肉食獣人は肉食だった

始まった学校生活

９月・・・
学校が始まった
有意義な夏休みを過ごした後の学校はとても憂鬱だ・・・

大神「あ～あ・・・始まってしまった・・・」

熊沢「なにため息ついてるんだよｗ」

大神「もうずっと夏休みだったらいいのにな～」

猫沢「確かに・・・永遠に夏休みでいいのに・・・」

「そうだね・・・」

熊沢「！？珍しいな！八神がそんなこというなんて」

「今年の夏は楽しすぎてね・・・」

熊沢「そういえば今年は千葉に行ってたんだっけ？」

「うん、そうだよ」

猫沢「なんで千葉？行くなら沖縄とかの方がよかったんじゃないか？」

「ある人の誘いでね」

熊沢「へ～そんな人いたんだな」

「まぁね、楽しすぎて帰りたくなかったよｗ」

猫沢「まぁいい意味でよかったんじゃないか？」

そういうと熊沢と猫沢は僕を見てきた

「な、なに？」

熊沢「この夏で一皮むけたって感じだしな～」

猫沢「フードもつけず、長袖も着ずに登校してきたときは驚いたよ」

「もう、決めたから」

熊沢「？？？」

猫沢「？？？」

「向こうで会った家族に言われたんだよね。『自分らしく』ってね」

猫沢「『自分らしく』ね・・・確かに人間って自分らしさを隠して生きてるって教科書にも書いてあったな」

大神「獣人も人間も『人』であることは変わらないのにな・・・」

正晴「それだけ世界は『人間』を理解してないんだろうな・・・」

猫沢「そうだよな～。今の政治じゃ無理だよな～」

熊沢「今の子供たちが政治家になって変えるしかないのかな・・・」

「難しいだろうね・・・」

正晴「だろうな・・・人間に関して関わらないようにしてるのが今の政治だからな・・・」

猫沢・熊沢・大神「うわっ！！！」

正晴「なんだよ」

大神「いつの間に居たんですか！？」

正晴「『自分らしく』って話あたりかな」

「僕は気づいてたけどね」

猫沢「気づいてたなら言ってくれよ・・・」

「気づいてるのかと・・・ところで先輩はどうしてここに？」

正晴「なんとなくかな。教室は暇でな」

そんなこんな話をしていたらチャイムが鳴った
そして午前の授業が始まった


・・・お昼・・・
僕は屋上に向かうため廊下を歩いていた

生徒「あいつが？」

生徒「ああ。らしいよ」

生徒「マジかよ」

なんかコソコソ話している人達が多い気がする

（なんだろう・・・）

気にしつつ屋上に向かったら正晴がすでにいた

「もう来てたんですね」

正晴「二人だけなんだから、ため口でいいんじゃないか？」

「そう・・・だね」

そういい僕は正晴の隣に座った
そしてお弁当を食べていたら

大神「遥斗！！」

と大慌てで大神が屋上に走ってきた

「ど、どうしたの？」

大神「これを見てみろ！！」

といい一枚の写真を渡してきた

「・・・」

そこには僕と正晴が写っていた

「正晴と僕だね」

正晴「よく撮れてるな」

大神「そんな呑気な話じゃないんだよ！これを見てみろ！」

そういうともう一枚見せてきた
そこには

「！？」

正晴「！？」

その写真には僕と正晴がキスしている姿が映っていた

正晴「この風景は・・・海岸だな・・・」

「なんで・・・こんな写真が・・・」

大神「今学校中に写真とメモが回ってるんだ」

正晴「メモ？」

大神「これです」

正晴はそのメモを受け取った

正晴「！？」

その瞬間、正晴は屋上の入り口に走って行った

「正晴！？」

僕の声は正晴に届かなかったみたいだ
すごく怖い顔で走って行った・・・
メモにはなんて書いてあるんだろう・・・
僕は正晴が落としたメモを拾ってみようとした

大神「遥斗！見るな！」

そういうのが遅くて僕はメモを呼んだ
そこには

『淫乱オメガ、最強獣人に身体を売る』

「！？」

大神「・・・大丈夫か？」

「・・・」

そんな・・・
誰がこんなことを・・・
僕はなにも考えられずただ無言で立っていることしかできなかった


ーーー正晴視点ーーー
こんなこと・・・許せねぇ・・・
誰がこんなことを・・・

「ん？騒がしいな・・・」

俺はその場所に向かった
そして俺の存在に気付いた一人が退いたと同時にみんながどいた
そして掲示板には写真と

『淫乱オメガ、風紀を乱す』

「！？」

俺は近くにいた奴の胸倉を掴んで

「誰がこんなことした！？」

生徒「し、しりません！！」

「テメェはしってるか！？」

生徒「し、しらないです！！」

「クソ！！」

俺は掴んだ生徒を乱暴に放し掲示板に貼ってある写真とメモをはがした
その時先生が話しかけてきた

先生「獅子瓦、八神と一緒に会議室に来なさい」

「・・・はい」

そういい俺は屋上に向かった・・・