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特別な場所、想い、存在
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約一週間後
「うわ~」
クルス「すごいな~」
僕達は畑に来ていた
「実が・・・こんなになってる!」
作物が収穫できる段階になったのだ
クルス「ああ!すごいぞ!ハルト!」
そういい頭を撫でてくれる
大農場の方ではもう収穫が行われていた
案内ロボット「汚染もされていません!最高品質の作物です!」
「よかった!」
案内ロボット「これでしたらきっと皆さん、大喜びでしょう!」
「うん!」
そしてファームロボットたちが植える用と売却用に作物を分けて行く
クルス「折角だからほかの作物も植えてみたらどうだ?」
「ほかのですか?」
クルス「ああ。確か、トウモロコシとかかぼちゃとかの種があった気がするんだ」
「あ!ありましたね!あと、リンゴの種も!」
クルス「それも植えてみたらどうだ?」
「・・・そうですね!色々あった方がいいですもんね!」
そんな話をしていた時
???「お~~い!ハルトく~ん!」
「あ!ゼッタさん!」
工場の入り口に行商人のゼッタさんがいた
「おはようございます!」
ゼッタ「おう!おはよう!」
クルス「どうしたんだ?こんな朝から」
ゼッタ「そろそろ作物の収穫だろう?だから来たんだよ!」
「そうなんですね!入ってください!ちょうど収穫しているところです!」
そういいゼッタさんたちを中に招き入れた
ゼッタ「お~~!すげぇ・・・」
ゼッタさんはトマトを持つと声を上げた
ゼッタ「なんだよ・・・このみずみずしさは・・・それに大きい・・・」
クルス「ん?そんなに驚くことか?」
ゼッタ「あ、そうか。知らないんだよな。俺たちの食べてるトマトはこれなんだよ」
そういって荷物からトマトを出して見せてきた
「え・・・」
クルス「なんだよ・・・これ・・・」
そこには『トマト』と言えるのか・・・
水分がほとんどなく、カピカピ?と言うのかな?そんな感じのトマトだ
ゼッタ「これはこれでうまいんだぞ?スープにすればだけどな!」
クルス「・・・これが放射能の影響・・・か」
ゼッタ「ああ。トマトだけじゃない。ジャガイモもそうだ」
そういいジャガイモも見せてくれた
そのジャガイモは小さく、これもカピカピ?だった
「影響が酷いですね・・・」
ゼッタ「ああ、だから、どこも食糧難なんだ。昔はジャガイモなんて一つの苗からたくさん収穫できたんだろう?」
クルス「ああ」
ゼッタ「今なんて一つの苗から三つしかできないんだぞ?それもこんな小さな奴がな・・・」
だからクリスタルシティも困ってたんだ・・・
畑が多いのになんでだろうとは思ってたんだけど・・・
ゼッタ「それに比べてここは凄いな!一つの苗からこんなに実が・・・それに大きいし!」
ゼッタさんはジャガイモを手に取り少し興奮しているみたいだ
ゼッタ「ん?なんで分けてるんだ?」
「あ、それは畑を広げるのに必要だからです!」
ゼッタ「あ!なるほどな!じゃあ、こっちは買い取っていいのか?」
「はい!」
ゼッタ「毎度!ちょっと待ってくれよ・・・計算するから・・・」
そういい個数を数えていた
しばらくして
ゼッタ「よし!こんなもんでどうだ?」
そういいメダルを500枚渡してきた
「これは・・・多いの?少ないの?」
クルス「さぁ・・・?」
ゼッタ「質がいいから多い方だぞ?作物の数が少ないからこれぐらいだが、ホントならこの半分くらいだな!」
クルス「そんな差が出るのか・・・」
ゼッタ「ああ」
クルス「・・・クリスタルシティも屋根を作ればいいと思うんだが?」
ゼッタ「・・・もう、試してるさ・・・」
ゼッタさんはボソって言った
クルス「え?」
ゼッタ「・・・ここはなぜかわからないが、土地も汚染の影響を受けていない。でも、ほかは違うんだ・・・土地自体に影響が出ている。だから、屋根を作っても意味がないんだ」
クルス「・・・」
「・・・」
