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◆◇第一幕◇◆ 時空の監視者の愛情は伝わらない
それを折るのには意味がある
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この場にいる全員が全員、口を閉じれば、当たり前だけれど沈黙が落ちる。でも、さっきの口喧嘩の気まずさは,
もう残っていない。今、この部屋の誰もが無言でいるのは、何かしらの案を出そうと必死に模索しているから。
もちろんその中の一人である私も、必死になって考える。いや多分、今私が一番必死に案をめぐらせているだろう。でも、これといったアイデアは閃かない。
こういう時は、考え込まずに気分転換に別のことをする方が良いと元の世界で学んでいる。ということで、手元にある没案の紙を適当に折りながら、うだうだと悩んでいたら良案は降りてこなかったけれど、没案を書いた紙は元の世界では馴染みのある物体へと変化していた。
「───…………アカリ凄いね」
「へ?」
「ああ、ルークの言う通り見事だな」
「あの………何がでしょうか?」
主語の無い形容詞を突然言われても、意味がわからず、間抜けな声を出してしまう。でも、アシュレイさんも続いて凄いと声を上げる。…………何がだろう。訝しい表情を隠せないまま二人の視線を辿れは、そこには、ボツ案の紙で作った折り鶴があった。
「これのことですか?」
手のひらに乗せてルークに手渡しながらそう言えば、彼からは『あぁ』という、とても雑な返事が返ってきた。でも、それは興味が無いという感情からではなく、折り鶴を眺めるのに忙しいからのようだ。
そしてルークは折り鶴をまるで宝石を触るような手つきで、左右上下と角度を変えながら掲げ見る。そんなに丁寧に扱われると、少々居心地が悪い。
「ねえ、これって一枚の紙から作ったんだよね?しかも、切れ込みとか一切入れずに。アカリ、見かけによらず器用なんだね」
私のことをルークがどのような目で見ていたのか非常に気になるけれど、一日に2回も口喧嘩をするのは避けたいところ。なので、こほんと小さく咳ばらいをしてから、ルークの質問に答えることにする。
「器用かどうかはわかりませんが、これ折り紙っていう、元の世界の伝統的な遊びなんです。誰に教わるものでもないですけれど、何故か覚えてしまうものなんです」
「………へぇー、気付いたら折れるものなんだ。すごいね」
「ああ、いいえ。そういうことじゃなくて、これは授業の一環として覚えるものじゃなくて、誰かしらから教えてもらえるものなんです。特にこの鶴っていう鳥は、ほとんどの人が折れると思いますよ。千羽鶴を作る機会もありますので…………」
「せんばづる?」
初めて耳にする言葉だったのだろう。ルークよりも先にアシュレイさんが、不思議そうに声を上げた。
「千羽鶴っていうのは、この鶴を千羽折ると願いが叶うっていう…………いわば願掛けのようなものですね」
ふわっとした説明しかできないのは、千羽鶴の起源も由来は良く知らないから。
でも鶴は長寿を意味する生き物であることは知っている。だから、入院した人へのお見舞いの品だったり、災害復興を願って贈ったりと様々な用途で使われるもの。そして総じて言えるのは、その人に幸あれと願う気持ちから折るもの。
「でも、実際に叶うかどうかは別なんですが…………」
「ははっ。わかっているよ、アカリ。でも、素敵な願掛けだ」
必要以上に褒められて居心地の悪さから、言わなくても良いことまで口にしてしまう。そんな私にアシュレイさんはテーブルに頬杖を付きながら、目を細めて笑ってくれた。でも、すぐにルークの手元にある折り鶴に視線を戻す。
私もつられるように視線を移せば、自然にルークと目が合った。
「ねえアカリ、これ、リンも知ってるのかな?」
「多分というか絶対に知っているし、リンさんだって折れると思いますよ」
これははっきり断言できる。
