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オタサーの姫vsオタサーの王子
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「こんな日に愛人とお茶なんて、いいご身分じゃない」
「な、なんでここに!?」
私の登場に動揺している元婚約者だが、一緒にいる愛人に驚いた様子はない。むしろ、笑みを見せるほどの余裕を見せている。今のこの状況が分かってないのだろうか。
「いきなり婚約破棄を突きつけておいて、黙って受け止めてくれるとでも思ってたの? そんな都合がいい話、あるわけ訳ないでしょ」
「だからって、言伝もなくいきなり押し掛けてきて、大事なティータイムを邪魔してもいいわけないだろ!」
「婚約を破棄にしてまで大事なティータイムって何よ」
「そ、それは……」
言い淀んだということは、この元婚約者も私との婚約を破棄したことに少なからず負い目を感じているということ。まだ勝ち目はある。
そう考えている間に、私よりも早く敵は動いていた。
「クラヴィス君、落ち着いて。僕はクラヴィス君の味方だから。だから、この人が誰か、教えてくれない?」
自分は味方だという安心させる言い方。そして、さりげなく手を握るというスキンシップ。間違いない。彼が私から婚約者を奪った人間。そして、私と同族。男を誑かして持っているものすべてを吸い上げようとするオタサーの姫……いいや、男だから姫ではない。オタサーの王子と言うべきだろう。
「な、なんでここに!?」
私の登場に動揺している元婚約者だが、一緒にいる愛人に驚いた様子はない。むしろ、笑みを見せるほどの余裕を見せている。今のこの状況が分かってないのだろうか。
「いきなり婚約破棄を突きつけておいて、黙って受け止めてくれるとでも思ってたの? そんな都合がいい話、あるわけ訳ないでしょ」
「だからって、言伝もなくいきなり押し掛けてきて、大事なティータイムを邪魔してもいいわけないだろ!」
「婚約を破棄にしてまで大事なティータイムって何よ」
「そ、それは……」
言い淀んだということは、この元婚約者も私との婚約を破棄したことに少なからず負い目を感じているということ。まだ勝ち目はある。
そう考えている間に、私よりも早く敵は動いていた。
「クラヴィス君、落ち着いて。僕はクラヴィス君の味方だから。だから、この人が誰か、教えてくれない?」
自分は味方だという安心させる言い方。そして、さりげなく手を握るというスキンシップ。間違いない。彼が私から婚約者を奪った人間。そして、私と同族。男を誑かして持っているものすべてを吸い上げようとするオタサーの姫……いいや、男だから姫ではない。オタサーの王子と言うべきだろう。
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