空から来た少年

ジャム

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本編

つがい休暇制度

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「じゃあ、そろそろ・・・うわっ!」

次の日
昨日は学校がお休みだったが、今日はある
だから制服を着て部屋を出ようとしたとき、腕を引っ張られた

白夜「どこ行くんだ?」

「え?学校だよ?今日は平日なんだから・・・」

白夜「行かせない。行かせたくない」

そういい僕を後ろから強く抱きしめてくる

「で、でも、学校あるんだから・・・」

白夜「俺はヒート休暇だ」

「そんな休暇があるんだ。僕はヒートじゃないから行かないと」

白夜「ヒート休暇にはつがい休暇もあるんだよ」

「つがい休暇?」

白夜「ヒート相手のつがいも仕事や学校を休める制度だ」

「へ~そんなのあるんだ」

白夜「地域によるけど、うちの学校はそれが導入されてる。ってことでお前も俺と休むんだ」

僕はベッドに寝かされ腕枕をしてくれた

「あ、あの・・・」

白夜「もう少し寝よう。まだ眠い」

そういい寝息がすぐに聞こえてきた
僕はこっそりベッドから抜け出し下に向かった

豹谷父「おう!おはよう!」

「おはようございます」

豹谷母「おはよう!あれ?白夜は?」

「ヒート休暇とかつがい制度とか言ってました」

豹谷父「ほうwじゃあ、学校には連絡しておくよ。心配しないでゆっくりお休み」

「え、いいんですか?休んで」

豹谷母「これは権利だからね!ゆっくり休みなよ!白夜の相手大変だったでしょう?」

「え・・・?・・・え!?」

し、知られてた!?
僕と白夜が・・・その・・・やってたってこと・・・

「あの・・・その・・・」

豹谷父「ハハハ!そんな焦らなくてもいいんだよ?wつがいになった以上そういうことをするのは仕方ないよw」

そういい豹谷さんはコーヒーを飲む

豹谷母「さぁ!朝食食べな!」

僕は朝食を食べ部屋に向かった

白夜「悠斗!」

「!?な、なに!?」

部屋に入ると白夜が僕の名前を呼んできた
それもすごい勢いで

白夜「どこ行ってたんだよ!」

「し、下だよ。ご飯食べないといけないし・・・」

白夜「じゃあ、俺を起こせよ!」

「ご、ごめん・・・気持ちよさそうに寝てたからさ・・・」

白夜「・・・まぁいいや。俺もご飯食べてこようかな」

そういい白夜は部屋を出て行った
部屋を出るとき

白夜「ベッドで寝てろよ?戻ったらやるから!」

と、言っていた

「まだやるの・・・?」

獣人のヒート期の性欲はマジ化け物・・・
僕の身体がもつか心配・・・
しばらくすると・・・

白夜「戻ったぞ!」

白夜が元気よく戻ってきた

「おかえり」

僕は窓から外を見ていた
外は獣人がたくさん歩いていた
人間も少しだけ歩いていた
あの人間も・・・異界人?

「ねぇ?」

白夜「ん?」

「あそこを歩いてる人間も僕みたいに異世界から来たの?」

白夜「う~ん・・・わからない」

「わからない?」

白夜「ああ。異世界から来た奴もいるだろうけど、この世界で生まれた人間もいるんだ。母さんがそうだし」

「へ~・・・」

そうか
獣人の世界って言っても、人間と結婚すれば人間が生まれる可能性がある・・・ってことか
でも、光くんも瞳ちゃんも獣人だから、人間はそう簡単に生まれないってことだよね?
やっぱり獣人の遺伝子が強いのかな?

白夜「・・・」

「・・・ん?」

白夜が無言で僕の背中から抱きしめてきた

「どうしたの?」

白夜「・・・つがいだぞ?抱きしめたいから抱きしめてるんだよ!w」

そういうが白夜の声は少し寂しそうに聞こえた
泣き出しそうな・・・そんな感じだ

「・・・」

白夜「・・・」

白夜はそれ以上なにも言わなかった
僕もそれ以上聞かなかった
どのくらい経っただろう・・・
僕と白夜はずっと窓から外を見ていた
太陽が真上に来ていた

白夜「・・・もう昼か・・・」

「そうだね」

白夜「ご飯食べよう」

「うん」

僕たちは下に向かった

豹谷母「あ!丁度良かった!呼ぼうと思ってたんだ!」

テーブルには食事が用意されていた

豹谷母「僕はこれから町内会があるから出かけるけど、大丈夫だよね?」

白夜「ああ。大丈夫だよ」

豹谷母「???白夜どうしたの?元気ないけど」

白夜「何でもないよ」

豹谷母「???まぁ・・・白夜がそういうなら・・・じゃあ、行ってくるね!」

遥人さんは支度をして出かけて行った

白夜「・・・」

「・・・」

僕と白夜は静かに食事を済ませた
そして・・・

白夜「ちょっと出かけよう」

「え?」

白夜「折角の休暇なんだ。デートもしよう?」

そういい僕たちは出かけた

「・・・なんか・・・罪悪感が・・・」

白夜「罪悪感?なんで?」

「つがい制度?だっけ?それで休んでるわけだし・・・他の人は学校行ってるのにって・・・」

白夜「はは~ん。お前、今まで病気以外で学校を休んだことないな?w」

「う・・・」

病気以外で学校を休んだことは・・・ない

白夜「確かにヒート休暇とつがい休暇は病気ではないが、俺たちの当たり前の権利なんだ。だから、そんな罪悪感なんて必要ないんだよ!w」

そういい僕の手を握ってきた

白夜「だから楽しもう!今をさ!」

眩しい笑顔を僕に向ける

「・・・うん!」

僕もつられて笑顔になる
この笑顔が・・・僕は好きだ
いや、白夜が・・・好きだ
愛してる
手放したくないほどに・・・

白夜「どこか行きたいところあるか?」

「え?そうだな・・・遊園地とか行きたい!」

白夜「い、今からか!?」

「あ!今の話かwいつかの話かと思ったw」

白夜「ハハハwいつかは行きたいな!旅行もしたいしな!」

「うん!」

そして僕たちは特になにかするでもなく街の中を気の向くままに歩いた
手を繋ぎ、いろんな話をしながら・・・
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