11 / 61
私と司令官様の日常
そして始まる秘書としての日々
しおりを挟む
と、いうわけで、超が付くほど強引な流れて、私はイケメン面接官さまの秘書として働く日々が始まってしまった。
一応、私、この街限定という前置きが付くが、この歳で働けるありとあらゆる仕事をしてきたけれど、秘書なんていうオシャンティーな業務は初めて。
一体何をすれば良いの!?とオロオロしてしまう。
いや………ぶっちゃけ、秘書と言いながらも、本当は新薬の人体実験に使われるんじゃないかとか、不死身の兵士に改造されるんじゃないかとか、そこまでいかなくても血を抜かれたり施設内に生き埋めにされるんじゃないかと戦々恐々としていた。
でも、そっちの方面は単なる都市伝説だったことが早々に判明して一安心。
ちなみに砦を改築して巨大化したのは、単に老朽化が進んでいたので、補修工事の延長で宿舎とか厨房の設備を整えたらしい。
っていうか、他の砦もこれくらいの規模なので、今までの環境が酷すぎたというのが正解。
ということで、怪しげなことは何一つしていないということ。
軍人の皆さんは今日も元気に国境警備にあたっています。
あと、ミミの飼い主のおじさん(ロイ歩兵中尉)とペスの飼い主のおじさん(タナトフ技術部少尉)も、とても良い人だった。だって飴くれたし。
でも、私はお礼を伝えることはしたけれど、二人のペットが現存しているのかの有無は確認できなかった。
ああ、あと最後に、あのイケメン面接官さまは、ここの責任者であり、司令官さまと呼ばれる人。その名もアレックス・ヴィリオさま。そして24歳、独身。
って、今、さらっと説明したけれど、ご存知ですか?司令官って、【軍】以上のある程度の大きな規模を有する単位の部隊を指揮する指揮官に充てられる役職よ?
ん?なんでそんなに詳しいかって?それは弟のジェイクが目指していた役職だから、覚えてしまったわけなのさ。
ただ、その若さで司令官ってヤバくね?何食べたらそんな高位の役職に就けるのだろう。
我が家の食生活なら、来世でも無理だ。
それにしてもイケメンで高位の役職。なのに未だに独身………胡散臭いこと、ありゃしない。
そして、私はそんな胡散臭いと書いて、司令官さまと呼ぶお方の秘書ときたもんだ。大変、責任重大だ。
ちょっとでも何かやらかしたら、間違いなく首を、ちょんぱされてしまうだろう。
ただ幸いなことに、私には前任者がいて、その人から直接引継ぎをしてもらうことができたのだ。
その名はウィルさん。18歳の士官学校を卒業したてほやほやの軍人さん。
ミシンガという王都とこの街の中間に位置する村の出身で、素朴な顔立ちに都会の匂いは皆無の大変好青年。
ただいかにもというマッチョで、秘書とは程遠い位置にいる体つき。本当にこの人が前任者?と疑問が浮かぶ。
そして、案の定…………引継ぎ内容はコレだった。
『ああ、簡単簡単。書類回収して配るだけ。あとは適当に時間潰せば良いから』
以上。引継ぎ時間は5秒で済んだ。
前任者が、あまり仕事熱心な人ではないということだけはわかった。あと、少々のやらかしでは、首をちょんぱされないこともわかった。
けれど、詳しい業務の内容は全然、理解できなかった。
やりたくもない仕事だけれど、根が真面目な自分は、もう少し詳しい説明を求めたけれど、次に返ってきた言葉はコレだった。
『シンシアさんは、とにかくこの部屋で、司令官殿の言うことを大人しく聞いておけば良いんです』
…………なんか取りようによっては、問題発言なような気がするけれど。
とはいえ、始まってしまったものは仕方がない。
自主退職が叶わないならば、隙あらば部署移動を狙って日々業務に励むとしよう。
一応、私、この街限定という前置きが付くが、この歳で働けるありとあらゆる仕事をしてきたけれど、秘書なんていうオシャンティーな業務は初めて。
一体何をすれば良いの!?とオロオロしてしまう。
いや………ぶっちゃけ、秘書と言いながらも、本当は新薬の人体実験に使われるんじゃないかとか、不死身の兵士に改造されるんじゃないかとか、そこまでいかなくても血を抜かれたり施設内に生き埋めにされるんじゃないかと戦々恐々としていた。
でも、そっちの方面は単なる都市伝説だったことが早々に判明して一安心。
ちなみに砦を改築して巨大化したのは、単に老朽化が進んでいたので、補修工事の延長で宿舎とか厨房の設備を整えたらしい。
っていうか、他の砦もこれくらいの規模なので、今までの環境が酷すぎたというのが正解。
ということで、怪しげなことは何一つしていないということ。
軍人の皆さんは今日も元気に国境警備にあたっています。
あと、ミミの飼い主のおじさん(ロイ歩兵中尉)とペスの飼い主のおじさん(タナトフ技術部少尉)も、とても良い人だった。だって飴くれたし。
でも、私はお礼を伝えることはしたけれど、二人のペットが現存しているのかの有無は確認できなかった。
ああ、あと最後に、あのイケメン面接官さまは、ここの責任者であり、司令官さまと呼ばれる人。その名もアレックス・ヴィリオさま。そして24歳、独身。
って、今、さらっと説明したけれど、ご存知ですか?司令官って、【軍】以上のある程度の大きな規模を有する単位の部隊を指揮する指揮官に充てられる役職よ?
