8 / 26
本編
冬に備えて
しおりを挟む
次の日
僕たちは冬を越すため食料を集めていた
山神「これとこれを・・・っと・・・」
「・・・イタッ!」
僕は栗の棘で指を刺してしまった
「痛い・・・」
山神「大丈夫か!?」
そういうと指を見てきた
「だ、大丈夫ですよ!これくらい!」
山神「無理しなくていいぞ?」
「大丈夫です!」
そういい栗を拾う
「イタッ!」
山神「ハハハw栗の棘は手で剥くんじゃないんだよw足でやるんだ!」
そういい山神様がお手本を見せてくれた
靴を履いてるからできることだね
僕は・・・履いてないけど・・・
山神「だから、ハルトは何もしなくていいよw」
「でも・・・仕事しないと・・・」
山神「しないと?」
「食料分けてもらえない・・・」
山神「俺が嫁に食事させないとでも思っているのか?」
そういい僕の前に屈んだ
「いえ、ただ・・・」
山神「今までの癖が抜けないのはわかる。でも、今のお前のお仕事は俺の傍にいること。それだけだ!いいね?」
「それだけで・・・いいんですか?」
山神「ああ!それもかなり重要な仕事だぞ?」
「???」
山神「俺はお前がいないと辛い。その辛さを消してくれるのはお前にしかできない仕事だ!」
「・・・わかりました」
山神「わかればよろしい!」
そういい頭を撫でて山神様は食料集めを再開した
僕は山神様の隣を歩いていた
山神「これだけじゃ足りないよな・・・」
「どうなんでしょう・・・」
山神「う~ん・・・魚はその日に取るとして・・・あと保存できそうなのは・・・」
「作物とかはないんですか?」
山神「作物?」
「はい。大根とか・・・お供え物で・・・」
山神「ん?お供え物?そんなのもらったことないぞ?」
「え、でも、毎年村長がお供え物って言って大根とかを山に捧げてましたよ?」
山神「え?そんなの知らないが・・・」
「・・・そうですか・・・」
僕・・・騙されてたんだね・・・
よくよく考えてみれば、なんで僕の作物だけなんだろうと今なら思う
村長『お主のが一番おいしいんじゃよ!』
と言ってたけど、食べたことないのになんでおいしいって知ってたんだろう・・・
今ではわかる
きっと村長が僕の育てた作物をお供えとして持って行ってたんだ・・・
「・・・」
山神「・・・お供え物って・・・お前のを?」
「・・・」
山神「そうか・・・かわいそうに・・・」
「山神様が食べてくれてると思ってたから・・・僕は文句なんて・・・なかった・・・なのに・・・うぅ・・・」
騙されていた・・・
村長の言葉を疑いもせず・・・
何年も・・・
「うぅ・・・」
山神「・・・今からは無理だろうけど・・・」
「???」
山神「春になったら畑を作ろう!」
「え・・・?」
山神「そして作物を作ってくれ!」
「・・・いいんですか?」
山神「ああ!ハルトの作った作物を食べたい!」
「わかりました!頑張って作ります!」
山神「楽しみにしてる!」
そしてしばらく森を歩きまわった
保存が効きそうな木の実や果物を集めて回った
山神「柿も干せばもつし、木の実は水につけていれば大丈夫!」
「じゃあ、もう大丈夫そうですね!」
山神「ああ!まぁ冬には別の食べ物もあるから!」
そういい僕たちは帰ることにした
帰り道の途中
山神「あ・・・雪だ・・・」
「あ、本当だ・・・」
雪が降ってきた
どおりで寒いはずだよ・・・
そして山神様が僕に上着を掛けてくれた
山神「寒いだろう?」
「でも・・・山神様が・・・」
山神「俺はまだ平気だ!お前はその白装束しかないわけだし、破れてるし・・・」
僕はほぼ上半身が裸のような感じになっている
「ありがとうございます・・・とても暖かいです・・・」
山神「いいんだ!もっと準備をしておけばよかったな・・・」
炎神様と話してた衣類とかの話かな?
「でも・・・僕は・・・山神様の上着で・・・うれしい・・・な・・・」
山神「ハルト・・・かわいいこと言ってくれるな!」
そういい抱きしめてくる
そして家路に向かっているときに崖を通った
そこからは夕陽がよく見えた
「きれい・・・」
山神「そうだな。この季節は特にな。空気が澄んでてきれいに見えるんだ」
僕は夕陽に手を伸ばして掴んだ
「捕まえた!」
山神「どれどれ~?」
と僕の手を覗き込んでくる
そして
ピトッ
僕は鼻キスをした
山神「!?」
「えへへw」
山神「やられたなw」
山神様の顔は夕陽に照らされて赤くなっていた
山神「さて、そろそろ帰ろう。冷えてきて風邪を引いたら大変だ!」
「はい!」
そういい僕は歩き出す
その時
ガランッ!