ゼッタ「汚染雨を防げても土地に滲み込む。それが土地全体に広がる。それが今の世界なんだ」
クルス「そうだったのか・・・すまない」
ゼッタ「いや、いいんだ。でも、なんでここだけ大丈夫なんだ?」
ゼッタさんは土を触る
ゼッタ「サラサラしてる・・・なんでだ?」
案内ロボット「それはこの工場に秘密があります!」
「秘密?」
案内ロボット「はい!この工場が建てられた時、地下にコンクリートを釘のように打ち込んで作られました!敷地を囲むように。そのコンクリートが汚染物質から土地を守っているのだと思います!」
ゼッタ「ん~~??よくわからないな・・・」
クルス「要するに、地下にも工場の壁みたいな感じでコンクリートで囲まれている。ってことか?」
案内ロボット「はい!」
「でも、なんでそんな作りに?」
案内ロボット「本来この土地は建物を建てるには不向きな土地でした。ですが、ここは周りに民家が無く工場を建てるには最高の場所だったのです。なので土台としてこのような形を作ったのです!あと、地震などが起こったときの避難場所としても利用できるように!」
そうだったんだ・・・
知らなかったな・・・
クルス「だから地下もあるのか・・・」
ゼッタ「聞いてもわからないが・・・ここは特別な土地ってことだな!」
案内ロボット「そういうことになります!」
クルス「・・・一つ気になるんだが・・・」
案内ロボット「はい?」
クルス「今まで汚染雨が降ってただろう?それは大丈夫だったのか?」
「そうですよね・・・今まで何度も降ってるわけですし・・・」
案内ロボット「問題はありませんよ!そのたび私たちが除去してましたから!」
「そうなの?」
案内ロボット「はい!なかなかの作業で大変でしたが・・・」
ゼッタ「これだけ広い土地の汚染除去・・・考えただけど眩暈がする・・・」
クルス「俺も・・・」
ゼッタ「さて!眩暈のする話はここまでにして・・・今後はもっと畑を広げるのか?」
「はい!そのつもりです!」
ゼッタ「そうか!じゃあ、メダルを多めに持ってきとかないとな!」
クルス「そう言えば、前に頼んだ物は?」
ゼッタ「おう!しっかり持って来たぜ!」
そういうと燃料タンクを出してきた
クルス「ホントに用意したんだな」
ゼッタ「それが俺のモットーだからな!」
「あ、あの・・・」
ゼッタ「ハルトくんの頼み物は今用意してもらってるからもう少し待ってくれな?」
「用意?」
ゼッタ「ああ!クリスタルシティの教授に頼んだんだよ。ハルトくんと知り合いらしいな?」
「教授?誰だろう・・・」
ゼッタ「街では先生をしてたぞ?」
「あ!先生!」
ゼッタ「ああ!その人がお前のためならって作ってくれてる!だからもう少し待ってくれ!」
「はい!」
先生がわざわざ・・・
なにかお礼しないと・・・
クルス「で、いくらだ?」
ゼッタ「そうだな・・・700メダルってところかな!」
クルス「赤字か・・・」
ゼッタ「でも、今後は黒字になるだろう?」
クルス「まぁ・・・そうだな」
そういいクルスさんはメダルを渡した
ゼッタ「毎度!」
クルス「そう言えば、お前たちはブレイクタウンには行くのか?」
ゼッタ「もちろん!商売できるところならどこへでも行くぞ!」
クルス「そうか」
ゼッタ「ブレイクタウンを知ってるんだな?」
クルス「ああ。そこのリーダーと知り合いでな」
ゼッタ「ほう。カリムさんと?」
クルス「ああ」
ゼッタ「あそこはすげぇぞ!機械系が多くてな!ここだけの話、汚染除去装置とかそういうのはあそこで手に入れてるんだ!」
クルス「そうなのか?」
ゼッタ「ああ!でも、ブレイクタウンで手に入れたって言うとみんな嫌がるんだよな~」
クルス「まぁ・・・気持ちはわかるが」
ゼッタ「クルスさんも嫌か?」
クルス「いや、気にしない。利用できるなら利用するだけだ」
ゼッタ「そうか!それはよかった!」
しばらくすると
ジェット「皆さん!お茶が入りましたよ!」
ジェットがお茶を用意してくれたみたいだ
ゼッタ「いただきます!」
みんなでお茶を飲んだ
ゼッタ「ふぅ・・・うまいな~」
クルス「そうだな」
「・・・」
僕は先生へのお礼を考えていた
