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一週間後・・・
僕は執筆作業をしていた
ピンポーン
インターホンが鳴る
モニターには八百屋さんの白熊が写っていた
僕は玄関を開け門に向かった
白熊「ども、宅配です」
「お疲れ様です。ありがとうございます」
そういうと僕は料金を支払い白熊は玄関まで荷物を運んでくれた
白熊「では、失礼します」
「あ、よかったらお茶でもどうですか?」
白熊は少し悩んだ後
白熊「ではいただきます」
といい家に上がってもらった
客間に通しお茶を出した
今は真夏真っ只中
外は36℃を超えている
そんな中わざわざ配達してくれるのだからこれくらいは・・・ね?
白熊「あ、この本・・・」
僕はその言葉を聞き本棚をみた
そこには僕の今まで書いた本がたくさん入っていた
白熊「レムリック先生の本がたくさんですね」
「え、あ、はい」
白熊「ファン・・・なんですか?」
「え?ま、まぁ・・・」
白熊「実は俺もレムリック先生のファンなんです」
「そうなんですか?」
白熊「はい。特にデビュー作品の『オメガの宿命』は大好きです」
「そ、そうなんですね・・・」
白熊「ちょっと本を見せてもらってもいいですか?」
「あ、どうぞ」
そういうと白熊は本棚を開けて中を見た
白熊「これ!どこも売れ切れの本だ!こっちも!すごい!宝物庫みたい!」
「読書が好きなんですね」
白熊「いえ、読書がっていうよりこのレムリック先生の本が好きなんです」
「・・・どこが好きなんですか?」
白熊「『オメガの宿命』ならオメガの葛藤を書いてるところとか、この本なら幸福を主観に置いてるし・・・色んなジャンルを書いているのにそれをうまく引き出してるっていうか・・・読んでて自分が主人公になれるっていうか・・・」
「・・・そうなんですね。よかったら差し上げますよ?」
白熊「え!?こんなにいい本をもらうことなんてできません!」
「構いませんよ」
原本あるし
白熊「・・・では、お言葉に甘えて・・・」
「持ってない本で欲しいのがあればどれでもどうぞ」
白熊は目をキラキラさせて本を選んでいた
それを見て僕はすこし嬉しくなった
自分の書いた本をここまで嬉しそうにして選んでるなんて・・・
白熊「・・・やっぱり、もらうのはやめておきます」
「どうしてですか?」
白熊「なんか悪いですし・・・」
「・・・では、お暇なときにうちに来て読むのはどうですか?それならいいのでは?」
白熊「いいんですか?」
「僕は構いませんよ?ただ、お仕事でお相手できないかもしれませんが・・・」
白熊「・・・じゃあ、そうします」
そして次の休みの日にくる約束をして帰って行った
楽しみだな~
なんで僕が楽しみにするんだよ!
そして三日後
ピンポーン
10時くらいにインターホンが鳴る
モニターには私服姿の白熊が写っていた
僕は白熊を招き入れ客間に通した
「どうぞ」
とお茶をだした
白熊「ども。」
と受け取る
「好きなだけ読んでもらって構いませんから。僕は少しお仕事があるので、なにかありましたら、向かいのお部屋に居ますので」
そういうと僕は執筆部屋に向かった
12時ごろ
「そろそろお昼か・・・そういえばあの・・・名前わからないや」
名前聞いてないからなんて呼べばいいかわからない・・・
ひとまずお昼を一緒にたべようかな
僕は客間に向かい扉を叩く
コンコン
「・・・」
返事がない
集中してるのかな?
僕は扉を開けた
そしたら白熊がソファで本を片手に寝ていた
「あらあらw寝ちゃったんだwお仕事で疲れてるんだろうな」
僕はタオルケットを白熊さんにかけた
そしてお昼の支度をしにキッチンに向かった
ご飯を作り終え客間に向かった
扉を開けるとまだ寝ている白熊がいた
僕は起こそうと思い近づいた
「あの、起きてください」
・・・起きない
耳や鼻が時々ピクピク動いている
「フフフ、かわいい・・・」
つい言葉が出てしまった
普段は無愛想なのに本を見たときの顔はまるで子供のようだった
今も寝顔は子供のよう
イケメンでクールなのにこういう子供みたいな顔もある
ますます好きになる
「・・・」
この人はどうなのだろうか・・・
僕に運命を感じたのだろうか・・・
そもそもこれって運命なのかな?
人間は獣人より希薄なのか、運命とかそういった感情に気づきにくいらしい
そんな僕が運命って感じるのに相手が感じないわけがない
て、ことはこれは僕の勘違い?