「え?」
僕の視界が揺れた
崖が崩れたのだ
山神「ハルト!!!」
「っ!!」
山神様は僕に手を伸ばす
僕も手を伸ばした
しかし
「!!」
僕の手は山神様の手に少しかすって届くことはなかった
そして・・・そのまま僕は身体を岩にぶつけながら落ちた・・・
山神「ハルト!!!!!」
僕の耳に届いた最後の言葉だった・・・
僕たちは冬を越すため食料を集めていた
山神「これとこれを・・・っと・・・」
「・・・イタッ!」
僕は栗の棘で指を刺してしまった
「痛い・・・」
山神「大丈夫か!?」
そういうと指を見てきた
「だ、大丈夫ですよ!これくらい!」
山神「無理しなくていいぞ?」
「大丈夫です!」
そういい栗を拾う
「イタッ!」
山神「ハハハw栗の棘は手で剥くんじゃないんだよw足でやるんだ!」
そういい山神様がお手本を見せてくれた
靴を履いてるからできることだね
僕は・・・履いてないけど・・・
山神「だから、ハルトは何もしなくていいよw」
「でも・・・仕事しないと・・・」
山神「しないと?」
「食料分けてもらえない・・・」
山神「俺が嫁に食事させないとでも思っているのか?」
そういい僕の前に屈んだ
「いえ、ただ・・・」
山神「今までの癖が抜けないのはわかる。でも、今のお前のお仕事は俺の傍にいること。それだけだ!いいね?」
「それだけで・・・いいんですか?」
山神「ああ!それもかなり重要な仕事だぞ?」
「???」
山神「俺はお前がいないと辛い。その辛さを消してくれるのはお前にしかできない仕事だ!」
「・・・わかりました」
山神「わかればよろしい!」
そういい頭を撫でて山神様は食料集めを再開した
僕は山神様の隣を歩いていた
山神「これだけじゃ足りないよな・・・」
「どうなんでしょう・・・」
山神「う~ん・・・魚はその日に取るとして・・・あと保存できそうなのは・・・」
「作物とかはないんですか?」
山神「作物?」
「はい。大根とか・・・お供え物で・・・」
山神「ん?お供え物?そんなのもらったことないぞ?」
「え、でも、毎年村長がお供え物って言って大根とかを山に捧げてましたよ?」
山神「え?そんなの知らないが・・・」
「・・・そうですか・・・」
僕・・・騙されてたんだね・・・
よくよく考えてみれば、なんで僕の作物だけなんだろうと今なら思う
村長『お主のが一番おいしいんじゃよ!』
と言ってたけど、食べたことないのになんでおいしいって知ってたんだろう・・・
今ではわかる
きっと村長が僕の育てた作物をお供えとして持って行ってたんだ・・・
「・・・」
山神「・・・お供え物って・・・お前のを?」
「・・・」
山神「そうか・・・かわいそうに・・・」
「山神様が食べてくれてると思ってたから・・・僕は文句なんて・・・なかった・・・なのに・・・うぅ・・・」
騙されていた・・・
村長の言葉を疑いもせず・・・
何年も・・・
「うぅ・・・」
山神「・・・今からは無理だろうけど・・・」
「???」
山神「春になったら畑を作ろう!」
「え・・・?」
山神「そして作物を作ってくれ!」
「・・・いいんですか?」
山神「ああ!ハルトの作った作物を食べたい!」
「わかりました!頑張って作ります!」
山神「楽しみにしてる!」
そしてしばらく森を歩きまわった
保存が効きそうな木の実や果物を集めて回った
山神「柿も干せばもつし、木の実は水につけていれば大丈夫!」
「じゃあ、もう大丈夫そうですね!」
山神「ああ!まぁ冬には別の食べ物もあるから!」
そういい僕たちは帰ることにした
帰り道の途中
山神「あ・・・雪だ・・・」
「あ、本当だ・・・」
雪が降ってきた
どおりで寒いはずだよ・・・
そして山神様が僕に上着を掛けてくれた
山神「寒いだろう?」
「でも・・・山神様が・・・」
山神「俺はまだ平気だ!お前はその白装束しかないわけだし、破れてるし・・・」
僕はほぼ上半身が裸のような感じになっている
「ありがとうございます・・・とても暖かいです・・・」
山神「いいんだ!もっと準備をしておけばよかったな・・・」
炎神様と話してた衣類とかの話かな?
