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スラッガー 4
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「それにしても、残って勉強する奴って、結構いるもんだな」
流石、テスト期間と言ったところか。
当然、俺も、オカに誘われていなければ、彼らのように教室に残って教師に質問しながら勉強をしていただろう。すぐに学校から出て、カラオケに行ったり、アミューズメント施設で遊んだり、ショッピングモールをうろついたり、家でゲームをしたり、そんなことは、していないはずだ。でも、彼らのような露骨に勉強をしていますという姿勢を教師に見せることはないだろう。
「あんな風に残って勉強しているのは、好感度を上げたいだけだろ。勉強していますってアピールするため。大変だよな……」
「それで点数が貰えるんだったら、シゲちゃんはそっちで勉強した方がいいんじゃないの?」
「俺はそこまでするほど、点数には困ってない。まだ大丈夫だ」
「まだなんだ……」
オカは呆れているが、俺は平気だ。赤点さえ回避し、三年で卒業できればそれでいい。だから、アピールするのは最終手段だ。それまでは、自分にあった勉強をする。
「俺は、誰かがいると、いまいち集中できないんだよな……」
誰かが見ていると頑張れるというのが世間の一般的な感性らしいが、俺はどうやら天の邪鬼のようだ。
「シゲちゃん、それ、一緒に勉強しようとしている俺の前で言うこと?」
「例外だよ。例外。ていうか、オカだって、俺がいない方が集中できるはずだろ」
「俺はシゲちゃんがいても集中できるんだよ。むしろ、いない方が勉強しているか不安で集中できないかもね」
オカの嘘偽りのない笑顔に、俺も苦笑いを返した。
オカも俺と同じく天の邪鬼なのだ。そんな二人だから、気が合うのかもしれない。
俺たち二人は天の邪鬼で、努力は陰でするタイプ。だから、教師がいない図書館なんて面倒な場所を選ぶ。
ただ、おそらく、オカは図書館だけではなく、家でも勉強しているのだろう。頭の出来もあるが、オカとの学力の差はそこだろう。俺と一緒に勉強しているはずなのに、オカだけ成績がいいなんて、そんなのはおかしい。
「それにしても、あいつら、よくやるよな。もはや、何でもしそうな勢いだ。この様子なら、足を舐めたら点数をやるなんて言われたらやるんじゃないか?」
「仮に俺があちら側の人間だったら、点数のためなら靴底だって舐めただろうな。留年なんて絶対に嫌だし」
「その気合いをもっと勉強の方に回してくれれば、教える俺も楽なんだけどな」
「回せるんだったら、とっくにオカの成績を抜いているさ」
テスト期間のせいで人が少なく、いつもより活気のない廊下に、二人の余裕がある話声は気持ちよく響いていた。
流石、テスト期間と言ったところか。
当然、俺も、オカに誘われていなければ、彼らのように教室に残って教師に質問しながら勉強をしていただろう。すぐに学校から出て、カラオケに行ったり、アミューズメント施設で遊んだり、ショッピングモールをうろついたり、家でゲームをしたり、そんなことは、していないはずだ。でも、彼らのような露骨に勉強をしていますという姿勢を教師に見せることはないだろう。
「あんな風に残って勉強しているのは、好感度を上げたいだけだろ。勉強していますってアピールするため。大変だよな……」
「それで点数が貰えるんだったら、シゲちゃんはそっちで勉強した方がいいんじゃないの?」
「俺はそこまでするほど、点数には困ってない。まだ大丈夫だ」
「まだなんだ……」
オカは呆れているが、俺は平気だ。赤点さえ回避し、三年で卒業できればそれでいい。だから、アピールするのは最終手段だ。それまでは、自分にあった勉強をする。
「俺は、誰かがいると、いまいち集中できないんだよな……」
誰かが見ていると頑張れるというのが世間の一般的な感性らしいが、俺はどうやら天の邪鬼のようだ。
「シゲちゃん、それ、一緒に勉強しようとしている俺の前で言うこと?」
「例外だよ。例外。ていうか、オカだって、俺がいない方が集中できるはずだろ」
「俺はシゲちゃんがいても集中できるんだよ。むしろ、いない方が勉強しているか不安で集中できないかもね」
オカの嘘偽りのない笑顔に、俺も苦笑いを返した。
オカも俺と同じく天の邪鬼なのだ。そんな二人だから、気が合うのかもしれない。
俺たち二人は天の邪鬼で、努力は陰でするタイプ。だから、教師がいない図書館なんて面倒な場所を選ぶ。
ただ、おそらく、オカは図書館だけではなく、家でも勉強しているのだろう。頭の出来もあるが、オカとの学力の差はそこだろう。俺と一緒に勉強しているはずなのに、オカだけ成績がいいなんて、そんなのはおかしい。
「それにしても、あいつら、よくやるよな。もはや、何でもしそうな勢いだ。この様子なら、足を舐めたら点数をやるなんて言われたらやるんじゃないか?」
「仮に俺があちら側の人間だったら、点数のためなら靴底だって舐めただろうな。留年なんて絶対に嫌だし」
「その気合いをもっと勉強の方に回してくれれば、教える俺も楽なんだけどな」
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