だとしたら・・・
そんなこと考えていたら
白熊「九十九さん・・・」
「!?なんだ寝言か・・・どんな夢みてるんだろう・・・」
寝言とはいえ僕の名前を呼んでくれたのは嬉しいな
あ、でも、もしかしたら違う「九十九さん」かもしれないけど
「・・・」
お昼ご飯が冷めちゃう・・・
僕は白熊さんの身体をゆすった
「あの、起きてください」
白熊「ん?あれ?寝てました?あれは夢?」
「はい。寝てましたよwなんの夢見てたんですか?w」
白熊「すみません・・・あの・・・夢のことは・・・」
「フフフ。聞きませんよwそれよりお昼用意したので食べませんか?」
そういい僕たちはお昼ご飯を食べた
白熊「ごちそうさまでした」
「お粗末様でした!」
そういい食器を洗い僕は執筆部屋に向かった
白熊は客間で本を読む
夕方・・・
「今日はここまでにしようかな・・・」
僕は伸びをして客間に向かった
コンコン
「・・・」
返事がない・・・
また寝てるのかな?
扉を開けたら案の定寝ていた
「フフフ」
起こすのも悪いからそのままにしておこう
タオルケットを掛けてしばらく顔を見ていた
「かっこいいな・・・運命・・・感じてるのかな・・・」
その時電話が鳴った
僕は部屋を出て電話にでた
相手は編集者の人だった
編集「先生、こんばんは!〇〇です!」
「あ、こんばんは!もう少しで完成しますよ」
編集「そうですか!それはよかった!それより、この間の本、またベストセラーになりました!」
「そうなんですか。」
編集「はい!いや~先生の本はすごいですね!ファンからの手紙もたくさん届いてます!」
「そうですか」
編集「そろそろファンの皆さんのためにも握手会などはいかがですか?」
「それはお断りします」
編集「そうですか・・・ファンの手紙にもぜひって書いてあるんですが・・・」
「知られたくないので、それに、顔がわからないからいいって感じもありますよ」
編集「先生はかわいらしい顔なので大丈夫ですよ!」
「ハハハ。誉め言葉ってことで受け取ります」
編集「いえ、冗談ではないんですよ?」
「ありがとうございます。でも、それはお断りします」
編集「そうですか・・・先生が言うなら仕方ありませんね!」
「すみません・・・」
編集「いえいえ!構いませんよ!では、書きあがりましたら送ってください!」
そういうと電話が切れた
「・・・握手会・・・か・・・」
そんなのやりたくない・・・
僕だってばれないようにしてるのに・・・
そう思いながら客間の扉を開けた
まだ寝ている白熊
そうとう疲れているんだろうな・・・
でも、夕方だし、そろそろ起こさないと
「あの、起きてください」
白熊「ん?また寝てましたか?」
「相当お疲れなんですねw」
白熊「仕事忙しいので・・・すみません・・・」
「構いませんよ。寝れるときに寝るのが一番ですから!」
そして夕飯も一緒に食べた
その時いきなり先生の話をしてきた
白熊「レムリック先生って不思議な人ですよね」
「そうですか?」
白熊「はい。ファンの間では謎の作家と言われてるらしいですよ」
「謎の作家?」
白熊「はい。知りませんでした?」
「知らなかったです」
白熊「ファンの間では有名なんですよ?顔がわからない。握手会もしない。不思議な人らしいです」
「・・・」
白熊「俺、何度か手紙を書いたことがあるんですよ」
「そうなんですか?」
白熊「はい。ぜひ会ってみたくて・・・握手会をしてほしいって・・・でも、なかなかしてくれなくて・・・」
「そんなに会いたいですか?」
白熊「それはもう会いたいです!俺が本に興味を持ったの初めてでしたし、それに先生の本は全部最高です!きっとほかのファンの人達も心待ちにしてると思います!」
「でも、顔を見たら絶望するかもしれませんよ?思ってたのと違うって」
白熊「それは人それぞれだと思いますが、俺はぜひ会ってみたいです!どんな人か気になります!」
「そういうものですか?」
白熊「そういうものです!いったいどんな人がこんないい本を書いてるんだろう・・・」
「・・・」
そして夕飯を終え白熊は帰り支度をしていた
白熊「そういえばまだ自己紹介してませんでしたよね?俺は『白井 熊助』(しろい くますけ)って言います」
「あ、僕は『九十九 遥斗』(つくも はると)って言います。よろしくお願いします」
白井「よろしくお願いします。よかったら今度うちの店に来てください。本があるわけではないですが、サービスします」
「わかりました。暇なときに伺います」
そういうと白井さんは帰って行った
「・・・」
本のことになると熱いな・・・
あんな目を輝かせて・・・
「・・・あの気持ちに答えてあげたいけど・・・」
僕は表に出たくない
今はまだそんな勇気はない・・・
僕は執筆作業をしていた
ピンポーン
インターホンが鳴る
モニターには八百屋さんの白熊が写っていた
僕は玄関を開け門に向かった
白熊「ども、宅配です」
「お疲れ様です。ありがとうございます」
そういうと僕は料金を支払い白熊は玄関まで荷物を運んでくれた
白熊「では、失礼します」
「あ、よかったらお茶でもどうですか?」
白熊は少し悩んだ後
白熊「ではいただきます」
といい家に上がってもらった
客間に通しお茶を出した
今は真夏真っ只中
外は36℃を超えている
そんな中わざわざ配達してくれるのだからこれくらいは・・・ね?
