ルークは軽い口調で問いかけてきた。
でも、折り紙モードのスイッチが入った私は、おざなりに返事をしてしまう。というか、ルークも折り鶴の作り方はマスターしたのだから、口ではなく手を動かして欲しい。
そう言おうと思って視線を向ければ、ルークも既に作業を開始していた。そして彼は、手も口も同時に動かせる人種のようだった。
「アカリはさぁ、バルドゥールのことどう思っている?」
「どうって…………私は異世界の人間で、彼は時空の監視者。ああー.........、今は家主と居候でもありますね」
ルークは器用に喋りながら折れるかもしれないけれど、私はそんなに器用じゃない。そして、くだらない質問はやめてほしい。そう思いながらも律義に答えれば、目の前の彼は露骨に変な顔をした。
「関係性を聞いているんじゃないよ」
「じゃあ、何を聞いてるんですか?」
折り鶴は最初の三角を綺麗に折るのが一番重要。なので、ルークの問い掛けがちょっとうるさく感じてしまい、少し尖った返事をしてしまう。
けれど、ルークは気を悪くする素振りをみせず、再び私に問い掛けた。
「アカリ自身が、バルドゥールに対してどういう感情を持っているかってことを聞きたいんだ」
「…………そうですね…………優しい人だと思いますよ」
心ここにあらずで答えてしまえば、取り繕うことのない本音が漏れてしまう。そしてそこをルークが見逃すわけもなく、おおっといった感じて目を丸くした。しまった、まさかここで食い付いてくるとは思わなかったから油断していた。もう少し言葉を選ぶべきだった。
慌てて訂正しようとするも、その前にルークから、どの辺が?と食い気味に問われてしまった。…………集中したいのに、それを察してくれない彼はちょっとウザい。
でも、このままルークの相手をしながら作業をしていると、間違いなく歪な折り鶴が出来上がってしまう。千羽鶴は祈りを込めることも大事だけれど、見栄えだってかなり大事だ。しょうがない。ここは一旦手を止めて、ルークのこのわけのわからない質問を片付けよう。
「あのぉー、ルークさん、何でそんなこと聞くんですか?」
テーブルの端に折り紙を寄せて居住まいを正してそう問えば、ルークもピタリと手を止めた。そしてテーブルに肘を付きながら意味ありげな視線を投げかける。
「そりゃあ今日はアシュレイがいないからね」
「........................そうですか」
いけしゃあしゃあとそんなことを口にしたルークに、思わず眉間にしわが寄る。
そう、今日はルークの言う通り、アシュレイさんは公務でここには居ない。まぁアシュレイさんは軍人さんで、バルドゥールと同じように、そこそこ高い地位にいるから毎日リンさんの為にここにいることはできないのは当然だ。
でも、今日のリンさんの髪も綺麗に手入れがされている。多分、アシュレイさんが出勤前に整えてあげたのだろう。そして、私宛てに手紙まで用意してくれていたのだ。
ちなみにその手紙の内容は、仕事で席を外すことへの謝罪と、滞在時間はルークではなくメイドさんがちゃんと管理してくれているという連絡事項。あと、アシュレイさんが不在中に、ルークが何かしらの問題行動を起こしたら、後日、教育的指導をするからちゃんと教えて欲しいという内容だった。もちろん手紙の内容はルークには伝えていない。
あと、ルークの問題行動云々ところは妙に筆跡が荒れていた。きっと書きながらイラッとしてしまったのだろう。その気持ち良くわかる。
「ねーえー、アカリ聞いてる?」
そんなことを知らないルークは、呑気に語尾を延ばしながら問うてくる。彼からしたら鬼の居ぬ間になんとやら、という心境なのだろう。
「聞こえていますけど............答えたくありません」
下の句を強調して、上目遣いで睨んでみる。けれどルークは、にこりと笑みを浮かべて受け止める。彼のメンタルは強いのか弱いのか、良くわからない。
