崩壊した世界を共に

ジャム

文字の大きさ
54 / 91

手紙と小麦

しおりを挟む
数日後・・・

ゼッタ「お~い!」

「あ!ゼッタさん!」

入口でゼッタさんが声を上げていた

ゼッタ「そろそろ収穫だろう?」

「はい!」

僕はゼッタさんたちを大農場に案内した

ゼッタ「お~・・・すげぇな・・・」

大農場はもう隅から隅まで作物で埋まっていた

ゼッタ「コインとか足りるかな・・・」

そういい確認をするゼッタさん

クルス「おう。来てたのか」

ゼッタ「クルスさん!」

汗をかいているクルスさんがそこにはいた
きっと、トレーニングをしていたのだろう

ゼッタ「すっげぇ汗・・・」

クルス「ん?ああ。ちょっとトレーニングをな」

ゼッタ「ほう」

「あ!クルスさん!あの時のツケ!」

クルス「あ~。そうだな。コインとメダル半分ずつでいいか?」

ゼッタ「ああ!かまわないぜ!」

そういいあの時の『借り』のメダルとコインを渡した

ゼッタ「毎度!」

クルス「で、取引だろう?」

ゼッタ「ああ!えっと・・・」

と、ゼッタさんは収穫物を数えている

ゼッタ「量がすげぇな・・・」

クルス「大農場だからな。量も多いだろう」

ゼッタ「・・・これは・・・5000コインか、5000メダルだな。あるいは半分ずつだ」

「え!?そんなに!?」

ゼッタ「ああ。高品質に量もすげぇし、妥当な値段だぞ?」

クルス「そうか。・・・半分ずつもらえるか?」

ゼッタ「ああ!はぁ・・・よかった」

クルス「ん?」

ゼッタ「コインもメダルもそんなに持ってないんだよ」

そういいコインとメダルを2500枚ずつもらった

クルス「商人がそれでいいのか?」

ゼッタ「きょ、今日、偶然なかっただけだ!」

クルス「ふぅ~~ん?」

ゼッタ「なんだよ・・・」

クルス「まぁいい。それより聞きたいことがある」

ゼッタ「聞きたいこと?なんだ?」

クルス「この世界に米はないのか?」

ゼッタ「コメ?なんだそれ?」

クルス「え・・・?」

「え・・・?」

ゼッタ「ん?」

お米を・・・知らない?

「お米ですよ?白米です」

ゼッタ「ハク・・・マイ・・・?」

クルス「・・・じゃあ、パンは?」

ゼッタ「パンは知ってるぞ!」

クルス「知ってるってことはあるんだな?」

ゼッタ「ああ!もちろん!買うのか?」

クルス「そうだな・・・」

ゼッタ「わかった!えっと・・・」

「小麦の種はありますか?」

ゼッタ「小麦の種?ちょっと待てよ・・・」

そういい荷物を漁っていた

ゼッタ「まずはパンな!」

そういいパンを見せてきた

クルス「普通の・・・パン・・・だよな?」

ゼッタ「昔のパンがどうかは知らないが俺はこのパンしか見たことないぞ?」

そこには普通のパン・・・フランスパン?があった

クルス「やわらかいな・・・」

ゼッタ「固いのがいいなら数日置いとけばいいだけだ!」

この世界ではこれが普通なのだろう・・・

ゼッタ「小麦の種は・・・あった!」

そういい種の入った袋を見せてきた

クルス「いくらだ?」

ゼッタ「パンは何日分欲しいんだ?」

クルス「そうだな・・・ひとまず三日分くらいかな」

ゼッタ「なら、パンは700コインかメダルだ!種は200コインかメダルだな!」

クルスさんはコインとメダルを半分ずつ払った

ゼッタ「毎度!」

そしてゼッタさんは工場を出て行った
その時

ゼッタ「あ!いけないいけない!忘れるところだった!」

そういい僕に

ゼッタ「配達だ!」

「え?手紙・・・?」

僕は手紙を受け取った

ゼッタ「おう!狸の女性から頼まれたんだ!」

「あ!もしかしてキャリーさんかも!」

ゼッタ「名前は聞いてないが、お前たちに救われた者だっていえばわかるって」

クルス「間違いないな」

「うん!」

ゼッタ「じゃあ、しっかり渡したからな?」

「はい!ありがとうございます!」

ゼッタ「おう!」

そういうと行ってしまった

「手紙は二通・・・一通はクルスさん宛てだよ!」

僕はクルスさんに渡した

クルス「ありがとう」

そういうとクルスさんは工場に入っていった
僕はその場で手紙を開けて読んだ

ハルトくんへ
元気にしてるかな?
私とクルトは元気です
あれから、しばらくして、私はお仕事を始めました
ネピーさんの紹介で酒場で働いています
大変だけど楽しいお仕事だよ
そっちはどう過ごしてるのかな?
ネピーさんの話では大きな農園を経営しているとか
すごいね!
私じゃ考えられないな・・・と思うよ
この町の食糧で一番人気のトマトとジャガイモはハルトくんのところで作られた物らしいね!
私も初めて見たときは驚いたよ
あんなトマトとジャガイモは見たことがなかったからね
とてもおいしかったよ!
また、食べられる時を楽しみにしてます!
体には気を付けて、クルスさんと仲良く過ごしてください!
もしこちらに来ることがあったら、ぜひ声をかけてね?
待ってるからね!
キャリーとクルトより

そしてその下に小さな手の跡があった

「フフフ。かわいい・・・」

この手の跡はきっとクルトくんのだろうな

「・・・よし!」

僕は小麦の種をもって畑に向かった

「どこに植えようかな・・・」

もう大農場に植えることはできないし・・・

案内ロボット「どうされましたか?」

「あ!ちょうどよかった!これを植えたいんだけど場所がなくて・・・」

案内ロボット「これは・・・小麦ですか?」

「うん。どこかいい場所あるかな?」

案内ロボット「そうですね・・・あそこならちょうど空いてますよ!」

そういい僕は案内ロボットについていった
そこは大農場のすぐ隣のところにあるスペースだった
でも・・・

「これ・・・邪魔だよ?」

そのスペースには車が出入りをするための機械があって植えることはできない

案内ロボット「ええ!ですので、まずはこれを解体してからになります!」

「大変そう・・・それに汚染は大丈夫?」

案内ロボット「もちろん、ハルト様のお手を煩わせたりしません!こちらですべてやりますよ!汚染のことも心配ありません!ここは工場の中ですから!」

そういい周りのロボットたちが機械を解体し始めた

「ありがとう!あと、ここに柵も作らないと・・・」

車の出入り口だから外からも内側からも出入りし放題の状態だ

案内ロボット「わかりました!では、柵もお作りしておきます!完成しましたらお呼びいたしますね!」

「よろしくね!」

他力本願・・・になってしまうが、こればかりは仕方ない・・・
それに大農場をロボットたちに任せている時点で他力本願だし・・・
僕は案内ロボットに種を渡した

案内ロボット「では、ハルト様はごゆっくりしていてください!」

「うん!よろしくね!」

僕は工場に入った

クルス「おう。お帰り。外が騒がしいが・・・何をしてるんだ?」

僕は状況を説明した

クルス「なるほど・・・じゃあ、また屋根を作らないとな!」

「今度は僕も手伝う!」

クルス「危ないからダメだ」

「手伝う!」

クルス「・・・わかった。でも、危ないことはさせるつもりはないからな?」

「やった!」

三時間後くらいたった頃・・・

案内ロボット「ハルト様!土地の準備が整いました!今、種を植えています!」

僕は様子を見に行った
そこには柵もできていて・・・畑のスペースも広くなっていた

「さっきより・・・広くない?」

案内ロボット「ええ!コンクリートを壊し土地を広げました!これで小麦をたくさん生産できますよ!」

柵は周りの柵と同じに作られていて、広げられた土地に種を撒いていた

クルス「お~これはまた・・・すごいな~」

クルスさんは驚いているのか関心しているのかわからない声を出していた

案内ロボット「小麦をお作りになるということはパンをお作りになるのですか?」

「うん!そのつもり!それと売買用も!」

案内ロボット「大変言いにくいのですが・・・ここにはパンを作るための設備がございません・・・」

クルス「まぁ・・・そうだよな。でも、あれって焼くだけだろう?」

案内ロボット「そう簡単ではありませんよ?材料を捏ねて、一次発酵、ベンチタイム、成形、二次発酵、焼成、焼き上がりとちゃんと工程があります。それを一般家庭のキッチンでできるとお思いですか?」

クルス「え・・・っと・・・ごめん・・・途中わけがわからなかった・・・」

「パンを作る工程は一般家庭のキッチンでは無理ってこと?」

案内ロボット「はい。不可能ではありませんが・・・」

クルス「そうか・・・じゃあ、その機械を作るのは?」

案内ロボット「申し訳ありません・・・そういう機械の設計はわかりかねます・・・」

「わからないんだ・・・」

案内ロボット「はい・・・設計図をインストールしてくださればお作りすることが可能かもしれませんが・・・」

クルス「かも?」

案内ロボット「部品が足りなければお作りできないので、不確定な『かも』と申し上げました」

クルス「そうか・・・部品か・・・」

案内ロボット「まだわかりませんが、まずは設計図が必要です」

「・・・ゼッタさんが売ってたりするかな?」

クルス「どうだろうな・・・設計図を欲しがる奴はそうそういないだろうから売ってないかもな・・・」

「でも、探してはくれそうだけど・・・」

クルス「それがモットーって言ってたからな・・・今度来た時に聞いてみるか」

「うん!」

案内ロボット「では、私は他の業務がございますので、これで失礼します!」

クルス「じゃあ、早速屋根を作るか・・・手伝ってくれるんだろう?」

「うん!」

僕とクルスさんは屋根作りを始めた
クルスさんは手早く作っていく僕は材料の運搬や工具の手渡しとかをしていた
そして日が暮れる頃に屋根は完成した・・・
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

番に見つからない街で、子供を育てている

はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。 異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。 現世の記憶は失われているが、 この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。 街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、 ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。 だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。 再会は望まない。 今はただ、この子との生活を守りたい。 これは、番から逃げたオメガが、 選び直すまでの物語。 *本編完結しました

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

【完結済】極上アルファを嵌めた俺の話

降魔 鬼灯
BL
 ピアニスト志望の悠理は子供の頃、仲の良かったアルファの東郷司にコンクールで敗北した。  両親を早くに亡くしその借金の返済が迫っている悠理にとって未成年最後のこのコンクールの賞金を得る事がラストチャンスだった。  しかし、司に敗北した悠理ははオメガ専用の娼館にいくより他なくなってしまう。  コンサート入賞者を招いたパーティーで司に想い人がいることを知った悠理は地味な自分がオメガだとバレていない事を利用して司を嵌めて慰謝料を奪おうと計画するが……。  

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

貧乏Ωが御曹司αの将来のために逃げた話。

ミカン
BL
オメガバース

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。

その首輪は、弟の牙でしか外せない。

ゆずまめ鯉
BL
養子ゆえに、王位継承権を持たないオメガで長男のレイン(24)は、国家騎士団として秘密裏に働き、ただ義弟たちを守るためだけに生きてきた。 第一継承権を持つアルファで次男のリオール(19)は、そんな兄に「ごく潰し」と陰口を叩く連中を許せなかった。自分を犠牲にしてまで守る価値はないと思っていた。なにかと怪我の多い国家騎士団を辞めさせたかった。 初めて訪れた発情期のとき。約束をすっぽかされたリオールが不審に思い、兄の部屋へ行くと、国家騎士団の同僚──グウェンソード(28)に押し倒されるところを目撃して激高する。 「今すぐ部屋から出ろ!」 独占欲をあらわにしたリオールは、グウェンソードを部屋から追い出し、兄であるレインを欲望のままに抱いた。 翌朝、差し出されたのは特注の首輪──外せるのはリオールのみ。 「俺以外に触らせるな」 そう囁かれたレインは、何年も首輪と弟の執着に縛られ続けてきた。 弟には婚約者がいるのに、こんな関係を続けてもいいのか。 本当にこのままでもいいのか。 ひたすら執着して独占したがる弟と、罪悪感に苛まれる兄。 その首輪は、いつか弟の牙で血に染まるのか──。 どうにかしてレインを落としたいリオールと、弟との関係に悩むレインのオメガバースです。 リオール・グランケット(19)×レイン・グランケット(24) ※この作品は2015年頃に本文を書き、2017年頃にオメガバースに改稿、さらに2026年に手直しした作品になります。読みにくいかもしれません。ご了承ください。 三人称ですが攻めだったり受けだったり視点がよくかわります。攻め視点多めです。

運命の番は僕に振り向かない

ゆうに
BL
大好きだったアルファの恋人が旅先で運命の番と出会ってしまい、泣く泣く別れた経験があるオメガの千遥。 それ以来、ずっと自分の前にも運命の番があらわれることを切に願っていた。 オメガひとりの生活は苦しく、千遥は仕方なく身体を売って稼ぐことを決心する。 ネットで知り合った相手と待ち合わせ、雑踏の中を歩いている時、千遥は自分の運命の番を見つけた。 ところが視線が確かに合ったのに運命の番は千遥を避けるように去っていく。彼の隣には美しいオメガがいた。 ベータのような平凡な見た目のオメガが主人公です。 ふんわり現代、ふんわりオメガバース、設定がふんわりしてます。

処理中です...