白熊「あ、この本・・・」
僕はその言葉を聞き本棚をみた
そこには僕の今まで書いた本がたくさん入っていた
白熊「レムリック先生の本がたくさんですね」
「え、あ、はい」
白熊「ファン・・・なんですか?」
「え?ま、まぁ・・・」
白熊「実は俺もレムリック先生のファンなんです」
「そうなんですか?」
白熊「はい。特にデビュー作品の『オメガの宿命』は大好きです」
「そ、そうなんですね・・・」
白熊「ちょっと本を見せてもらってもいいですか?」
「あ、どうぞ」
そういうと白熊は本棚を開けて中を見た
白熊「これ!どこも売れ切れの本だ!こっちも!すごい!宝物庫みたい!」
「読書が好きなんですね」
白熊「いえ、読書がっていうよりこのレムリック先生の本が好きなんです」
「・・・どこが好きなんですか?」
白熊「『オメガの宿命』ならオメガの葛藤を書いてるところとか、この本なら幸福を主観に置いてるし・・・色んなジャンルを書いているのにそれをうまく引き出してるっていうか・・・読んでて自分が主人公になれるっていうか・・・」
「・・・そうなんですね。よかったら差し上げますよ?」
白熊「え!?こんなにいい本をもらうことなんてできません!」
「構いませんよ」
原本あるし
白熊「・・・では、お言葉に甘えて・・・」
「持ってない本で欲しいのがあればどれでもどうぞ」
白熊は目をキラキラさせて本を選んでいた
それを見て僕はすこし嬉しくなった
自分の書いた本をここまで嬉しそうにして選んでるなんて・・・
白熊「・・・やっぱり、もらうのはやめておきます」
「どうしてですか?」
白熊「なんか悪いですし・・・」
「・・・では、お暇なときにうちに来て読むのはどうですか?それならいいのでは?」
白熊「いいんですか?」
「僕は構いませんよ?ただ、お仕事でお相手できないかもしれませんが・・・」
白熊「・・・じゃあ、そうします」
そして次の休みの日にくる約束をして帰って行った
楽しみだな~
なんで僕が楽しみにするんだよ!
そして三日後
ピンポーン
10時くらいにインターホンが鳴る
モニターには私服姿の白熊が写っていた
僕は白熊を招き入れ客間に通した
「どうぞ」
とお茶をだした
白熊「ども。」
と受け取る
「好きなだけ読んでもらって構いませんから。僕は少しお仕事があるので、なにかありましたら、向かいのお部屋に居ますので」
そういうと僕は執筆部屋に向かった
12時ごろ
「そろそろお昼か・・・そういえばあの・・・名前わからないや」
名前聞いてないからなんて呼べばいいかわからない・・・
ひとまずお昼を一緒にたべようかな
僕は客間に向かい扉を叩く
コンコン
「・・・」
返事がない
集中してるのかな?
僕は扉を開けた
そしたら白熊がソファで本を片手に寝ていた
「あらあらw寝ちゃったんだwお仕事で疲れてるんだろうな」
僕はタオルケットを白熊さんにかけた
そしてお昼の支度をしにキッチンに向かった
ご飯を作り終え客間に向かった
扉を開けるとまだ寝ている白熊がいた
僕は起こそうと思い近づいた
「あの、起きてください」
・・・起きない
耳や鼻が時々ピクピク動いている
「フフフ、かわいい・・・」
つい言葉が出てしまった
普段は無愛想なのに本を見たときの顔はまるで子供のようだった
今も寝顔は子供のよう
イケメンでクールなのにこういう子供みたいな顔もある
ますます好きになる
「・・・」
この人はどうなのだろうか・・・
僕に運命を感じたのだろうか・・・
そもそもこれって運命なのかな?
人間は獣人より希薄なのか、運命とかそういった感情に気づきにくいらしい
そんな僕が運命って感じるのに相手が感じないわけがない
て、ことはこれは僕の勘違い?