「えー興味あるじゃん。ちょっとくらい教えてよ。ずっと気になっていたんだ。アカリの心境の変化に。バルドゥールのことあれだけ嫌っていたし、俺に全否定までしてたじゃん?」
「...........................」
個人情報とか、セクハラとかそんな言葉がよぎったけれど、この世界ではそんな概念はないのだろう。ルークはずかずかと私のプライベートに踏み込むような質問を投げてくる。
確かに行き違いがあった頃、ルークに向かってバルドゥールを全否定をする言葉を吐いたのは覚えている。でも、それは誤解が生じたものであったということも、その後の経緯だってちゃんと彼は知ってるはず。知っているのにわざわざ私の口から言わせたいということなのだろうか。
ぶっちゃけそこまで答える義理はない。
ということは口で言わず、折り鶴作りを再開するということで、答えないという意思表示を見せてみたけれど残念ながらルークには伝わらなかった。まさに暖簾に腕押し。
「でもさ、この前、アカリが時間を忘れて長々とここに居た時さ、バルドゥールが迎えに来たじゃん」
「…………なんか、都合よく過去を改ざんしてませんか?」
ちょっと聞き捨てならない。折り紙から視線をそらさず、露骨に顔をしかめた私に、ルークはお得意のお調子者の笑い声を上げた。
「嫌だなぁー、そこには触れないでよ。───.........あーアカリ、もう折ったの!?やっぱ早いねぇ。じゃなくって、その時さ、バルドゥールは当たり前のようにアカリに触れてたじゃん。で、アカリも露骨に嫌がってなかったし…………もう、バルドゥールに触れられても嫌じゃないの?」
「嫌ではないですよ」
そう、嫌ではない。ただ、戸惑うことは多いけれど。
ついこの前、一緒に海を見た時の一連の出来事を思いだしてしまい、溜息というか困惑の息が漏れてしまう。そんな私とは対照的に、ルークは表情を明るくして口を開いた。
「嫌じゃないってことは、もう本当にバルドゥールを許したんだね。アカリは」
「許してないですよ」
即答した私に、ルークは解せないという表情を浮かべた。まぁ確かにこれだけの短い言葉では、未だに私がバルドゥールにされたことを根に持ってると思われても致し方ない。
「えっと、バルドゥールさんに対しては、もう以前のような不快な感情は持っていないです。ルークさんの言う通りバルドゥールさんに触れられても虫唾が走ることはありません。でも、多分、私は彼を許すことはしないと思います」
「何で?」
間髪入れずに飛んできた質問を返すのに、少々時間が掛かってしまった。
「んー………これは私の勝手な気持ちなんですが…………」
「うん、それを聞かせて」
そう言いながらルークはテーブルに両肘を乗せて、ぐいっと身を乗り出してきた。でも一瞬だけ彼がリンさんに向けて視線を移したのを私は見逃さなかった。遣る瀬無さと焦燥を滲ませた水色の瞳には、下世話な感情は一切なかった。
ああ、そっか、ルークは未だに悩んでいるんだ。リンさんとの向き合い方を。いや、きっとリンさんが僅かに動いたのを目の当たりにして、彼女が目覚めることに現実感を持ったのだ。
まったくこの人は、相も変わらずわかりにくい質問をする。最初からリンさんとの向き合い方に悩んでいるから、参考までにやり直しを始めた私達のことを教えて欲しいといえば良いのに。
そんな不満はあるけれど、そういうことなら彼にきちんと私の気持ちを伝えようと思う。ごまかさず、端折らずに。
そして願わくば、今、初夏を待ちわびるような爽快感のある歌を奏で始めたリンさんの耳にも届いてくれるよう祈りながら、私は拙い言葉で説明をすることにした。
よくよく考えたらそれは安直すぎる発想だ。これは、数を増やしたからといって、どうにかなる問題ではないのだ。…………でも、今はあまり深く考えないようにする。もちろん、千羽鶴を折りつつも、他に何かないかと、常に案をめぐらすことは忘れていないけれど。
人間というのは不思議なもので、一先ずの目標ができれば、前向きに物事を考えられるものなのだ。そして、ポジティブ思考になれば、良い案も浮かんでくる…………はず。多分、きっと。