「でも・・・僕は・・・山神様の上着で・・・うれしい・・・な・・・」
山神「ハルト・・・かわいいこと言ってくれるな!」
そういい抱きしめてくる
そして家路に向かっているときに崖を通った
そこからは夕陽がよく見えた
「きれい・・・」
山神「そうだな。この季節は特にな。空気が澄んでてきれいに見えるんだ」
僕は夕陽に手を伸ばして掴んだ
「捕まえた!」
山神「どれどれ~?」
と僕の手を覗き込んでくる
そして
ピトッ
僕は鼻キスをした
山神「!?」
「えへへw」
山神「やられたなw」
山神様の顔は夕陽に照らされて赤くなっていた
山神「さて、そろそろ帰ろう。冷えてきて風邪を引いたら大変だ!」
「はい!」
そういい僕は歩き出す
その時
ガランッ!
「え?」
僕の視界が揺れた
崖が崩れたのだ
山神「ハルト!!!」
「っ!!」
山神様は僕に手を伸ばす
僕も手を伸ばした
しかし
「!!」
僕の手は山神様の手に少しかすって届くことはなかった
そして・・・そのまま僕は身体を岩にぶつけながら落ちた・・・
山神「ハルト!!!!!」
僕の耳に届いた最後の言葉だった・・・
0
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢の兄に転生!破滅フラグ回避でスローライフを目指すはずが、氷の騎士に溺愛されてます
水凪しおん
BL
三十代半ばの平凡な会社員だった俺は、ある日、乙女ゲーム『君と紡ぐ光の協奏曲』の世界に転生した。
しかも、最推しの悪役令嬢リリアナの兄、アシェルとして。
このままでは妹は断罪され、一家は没落、俺は処刑される運命だ。
そんな未来は絶対に回避しなくてはならない。
俺の夢は、穏やかなスローライフを送ること。ゲームの知識を駆使して妹を心優しい少女に育て上げ、次々と破滅フラグをへし折っていく。
順調に進むスローライフ計画だったが、関わると面倒な攻略対象、「氷の騎士」サイラスになぜか興味を持たれてしまった。
家庭菜園にまで現れる彼に困惑する俺。
だがそれはやがて、国を揺るがす陰謀と、甘く激しい恋の始まりを告げる序曲に過ぎなかった――。
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*不定期連載です。
冷徹勇猛な竜将アルファは純粋無垢な王子オメガに甘えたいのだ! ~だけど殿下は僕に、癒ししか求めてくれないのかな……~
大波小波
BL
フェリックス・エディン・ラヴィゲールは、ネイトステフ王国の第三王子だ。
端正だが、どこか猛禽類の鋭さを思わせる面立ち。
鋭い長剣を振るう、引き締まった体。
第二性がアルファだからというだけではない、自らを鍛え抜いた武人だった。
彼は『竜将』と呼ばれる称号と共に、内戦に苦しむ隣国へと派遣されていた。
軍閥のクーデターにより内戦の起きた、テミスアーリン王国。
そこでは、国王の第二夫人が亡命の準備を急いでいた。
王は戦闘で命を落とし、彼の正妻である王妃は早々と我が子を連れて逃げている。
仮王として指揮をとる第二夫人の長男は、近隣諸国へ支援を求めて欲しいと、彼女に亡命を勧めた。
仮王の弟である、アルネ・エドゥアルド・クラルは、兄の力になれない歯がゆさを感じていた。
瑞々しい、均整の取れた体。
絹のような栗色の髪に、白い肌。
美しい面立ちだが、茶目っ気も覗くつぶらな瞳。
第二性はオメガだが、彼は利発で優しい少年だった。
そんなアルネは兄から聞いた、隣国の支援部隊を指揮する『竜将』の名を呟く。
「フェリックス・エディン・ラヴィゲール殿下……」
不思議と、勇気が湧いてくる。
「長い、お名前。まるで、呪文みたい」
その名が、恋の呪文となる日が近いことを、アルネはまだ知らなかった。
捨てられた生贄オメガ、魔王城で極上の『巣作り』始めます!~不眠症の魔王様、私のクッションで爆睡して溺愛モードに突入~
水凪しおん
BL
「役立たずのオメガ」として冷遇され、血も涙もない魔王への生贄として捨てられたリノ。
死を覚悟して連れてこられた魔王城は、寒くて硬くて、居住性最悪のブラック環境だった!?
「こんなところで寝られるか!」
極限状態で発動したオメガ特有の『巣作り本能』と、神業レベルの裁縫スキルが火を噴く!
ゴミ同然の布切れをフカフカのクッションに、冷たい石床を極上のラグマットにリフォーム。
すると、不眠症で常にイライラしていた魔王ザルドリスが、リノの作った「巣」のあまりの快適さに陥落してしまい……?
「……貴様、私を堕落させる気か」
(※いいえ、ただ快適に寝たいだけです)
殺されるどころか、魔王様に気に入られ、気付けば城中がリノの虜に。
捨てられた生贄オメガが、裁縫一つで魔王城を「世界一のマイホーム」に変える、ほのぼの逆転溺愛ファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる