出会ったのは喫茶店

ジャム

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本編

先輩とのひと時

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夕方

コンコン

部屋の扉がノックされた

「はい」

僕は扉を開けた

獅子丸「よう!」

「あ、どうも」

獅子丸先輩が来てくれたのだ

獅子丸「お邪魔して大丈夫か?」

「はい。大丈夫です」

そして先輩を招き入れた

獅子丸「初めて来たときからほとんど変わってないなw」

「そうですね・・・とくにほしい物もないですし・・・」

獅子丸「趣味は必要だぞ?」

「そうですよね・・・」

獅子丸「まぁ、ゆっくり探せばいいよ!」

そういいベッドに腰を下ろす

獅子丸「抱きしめてやりたいんだけど・・・汗臭いからな・・・」

「・・・」

僕は先輩に抱き着いた

獅子丸「お、おい・・・汗臭いって言っただろう・・・」

僕は匂いを嗅いだ
確かに汗臭いし獣臭い
でも・・・嫌な感じはしなかった

「確かに臭いですが、僕は嫌ではないですよ」

獅子丸「お前ってはっきり言うよな・・・」

「???」

そういい抱きしめてきた

獅子丸「抱きしめたかったんだが、嫌がるかと思ってたんだ。でも、気にならないならいいよな?」

そういい強く抱きしめてくる
そして鼻キスをされる
長い・・・長い鼻キスだった

獅子丸「・・・」

「・・・」

お互い目を瞑っている
お互いの匂い、お互いの鼻息・・・
それを感じると胸の奥からぽかぽかしてくる

獅子丸「こうしてくっ付いてると落ち着くな・・・」

「そうですね」

そういい僕の顔を胸に押し当てて抱きしめてきた
先輩の鼓動が聞こえる

ドクン・・・ドクン・・・

先輩の鼓動は少し早い気がする
僕の鼓動もそれに合わせて早くなる

獅子丸「かわいいな・・・」

そういい頭を撫でてきた
それに更に胸が熱くなり涙が出てくる

「なんで・・・?」

獅子丸「泣きたいだけ泣け。俺はそれを受け入れるから」

「うぅ・・・」

辛いわけじゃないのに・・・
なんで涙が出てくるの?
わからない・・・

「すみません・・・なんで、涙が出るのか・・・わからないんです・・・」

獅子丸「それはうれし泣き・・・なんじゃないかな?悲しくは・・・ないんだろう?」

「はい・・・悲しくはないです」

獅子丸「じゃあ、たぶんそうだろう。たくさん泣け。泣けばそれだけあとから幸せが来る」

「うぅ・・・」

僕は先輩の胸に顔を埋めて泣いた
先輩の前では涙が出てしまう
先輩が優しいから・・・
先輩が僕を大切に思ってくれるから・・・

「愛されるって・・・こんなにぽかぽかなんですね・・・」

獅子丸「ああ。愛って言うのはそういう物なんだ」

僕は・・・今まで知らなかった・・・
こんなに暖かいものが存在するなんて・・・
そんなに気持ちのいいものがあるなんて・・・
でも・・・これを失うと思うと・・・怖いよ・・・

「怖い・・・」

獅子丸「ん?」

「失いたくない・・・怖いです・・・」

獅子丸「大丈夫だ。俺が守って見せる。お前の幸せを・・・お前を・・・」

そういい更に強く抱きしめてくる
僕もそれに合わせて強く抱きしめる

獅子丸「お前は今までが酷すぎたんだ。これからは自分のため、幸せのために生きよう。」

しばらく泣いたらすっきりした

獅子丸「すっきりしたか?」

「はい・・・すみません・・・いつも・・・」

獅子丸「いいんだ!それより・・・」

そういい僕の口角を上げる

「うにゃ?」

獅子丸「笑顔!笑顔で嫌なことを吹き飛ばそう!」

そういい笑顔で僕を見てくる
僕も笑顔で返したがうまくできたかわからない

獅子丸「ハハハw引きつった笑顔だなw」

「・・・」

獅子丸「まぁ、無理しなくていい。俺がいつかお前が自然と笑顔で過ごせるようにして見せる!約束だ!」

そういうと小指を差し出してきた

「???」

獅子丸「指切り!大切な約束をするときにする特別な誓いだ!」

そういい僕も小指を差し出した
そして小指を絡めて

獅子丸「約束は守って見せる。だからお前は俺についてこい。いいな?」

「はい」

そして獅子丸先輩はもう一度抱きしめ鼻キスをし帰って行った
僕はベッドに横になり自分の小指をみた

「約束・・・誓い・・・」

僕は先輩だけは信じられる
そんな気がした
そして夕飯を食べ眠りについた・・・
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