クルス「そういえば、種はあるか?」
ゼッタ「ん?作物のか?」
クルス「ああ」
ゼッタ「う~ん・・・今はないな・・・」
クルス「そうか」
ゼッタ「今度来るとき用意しておく!」
「あ、いえ、大丈夫です!」
クルス「え?いいのか?」
「はい!クリスタルシティに行ったときに買うので!」
ゼッタ「そうか・・・残念だな~」
そして、お茶を飲んでゼッタさんたちは行ってしまった
「今日はトマトとじゃがいもが食べれますね!」
クルス「そうだな!」
ジェット「ジャガイモでスープでも作りますね!」
僕は大農場に向かった
そこでは早速、種を植えていた
「あ!僕も植えないと!」
僕も自分の畑に行きジャガイモの種を植えた
トマトはこのままでいいけどジャガイモは植え直さないとね
「・・・よし!終わりっと!」
畑仕事を終えて僕は工場の入り口に向かった
「ん?クルスさん?」
そこにはクルスさんが腹筋をしていた
クルス「フッ!フッ!」
「クルスさん?」
クルス「ハルトか。どうした?」
「いえ、何してるのかと・・・」
クルス「トレーニングだよ。最近やってなかったからな!」
そういい腕立て伏せを始めた
クルス「・・・ハルト」
「はい?」
クルス「俺の上に乗ってくれないか?」
「え?」
クルス「負荷をかけた方がいいんだ。頼む」
「わ、わかりました」
僕はクルスさんの背中に乗った
「っ!」
クルス「1・・・2・・・」
クルスさんは僕の乗せたまま腕立て伏せを始めた
「す、すごいですね」
クルス「まだまだ!500回はやるぞ!」
「え!?」
クルスさんはひたすら腕立て伏せをやっていた
僕はクルスさんの背中に上に乗りながら空を見た
暖かくて・・・ポカポカしていて・・・いい感じに揺れていて・・・
「ふわ~~~・・・」
あくびが出てしまった
クルスさんの動きが心地いい
このままでは寝てしまう・・・
「眠くなってきました・・・」
クルス「そのまま寝てていいぞ?終わったら起こしてやる」
「・・・はい」
僕はクルスさんの上で寝てしまった
・・・クルス視点・・・
「121・・・122・・・」
俺は腕立て伏せを続けていた
ハルト「スーーー・・・スーーー・・・」
ハルトの寝息が耳に当たる
「132・・・133・・・ダメだ・・・集中できない・・・」
俺はそのまま地面に腹ばいになった
「・・・気持ちよさそうに寝息立てやがって・・・」
寝ていいとは言ったが・・・ここまで可愛い寝息を立てるとは・・・それも耳元で・・・
「・・・よっと」
俺はハルトを起こさないようにして向きを変えた
ハルトは俺の腹の上で寝息を立てている
「・・・可愛いな・・・」
ハルトの頭を撫で、おでこにキスをする
「ゆっくり休め。可愛いハルト・・・」
一緒にいればいるほど愛しくなる
手放したくない
ハルトは・・・俺だけの物だ
絶対に誰にも渡さない!
そう思い、空を見上げる
青い空、暖かい日差し・・・
「これは・・・眠く・・・なるな・・・」
俺はハルトを抱き締めながらそのまま眠ってしまった
・・・ジェット視点・・・
「・・・おやおや」
私はお二人の様子を見に来ていた
お二人は気持ちよさそうに寝ていた
「衛生的によろしくないですが・・・今はそっとしておきましょう」
そう思い、タオルケットをお二人にかけ私は工場に入った
坊ちゃんの幸せそうな顔・・・
それを見て私も幸せになる
この思いは所詮プログラム
私はただのロボットなのですから・・・
「・・・」
坊ちゃん『ジェットはただのロボットじゃないよ!家族だよ!』
私は坊ちゃんと再会したときのことを思い出していた
「本当に・・・生きていて・・・よかった・・・本当に・・・」
私が人であったらきっと涙を流していたでしょう
「私は・・・ロボット・・・でも、坊ちゃんを愛している。これが例えプログラムだとしても構いません。坊ちゃんが言ってくださった。『家族』であるのだから」
私は初めて自分がロボットであることに嫌気がさした
そして嬉しくも思った
壊れなければずっと居られる
それは機械だからできることなのだから・・・
「・・・さて!夕ご飯の支度でもしましょう!」