だとしたら・・・
そんなこと考えていたら
白熊「九十九さん・・・」
「!?なんだ寝言か・・・どんな夢みてるんだろう・・・」
寝言とはいえ僕の名前を呼んでくれたのは嬉しいな
あ、でも、もしかしたら違う「九十九さん」かもしれないけど
「・・・」
お昼ご飯が冷めちゃう・・・
僕は白熊さんの身体をゆすった
「あの、起きてください」
白熊「ん?あれ?寝てました?あれは夢?」
「はい。寝てましたよwなんの夢見てたんですか?w」
白熊「すみません・・・あの・・・夢のことは・・・」
「フフフ。聞きませんよwそれよりお昼用意したので食べませんか?」
そういい僕たちはお昼ご飯を食べた
白熊「ごちそうさまでした」
「お粗末様でした!」
そういい食器を洗い僕は執筆部屋に向かった
白熊は客間で本を読む
夕方・・・
「今日はここまでにしようかな・・・」
僕は伸びをして客間に向かった
コンコン
「・・・」
返事がない・・・
また寝てるのかな?
扉を開けたら案の定寝ていた
「フフフ」
起こすのも悪いからそのままにしておこう
タオルケットを掛けてしばらく顔を見ていた
「かっこいいな・・・運命・・・感じてるのかな・・・」
その時電話が鳴った
僕は部屋を出て電話にでた
相手は編集者の人だった
編集「先生、こんばんは!〇〇です!」
「あ、こんばんは!もう少しで完成しますよ」
編集「そうですか!それはよかった!それより、この間の本、またベストセラーになりました!」
「そうなんですか。」
編集「はい!いや~先生の本はすごいですね!ファンからの手紙もたくさん届いてます!」
「そうですか」
編集「そろそろファンの皆さんのためにも握手会などはいかがですか?」
「それはお断りします」
編集「そうですか・・・ファンの手紙にもぜひって書いてあるんですが・・・」
「知られたくないので、それに、顔がわからないからいいって感じもありますよ」
編集「先生はかわいらしい顔なので大丈夫ですよ!」
「ハハハ。誉め言葉ってことで受け取ります」
編集「いえ、冗談ではないんですよ?」
「ありがとうございます。でも、それはお断りします」
編集「そうですか・・・先生が言うなら仕方ありませんね!」
「すみません・・・」
編集「いえいえ!構いませんよ!では、書きあがりましたら送ってください!」
そういうと電話が切れた
「・・・握手会・・・か・・・」
そんなのやりたくない・・・
僕だってばれないようにしてるのに・・・
そう思いながら客間の扉を開けた
まだ寝ている白熊
そうとう疲れているんだろうな・・・
でも、夕方だし、そろそろ起こさないと
「あの、起きてください」
白熊「ん?また寝てましたか?」
「相当お疲れなんですねw」
白熊「仕事忙しいので・・・すみません・・・」
「構いませんよ。寝れるときに寝るのが一番ですから!」
そして夕飯も一緒に食べた
その時いきなり先生の話をしてきた
白熊「レムリック先生って不思議な人ですよね」
「そうですか?」
白熊「はい。ファンの間では謎の作家と言われてるらしいですよ」
「謎の作家?」
白熊「はい。知りませんでした?」
「知らなかったです」
白熊「ファンの間では有名なんですよ?顔がわからない。握手会もしない。不思議な人らしいです」
「・・・」
白熊「俺、何度か手紙を書いたことがあるんですよ」
「そうなんですか?」
白熊「はい。ぜひ会ってみたくて・・・握手会をしてほしいって・・・でも、なかなかしてくれなくて・・・」
「そんなに会いたいですか?」
白熊「それはもう会いたいです!俺が本に興味を持ったの初めてでしたし、それに先生の本は全部最高です!きっとほかのファンの人達も心待ちにしてると思います!」
「でも、顔を見たら絶望するかもしれませんよ?思ってたのと違うって」
白熊「それは人それぞれだと思いますが、俺はぜひ会ってみたいです!どんな人か気になります!」
「そういうものですか?」
白熊「そういうものです!いったいどんな人がこんないい本を書いてるんだろう・・・」
「・・・」
そして夕飯を終え白熊は帰り支度をしていた
白熊「そういえばまだ自己紹介してませんでしたよね?俺は『白井 熊助』(しろい くますけ)って言います」
「あ、僕は『九十九 遥斗』(つくも はると)って言います。よろしくお願いします」
白井「よろしくお願いします。よかったら今度うちの店に来てください。本があるわけではないですが、サービスします」
「わかりました。暇なときに伺います」
そういうと白井さんは帰って行った
「・・・」
本のことになると熱いな・・・
あんな目を輝かせて・・・
「・・・あの気持ちに答えてあげたいけど・・・」
僕は表に出たくない
今はまだそんな勇気はない・・・
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