とはいえ、千羽鶴を作り始めてまだ3日目。さすがにすぐには、パッとした閃きは無い。そんな私達はひたすら折り鶴を作成することに没頭している。
「アカリにさぁ、ずっと聞こうと思ってたんだけどさぁー」
「んー…………なんですか?」
ルークの屋敷に到着して、リンさんに挨拶を済ませた私はすぐにテーブルに着席した。そして、折り紙を手元に引き寄せた途端、ルークは軽い口調で問いかけてきた。
でも、折り紙モードのスイッチが入った私は、おざなりに返事をしてしまう。というか、ルークも折り鶴の作り方はマスターしたのだから、口ではなく手を動かして欲しい。
そう言おうと思って視線を向ければ、ルークも既に作業を開始していた。そして彼は、手も口も同時に動かせる人種のようだった。
「アカリはさぁ、バルドゥールのことどう思っている?」
「どうって…………私は異世界の人間で、彼は時空の監視者。ああー.........、今は家主と居候でもありますね」
ルークは器用に喋りながら折れるかもしれないけれど、私はそんなに器用じゃない。そして、くだらない質問はやめてほしい。そう思いながらも律義に答えれば、目の前の彼は露骨に変な顔をした。
「関係性を聞いているんじゃないよ」
「じゃあ、何を聞いてるんですか?」
折り鶴は最初の三角を綺麗に折るのが一番重要。なので、ルークの問い掛けがちょっとうるさく感じてしまい、少し尖った返事をしてしまう。
けれど、ルークは気を悪くする素振りをみせず、再び私に問い掛けた。
「アカリ自身が、バルドゥールに対してどういう感情を持っているかってことを聞きたいんだ」
「…………そうですね…………優しい人だと思いますよ」
心ここにあらずで答えてしまえば、取り繕うことのない本音が漏れてしまう。そしてそこをルークが見逃すわけもなく、おおっといった感じて目を丸くした。しまった、まさかここで食い付いてくるとは思わなかったから油断していた。もう少し言葉を選ぶべきだった。
慌てて訂正しようとするも、その前にルークから、どの辺が?と食い気味に問われてしまった。…………集中したいのに、それを察してくれない彼はちょっとウザい。
でも、このままルークの相手をしながら作業をしていると、間違いなく歪な折り鶴が出来上がってしまう。千羽鶴は祈りを込めることも大事だけれど、見栄えだってかなり大事だ。しょうがない。ここは一旦手を止めて、ルークのこのわけのわからない質問を片付けよう。
「あのぉー、ルークさん、何でそんなこと聞くんですか?」
テーブルの端に折り紙を寄せて居住まいを正してそう問えば、ルークもピタリと手を止めた。そしてテーブルに肘を付きながら意味ありげな視線を投げかける。
「そりゃあ今日はアシュレイがいないからね」
「........................そうですか」
いけしゃあしゃあとそんなことを口にしたルークに、思わず眉間にしわが寄る。
そう、今日はルークの言う通り、アシュレイさんは公務でここには居ない。まぁアシュレイさんは軍人さんで、バルドゥールと同じように、そこそこ高い地位にいるから毎日リンさんの為にここにいることはできないのは当然だ。
でも、今日のリンさんの髪も綺麗に手入れがされている。多分、アシュレイさんが出勤前に整えてあげたのだろう。そして、私宛てに手紙まで用意してくれていたのだ。
ちなみにその手紙の内容は、仕事で席を外すことへの謝罪と、滞在時間はルークではなくメイドさんがちゃんと管理してくれているという連絡事項。あと、アシュレイさんが不在中に、ルークが何かしらの問題行動を起こしたら、後日、教育的指導をするからちゃんと教えて欲しいという内容だった。もちろん手紙の内容はルークには伝えていない。
あと、ルークの問題行動云々ところは妙に筆跡が荒れていた。きっと書きながらイラッとしてしまったのだろう。その気持ち良くわかる。
「ねーえー、アカリ聞いてる?」