私は自己妄想する頭脳システムを停止して役目をこなすことにした・・・
「うわ~」
クルス「すごいな~」
僕達は畑に来ていた
「実が・・・こんなになってる!」
作物が収穫できる段階になったのだ
クルス「ああ!すごいぞ!ハルト!」
そういい頭を撫でてくれる
大農場の方ではもう収穫が行われていた
案内ロボット「汚染もされていません!最高品質の作物です!」
「よかった!」
案内ロボット「これでしたらきっと皆さん、大喜びでしょう!」
「うん!」
そしてファームロボットたちが植える用と売却用に作物を分けて行く
クルス「折角だからほかの作物も植えてみたらどうだ?」
「ほかのですか?」
クルス「ああ。確か、トウモロコシとかかぼちゃとかの種があった気がするんだ」
「あ!ありましたね!あと、リンゴの種も!」
クルス「それも植えてみたらどうだ?」
「・・・そうですね!色々あった方がいいですもんね!」
そんな話をしていた時
???「お~~い!ハルトく~ん!」
「あ!ゼッタさん!」
工場の入り口に行商人のゼッタさんがいた
「おはようございます!」
ゼッタ「おう!おはよう!」
クルス「どうしたんだ?こんな朝から」
ゼッタ「そろそろ作物の収穫だろう?だから来たんだよ!」
「そうなんですね!入ってください!ちょうど収穫しているところです!」
そういいゼッタさんたちを中に招き入れた
ゼッタ「お~~!すげぇ・・・」
ゼッタさんはトマトを持つと声を上げた
ゼッタ「なんだよ・・・このみずみずしさは・・・それに大きい・・・」
クルス「ん?そんなに驚くことか?」
ゼッタ「あ、そうか。知らないんだよな。俺たちの食べてるトマトはこれなんだよ」
そういって荷物からトマトを出して見せてきた
「え・・・」
クルス「なんだよ・・・これ・・・」
そこには『トマト』と言えるのか・・・
水分がほとんどなく、カピカピ?と言うのかな?そんな感じのトマトだ
ゼッタ「これはこれでうまいんだぞ?スープにすればだけどな!」
クルス「・・・これが放射能の影響・・・か」
ゼッタ「ああ。トマトだけじゃない。ジャガイモもそうだ」
そういいジャガイモも見せてくれた
そのジャガイモは小さく、これもカピカピ?だった
「影響が酷いですね・・・」
ゼッタ「ああ、だから、どこも食糧難なんだ。昔はジャガイモなんて一つの苗からたくさん収穫できたんだろう?」
クルス「ああ」
ゼッタ「今なんて一つの苗から三つしかできないんだぞ?それもこんな小さな奴がな・・・」
だからクリスタルシティも困ってたんだ・・・
畑が多いのになんでだろうとは思ってたんだけど・・・
ゼッタ「それに比べてここは凄いな!一つの苗からこんなに実が・・・それに大きいし!」
ゼッタさんはジャガイモを手に取り少し興奮しているみたいだ
ゼッタ「ん?なんで分けてるんだ?」
「あ、それは畑を広げるのに必要だからです!」
ゼッタ「あ!なるほどな!じゃあ、こっちは買い取っていいのか?」
「はい!」
ゼッタ「毎度!ちょっと待ってくれよ・・・計算するから・・・」
そういい個数を数えていた
しばらくして
ゼッタ「よし!こんなもんでどうだ?」
そういいメダルを500枚渡してきた
「これは・・・多いの?少ないの?」
クルス「さぁ・・・?」
ゼッタ「質がいいから多い方だぞ?作物の数が少ないからこれぐらいだが、ホントならこの半分くらいだな!」
クルス「そんな差が出るのか・・・」
ゼッタ「ああ」
クルス「・・・クリスタルシティも屋根を作ればいいと思うんだが?」
ゼッタ「・・・もう、試してるさ・・・」
ゼッタさんはボソって言った
クルス「え?」
ゼッタ「・・・ここはなぜかわからないが、土地も汚染の影響を受けていない。でも、ほかは違うんだ・・・土地自体に影響が出ている。だから、屋根を作っても意味がないんだ」
クルス「・・・」
「・・・」
ゼッタ「汚染雨を防げても土地に滲み込む。それが土地全体に広がる。それが今の世界なんだ」
クルス「そうだったのか・・・すまない」
ゼッタ「いや、いいんだ。でも、なんでここだけ大丈夫なんだ?」
ゼッタさんは土を触る
ゼッタ「サラサラしてる・・・なんでだ?」
案内ロボット「それはこの工場に秘密があります!」
「秘密?」
案内ロボット「はい!この工場が建てられた時、地下にコンクリートを釘のように打ち込んで作られました!敷地を囲むように。そのコンクリートが汚染物質から土地を守っているのだと思います!」
ゼッタ「ん~~??よくわからないな・・・」
クルス「要するに、地下にも工場の壁みたいな感じでコンクリートで囲まれている。ってことか?」
案内ロボット「はい!」
「でも、なんでそんな作りに?」
案内ロボット「本来この土地は建物を建てるには不向きな土地でした。ですが、ここは周りに民家が無く工場を建てるには最高の場所だったのです。なので土台としてこのような形を作ったのです!あと、地震などが起こったときの避難場所としても利用できるように!」
そうだったんだ・・・
知らなかったな・・・
クルス「だから地下もあるのか・・・」
ゼッタ「聞いてもわからないが・・・ここは特別な土地ってことだな!」
案内ロボット「そういうことになります!」
クルス「・・・一つ気になるんだが・・・」
案内ロボット「はい?」
クルス「今まで汚染雨が降ってただろう?それは大丈夫だったのか?」
「そうですよね・・・今まで何度も降ってるわけですし・・・」
案内ロボット「問題はありませんよ!そのたび私たちが除去してましたから!」
「そうなの?」
案内ロボット「はい!なかなかの作業で大変でしたが・・・」
ゼッタ「これだけ広い土地の汚染除去・・・考えただけど眩暈がする・・・」
クルス「俺も・・・」
ゼッタ「さて!眩暈のする話はここまでにして・・・今後はもっと畑を広げるのか?」
「はい!そのつもりです!」
ゼッタ「そうか!じゃあ、メダルを多めに持ってきとかないとな!」
クルス「そう言えば、前に頼んだ物は?」
ゼッタ「おう!しっかり持って来たぜ!」
そういうと燃料タンクを出してきた
クルス「ホントに用意したんだな」
ゼッタ「それが俺のモットーだからな!」
「あ、あの・・・」
ゼッタ「ハルトくんの頼み物は今用意してもらってるからもう少し待ってくれな?」
「用意?」
ゼッタ「ああ!クリスタルシティの教授に頼んだんだよ。ハルトくんと知り合いらしいな?」
「教授?誰だろう・・・」
ゼッタ「街では先生をしてたぞ?」
「あ!先生!」
ゼッタ「ああ!その人がお前のためならって作ってくれてる!だからもう少し待ってくれ!」
「はい!」
先生がわざわざ・・・
なにかお礼しないと・・・
クルス「で、いくらだ?」
ゼッタ「そうだな・・・700メダルってところかな!」
クルス「赤字か・・・」
ゼッタ「でも、今後は黒字になるだろう?」
クルス「まぁ・・・そうだな」
そういいクルスさんはメダルを渡した
ゼッタ「毎度!」
クルス「そう言えば、お前たちはブレイクタウンには行くのか?」
ゼッタ「もちろん!商売できるところならどこへでも行くぞ!」
クルス「そうか」
ゼッタ「ブレイクタウンを知ってるんだな?」
クルス「ああ。そこのリーダーと知り合いでな」
ゼッタ「ほう。カリムさんと?」
クルス「ああ」
ゼッタ「あそこはすげぇぞ!機械系が多くてな!ここだけの話、汚染除去装置とかそういうのはあそこで手に入れてるんだ!」
クルス「そうなのか?」
ゼッタ「ああ!でも、ブレイクタウンで手に入れたって言うとみんな嫌がるんだよな~」
クルス「まぁ・・・気持ちはわかるが」
ゼッタ「クルスさんも嫌か?」
クルス「いや、気にしない。利用できるなら利用するだけだ」
ゼッタ「そうか!それはよかった!」
しばらくすると
ジェット「皆さん!お茶が入りましたよ!」
ジェットがお茶を用意してくれたみたいだ
ゼッタ「いただきます!」
みんなでお茶を飲んだ
ゼッタ「ふぅ・・・うまいな~」
クルス「そうだな」
「・・・」
僕は先生へのお礼を考えていた
クルス「そういえば、種はあるか?」
ゼッタ「ん?作物のか?」
クルス「ああ」
ゼッタ「う~ん・・・今はないな・・・」
クルス「そうか」
ゼッタ「今度来るとき用意しておく!」
「あ、いえ、大丈夫です!」
クルス「え?いいのか?」
「はい!クリスタルシティに行ったときに買うので!」
ゼッタ「そうか・・・残念だな~」
そして、お茶を飲んでゼッタさんたちは行ってしまった
「今日はトマトとじゃがいもが食べれますね!」
クルス「そうだな!」
ジェット「ジャガイモでスープでも作りますね!」
僕は大農場に向かった
そこでは早速、種を植えていた
「あ!僕も植えないと!」
僕も自分の畑に行きジャガイモの種を植えた
トマトはこのままでいいけどジャガイモは植え直さないとね
「・・・よし!終わりっと!」
畑仕事を終えて僕は工場の入り口に向かった
「ん?クルスさん?」
そこにはクルスさんが腹筋をしていた
クルス「フッ!フッ!」
「クルスさん?」
クルス「ハルトか。どうした?」
「いえ、何してるのかと・・・」
クルス「トレーニングだよ。最近やってなかったからな!」
そういい腕立て伏せを始めた
クルス「・・・ハルト」
「はい?」
クルス「俺の上に乗ってくれないか?」
「え?」
クルス「負荷をかけた方がいいんだ。頼む」
「わ、わかりました」
僕はクルスさんの背中に乗った
「っ!」
クルス「1・・・2・・・」
クルスさんは僕の乗せたまま腕立て伏せを始めた
「す、すごいですね」
クルス「まだまだ!500回はやるぞ!」
「え!?」
クルスさんはひたすら腕立て伏せをやっていた
僕はクルスさんの背中に上に乗りながら空を見た
暖かくて・・・ポカポカしていて・・・いい感じに揺れていて・・・
「ふわ~~~・・・」
あくびが出てしまった
クルスさんの動きが心地いい
このままでは寝てしまう・・・
「眠くなってきました・・・」
クルス「そのまま寝てていいぞ?終わったら起こしてやる」
「・・・はい」
僕はクルスさんの上で寝てしまった
・・・クルス視点・・・
「121・・・122・・・」
俺は腕立て伏せを続けていた
ハルト「スーーー・・・スーーー・・・」
ハルトの寝息が耳に当たる
「132・・・133・・・ダメだ・・・集中できない・・・」
俺はそのまま地面に腹ばいになった
「・・・気持ちよさそうに寝息立てやがって・・・」
寝ていいとは言ったが・・・ここまで可愛い寝息を立てるとは・・・それも耳元で・・・
「・・・よっと」
俺はハルトを起こさないようにして向きを変えた
ハルトは俺の腹の上で寝息を立てている
「・・・可愛いな・・・」
ハルトの頭を撫で、おでこにキスをする
「ゆっくり休め。可愛いハルト・・・」
一緒にいればいるほど愛しくなる
手放したくない
ハルトは・・・俺だけの物だ
絶対に誰にも渡さない!
そう思い、空を見上げる
青い空、暖かい日差し・・・
「これは・・・眠く・・・なるな・・・」
俺はハルトを抱き締めながらそのまま眠ってしまった
・・・ジェット視点・・・
「・・・おやおや」
私はお二人の様子を見に来ていた
お二人は気持ちよさそうに寝ていた
「衛生的によろしくないですが・・・今はそっとしておきましょう」
そう思い、タオルケットをお二人にかけ私は工場に入った
坊ちゃんの幸せそうな顔・・・
それを見て私も幸せになる
この思いは所詮プログラム
私はただのロボットなのですから・・・
「・・・」
坊ちゃん『ジェットはただのロボットじゃないよ!家族だよ!』
私は坊ちゃんと再会したときのことを思い出していた
「本当に・・・生きていて・・・よかった・・・本当に・・・」
私が人であったらきっと涙を流していたでしょう
「私は・・・ロボット・・・でも、坊ちゃんを愛している。これが例えプログラムだとしても構いません。坊ちゃんが言ってくださった。『家族』であるのだから」
私は初めて自分がロボットであることに嫌気がさした
そして嬉しくも思った
壊れなければずっと居られる
それは機械だからできることなのだから・・・
「・・・さて!夕ご飯の支度でもしましょう!」
私は自己妄想する頭脳システムを停止して役目をこなすことにした・・・
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