自転車嫌いの下剋上 ~娘を轢き殺したJKをお仕置きするには手段を選んでいられません~

自慰煽情のアリア

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1章: お前らが俺を人殺しと呼ぶのか

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翌朝。  

教室には、いつも通りのざわめきがあった。  

窓から差し込む光は、昨日と変わらない。  

だが、早坂みのり、高瀬あかね、村山しおりの三人にとって、世界はもう違っていた。  

みのりは、保健室から戻ってきたばかりだった。  

「……頭、ちょっと痛いですけど……大丈夫です」  

彼女は笑おうとしたが、その笑顔はどこかぎこちなかった。  

あかねとしおりは、昼休みに人気のない中庭へとみのりを連れて行った。  

ベンチに座る三人。風が、制服の裾を揺らす。  

しおりが口を開いた。  

「……みのり。昨日のこと、どこまで覚えてる?」  

みのりは、少し考えてから答えた。  

「……坂を下ってて……小さい子が飛び出してきて……ぶつかって……それから……」  

言葉が途切れる。  

あかねが静かに言った。  

「……その子は、亡くなった」  

みのりの目が見開かれる。  

「……え……」  

しおりは、みのりの手を握った。  

「私たち……その場を離れた。気絶しているアンタを連れて。警察には、まだ何も言ってない」  

みのりは、震える声で言った。  

「……それって……逃げたってこと……?」  

あかねは、目を伏せた。  

「……そう。私たちは……罪を犯した」  

沈黙が、三人を包む。  

風が、木々を揺らす音だけが響いていた。  

しおりが、ゆっくりと口を開いた。  

「でも……今、話したら……私たちの人生は終わる。みのりも、あかねも、私も」  

みのりは、涙をこらえながら言った。  

「……あ、あの、私」  

しおりが、みのりの肩に手を置いた。  

「言っておくけど、アンタに断る権利なんかないのよ。完全な前方不注意でぶつかって、パンツ丸出しでノビていたアンタは私達が助けなければつかまっていた。今日は学校に来れなかったのよ」

みのりは、しばらく黙っていた。  

そして——  

「……あの、私」

 教室がその瞬間、ざわついた。

 各々自由に過ごしていた生徒達の視線は、突然入り込んできた二人に集まる。  

 その一人、藤崎玲奈は村山しおりと今期生徒会選挙を争うライバル。

 もう一人はその推薦者として辣腕ぶりを発揮する佐伯ひより。

 ある意味ではこの状況で一番顔を合わせたくない連中だった。

「あら、奇遇じゃない」

「藤崎さん」

「村山さん、最近元気ないね。選挙、近いのに」  

玲奈の声は柔らかいが、どこか探るようだった。  

しおりは微笑を返す。  

「準備はしてるわ。余計なことに気を取られてる暇はないから」  

その言葉に、玲奈は意味深に笑う。  

「そう。じゃあ、昨日のことも“余計なこと”ってことね」  

しおりの表情が一瞬、固まる。  

「……何の話?」  

「ううん、ただの噂。坂道で事故があったって聞いて。あなた、あの辺よく通るでしょ?」  

しおりは、玲奈の視線の奥にあるものを感じ取った。  

その場を離れ、教室に戻ると、すぐにあかねとみのりに声をかけた。  

「放課後、駅前のカフェに集まって。話がある」  

みのりが不安そうに言う。  

「……何か、バレそうなんですか?」  

しおりは、窓の外を見ながら答えた。  

「まだ。でも、足音が近づいてる。ここじゃ話せない」  

あかねは頷いた。  

「わかった。放課後、すぐ行く」  

三人の間に、再び沈黙が落ちた。  

風が、教室のカーテンを揺らす。  

その揺れは、まるで迫る影の気配を告げているようだった。

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