ん?なんでそんなに詳しいかって?それは弟のジェイクが目指していた役職だから、覚えてしまったわけなのさ。
ただ、その若さで司令官ってヤバくね?何食べたらそんな高位の役職に就けるのだろう。
我が家の食生活なら、来世でも無理だ。
それにしてもイケメンで高位の役職。なのに未だに独身………胡散臭いこと、ありゃしない。
そして、私はそんな胡散臭いと書いて、司令官さまと呼ぶお方の秘書ときたもんだ。大変、責任重大だ。
ちょっとでも何かやらかしたら、間違いなく首を、ちょんぱされてしまうだろう。
ただ幸いなことに、私には前任者がいて、その人から直接引継ぎをしてもらうことができたのだ。
その名はウィルさん。18歳の士官学校を卒業したてほやほやの軍人さん。
ミシンガという王都とこの街の中間に位置する村の出身で、素朴な顔立ちに都会の匂いは皆無の大変好青年。
ただいかにもというマッチョで、秘書とは程遠い位置にいる体つき。本当にこの人が前任者?と疑問が浮かぶ。
そして、案の定…………引継ぎ内容はコレだった。
『ああ、簡単簡単。書類回収して配るだけ。あとは適当に時間潰せば良いから』
以上。引継ぎ時間は5秒で済んだ。
前任者が、あまり仕事熱心な人ではないということだけはわかった。あと、少々のやらかしでは、首をちょんぱされないこともわかった。
けれど、詳しい業務の内容は全然、理解できなかった。
やりたくもない仕事だけれど、根が真面目な自分は、もう少し詳しい説明を求めたけれど、次に返ってきた言葉はコレだった。
『シンシアさんは、とにかくこの部屋で、司令官殿の言うことを大人しく聞いておけば良いんです』
…………なんか取りようによっては、問題発言なような気がするけれど。
とはいえ、始まってしまったものは仕方がない。
自主退職が叶わないならば、隙あらば部署移動を狙って日々業務に励むとしよう。
10
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
幸せの鐘が鳴る
mahiro
恋愛
「お願いします。貴方にしか頼めないのです」
アレット・ベイヤーは私ーーーロラン・バニーの手を強く握り締め、そう言った。
「君は………」
残酷だ、という言葉は飲み込んだ。
私が貴女に恋をしていると知りながら、私に剣を握らせ、その剣先をアレットの喉元に突き立たせ、全てを終わらせろと言っているのを残酷と言わず何と言うのか教えて欲しいものだ。
私でなくともアレットが恋しているソロモン・サンに頼めば良いのに、と思うが、アレットは愛おしい彼の手を汚したくないからだろう。
「………来世こそ、ソロモンと結ばれる未来を描けるといいな」
そう口にしながら、己の心を置き去りにしたままアレットの願いを叶えた。
それから数百年という月日が経過し、私、ロラン・バニーはローズ・ヴィーという女性に生まれ変わった。
アレットはアンドレ・ベレッタという男性へ転生したらしく、ソロモン・サンの生まれ変わりであるセレクト・サンと共に世界を救った英雄として活躍していた。
それを陰ながら見守っていた所、とある青年と出会い………?
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
結婚結婚煩いので、愛人持ちの幼馴染と偽装結婚してみた
夏菜しの
恋愛
幼馴染のルーカスの態度は、年頃になっても相変わらず気安い。
彼のその変わらぬ態度のお陰で、周りから男女の仲だと勘違いされて、公爵令嬢エーデルトラウトの相手はなかなか決まらない。
そんな現状をヤキモキしているというのに、ルーカスの方は素知らぬ顔。
彼は思いのままに平民の娘と恋人関係を持っていた。
いっそそのまま結婚してくれれば、噂は間違いだったと知れるのに、あちらもやっぱり公爵家で、平民との結婚など許さんと反対されていた。
のらりくらりと躱すがもう限界。
いよいよ親が煩くなってきたころ、ルーカスがやってきて『偽装結婚しないか?』と提案された。
彼の愛人を黙認する代わりに、贅沢と自由が得られる。
これで煩く言われないとすると、悪くない提案じゃない?
エーデルトラウトは軽い気持ちでその提案に乗った。
仕事で疲れて会えないと、恋人に距離を置かれましたが、彼の上司に溺愛されているので幸せです!
ぽんちゃん
恋愛
――仕事で疲れて会えない。
十年付き合ってきた恋人を支えてきたけど、いつも後回しにされる日々。
記念日すら仕事を優先する彼に、十分だけでいいから会いたいとお願いすると、『距離を置こう』と言われてしまう。
そして、思い出の高級レストランで、予約した席に座る恋人が、他の女性と食事をしているところを目撃してしまい――!?
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
愛を騙るな
篠月珪霞
恋愛
「王妃よ、そなた一体何が不満だというのだ」
「………」
「贅を尽くした食事、ドレス、宝石、アクセサリー、部屋の調度も最高品質のもの。王妃という地位も用意した。およそ世の女性が望むものすべてを手に入れているというのに、何が不満だというのだ!」
王妃は表情を変えない。何を言っても宥めてもすかしても脅しても変わらない王妃に、苛立った王は声を荒げる。
「何とか言わぬか! 不敬だぞ!」
「……でしたら、牢に入れるなり、処罰するなりお好きに」
「い、いや、それはできぬ」
「何故? 陛下の望むままなさればよろしい」
「余は、そなたを愛しているのだ。愛するものにそのような仕打ち、到底考えられぬ」
途端、王妃の嘲る笑い声が響く。
「畜生にも劣る陛下が、愛を騙るなどおこがましいですわね」
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi(がっち)
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる