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破廉恥だった僕
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ああ、よもや男子の自分が下着を晒して変質者の格好の餌食になるなんて。
そんなことを恥じる間、先生Aは僕の股下で、犬のように股間部分に顔を押し付けている。
パンチパーマのごわごわした髪の質感が時折内股に当たってむず痒い。
先生Aが鼻をひくつかせる度、ハーフパンツの隙間の空気がわずかに流れるのを感じる。
何で僕なんだろう。
この時はそう思っていた。
別に他の誰かが同じ目に遭えばいいというわけではないけど、同じ男子なんですけど。
「先生、止めてくれませんか?」
僕は勇気を振り絞って抗議した。
先生Aは僕の股から顔を離すと、ニヤついた顔でこういった。
「大丈夫、君の匂い、覚えたから」
まるで肉食動物のようだった。
人間に対する比喩ではなく、本当の意味での。
背筋に悪寒が走る。
「止めて下さいよ。何でこんなことを?」
「え? だって君、体育の成績、欲しくないの?」
情けないことに、それが僕に対する殺し文句となった。
そう、僕にとって成績の悩みと言えば、体育の科目だけの話だった。
特に去年の三学期においては、体育だけが3(五段階評価)で、後は全て5だった。
内申点はともかくとして、オール5の偉業を取ったら、どんなに親を喜ばせただろう。
しかもそのせいで校内順位が2番に堕ちたとなれば、悔しさはひとしおだ。
「言う通りにしたら、5にしてくれるんですか?」
僕は悪魔の契約を交わそうとしていた。
そんなことを恥じる間、先生Aは僕の股下で、犬のように股間部分に顔を押し付けている。
パンチパーマのごわごわした髪の質感が時折内股に当たってむず痒い。
先生Aが鼻をひくつかせる度、ハーフパンツの隙間の空気がわずかに流れるのを感じる。
何で僕なんだろう。
この時はそう思っていた。
別に他の誰かが同じ目に遭えばいいというわけではないけど、同じ男子なんですけど。
「先生、止めてくれませんか?」
僕は勇気を振り絞って抗議した。
先生Aは僕の股から顔を離すと、ニヤついた顔でこういった。
「大丈夫、君の匂い、覚えたから」
まるで肉食動物のようだった。
人間に対する比喩ではなく、本当の意味での。
背筋に悪寒が走る。
「止めて下さいよ。何でこんなことを?」
「え? だって君、体育の成績、欲しくないの?」
情けないことに、それが僕に対する殺し文句となった。
そう、僕にとって成績の悩みと言えば、体育の科目だけの話だった。
特に去年の三学期においては、体育だけが3(五段階評価)で、後は全て5だった。
内申点はともかくとして、オール5の偉業を取ったら、どんなに親を喜ばせただろう。
しかもそのせいで校内順位が2番に堕ちたとなれば、悔しさはひとしおだ。
「言う通りにしたら、5にしてくれるんですか?」
僕は悪魔の契約を交わそうとしていた。
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