多分と言ってみたけれど、間違いなく折れるだろう。元の世界で折り紙を手渡されたら、ほとんどの人が折り鶴を作ると思う。街頭調査は、したことはないけれど、それぐらい元の世界ではメジャーなものだった。…………没案を折り鶴にするというのは、メジャーなものではないかもしれないけれど。
そんな私の説明を聞きながらルークは手のひらに乗っている折り鶴を見つめていたけれど、何か決心したかのように表情を引き締めると、私に向かって口を開いた。
「アカリ、これ頂戴」
「…………中身を見ないと約束してくれるなら、どうぞ。っていうか、新しく折りますよ」
没案で作った折り鶴を人に渡すなんて、いつ中身を見られるかわからないのだから断るべきだろう。でも、ルークの真剣な表情に、否と言うことはできなかった。でも一応、自己主張をさせてもらったけれど、彼は即座に首を横に振った。
「いや、これが良い」
嫌がらせの類でそう言っているわけではなくルークは、どうやら急いでいたようだ。きっと何か思いついたのだろう。その予想は正解で、気付けば彼はリンさんの元へと歩を進めて膝を付いていた。
「リン、見て。君と同じ世界の女の子が折ってくれたんだよ。すごいね、リンのいた世界は………紙一枚からこんなものを作り出せるなんて。………………っ!?」
お調子者のルークからは想像もできない程、柔らかく慈しみのある声でリンさんに語り掛けていたけれど、突然、彼は声にならない叫び声を上げた。そして、それを見ていた私とアシュレイさんも同時に息を呑んだ。
ルークがリンさんの膝に折り鶴を置いた瞬間、動くはずがないその手が、ピクリと動いたのだ。
それは、ただの筋肉の痙攣だったのかもしれない。でも、見間違いではなく、確かにリンさんの指が動いたのだ。そして私達にとったら、この僅かな仕草が、先の見えない暗闇の中で差し込んだ一筋の光だった。
多分、これを希望と呼ぶのだろう。
「…………………リン………リン、リン、リ……っ」
次いでルークは、言葉無くその場に崩れ落ちるように、跪いた。そして、最も大切な人の名を何度も呼ぶ。その声は次第に掠れ、小さな嗚咽だけが部屋に響いた。
大の大人が、自我の無い女性の足元に縋るように泣いている。その光景は、とても惨めで哀れなものはずなのに、私の眼には、かつて見た二人の光景より遥かに美しいと思えるものだった。
そしてその光景を見ている私は、立ち上がって一歩踏み出してみたものの、それ以上足を動かすことができなかった。今、リンさんとルークの周りには、二人だけの見えない壁がある。それは他のものを拒んでいるというよりは、この空間を邪魔したくないという気持ちにさせるもの。
それぐらい綺麗だった。
そして偶然でしかなかったけれど、これは僅かでも自分が役に立ったということでもあり、幸せな気持ちなどという言葉より、自分の足りない何かが満たされていく思いで胸が熱くなる。
今まで誰かのために何かしようなどと思ったこともなかったし、こんな私が誰かの力になんてなれない、なれる訳がないとずっと思っていた。
なのに、今この現実は、それを優しく否定してくれている。
ふと手のひらに熱を感じて、そこに視線を移せばアシュレイさんが私の手を握ってくれていた。
「…………アカリ、ありがとう」
しばらくリンさんの足元に跪いたままでいたルークだったけれど、ゆっくりと振り返って私を見つめ、そう言ってくれた。涙で濡れたルークの瞳はとても澄んでいて綺麗だった。
そしてリンさんとルークを取り巻く世界は、夜でも朝でもなくなった。この確かな現実とは思えない真っ白い部屋は、あれと似ている。
そう、夜明け前の白っぽい薄明りの色。そして朝は必ずやってくることを私は知っている。
「さて千羽か………骨の折れる作業だが、やりがいはあるな。おいルーク、ぼさっとするなっ。屋敷中の紙、あるだけ持ってこい。もちろんダッシュでだ」
アシュレイさんの言葉に、ルークは弾かれたように部屋を出ていった。
そして、すぐにルークは両腕に大量の紙を抱えて戻って来た。けれど残念ながら、ここで滞在時間が1時間を経過してしまったので、この後の作業は明日へと持ち越しになった。
もう残っていない。今、この部屋の誰もが無言でいるのは、何かしらの案を出そうと必死に模索しているから。
もちろんその中の一人である私も、必死になって考える。いや多分、今私が一番必死に案をめぐらせているだろう。でも、これといったアイデアは閃かない。
こういう時は、考え込まずに気分転換に別のことをする方が良いと元の世界で学んでいる。ということで、手元にある没案の紙を適当に折りながら、うだうだと悩んでいたら良案は降りてこなかったけれど、没案を書いた紙は元の世界では馴染みのある物体へと変化していた。
「───…………アカリ凄いね」
「へ?」
「ああ、ルークの言う通り見事だな」
「あの………何がでしょうか?」
主語の無い形容詞を突然言われても、意味がわからず、間抜けな声を出してしまう。でも、アシュレイさんも続いて凄いと声を上げる。…………何がだろう。訝しい表情を隠せないまま二人の視線を辿れは、そこには、ボツ案の紙で作った折り鶴があった。
「これのことですか?」
手のひらに乗せてルークに手渡しながらそう言えば、彼からは『あぁ』という、とても雑な返事が返ってきた。でも、それは興味が無いという感情からではなく、折り鶴を眺めるのに忙しいからのようだ。
そしてルークは折り鶴をまるで宝石を触るような手つきで、左右上下と角度を変えながら掲げ見る。そんなに丁寧に扱われると、少々居心地が悪い。
「ねえ、これって一枚の紙から作ったんだよね?しかも、切れ込みとか一切入れずに。アカリ、見かけによらず器用なんだね」
私のことをルークがどのような目で見ていたのか非常に気になるけれど、一日に2回も口喧嘩をするのは避けたいところ。なので、こほんと小さく咳ばらいをしてから、ルークの質問に答えることにする。
「器用かどうかはわかりませんが、これ折り紙っていう、元の世界の伝統的な遊びなんです。誰に教わるものでもないですけれど、何故か覚えてしまうものなんです」
「………へぇー、気付いたら折れるものなんだ。すごいね」
「ああ、いいえ。そういうことじゃなくて、これは授業の一環として覚えるものじゃなくて、誰かしらから教えてもらえるものなんです。特にこの鶴っていう鳥は、ほとんどの人が折れると思いますよ。千羽鶴を作る機会もありますので…………」
「せんばづる?」
初めて耳にする言葉だったのだろう。ルークよりも先にアシュレイさんが、不思議そうに声を上げた。
「千羽鶴っていうのは、この鶴を千羽折ると願いが叶うっていう…………いわば願掛けのようなものですね」
ふわっとした説明しかできないのは、千羽鶴の起源も由来は良く知らないから。
でも鶴は長寿を意味する生き物であることは知っている。だから、入院した人へのお見舞いの品だったり、災害復興を願って贈ったりと様々な用途で使われるもの。そして総じて言えるのは、その人に幸あれと願う気持ちから折るもの。
「でも、実際に叶うかどうかは別なんですが…………」
「ははっ。わかっているよ、アカリ。でも、素敵な願掛けだ」
必要以上に褒められて居心地の悪さから、言わなくても良いことまで口にしてしまう。そんな私にアシュレイさんはテーブルに頬杖を付きながら、目を細めて笑ってくれた。でも、すぐにルークの手元にある折り鶴に視線を戻す。
私もつられるように視線を移せば、自然にルークと目が合った。
「ねえアカリ、これ、リンも知ってるのかな?」
「多分というか絶対に知っているし、リンさんだって折れると思いますよ」
これははっきり断言できる。
多分と言ってみたけれど、間違いなく折れるだろう。元の世界で折り紙を手渡されたら、ほとんどの人が折り鶴を作ると思う。街頭調査は、したことはないけれど、それぐらい元の世界ではメジャーなものだった。…………没案を折り鶴にするというのは、メジャーなものではないかもしれないけれど。
そんな私の説明を聞きながらルークは手のひらに乗っている折り鶴を見つめていたけれど、何か決心したかのように表情を引き締めると、私に向かって口を開いた。
「アカリ、これ頂戴」
「…………中身を見ないと約束してくれるなら、どうぞ。っていうか、新しく折りますよ」
没案で作った折り鶴を人に渡すなんて、いつ中身を見られるかわからないのだから断るべきだろう。でも、ルークの真剣な表情に、否と言うことはできなかった。でも一応、自己主張をさせてもらったけれど、彼は即座に首を横に振った。
「いや、これが良い」
嫌がらせの類でそう言っているわけではなくルークは、どうやら急いでいたようだ。きっと何か思いついたのだろう。その予想は正解で、気付けば彼はリンさんの元へと歩を進めて膝を付いていた。
「リン、見て。君と同じ世界の女の子が折ってくれたんだよ。すごいね、リンのいた世界は………紙一枚からこんなものを作り出せるなんて。………………っ!?」
お調子者のルークからは想像もできない程、柔らかく慈しみのある声でリンさんに語り掛けていたけれど、突然、彼は声にならない叫び声を上げた。そして、それを見ていた私とアシュレイさんも同時に息を呑んだ。
ルークがリンさんの膝に折り鶴を置いた瞬間、動くはずがないその手が、ピクリと動いたのだ。
それは、ただの筋肉の痙攣だったのかもしれない。でも、見間違いではなく、確かにリンさんの指が動いたのだ。そして私達にとったら、この僅かな仕草が、先の見えない暗闇の中で差し込んだ一筋の光だった。
多分、これを希望と呼ぶのだろう。
「…………………リン………リン、リン、リ……っ」
次いでルークは、言葉無くその場に崩れ落ちるように、跪いた。そして、最も大切な人の名を何度も呼ぶ。その声は次第に掠れ、小さな嗚咽だけが部屋に響いた。
大の大人が、自我の無い女性の足元に縋るように泣いている。その光景は、とても惨めで哀れなものはずなのに、私の眼には、かつて見た二人の光景より遥かに美しいと思えるものだった。
そしてその光景を見ている私は、立ち上がって一歩踏み出してみたものの、それ以上足を動かすことができなかった。今、リンさんとルークの周りには、二人だけの見えない壁がある。それは他のものを拒んでいるというよりは、この空間を邪魔したくないという気持ちにさせるもの。
それぐらい綺麗だった。
そして偶然でしかなかったけれど、これは僅かでも自分が役に立ったということでもあり、幸せな気持ちなどという言葉より、自分の足りない何かが満たされていく思いで胸が熱くなる。
今まで誰かのために何かしようなどと思ったこともなかったし、こんな私が誰かの力になんてなれない、なれる訳がないとずっと思っていた。
なのに、今この現実は、それを優しく否定してくれている。
ふと手のひらに熱を感じて、そこに視線を移せばアシュレイさんが私の手を握ってくれていた。
「…………アカリ、ありがとう」
しばらくリンさんの足元に跪いたままでいたルークだったけれど、ゆっくりと振り返って私を見つめ、そう言ってくれた。涙で濡れたルークの瞳はとても澄んでいて綺麗だった。
そしてリンさんとルークを取り巻く世界は、夜でも朝でもなくなった。この確かな現実とは思えない真っ白い部屋は、あれと似ている。
そう、夜明け前の白っぽい薄明りの色。そして朝は必ずやってくることを私は知っている。
「さて千羽か………骨の折れる作業だが、やりがいはあるな。おいルーク、ぼさっとするなっ。屋敷中の紙、あるだけ持ってこい。もちろんダッシュでだ」
アシュレイさんの言葉に、ルークは弾かれたように部屋を出ていった。
そして、すぐにルークは両腕に大量の紙を抱えて戻って来た。けれど残念ながら、ここで滞在時間が1時間を経過してしまったので、この後の作業は明日へと持ち越しになった。
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