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10章 火星人との邂逅
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第二目標、つまり前回の火星探査で私が死んだ場所は、ここよりもさらに遠くにありました。聞くところによると、竜巻に襲われた場所から3キロも離れた場所に落ちたそうです。私は意識を失っていたのでどれぐらい飛ばされたのか分かりませんでしたが、実際に数字で出されると、とんでもない距離を飛ばされたんだと実感できます。そして、それだけの距離を飛ばされたのに無事だったオートマーズは、流石の一言に尽きます。それなのに、崖の底に落ちてオートマーズを壊してしまったのは私の不注意による事故です。
そんな後悔が尽きない場所に私は帰ってきました。
「ここですね。それじゃあ、降りる準備を始めましょうか」
いよいよ、私たちはこの崖を降りていくのです。
順番は、降りるルートを考えなければならない一番下に大葉部長。落石に注意をしなければならない一番上にマリさん。その間に私たち1年生の2人が挟まれるのですが、順番は、一応、私が落ちそうになってもフォローできるように彦君が下になりました。
この順番の理由は分かるのですが、不満なことが一つだけあります。
「絶対に上見ないでよ?」
「何でだよ。俺たちだって、一応、落石には注意しなきゃいけないんだし、上を見ないわけにはいかないだろ」
「そう言うことじゃなくて……スカートなんだから……」
彦君が下にいると言うことは、上にいる私のスカートの中を覗き放題というわけです。
これは遊びではありません。崖を降りるのは危険を伴います。それでも羞恥心には勝てません。
しかし、彦君には羞恥心と言うものがありませんでした。
「あぁ、その心配か。それなら心配ないぞ」
「彦君はよくても私がダメなの!」
彦君の本命は大葉部長なのでしょうから私のパンツなんて興味がないんでしょう。しかし、見られる私は生き恥を晒しているようなものです。
そんな心配をしていましたが、どうやら杞憂だったようです。
「安心しろって。オートマーズはスカートの中まで再現してない。信じられないなら誰かのスカート覗いてみろよ」
そう言われたので、私はスカートを覗かせてくれそうな人を探します。大葉部長は覗かせてくれるでしょうが、清楚すぎてなんだか申し分けなさすぎます。なので、消去法でマリさんしかいません。
「な、なんだよ、いきなり」
「すいません。ちょっと、確認を……」
マリさんのスカートの中を覗いてみると、ちょうどいい場所で真っ暗になっています。マリさんのパンツも分かりません。
これなら私のパンツも彦君に見られる心配はありません。
そう考えているうちに、マリさんは私が何をしているのか気づいたようです。
「さては、鷲斗にパンツを見られると思ったんだろ?」
ただ、この検証をしたのがマリさんだったのは、彦君にとって都合が悪かったかもしれません。
「残念だったな、鷲斗。緋色のパンツが見られなくて。でも、そう言うこと知ってるってことは調べたってことだよな? このムッツリめ!」
「うるさいな! さっさと準備しろよ!」
マリさんにいじられて、彦君はたじたじです。私もいつかマリさんのようなスキルを身につけれるように頑張りたいです。
そんな後悔が尽きない場所に私は帰ってきました。
「ここですね。それじゃあ、降りる準備を始めましょうか」
いよいよ、私たちはこの崖を降りていくのです。
順番は、降りるルートを考えなければならない一番下に大葉部長。落石に注意をしなければならない一番上にマリさん。その間に私たち1年生の2人が挟まれるのですが、順番は、一応、私が落ちそうになってもフォローできるように彦君が下になりました。
この順番の理由は分かるのですが、不満なことが一つだけあります。
「絶対に上見ないでよ?」
「何でだよ。俺たちだって、一応、落石には注意しなきゃいけないんだし、上を見ないわけにはいかないだろ」
「そう言うことじゃなくて……スカートなんだから……」
彦君が下にいると言うことは、上にいる私のスカートの中を覗き放題というわけです。
これは遊びではありません。崖を降りるのは危険を伴います。それでも羞恥心には勝てません。
しかし、彦君には羞恥心と言うものがありませんでした。
「あぁ、その心配か。それなら心配ないぞ」
「彦君はよくても私がダメなの!」
彦君の本命は大葉部長なのでしょうから私のパンツなんて興味がないんでしょう。しかし、見られる私は生き恥を晒しているようなものです。
そんな心配をしていましたが、どうやら杞憂だったようです。
「安心しろって。オートマーズはスカートの中まで再現してない。信じられないなら誰かのスカート覗いてみろよ」
そう言われたので、私はスカートを覗かせてくれそうな人を探します。大葉部長は覗かせてくれるでしょうが、清楚すぎてなんだか申し分けなさすぎます。なので、消去法でマリさんしかいません。
「な、なんだよ、いきなり」
「すいません。ちょっと、確認を……」
マリさんのスカートの中を覗いてみると、ちょうどいい場所で真っ暗になっています。マリさんのパンツも分かりません。
これなら私のパンツも彦君に見られる心配はありません。
そう考えているうちに、マリさんは私が何をしているのか気づいたようです。
「さては、鷲斗にパンツを見られると思ったんだろ?」
ただ、この検証をしたのがマリさんだったのは、彦君にとって都合が悪かったかもしれません。
「残念だったな、鷲斗。緋色のパンツが見られなくて。でも、そう言うこと知ってるってことは調べたってことだよな? このムッツリめ!」
「うるさいな! さっさと準備しろよ!」
マリさんにいじられて、彦君はたじたじです。私もいつかマリさんのようなスキルを身につけれるように頑張りたいです。
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