山神様に捧げられました

ジャム

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本編

怒り

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「あぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

どれだけ叫び続けたのだろう・・・
何度も日が昇り窓に差し込んだ

「うぅ・・・うっ・・・」

何度叫ぼうと怒りや悲しみは消えることがなかった

「う・・・」

風神「もう二週間叫び続けてるけど大丈夫?」

「うぅ・・・」

風神「・・・もういいでしょう?それだけ叫べば喉も痛くてたまらないでしょう?」

「う・・・ぅ・・・」

炎神「ハルトくん・・・もう泣くな。これ以上は身体がもたない」

「・・・」

水神「そうだよ・・・食事もしないなんて・・・いくら神になったと言っても・・・」

「・・・るさい」

水神「え・・・?」

「うるさい!!!」

神たち「!?」

僕は腕を思いっきり振った
その時、力を使った
ツタが家の中に広がり僕を覆い神様たちはツタに吹き飛ばされた

炎神「ハルトくん!!」

水神「いけない!力を使いこなせないのに使っては!!」

風神「・・・」

「もう・・・ほっといてよ・・・もう・・・誰とも話したくない・・・」

風神「あんた・・・自分だけが悲しい思いをしてると思ってるの?」

炎神「フウネ?」

風神「悲しいのはあんただけじゃない。私だって悲しい。何度も悲しい思いをしてきた・・・でも、私たちは歩みを止めない!止まってはいけないの!」

「うるさい・・・」

風神「そうやって閉じ籠って・・・誰かが助けてくれるのを待ってるの?甘えるじゃないよ!!」

「うるさい!うるさい!うるさい!!!!」

ツタが茨に変わり周りに広がる
茨は風神様を傷つける
それでも、風神様を止めることはできなかった

風神「クマスケはあんたを命懸けで守り抜いた!それを無駄にする気なの?!」

「うるさい・・・聞きたくない・・・」

水神「そうだよ!クマスケは君を守ったんだ!今の姿をクマスケが見たら悲しむ!」

「悲しまない・・・もう・・・いないんだから・・・」

炎神「いるだろう・・・」

「どこにもいない・・・どこにも・・・」

炎神「いる!心に・・・ずっと・・・」

心に・・・?

水神「そうだ!心にいる!ずっと見守ってくれている!」

「嘘だ・・・」

水神「嘘じゃない!」

「嘘だ!!!!」

茨は棘を放ち神様たちに刺さる

水神「っ!証拠もある!君の姿が証拠だ」

そういうと水が僕の目の前に現れ僕を映し出す
白い髪に山神様と同じ瞳を持った僕の姿を・・・

水神「これはクマスケからハルトくんへの贈り物だ」

「贈り物・・・?」

炎神「ああ!そうだ!これはクマスケがお前を想っていた証拠だ!」

これが・・・?
僕は水に触れた
水は波紋のように揺れ、山神様が映った

「!?山神様!!」

山神様の顔はとても優しい笑顔だった
僕を見ている時と同じ・・・
抱きしめてくれる時、一緒に寝る時、身体を重ねる時・・・

「山神様・・・僕・・・」

風神「クマスケを想うなら笑顔で過ごしなさい。きっとクマスケもそれを望んでいるはずだよ」

「うぅ・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」

僕の周りの茨は枯れ、消えて行った

「うぅ・・・」

僕は水を抱きしめていた

「山神様・・・」

しばらく僕は水に映る山神様を抱きしめて泣いた

水神「落ち着いたかい?」

「・・・はい」

炎神「大丈夫か?」

「はい・・・」

風神「まったく・・・迷惑にもほどがあるわよ・・・」

「・・・すみません」

水神「まぁいいじゃないか!落ち着いたんだし!」

風神「まったく・・・」

「・・・」

炎神「落ち着いたところで・・・俺は帰るぞ?嫁が待ってるし」

風神「私も帰る~疲れたし~」

そういうと二人は帰って行った

「・・・」

水神「・・・」

水神様は僕の傍にいてくれた

「・・・すみません・・・ご迷惑をかけて・・・」

水神「いいんだよ!正直に言うと・・・嬉しかった」

「え?」

水神「君がここまでクマスケを愛してくれたのが・・・とても嬉しかった」

「・・・」

水神「・・・君は山神になった」

「・・・」

水神「だから役目を果たさないと・・・」

「役目・・・?」

水神「ああ。山神は山を守り大地に命を巡らせる。命を見守り、見届ける・・・できるかい?」

「・・・」

水神「・・・」

「・・・やります」

水神「・・・」

「山神様が僕にこの力を・・・贈り物をくれたんです。なら・・・嫁として・・・やります・・・」

水神「そうか・・・」

そういうと水神様は帰って行った

「・・・山神様・・・」

水に映る山神様を僕は抱きしめる

「お役目は果たします。だから・・・見守っていてください・・・」

僕の・・・長い孤独の生活が始まった・・・
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