26 / 27
2章: 騎士団長の娘
13
しおりを挟む
イベルナはよほどの恐怖心を覚えたのか、気絶した時の表情は筆舌に尽くしがたいほど無様だった。
「あれだけ威張っていて、この程度か。まあ、こいつ等はそんなに成績が良くないから当然か」
「あの、あなたは一体何者なのですか?」
「理事長の命を受け、特別授業で冒険者に不適格な学生を篩に書けることになった、ただの用務員さ」
「不適格な学生・・・・・・ということは私もその一人でしょうか?」
「いや、君には彼女、イベルナの本心を確かめるために敢えて参加してもらった。実を言うと、君を学院から落第させるつもりは最初からなかったよ」
「そうですか・・・・・・この前のような話をしたからてっきり」
「その話のことだけど、君のお父さんは勘当のこと、考え直してくれるみたいだよ」
「本当ですか?」
アシェリーの瞳に明るい光が射した。
「帰ったら理事長に確かめてみるといい。大丈夫、皆君の夢を邪魔する者は誰もいない。それにもっと自信を持っていい。君の素養は中々のものだし、皆も内心君の実力に一目置いているんだ。君は、君自身の道を進んでいいんだ。どうする? まだ退学のこと、考えているのかい?」
「・・・・・・私は、なりたいです。子供の頃からずっと憧れていた冒険者に!」
「だったら決まりだ。さて、このダンジョンを出たいところだが、僕は気絶させた彼女達を運ばないといけない。君は先に戻って行ってくれるかい?」
イシルの仕事は不適格な学生をお仕置きすることに加え、彼らが失神した場合に入口まで運び出すことまでが仕事だった。
意識朦朧とした学生達がダンジョンの入り口近くで力尽きたところを救助される、そんなシナリオで片付けるためだ。
「いえ、私も手伝います」
「しかし」
モンスターこそいないとはいえ、このダンジョンも場所によっては足場が不安定だ。
意識のない人間一人を担いで歩き回るのはよほど体力が必要だ。
「いくらあなただって、三人も運べないでしょう? 後の二人がどこでノビているかは知りませんので、私はイベルナを運びます」
「そうか、助かる・・・・・・それにしてもこの女、あっさり失神しやがったが、失禁だけしなかったのはせめてもの救いだったな」
「・・・・・・しないと、思いますよ。あなたが来る少し前にその辺でしていたようですから」
「あ、そういうことか」
「これでもちゃんと、負傷者の運び方は教えてもらっていますから。こうして、片手を肩にかけて、もう片方の手を股に通して、肩に担げばいいんですよね? あれ、何か違いました?」
アシェリーのやり方は全くもって正しいのだが、よくよく考えれば彼らはミニスカートだった。
股に手を通したことでスカートはめくれ上がり、おまけに肩で担がれて尻を上げる格好になるから、当然あられもない姿をさらすことになる。
「いや、何でもない。それでいい」
――ダンジョン攻略にあんなエロい下着付けてくるんだから自業自得だよな
イシルは視線の置き場に苦労しつつ、残り二人の取り巻きを両肩に担ぎ上げた。
「あれだけ威張っていて、この程度か。まあ、こいつ等はそんなに成績が良くないから当然か」
「あの、あなたは一体何者なのですか?」
「理事長の命を受け、特別授業で冒険者に不適格な学生を篩に書けることになった、ただの用務員さ」
「不適格な学生・・・・・・ということは私もその一人でしょうか?」
「いや、君には彼女、イベルナの本心を確かめるために敢えて参加してもらった。実を言うと、君を学院から落第させるつもりは最初からなかったよ」
「そうですか・・・・・・この前のような話をしたからてっきり」
「その話のことだけど、君のお父さんは勘当のこと、考え直してくれるみたいだよ」
「本当ですか?」
アシェリーの瞳に明るい光が射した。
「帰ったら理事長に確かめてみるといい。大丈夫、皆君の夢を邪魔する者は誰もいない。それにもっと自信を持っていい。君の素養は中々のものだし、皆も内心君の実力に一目置いているんだ。君は、君自身の道を進んでいいんだ。どうする? まだ退学のこと、考えているのかい?」
「・・・・・・私は、なりたいです。子供の頃からずっと憧れていた冒険者に!」
「だったら決まりだ。さて、このダンジョンを出たいところだが、僕は気絶させた彼女達を運ばないといけない。君は先に戻って行ってくれるかい?」
イシルの仕事は不適格な学生をお仕置きすることに加え、彼らが失神した場合に入口まで運び出すことまでが仕事だった。
意識朦朧とした学生達がダンジョンの入り口近くで力尽きたところを救助される、そんなシナリオで片付けるためだ。
「いえ、私も手伝います」
「しかし」
モンスターこそいないとはいえ、このダンジョンも場所によっては足場が不安定だ。
意識のない人間一人を担いで歩き回るのはよほど体力が必要だ。
「いくらあなただって、三人も運べないでしょう? 後の二人がどこでノビているかは知りませんので、私はイベルナを運びます」
「そうか、助かる・・・・・・それにしてもこの女、あっさり失神しやがったが、失禁だけしなかったのはせめてもの救いだったな」
「・・・・・・しないと、思いますよ。あなたが来る少し前にその辺でしていたようですから」
「あ、そういうことか」
「これでもちゃんと、負傷者の運び方は教えてもらっていますから。こうして、片手を肩にかけて、もう片方の手を股に通して、肩に担げばいいんですよね? あれ、何か違いました?」
アシェリーのやり方は全くもって正しいのだが、よくよく考えれば彼らはミニスカートだった。
股に手を通したことでスカートはめくれ上がり、おまけに肩で担がれて尻を上げる格好になるから、当然あられもない姿をさらすことになる。
「いや、何でもない。それでいい」
――ダンジョン攻略にあんなエロい下着付けてくるんだから自業自得だよな
イシルは視線の置き場に苦労しつつ、残り二人の取り巻きを両肩に担ぎ上げた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
