不思議なショートストーリーたち

フジーニー

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異世界転生したギャルが王様になる

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目が覚めた瞬間、まず思ったこと。

「マジで? ここ完全に中世ヨーロッパのコスプレ会場じゃん……」

周りは分厚い石壁、石の床、天井から吊るされたシャンデリア(でも蝋燭)。  
体がなんか軽いと思って起き上がったら、鏡に映った自分が金髪碧眼の超絶美少女。  
しかもガチで盛れてる。  
元の私(彩花・あやか、19歳、渋谷・原宿界隈のギャル)は、黒髪に茶髪メッシュで盛ってた派だったのに、これはもう別次元の盛れ具合。  
まつエクすら不要レベル。

「は? 私、異世界転生したんだけど? マジでラノベ主人公?」

そしたら部屋の隅から、めっちゃおじさんな執事が這うように出てきて、  
涙目で土下座しながら叫ぶ。

「姫様! ようやくお目覚めになりましたか!  
神託により……貴女こそがこのルミエール王国を救う『転生の光』なのです!」

「光とか言われても……私、昨日まで深夜カラオケで『夜に駆ける』連発して、喉潰してたんだけど?」

執事、鼻水垂らしながら必死に説明。

この王国は魔王軍の侵攻でマジでヤバい。  
前王は戦死、王太子は行方不明、貴族の半分は逃げてる。  
最後の希望が「異世界から来る金髪の聖女」で、私がドンピシャで該当。  
しかも神託に「口が悪いギャル」って書いてあったらしい(誰だよそれ書いたの)。

「……で? 私に何をしろって?」

「王位を継いでください! 王女殿下!」

「王女って……私、昨日まで『推し』に月5万貢いでただけなんだけど」

拒否権なし。  
その日のうちに強制即位式。

式場は大聖堂。  
貴族たちがずらっと並んで、ブーイングの嵐。

「金髪の成り上がり女が王だとぉ!?」
「しかも口調が下品すぎるぞ! ギャルとはなんだ!」
「魔王軍に勝てるわけがない! 即刻退位を!」

私は玉座にどっかり座って、魔法の拡声器(マイクみたいなやつ)持って一喝。

「うっざ。黙れよジジイども全員。  
私、今から本気出すから。  
文句あるなら自分で魔王倒してこいよ?  
無理だろ? じゃあ黙って見てろ。  
あと、私の前で『下品』とか言ったらマジ切るからね?」

会場シーン……そして拍手(一部の若い騎士たちから)。

次の日から、私の「ギャル王政」が爆誕。

まずやった改革ベスト5

1. **軍の制服全面リニューアル**  
   「ダサすぎ。黒基調にピンクのライン入れろ。映え大事」  
   → 騎士団全員、渋々ピンクライン付き甲冑着用。  
   意外と「意外とかっこいい……」ってなって士気爆上がり(男はピンクに弱い)

2. **魔王軍への宣戦布告(ギャル風)**  
   使者に手紙。  
   「お前んとこの魔王、超ダサいんだけど?  
   私と一騎打ちしようぜ♡  
   負けたら国ごと私のものな♡  
   あと角とか、もう令和に合ってないからね?」  
   → 魔王軍、激おこ。すぐ大軍で攻めてきた

3. **初陣でTikTok戦法**  
   私はピンクのマント翻して、ピンクがかった芦毛の馬に乗って出陣。  
   敵の将軍が「なんだあの女は!」って叫んでる間に、  
   転生特典の「魔法の鏡スマホ」で撮影開始。

「はいはい、みんな映って映って~!  
これ、異世界TikTokに上げるからね~!  
#魔王軍ダサすぎ選手権 開催中~!  
フォロワー増やしてこ♡」

謎の魔法発動。  
動画が魔王軍全員の頭の中に強制再生されるシステム。  
兵士たち、急に自信喪失。

「俺の鎧……ダサいのか……?」  
「兜の角、確かに古いかも……」  
「髪型、時代遅れって言われた……」

そのまま総崩れ。  
半分は逃げ、半分は「リメイクしてください!」って降伏してきた。

4. **魔王城突入(最終決戦)**  
   魔王、玉座でガクガク震えてる。  
   「貴様……何者だ……!」

私はマントをバッサリ脱いで、  
ミニスカ+ピンクの特注鎧+ゴールドのアクセで仁王立ち。

「私?  
彩花。  
元・渋谷のギャルで、今・この国の王様。  
で、お前さ。  
マジでダサいんだけど。  
髪型古くない?  
角とか、もう完全にオワコンだよ?  
服も黒一色とか、暗すぎ。  
ちょっとメイクしてあげよっか?」

魔王、ガチ泣き。

「……俺……ダサかったのか……  
ずっと強さを求めてきたのに……」

「うん。超ダサい。  
でもさ、ダサくても生きてていいじゃん?  
一緒にリメイクしてあげよっか?  
髪染めて、眉毛整えて、服もピンク基調に変えて……  
映える魔王に生まれ変わろ?  
私、フォロワー10万目指してるから協力してね♡」

魔王、鼻水垂らしながら土下座。

「……お願いします……」

5. **戦後処理(ギャル流)**  
   魔王は降伏→副王に任命(表向きは「魔王リメイクプロジェクト」)。  
   魔王軍の残党は全員「ギャル騎士団」に編入。  
   角は全部切って、代わりにピンクのリボンつけた。  
   王国は平和になり、経済は「映え観光」で爆上がり。

今でも王宮のバルコニーで、  
私は毎朝こう呟く。

「はー、マジで異世界ってめんどくさいけど……  
まあ、映えるからいっか♡  
今日も世界征服(?)していきまーす!」

……ってか、もう征服済みなんだけどね。  
ギャル的に。

そして鏡に向かって、今日もピース。

「みんな~!  
今日も世界最強ギャル王、彩花ちゃんがんばってくよ~♡  
#異世界ギャル王 #魔王もギャル化計画」

フォロワー、現在128万。  
まだまだ伸びる気しかしない。
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