そんなことを知らないルークは、呑気に語尾を延ばしながら問うてくる。彼からしたら鬼の居ぬ間になんとやら、という心境なのだろう。
「聞こえていますけど............答えたくありません」
下の句を強調して、上目遣いで睨んでみる。けれどルークは、にこりと笑みを浮かべて受け止める。彼のメンタルは強いのか弱いのか、良くわからない。
「えー興味あるじゃん。ちょっとくらい教えてよ。ずっと気になっていたんだ。アカリの心境の変化に。バルドゥールのことあれだけ嫌っていたし、俺に全否定までしてたじゃん?」
「...........................」
個人情報とか、セクハラとかそんな言葉がよぎったけれど、この世界ではそんな概念はないのだろう。ルークはずかずかと私のプライベートに踏み込むような質問を投げてくる。
確かに行き違いがあった頃、ルークに向かってバルドゥールを全否定をする言葉を吐いたのは覚えている。でも、それは誤解が生じたものであったということも、その後の経緯だってちゃんと彼は知ってるはず。知っているのにわざわざ私の口から言わせたいということなのだろうか。
ぶっちゃけそこまで答える義理はない。
ということは口で言わず、折り鶴作りを再開するということで、答えないという意思表示を見せてみたけれど残念ながらルークには伝わらなかった。まさに暖簾に腕押し。
「でもさ、この前、アカリが時間を忘れて長々とここに居た時さ、バルドゥールが迎えに来たじゃん」
「…………なんか、都合よく過去を改ざんしてませんか?」
ちょっと聞き捨てならない。折り紙から視線をそらさず、露骨に顔をしかめた私に、ルークはお得意のお調子者の笑い声を上げた。
「嫌だなぁー、そこには触れないでよ。───.........あーアカリ、もう折ったの!?やっぱ早いねぇ。じゃなくって、その時さ、バルドゥールは当たり前のようにアカリに触れてたじゃん。で、アカリも露骨に嫌がってなかったし…………もう、バルドゥールに触れられても嫌じゃないの?」
「嫌ではないですよ」
そう、嫌ではない。ただ、戸惑うことは多いけれど。
ついこの前、一緒に海を見た時の一連の出来事を思いだしてしまい、溜息というか困惑の息が漏れてしまう。そんな私とは対照的に、ルークは表情を明るくして口を開いた。
「嫌じゃないってことは、もう本当にバルドゥールを許したんだね。アカリは」
「許してないですよ」
即答した私に、ルークは解せないという表情を浮かべた。まぁ確かにこれだけの短い言葉では、未だに私がバルドゥールにされたことを根に持ってると思われても致し方ない。
「えっと、バルドゥールさんに対しては、もう以前のような不快な感情は持っていないです。ルークさんの言う通りバルドゥールさんに触れられても虫唾が走ることはありません。でも、多分、私は彼を許すことはしないと思います」
「何で?」
間髪入れずに飛んできた質問を返すのに、少々時間が掛かってしまった。
「んー………これは私の勝手な気持ちなんですが…………」
「うん、それを聞かせて」
そう言いながらルークはテーブルに両肘を乗せて、ぐいっと身を乗り出してきた。でも一瞬だけ彼がリンさんに向けて視線を移したのを私は見逃さなかった。遣る瀬無さと焦燥を滲ませた水色の瞳には、下世話な感情は一切なかった。
ああ、そっか、ルークは未だに悩んでいるんだ。リンさんとの向き合い方を。いや、きっとリンさんが僅かに動いたのを目の当たりにして、彼女が目覚めることに現実感を持ったのだ。
まったくこの人は、相も変わらずわかりにくい質問をする。最初からリンさんとの向き合い方に悩んでいるから、参考までにやり直しを始めた私達のことを教えて欲しいといえば良いのに。
そんな不満はあるけれど、そういうことなら彼にきちんと私の気持ちを伝えようと思う。ごまかさず、端折らずに。
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